有価証券報告書-第66期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①営業債権
営業債権は、貸借対照表日以前の売上から生じた債務者に対する正当な債権であり、貸借対照表日後に出荷したもの、委託又は試用販売のために出荷したもの等に係る債権は含めておりません。また、貸借対照表日後に発生すると予想される貸倒損失に対して適正な引当金を計上しております。しかし顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
②棚卸資産
棚卸資産は、正味売却価額が帳簿価額よりも低下しているときには、帳簿価額を正味売却価額まで切下げております。貸借対照表日現在の棚卸資産で、貸借対照表計上額に比べ現在までにその時価が著しく下落しているものはありません。実際の将来需要又は市場状況が当社グループ経営陣の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
③繰延税金資産
繰延税金資産に関して将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額の純額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。
④退職給付費用
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。数理計算上の基礎率や計算方法は、当社の状況から見て適切なものであると考えておりますが、割引率の低下や運用利回りの悪化は当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼします。
⑤有価証券及び金融商品
流動資産及び投資その他の資産に計上している有価証券は、当社の保有目的に基づき売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社・関連会社株式及びその他有価証券に適切に分類し、会計処理しております。
また、金融商品の時価の算定方法及び重要な仮定は、合理的であると判断しております。
⑥無形固定資産
無形固定資産として計上している社内利用のソフトウエア費用は、将来の収益獲得又は費用削減が確実なものであると判断しております。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
①資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4億22百万円増加し、258億37百万円となりました。これは主として受取手形及び売掛金が3億91百万円減少しましたが、電子記録債権(流動資産の「その他」)が3億16百万円、商品及び製品が1億94百万円、現金及び預金が1億42百万円、短期貸付金(流動資産の「その他」)が1億10百万円それぞれ増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億95百万円減少し、261億51百万円となりました。これは主として繰延税金資産が4億9百万円、のれんが1億9百万円それぞれ増加しましたが、土地が5億39百万円、投資有価証券が3億84百万円それぞれ減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて27百万円増加し、519億88百万円となりました。
②負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて13億74百万円減少し、172億40百万円となりました。これは主として為替予約(流動負債の「その他」)が1億92百万円増加しましたが、短期借入金が9億73百万円、未払金が6億22百万円それぞれ減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて15億85百万円増加し、132億63百万円となりました。これは主として長期借入金が8億81百万円、退職給付に係る負債が5億65百万円それぞれ増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2億10百万円増加し、305億3百万円となりました。
③純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億82百万円減少し、214億85百万円となりました。これは主として利益剰余金が4億20百万円増加しましたが、退職給付に係る調整累計額が5億23百万円、その他有価証券評価差額金が2億14百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は38.9%となり、前連結会計年度末に比べて0.9ポイント低下いたしました。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当社グループは2016年3月期から2018年3月期までの3か年の中期経営計画(「つぎつぎと、次のこと。」)を策定し、平成27年11月20日に公表いたしました。「収益力の強化」「成長力の推進」「株主価値の向上」を基本方針とし、中期数値目標達成に向けた取り組みを開始いたしました。受注部門ではデータプリントサービスの事業が好調に推移し、ラベルやパッケージ事業の拡大に取り組みました。また図書館ソリューション、手帳、卒業アルバムなどの受注拡大に努めました。製品販売部門では各種新製品の開発、ネット販売の強化、海外販路の拡大などに取り組みました。特に「ロジカル・エアーノート」などのロジカルシリーズのノート製品の販売が好調に推移いたしました。この結果、売上高は前年同期比5.0%増の562億3百万円となりました。
