有価証券報告書-第131期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/24 15:55
【資料】
PDFをみる
【項目】
205項目
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
①コーポレート・ガバナンス体制の概要及びこの体制を採用する理由
DNPグループは、「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」という企業理念を掲げています。この理念のもと、創業以来約150年かけて培ったP&I(印刷と情報)技術を応用し、多岐にわたる事業分野で競争力を高め、中長期にわたり事業を安定的に拡大していきます。
そのためには、企業としての社会的責任を常に認識し、あらゆるステークホルダーから信頼されることが大切であると考えています。健全な起業家精神に基づく様々なビジネスチャンスに果敢に挑戦しながら、DNPグループが果たすべき責任である「価値の創造」「誠実な行動」「高い透明性(説明責任)」の3つを実践することが不可欠であり、これを監督・監査するためのコーポレート・ガバナンスの充実は、経営上の重要課題と捉えています。
当社では、業務執行を担当する「社内取締役」と非業務執行の「社外取締役」をボードメンバーとする取締役会において、的確な意思決定をタイムリーに行いながら経営を監督し、それに基づく適正かつ迅速な業務執行を可能とする体制を構築・運用するとともに、社員のコンプライアンス意識を高めるための研修・教育を徹底しています。
当社は日本の会社法に基づく監査役会設置会社であり、DNPグループの業務の適正を確保するための体制の整備の内容の概要を取締役会で決議しています。また、過半数の社外監査役で構成する監査役会が経営を監査し、取締役会に参加することで、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させています。
当社のコーポレート・ガバナンスの体制図は、以下のとおりです。
<体制図>
[取締役会、監査役会]
●基本的な考え方
当社は、監査役会設置会社の機関設計を採用しつつ、社外取締役や執行役員制度を導入しています。業務執行取締役や執行役員の担当委任は、適宜、取締役会で決議しており、業務執行取締役の執行権限を、社内規程で定める範囲で、基本組織を担当する執行役員又は組織長へ適切に権限委譲することで、業務執行の効率化と職務のバランスを保っています。さらに、取締役の指名・報酬等に関する経営の重要事項について取締役会が諮問する委員会や、サステナビリティ推進委員会をはじめとする全社リスクを管理する任意の委員会を設置・運営することで、取締役会の適正性・機動性・柔軟性及び多様性を確保しています。
2025年6月24日(有価証券報告書提出日)現在の取締役会は、12名の取締役及び5名の監査役で構成されており、うち社外取締役が4名、社外監査役が3名となっています(2025年6月27日開催予定の定時株主総会において会社提案議案が可決されますと、社外取締役が1名増員され、13名の取締役(うち社外取締役5名)及び5名の監査役(うち社外監査役3名)となる予定です。以下、社外取締役と社外監査役を総称して「社外役員」といいます。)。当社の社外役員は、全員が東京証券取引所及び当社の定める「独立性基準」を満たした独立役員です。独立役員が、それぞれの有する様々な専門的知識や経験に基づき、経営陣から独立した立場で、取締役会の付議議案に関して発言することにより、DNPグループが果たすべき責任の1つである「高い透明性」が確保できるとともに、一般株主の利益を保護することにもなると考えています。
このようなコーポレート・ガバナンス体制が有効に機能していることを、定期的に確認する作業も重要です。当社では毎年、取締役会の活動をその構成員である全取締役・全監査役が振り返る「取締役会全体の実効性評価」アンケートなどを活用し、社外役員を中心に改善課題への取り組みを適宜確認するPDCAサイクルを展開しています。
当社は、経営環境の変化に柔軟に対応しながら着実に収益を確保し、ステークホルダーに還元することでさらなる成長を目指しますが、当社の企業理念の実現に向けた、より実効的なガバナンス向上に資する取締役会の在り方については、独立した社外役員で構成する諮問委員会において継続して検討していきます。このような体制と運用により、DNPグループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図ることができると、当社は考えています。
●取締役会
[取締役会の構成]
