有価証券報告書-第180期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)

【提出】
2021/08/30 11:05
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【項目】
108項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況の概要
当事業年度における我が国の経済状況につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が収束する見通しが立たず、休業要請や外出自粛要請の影響による景気悪化及び個人消費の低迷が続きました。
板紙業界におきましても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内の産業活動全般が停滞し、それに伴って段ボール原紙を中心とした板紙の需要が大きく落ち込みました。一方、板紙の原料である古紙は中国向け輸出の減少で国内の流通量は安定していましたが、経済活動の停滞による古紙発生の減少や東南アジアへの輸出増加により需給が引き締まりつつあります。
こうした経営環境のなか、当社の主要製品である段ボール原紙(中芯原紙)の国内販売量は大きく減少したことから、一定の生産効率を維持するため輸出の数量を増やし、売上、利益の確保に努めました。また、主な燃料であるLNGは安定した価格で調達することができました。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べ99百万円減少して13,488百万円となりました。負債は、前事業年度末と比べ580百万円減少して3,761百万円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ481百万円増加して9,727百万円となりました。
b.経営成績
当事業年度の経営成績は、売上高は9,401百万円(前事業年度比6.3%減)、営業利益は824百万円(前事業年度比39.0%減)、経常利益は890百万円(前事業年度比36.8%減)、当期純利益は616百万円(前事業年度比36.6%減)となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(板紙事業)
中芯原紙の輸出増加の効果もあり販売数量は微減に止めることができたものの、輸出原紙の数量を増やしたことにより、売上高は8,229百万円(前事業年度比7.0%減)、セグメント利益は849百万円(前事業年度比39.1%減)となりました。
(美粧段ボール事業)
当事業関連では、一部の通信販売向け製品が堅調であったものの、主力の通信機器関連品が低調で、売上高は1,172百万円(前事業年度比1.2%減)、セグメント損失は24百万円(前事業年度はセグメント損失43百万円)となりました。また、同事業におきましては、段ボールシートへの直接印刷が可能な、日本初導入の6色インクジェットプリンター・Glory1606を導入し、拡販を開始しております。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ8百万円増加し、4,367百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、前事業年度比227百万円(21.0%)減の859百万円となりました。
収入の主な内訳は、税引前当期純利益897百万円及び売上債権の減少額505百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額400百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前事業年度比505百万円(204.1%)増の752百万円となりました。
収入の主な内訳は、利息及び配当金の受取額53百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出788百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前事業年度比11百万円(13.0%)増の98百万円となりました。
これは主に、配当金の支払額79百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
前年同期比(%)
板紙事業(千円)8,381,39992.4
美粧段ボール事業(千円)1,172,13898.8
合計(千円)9,553,53893.2

(注)1.板紙事業の生産実績は板紙の生産数量(自家消費分を含む)に平均販売価格を乗じた金額を、また美粧段ボール事業の生産実績は販売金額を記載しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
板紙事業については、顧客が特定しているため需要を予測して見込生産を、また美粧段ボール事業は、受注生産を行っておりますが、いずれの製品も受注から生産・納入に至るまでの期間が短く期末における受注残高は少ないので、次に記載する販売実績を受注実績とみなしても大差はありません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
前年同期比(%)
板紙事業(千円)8,229,44593.0
美粧段ボール事業(千円)1,172,13898.8
合計(千円)9,401,58493.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年6月1日
至 2020年5月31日)
当事業年度
(自 2020年6月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
大王パッケージ株式会社1,040,69410.4--