各セグメントの売上高は下記のとおりです。
[印刷製本関連事業]
図書館ソリューション部門は図書製本の市場が年々縮小しており厳しい状況にありますが、図書製本から図書館総合業への転換を図るべく、公共図書館からのアウトソーシング事業の受注拡大に注力いたしました。データプリントサービス部門は事業領域拡大に伴う新たな付加価値の創造に取り組み、業績は好調に推移いたしました。手帳部門は年玉手帳、市販手帳、生徒手帳などの受注拡大に努めましたが、選別受注により受注高は減少いたしました。ラベル、パッケージ事業は堅調に推移いたしました。この結果、印刷製本関連事業の売上高は271億3百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
[ステーショナリー関連事業]
「スイング・ロジカルノート」や「ロジカル・エアーノート」シリーズに人気キャラクターの新柄を投入するなどノートの拡販に注力するとともにテレビCMなど各種広告媒体を通じて、自社製品の認知度向上に努めました。アルバムは人気キャラクターの新柄の他に、インバウンド需要向けに「和柄アルバムシリーズ」を新発売いたしました。また通販向け商品や中国でのアルバム販売も順調に推移いたしました。この結果、ステーショナリー関連事業の売上高は136億23百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
[環境・オフィス関連事業]
シュレッダは国内一貫生産を強みに金融機関などの大手民間企業や官公庁を中心に販売強化を図り、シェアアップに取り組みました。また機密レベルや処理量に応じて細断寸法が選択できる当社独自の製品「マルチセキュリティシュレッダ」の販売に注力いたしました。オフィス家具のネット販売は商品アイテムの充実、ショールームの拡充などにより順調に推移いたしました。この結果、環境・オフィス関連事業の売上高は61億13百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
[デジタルガジェット器関連事業]
家電量販店やネット通販向けのスマートフォン・タブレット関連商品などの販売は順調に推移いたしましたが、無線の普及により各種ケーブルの販売は低迷いたしました。オンリーワン商品の開発に注力いたしましたが、原価率の上昇などにより採算性は低下いたしました。なお、M&Aにより連結子会社となったリーベックス株式会社が販売するホームセキュリティグッズは市場が拡大傾向にあり順調に推移いたしました。この結果、デジタルガジェット関連事業の売上高は39億9百万円(前年同期比18.3%増)となりました。
[ベビー・メディカル関連事業]
チャイルドシートは純日本製のブランド確立に取り組み、国内及び中国での販路拡大に努めましたが、新製品開発に伴う設備投資負担、国内市場の頭打ちや価格競争などにより採算性は低下いたしました。メディカル部門は病院向け電子カルテワゴン、点滴スタンドが堅調に推移いたしました。この結果、ベビー・メディカル関連事業の売上高は16億61百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
[その他]
その他は、連結子会社のウーマンスタッフ株式会社が営む人材派遣業、日本通信紙株式会社が営むアウトソーシング事業、松江バイオマス発電株式会社が営む発電事業などです。特に発電事業は順調に推移いたしました。この結果、その他の売上高は37億93百万円(前年同期比53.2%増)となりました。
②売上原価、売上総利益
売上原価は421億32百万円、原価率は75.0%と若干低下いたしました。売上高の増加により、売上総利益は140億71百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は117億24百万円、売上高比率は20.9%となり、前年同期比1.3ポイント低下しました。これは主として退職給付費用などが減少したことによるものです。
④営業利益
原価率が若干低下したことに加え、販売費及び一般管理費が減少したことにより、営業利益は23億47百万円(前年同期比74.4%増)となりました。
⑤経常利益
営業外収支は前年同期より減少しましたが、営業利益が増加したため、経常利益は25億34百万円(前年同期比52.5%増)となりました。
⑥親会社株主に帰属する当期純利益