・取締役会を構成する取締役は、社外取締役4名を含め12名です。多岐にわたる事業分野に関して、それぞれの専門的知識や経験を備えた取締役が、企業理念の実現に向けた経営の意思決定に参加し、責任と権限をもって職務を遂行するとともに、他の取締役の職務執行の監督を行います。
・経営に関する適正な監督機能を一層強化するため、他社での経営経験を有する者を含めた独立性を有する社外取締役が経営の意思決定に参画しています。
・社外取締役は、社内取締役に対する監督機能に加え、見識に基づく経営助言を通じて、取締役会の透明性と説明責任の向上に貢献する役割を担っています。
・なお、当社は、2025年6月27日開催予定の第131期定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役13名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されますと、取締役13名(うち社外取締役5名)となる予定です。
[取締役会の運営]
・取締役会に付議する議案の基準については、法令及び定款に準拠して制定された取締役会規則で明確にし、取締役会の適切な運営を確保しています。なお、その他の意思決定や業務執行については、組織規則等に基づき、取締役会で担当委任された各基本組織の担当取締役又は執行役員が組織長へ適切な権限委譲を実施することで、効率化を図っています。
・取締役会は、原則として月1回開催され、必要に応じて執行役員が報告者として出席し、重要な経営課題について審議・決定しています。臨機応変な意思決定のために、臨時で取締役会を開催することもありますが、取締役会出席率が100%となるよう、取締役会議長の指示により取締役会事務局が事前に日程調整を行い、オンラインでの出席や書面での決議といった手法も用いることがあります。
・取締役会において本質的な議論が活性化するよう、取締役会開催日の原則5営業日前に資料を配布するとともに、取締役会前営業日に事前説明会を開催し、社外役員に対して、担当取締役・執行役員から上程議案の概要について説明する機会を確保しています。
・監査役は、取締役会及び事前説明会に出席し、議事運営・決議内容・手続等を監査するとともに、必要に応じて発言を行います。
●監査役会
・監査役会は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有する監査役3名を含む5名から構成されており、過半数が独立社外監査役です。各監査役は、取締役の職務執行について、監査役会の定める監査基準及び分担に従い監査を実施し、必要に応じて取締役及び執行役員等に対して、業務執行に関する報告を求めます。
・社外監査役は、会計監査及び業務監査双方の妥当性を高め、経営に対する監視機能を果たしています。
・なお、当社は、2025年6月27日開催予定の第131期定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しておりますが、候補者1名の再任に関する議案のため、当該議案が承認可決されても、監査役5名(うち社外監査役3名)に変更はありません。
●経営会議
・当社は、経営活動の迅速性及び効率性を高めるため、業務執行取締役で構成する経営会議を設置し、経営方針、経営戦略、その他の経営上の重要な案件等について検討・審議します。
・取締役会に上程される重要な事業戦略案件は、およそ経営会議で事前に議論がなされるため、取締役(監督側)と事業部門(執行側)で慎重なリスク評価を実施することで、取締役会の円滑な遂行に貢献しています。
●諮問委員会
・当社は、取締役会の監督機能強化の一環として、当社の取締役・監査役候補者や執行役員の指名・報酬等の決定に関する手続の透明性及び客観性を確保するため、独立性を有する社外役員を構成員とする諮問委員会(事務局:法務部)を設置しています。
・諮問委員会は、取締役会の諮問機関として2015年に設置した任意の委員会です。指名委員会及び報酬委員会の双方の機能を有するほか、取締役会より諮問された重要な経営事項を審議しており、各委員が一般株主の利益保護を考慮した客観的な視点から助言・提言を行っています。
・2025年1月の取締役会において「諮問委員会規程」を改定し、諮問委員の役割などを再定義するとともに、委員会の中で分科会を設置して、特定のテーマについて検討を深める取り組みをしています。
・なお、当社は、2025年4月24日付で、6月27日開催予定の第131期定時株主総会の議案とする株主提案(取締役選任の件)を受領したことから、諮問委員会に諮問いたしました。当該提案に対する当社取締役会の意見は、諮問委員による当該提案候補者との面談を経た諮問委員会の審議を踏まえて、5月13日の取締役会で決議しています。