3.当事業年度においては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであり、不確実性を内在、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果とは大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成に当たって、当事業年度末における資産・負債の報告数値、当事業年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定については、過去における実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果とは異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当事業年度における財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌事業年度以降の財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
総資産は、13,488百万円で前事業年度末の13,587百万円に比べ、99百万円減少いたしました。内訳としては流動資産が640百万円の減少、固定資産が541百万円の増加であります。
流動資産減少の主な要因は、前事業年度末日が休日だった影響で受取手形が248百万円、電子記録債権が78百万円、売掛金が178百万円、それぞれ減少したことであります。また、固定資産増加の主な要因は、設備投資により建物が271百万円、機械及び装置が311百万円、それぞれ増加したこと及び投資有価証券が95百万円減少したことであります。
負債は、3,761百万円で前事業年度末の4,341百万円に比べ、580百万円減少いたしました。内訳としては流動負債が588百万円の減少、固定負債が7百万円の増加であります。
流動負債減少の主な要因は、前事業年度末日が休日だった影響で支払手形が110百万円減少したこと、未払法人税等192百万円の減少及び未払費用159百万円の減少であります。また、固定負債増加の主な要因は、相殺先の繰延税金資産の減少による繰延税金負債35百万円の増加であります。
純資産は、9,727百万円で前事業年度末の9,245百万円に比べ、481百万円増加いたしました。主な要因は利益剰余金537百万円の増加であります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当社の主要な販売品目である板紙につきまして、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で国内の産業活動全般が停滞し、それに伴って段ボール原紙を中心とした板紙の需要が大きく落ち込みました。当社の主要製品である段ボール原紙(中芯原紙)の国内販売量も大きく減少したことから、一定の生産効率を維持するため輸出の数量を増やし、売上の確保に努めました。
このような状況の下、当事業年度の板紙製品(中芯原紙・紙管原紙)の販売状況につきましては、販売数量が前事業年度比で99.6%と微減しました、これは年度計画の99.2%の達成率でした。
また、生産・販売数量の確保のため板紙製品の輸出を増やした結果、板紙製品の単価は全体で前事業年度比6.7%の下落となり、減収の主な要因となりました。
他方、美粧段ボール製品の販売状況につきましては、青果物の贈答用向け美粧ケースが、前事業年度比105.7%、通信機器の梱包資材が、生産の海外移管の影響で前事業年度比72.2%の売上高となりました。この2ジャンルは、従来から当社美粧段ボール部門の売上の柱ですが、青果物については生産者の高齢化と後継者不足による生産の減少、通信機器については生産の海外移転など、先行きに不安要素もあるため、販売先の多様化、特にオンデマンド・小ロット対応を進める必要があります。
そこで、2021年1月、段ボールシートへの直接印刷が可能な、日本初導入の6色インクジェットプリンター・Glory1606を導入し、拡販を開始しております。
以上より、当事業年度の売上高は9,401百万円となり、前事業年度に比べ630百万円(6.3%減)の減収となりました。
(営業利益)
当社の営業利益については、板紙製品の売上高、板紙製造の原料である古紙の価格、および主な燃料であるLNGの価格が大きな影響を与えます。
まず、原料古紙価格については、当社の主要な材料であることからその調達価格は利益に大きな影響があります。当事業年度におきましては、前事業年度に引き続き国内流通量が安定したこともあり、古紙価格は事業年度を通じて安定して推移しました。しかし経済活動の停滞による古紙発生の減少や東南アジアへの輸出増加により需給が引き締まりつつあります。
次に、LNG価格についても、新型コロナウイルスの影響もあって世界的なエネルギー需要が減少し、前事業年度から引き続き調達価格が下がりました。LNG使用量は前事業年度並みでしたが、調達価格が前事業年度比16.6%の下落のため、LNG購入総額では16.8%の減少となりました。
以上より、当事業年度の営業利益は824百万円となり、前事業年度に比べ526百万円(39.0%減)の減益となりました。
当社の目標とする経営指標のひとつである営業利益5億円を達成することができました。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は890百万円となり、前事業年度に比べ518百万円(36.8%減)の減益となりました。
なお、当社の営業外収益の約74%は保有株式の受取配当金であります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は616百万円となり、前事業年度に比べ355百万円(36.6%減)の減益となりました。
ROEは6.5%となり、当社の目標とする経営指標のひとつであるROE5%を達成することができました。
また、1株当たり当期純利益は前事業年度から72円09銭減少し、123円97銭となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社の資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料・燃料の購入のほか、製造に係る労務費・経費、販売費及び一般管理費、生産設備の取得及び既存設備の改善等に係る投資であります。また、2021年1月には美粧段ボール事業に係る設備投資として6色インクジェットプリンター・Glory1606及びそのための新工場が完成しました(設備投資額約647百万円)。これらの資金需要について、当社はすべて自己資金でまかなっておりますが、現状キャッシュ・フローについて大きな懸念はないものと認識しております。

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