補助金収入、投資有価証券売却益等の特別利益を計上し、減損損失、固定資産処分損等の特別損失を計上しました結果、税金等調整前当期純利益は23億47百万円(前年同期比31.0%増)となり、法人税等税負担調整後の親会社株主に帰属する当期純利益は12億6百万円(前年同期比29.0%増)となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの印刷製本関連事業の主力製品である手帳の製造、販売は季節柄当社グループの連結会計年度の下半期に集中します。また官公庁等からの受注による生産は年度末に集中する傾向があり、加えて日用紙製品の需要は夏場に減退します。こうしたことから、当社グループの経営成績は季節的変動があり、連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益は上半期よりも下半期の方が大きくなる傾向があります。
また、電子化の浸透による印刷市場の縮小、原材料価格の上昇懸念、為替相場の変動などが、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 戦略的現状と見通し
当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえ、「アワ クレド〈信条〉」に基づき、従来の既成概念にとらわれることなく、社内外の経営資源を効率的に活用して、より幅広い視野に立って技術の研鑽を重ね、アナログ製品からマルチメディア関連事業へと積極的な事業展開を図り、時代のニーズにマッチした製品の開発と、お客様からのご要望に対しスピーディーかつ柔軟にお応えできる総合生活企業をめざしてまいります。
[印刷製本関連事業]
①図書製本から図書館総合業への転換を図ります。
②年玉手帳・市販手帳の受注強化を図るとともに、個々のニーズに対応した「オンデマンド手帳」の開発、新規受注を図ります。
③BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)推進によるデータプリントサービスを拡充するとともに、パッケージ事業の販路拡大やラベル事業への本格進出を図ります。
④卒業アルバム・デザインアルバムの営業拠点の増設、ネット受注システムの構築により全国営業展開に取り組みます。
[ステーショナリー関連事業]
①オムニチャネルを活用し、新規顧客の獲得・顧客の育成・商品開発に積極的に取り組みます。
②各々の価値観に対応した「ライフスタイル商品」、学習、教育環境を快適にする「教育関連商品」、社会や環境への貢献に参加できる要素を取り入れた「エシカル商品」などの開発を推進します。
[環境・オフィス関連事業]
①シュレッダの新機種投入、ショールーム拡充等によりシェアアップを図ります。
②ネット通販のオフィス家具のアイテム拡充、全国ネットの営業体制の確立を図ります。
[デジタルガジェット関連事業]
①ワイヤレスセキュリティグッズの新規展開を図ります。
②スマートフォン・タブレット関連用品や各種ケーブルの通販、法人向け販路の拡大に取り組みます。
[ベビー・メディカル関連事業]
①チャイルドシートのネット販売、アジア市場の販路拡大を図ります。
②点滴スタンド、カルテワゴンに加え、高齢化社会に適応した製品の開発、販売の拡大を図ります。
[その他]
①女性の活躍に注力した人材派遣を推進いたします。
②資格・検定試験、大学入試などの試験運営受託事業の強化を図ります。
③木質バイオマス発電や太陽光発電の安定稼働により安定した売上高、利益を確保してまいります。
これら諸施策を着実に実行するとともに、引き続き、グループ会社間のシナジー効果を生産面、販売面の両面において最大限発揮できるよう注力してまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、 26億35百万円の収入があり、前連結会計年度より94百万円の収入減少となりました。未払消費税等の減少額が3億3百万円となり、前連結会計年度に比べ8億10百万円増加したことが、収入減少の要因となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、12億40百万円の支出があり、前連結会計年度より21億82百万円の支出減少となりました。有形固定資産の取得による支出が14億55百万円となり、前連結会計年度に比べ16億54百万円減少したことが、支出減少の要因となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、 12億43百万円の支出があり、前連結会計年度より26億83百万円の収入減少となりました。長期借入れによる収入が42億9百万円となり、前連結会計年度に比べ18億46百万円減少したことが、収入減少の要因となりました。
これらの活動の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度末より1億33百万円増加し、70億51百万円となりました。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。一部の新興国における成長鈍化など懸念材料があるものの、企業収益の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調を維持するものと予想されます。
このような状況を踏まえ、尚一層の企業体質の強化をめざし、引き続き生産の合理化、コストダウンの徹底、新規事業への参入、新製品の開発、海外市場の開拓などを積極的に進めてまいります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、特に以下の重要な会計方針が当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①営業債権