●リスク管理のための主な社内委員会(サステナビリティ推進委員会・BCM推進委員会・企業倫理行動委員会)
・昨今の社会環境の急変に伴い、ステークホルダーに影響を与える変動要素がますます多様かつ広範囲になってきていることから、当社取締役会は、このような状況においても適切にリスク評価したうえで中長期的な経営戦略に反映し、事業機会へと変換していくプロセスを強化することが、よりサステナブルな社会に貢献できると考え、3つの委員会が互いに連携してDNPグループの全社リスクを網羅し、サステナビリティ推進委員会を中心に経営のマテリアリティを定期的に検証して、経営会議や取締役会で審議しています。
・なお、2022年3月、諮問委員会における審議を経て、サステナビリティ推進委員会の組織改定を取締役会で決議し、代表取締役社長が委員長に就任しています。
●執行役員制度
・当社は、取締役会の監督機能の強化と経営効率の向上を図るため、執行役員制度を導入しており、取締役会で選任された執行役員が、取締役会で決定する業務の執行につき責任と権限をもって実施できる体制としています。
・経営環境の変化に対応して、最適な経営体制を機動的に構築するとともに、事業年度における経営責任をより一層明確にするために、取締役と同様に、執行役員の任期を1年としています。また、経営への参画意識をより高めるため、2020年6月末をもって、会社との契約関係を「雇用型」から「委任型」に変更しています。
・報酬体系についても、基本的に業務執行取締役と同様の扱いとしています。
<2025年3月期における取締役会等の活動状況>
名称
(構成員)
当事業年度の
開催回数
主な具体的検討内容出席状況
取締役会
(取締役12名、監査役5名)
(議長)北島義斉
14回■経営戦略関連
・中期経営計画(事業戦略・財務戦略・非財務戦略)の進捗及び事業構造改革
■株主との対話関連
・決算・サステナビリティ説明会等の実施
・機関投資家との対話状況(株主提案を含む)
■ガバナンス関連
・重要な人事、組織、及び報酬
・取締役会の実効性評価
・内部監査の状況
・利益相反取引の承認
・コンプライアンスアンケートの分析
■個別の投資、拠点整備、資産取得・売却案件 など
全員全出席
監査役会
(監査役5名)
(議長)峯村隆二
19回後述「(3)監査の状況」
①ロ.(監査役会の活動状況)ご参照
全員全出席
経営会議
(業務執行取締役)
12回経営戦略関連など、経営上の重要な案件等1名のみ1回欠席。それ以外は
全員全出席
諮問委員会
(議長)宮島 司
(委員)田村良明
(委員)白川 浩
7回・役員人事について(株主総会後の取締役会体制、スキルマトリクス検討を含む)
・役員の報酬に関する基本方針、個人別報酬について
・機関投資家との対話状況
・諮問委員会の規程改定及びガバナンス分科会運営について
全員全出席

②取締役会全体の実効性評価
当社は、2015年のコーポレートガバナンス・コード適用開始以降、取締役会全体の実効性を高めるためのガバナンス改善を進め、その取り組み状況を開示しています。
当社を取り巻く環境は激しく変化しており、その変動要素(リスク)をビジネスチャンスに反映するための実効的な取締役会を実現するための取り組みを継続する必要があると、当社は考えます。毎年実施している「取締役会全体の実効性評価」を、その取り組みに役立てています。
当社では、毎年4月に取締役会全体の実効性評価を実施し、現状の取締役会の体制や活動状況に関する取締役・監査役の率直な意見を把握するとともに、抽出された課題への対応状況を次年度に評価することを積み重ねることで、取締役会全体の機能向上及び監督機能の強化を図っています。
(実効性評価フロー図)

[実施・評価プロセス]
イ.実施概要の検討
取締役会事務局は、1年間の取締役会の運営状況や前期に確認された課題への取り組み・改善状況を踏まえ、全取締役・監査役に対して実施するアンケート調査の内容や、必要に応じて、外部機関を利用したインタビューなどアンケート以外の方法による評価の実施を検討します。
ロ.取締役会での趣旨説明(毎年3月)
アンケート調査の実施に先立ち、実施概要等を取締役会で改めて説明することにより、全取締役・監査役で実効性評価の目的・意義を改めて確認しています。
ハ.アンケート調査の実施(毎年4月)
・全取締役・監査役を対象に、数十問の設問で構成するアンケート調査(選択+自由記述)を実施します。
・アンケート内容は、基本的な項目を維持することで、中長期的な取り組み課題への改善状況も評価できるようにしつつ、社会の潮流を踏まえた設問となるよう、外部機関よりアドバイスを受けた設問等も参考に毎年見直しています。
ニ.回収・分析
取締役会事務局がアンケートを回収し、結果を分析します。必要に応じて、外部機関に回収・分析を依頼することもあります。
ホ.取締役会議長/社外役員への分析結果の報告
取締役会事務局は、社外役員に分析結果を報告し、前期の課題の改善状況や今後の課題を審議します。また、審議の内容について、取締役会議長に報告します。
ヘ.取締役会への報告(毎年5月)
アンケート調査結果及びこれを踏まえた今後の課題を取締役会で報告し、全取締役・監査役で共有します。
ト.確認された課題への対応検討
・社外役員ミーティングなども活用し、アンケート調査から抽出された今後の課題への具体的な取組内容を協議します。
・取締役会事務局は、取締役会議長をはじめとする取締役・監査役、関連部門と連携して、課題に対する取り組みを推進します。
[2025年3月期の実効性評価の概要及び分析結果]
2025年4月に実施した第10回実効性評価(2024年4月から2025年3月までに開催された全14回の取締役会が対象)の概要及び結果は、以下のとおりです。
なお今回は、評価の分析結果とその課題の取り組みを、中期経営計画の最終年である当期の業務執行状況の監督機能強化に繋げることを意識し、各役員の「監督義務と自身の役割」を改めて振り返るとともに、ガバナンス上の課題を再認識することを目指しました。
イ.アンケート内容(選択+自由記述)
・第9回実効性評価の結果に対する取組課題への対応状況を確認しつつ、当期が現在の中期経営計画の最終年であることを踏まえた設問構成に整理しました。
・実効性をより精緻に確認するため、5段階評価を維持しつつ、各設問に自由記入欄を設け、評価点の大小に関係なく建設的な意見を書けるようにしました。
ロ.分析結果
・今回(第10回)の実効性評価結果は、取締役・監査役の全体平均は「4.5」となり、当社取締役会のガバナンス体制は、前回(4.5)に続き、総合的に実効性を有すると評価されていると考えます。
・これまでの実効性評価における改善課題として取り組んできた「社内外での役員間の情報格差への対応」の評価結果(社内役員と社外役員の平均評価差)が、さらに改善された結果となりました。
・「取締役会で期待される役割」に照らして、自身の役割を改めて振り返ることで、監督機能強化に向けた自身の経験・スキルのさらなる発揮や、現行の中期経営計画の着実な遂行のみならず、中長期的な企業発展に向けた議論の活性化への意欲も窺える結果となりました。
・昨年の取締役会実効性評価アンケートから抽出した課題の改善状況は以下のとおりでした。
a.取締役会で決議・報告された重要な投資案件やIR活動等の進捗報告に関する一層のフォロー
[対応と評価]
投資案件やIR活動の状況等については、適時、取締役会で報告してきたことを確認できました。一方で、経営環境の不確実性も高まっている中、一層のフォローを望むコメントもありました。
b.社外役員と経営陣・社員間のコミュニケーション機会の継続
[対応と評価]
社外役員への情報提供は十分に図られたことを確認できましたが、当期は社外取締役を増員する予定になっていることから、引き続き、取締役会以外の場も活用しながら取組みを継続していくこととなりました。
ハ.分析結果に対する社外役員の意見交換
取締役会事務局でアンケート内容を分析し、その結果に基づく当社の取組み課題について、2025年4月11日に社外取締役及び社外監査役が全員集まりミーティングを開催し、意見交換を行いました。その内容は事務局を通じて、取締役会議長に報告され、2025年5月13日の取締役会でも共有されています。
ニ.今後の主な取組方針
今回のアンケートの分析結果を踏まえた今後の取組方針として、以下の課題に取り組むことを、全取締役・監査役で共有しました。
(1)現行の中期経営計画の振返りと、次の中期経営計画の策定に向けた議論の一層の活性化
⇒現行の中期経営計画の進捗状況について、各戦略や個別の投資案件を中心に振り返るとともに、次の中期経営計画の策定に向けて、中長期的な視点での議論が活性化するための施策を検討する。
(2)株主・投資家などステークホルダーとの対話状況に関する更なるフィードバックの充実
⇒株主・投資家などステークホルダーとの対話状況は、引き続き取締役会にフィードバックしていくとともに、各種説明会などでのより建設的な対話を目指して、資本市場における当社の捉えられ方や対話のポイントなどを取締役会で共有していく。
③責任限定契約の内容の概要
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役全員との間で会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項が定める損害賠償責任について、当社の取締役及び監査役として職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、同法第425条第1項が定める最低責任限度額を限度とする旨の責任限定契約を締結しています。