営業債権は、貸借対照表日以前の売上から生じた債務者に対する正当な債権であり、貸借対照表日後に出荷したもの、委託又は試用販売のために出荷したもの等に係る債権は含めておりません。また、貸借対照表日後に発生すると予想される貸倒損失に対して適正な引当金を計上しております。しかし顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
②棚卸資産
棚卸資産は、正味売却価額が帳簿価額よりも低下しているときには、帳簿価額を正味売却価額まで切下げております。貸借対照表日現在の棚卸資産で、貸借対照表計上額に比べ現在までにその時価が著しく下落しているものはありません。実際の将来需要又は市場状況が当社グループ経営陣の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
③繰延税金資産
繰延税金資産に関して将来の回収可能性を十分に検討し回収可能な額を計上しております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額の純額を上回る繰延税金資産を今後回収できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。
④退職給付費用
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。数理計算上の基礎率や計算方法は、当社の状況から見て適切なものであると考えておりますが、割引率の低下や運用利回りの悪化は当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼします。
⑤有価証券及び金融商品
流動資産及び投資その他の資産に計上している有価証券は、当社の保有目的に基づき売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社・関連会社株式及びその他有価証券に適切に分類し、会計処理しております。
また、金融商品の時価の算定方法及び重要な仮定は、合理的であると判断しております。
⑥無形固定資産
無形固定資産として計上している社内利用のソフトウエア費用は、将来の収益獲得又は費用削減が確実なものであると判断しております。
(2) 当連結会計年度の財政状態の分析
①資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4億22百万円増加し、258億37百万円となりました。これは主として受取手形及び売掛金が3億91百万円減少しましたが、電子記録債権(流動資産の「その他」)が3億16百万円、商品及び製品が1億94百万円、現金及び預金が1億42百万円、短期貸付金(流動資産の「その他」)が1億10百万円それぞれ増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億95百万円減少し、261億51百万円となりました。これは主として繰延税金資産が4億9百万円、のれんが1億9百万円それぞれ増加しましたが、土地が5億39百万円、投資有価証券が3億84百万円それぞれ減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて27百万円増加し、519億88百万円となりました。
②負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて13億74百万円減少し、172億40百万円となりました。これは主として為替予約(流動負債の「その他」)が1億92百万円増加しましたが、短期借入金が9億73百万円、未払金が6億22百万円それぞれ減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて15億85百万円増加し、132億63百万円となりました。これは主として長期借入金が8億81百万円、退職給付に係る負債が5億65百万円それぞれ増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2億10百万円増加し、305億3百万円となりました。
③純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億82百万円減少し、214億85百万円となりました。これは主として利益剰余金が4億20百万円増加しましたが、退職給付に係る調整累計額が5億23百万円、その他有価証券評価差額金が2億14百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は38.9%となり、前連結会計年度末に比べて0.9ポイント低下いたしました。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当社グループは2016年3月期から2018年3月期までの3か年の中期経営計画(「つぎつぎと、次のこと。」)を策定し、平成27年11月20日に公表いたしました。「収益力の強化」「成長力の推進」「株主価値の向上」を基本方針とし、中期数値目標達成に向けた取り組みを開始いたしました。受注部門ではデータプリントサービスの事業が好調に推移し、ラベルやパッケージ事業の拡大に取り組みました。また図書館ソリューション、手帳、卒業アルバムなどの受注拡大に努めました。製品販売部門では各種新製品の開発、ネット販売の強化、海外販路の拡大などに取り組みました。特に「ロジカル・エアーノート」などのロジカルシリーズのノート製品の販売が好調に推移いたしました。この結果、売上高は前年同期比5.0%増の562億3百万円となりました。
各セグメントの売上高は下記のとおりです。
[印刷製本関連事業]
図書館ソリューション部門は図書製本の市場が年々縮小しており厳しい状況にありますが、図書製本から図書館総合業への転換を図るべく、公共図書館からのアウトソーシング事業の受注拡大に注力いたしました。データプリントサービス部門は事業領域拡大に伴う新たな付加価値の創造に取り組み、業績は好調に推移いたしました。手帳部門は年玉手帳、市販手帳、生徒手帳などの受注拡大に努めましたが、選別受注により受注高は減少いたしました。ラベル、パッケージ事業は堅調に推移いたしました。この結果、印刷製本関連事業の売上高は271億3百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
[ステーショナリー関連事業]
「スイング・ロジカルノート」や「ロジカル・エアーノート」シリーズに人気キャラクターの新柄を投入するなどノートの拡販に注力するとともにテレビCMなど各種広告媒体を通じて、自社製品の認知度向上に努めました。アルバムは人気キャラクターの新柄の他に、インバウンド需要向けに「和柄アルバムシリーズ」を新発売いたしました。また通販向け商品や中国でのアルバム販売も順調に推移いたしました。この結果、ステーショナリー関連事業の売上高は136億23百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
[環境・オフィス関連事業]
シュレッダは国内一貫生産を強みに金融機関などの大手民間企業や官公庁を中心に販売強化を図り、シェアアップに取り組みました。また機密レベルや処理量に応じて細断寸法が選択できる当社独自の製品「マルチセキュリティシュレッダ」の販売に注力いたしました。オフィス家具のネット販売は商品アイテムの充実、ショールームの拡充などにより順調に推移いたしました。この結果、環境・オフィス関連事業の売上高は61億13百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
[デジタルガジェット器関連事業]
家電量販店やネット通販向けのスマートフォン・タブレット関連商品などの販売は順調に推移いたしましたが、無線の普及により各種ケーブルの販売は低迷いたしました。オンリーワン商品の開発に注力いたしましたが、原価率の上昇などにより採算性は低下いたしました。なお、M&Aにより連結子会社となったリーベックス株式会社が販売するホームセキュリティグッズは市場が拡大傾向にあり順調に推移いたしました。この結果、デジタルガジェット関連事業の売上高は39億9百万円(前年同期比18.3%増)となりました。
[ベビー・メディカル関連事業]
チャイルドシートは純日本製のブランド確立に取り組み、国内及び中国での販路拡大に努めましたが、新製品開発に伴う設備投資負担、国内市場の頭打ちや価格競争などにより採算性は低下いたしました。メディカル部門は病院向け電子カルテワゴン、点滴スタンドが堅調に推移いたしました。この結果、ベビー・メディカル関連事業の売上高は16億61百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
[その他]
その他は、連結子会社のウーマンスタッフ株式会社が営む人材派遣業、日本通信紙株式会社が営むアウトソーシング事業、松江バイオマス発電株式会社が営む発電事業などです。特に発電事業は順調に推移いたしました。この結果、その他の売上高は37億93百万円(前年同期比53.2%増)となりました。
②売上原価、売上総利益
売上原価は421億32百万円、原価率は75.0%と若干低下いたしました。売上高の増加により、売上総利益は140億71百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は117億24百万円、売上高比率は20.9%となり、前年同期比1.3ポイント低下しました。これは主として退職給付費用などが減少したことによるものです。
④営業利益
原価率が若干低下したことに加え、販売費及び一般管理費が減少したことにより、営業利益は23億47百万円(前年同期比74.4%増)となりました。
⑤経常利益
営業外収支は前年同期より減少しましたが、営業利益が増加したため、経常利益は25億34百万円(前年同期比52.5%増)となりました。
⑥親会社株主に帰属する当期純利益
補助金収入、投資有価証券売却益等の特別利益を計上し、減損損失、固定資産処分損等の特別損失を計上しました結果、税金等調整前当期純利益は23億47百万円(前年同期比31.0%増)となり、法人税等税負担調整後の親会社株主に帰属する当期純利益は12億6百万円(前年同期比29.0%増)となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの印刷製本関連事業の主力製品である手帳の製造、販売は季節柄当社グループの連結会計年度の下半期に集中します。また官公庁等からの受注による生産は年度末に集中する傾向があり、加えて日用紙製品の需要は夏場に減退します。こうしたことから、当社グループの経営成績は季節的変動があり、連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益は上半期よりも下半期の方が大きくなる傾向があります。
また、電子化の浸透による印刷市場の縮小、原材料価格の上昇懸念、為替相場の変動などが、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 戦略的現状と見通し
当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえ、「アワ クレド〈信条〉」に基づき、従来の既成概念にとらわれることなく、社内外の経営資源を効率的に活用して、より幅広い視野に立って技術の研鑽を重ね、アナログ製品からマルチメディア関連事業へと積極的な事業展開を図り、時代のニーズにマッチした製品の開発と、お客様からのご要望に対しスピーディーかつ柔軟にお応えできる総合生活企業をめざしてまいります。
[印刷製本関連事業]
①図書製本から図書館総合業への転換を図ります。
②年玉手帳・市販手帳の受注強化を図るとともに、個々のニーズに対応した「オンデマンド手帳」の開発、新規受注を図ります。
③BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)推進によるデータプリントサービスを拡充するとともに、パッケージ事業の販路拡大やラベル事業への本格進出を図ります。
④卒業アルバム・デザインアルバムの営業拠点の増設、ネット受注システムの構築により全国営業展開に取り組みます。
[ステーショナリー関連事業]
①オムニチャネルを活用し、新規顧客の獲得・顧客の育成・商品開発に積極的に取り組みます。
②各々の価値観に対応した「ライフスタイル商品」、学習、教育環境を快適にする「教育関連商品」、社会や環境への貢献に参加できる要素を取り入れた「エシカル商品」などの開発を推進します。
[環境・オフィス関連事業]
①シュレッダの新機種投入、ショールーム拡充等によりシェアアップを図ります。
②ネット通販のオフィス家具のアイテム拡充、全国ネットの営業体制の確立を図ります。
[デジタルガジェット関連事業]
①ワイヤレスセキュリティグッズの新規展開を図ります。
②スマートフォン・タブレット関連用品や各種ケーブルの通販、法人向け販路の拡大に取り組みます。
[ベビー・メディカル関連事業]
①チャイルドシートのネット販売、アジア市場の販路拡大を図ります。
②点滴スタンド、カルテワゴンに加え、高齢化社会に適応した製品の開発、販売の拡大を図ります。
[その他]
①女性の活躍に注力した人材派遣を推進いたします。
②資格・検定試験、大学入試などの試験運営受託事業の強化を図ります。
③木質バイオマス発電や太陽光発電の安定稼働により安定した売上高、利益を確保してまいります。
これら諸施策を着実に実行するとともに、引き続き、グループ会社間のシナジー効果を生産面、販売面の両面において最大限発揮できるよう注力してまいります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、 26億35百万円の収入があり、前連結会計年度より94百万円の収入減少となりました。未払消費税等の減少額が3億3百万円となり、前連結会計年度に比べ8億10百万円増加したことが、収入減少の要因となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、12億40百万円の支出があり、前連結会計年度より21億82百万円の支出減少となりました。有形固定資産の取得による支出が14億55百万円となり、前連結会計年度に比べ16億54百万円減少したことが、支出減少の要因となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、 12億43百万円の支出があり、前連結会計年度より26億83百万円の収入減少となりました。長期借入れによる収入が42億9百万円となり、前連結会計年度に比べ18億46百万円減少したことが、収入減少の要因となりました。
これらの活動の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度末より1億33百万円増加し、70億51百万円となりました。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。一部の新興国における成長鈍化など懸念材料があるものの、企業収益の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調を維持するものと予想されます。
このような状況を踏まえ、尚一層の企業体質の強化をめざし、引き続き生産の合理化、コストダウンの徹底、新規事業への参入、新製品の開発、海外市場の開拓などを積極的に進めてまいります。