④役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、全ての取締役、執行役員及び監査役を被保険者とする役員等賠償責任保険契約を締結しており、保険料の全額を当社が負担しています。当該保険契約では、被保険者がその職務の執行(不作為を含みます)に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害賠償金や訴訟費用等が填補されます。ただし、違法な私的利益供与、犯罪行為等による損害については填補されない等の免責事由があります。その付保内容については、当社の事業規模及び役員の職務の執行の適正性へ与える影響等に鑑みて決定しています。
⑤会社の支配に関する基本方針
イ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者のあり方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転を伴う買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えます。したがって、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
ロ.会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み
当社は、当社株式の大量買付行為を行おうとする者に対しては、大量買付行為の是非を株主が適切な判断を行うために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の検討のために必要な時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法、及びその他関連法令に基づき、適宜適切な措置を講じます。また、取締役会の意見等の開示にあたっては、その内容の客観性を確保するため、社外役員で構成する独立した委員会に取締役会としての意見を諮問するとともに、同委員会の答申を最大限尊重します。
当社取締役会では、この取り組みに公正性・中立性・合理性が担保されていると考えますので、上記の基本方針に沿うものであり、また、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
⑥取締役会で決議できる株主総会決議事項
イ.自己の株式の取得
当社は、資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行のため、会社法第165条第2項により、取締役会の決議によって同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めています。
ロ.取締役の責任免除
当社は、取締役が期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含みます。)の責任を、法令の限度において、取締役会決議によって免除することができる旨を定款で定めています。
ハ.監査役の責任免除
当社は、監査役が期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、同法第423条第1項の監査役(監査役であった者を含みます。)の責任を、法令の限度において、取締役会決議によって免除することができる旨を定款で定めています。
ニ.中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元のため、取締役会決議によって毎年9月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対して、会社法第454条第5項に定める金銭による剰余金の配当をすることができる旨を定款で定めています。
⑦取締役の定数
当社は、定款で取締役の定数を16名以内と定めています。
⑧取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらない旨を、定款で定めています。
⑨株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営のため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決議を行う旨を定款で定めています。
⑩業務の適正を確保するための体制の整備についての決議の内容の概要及び当該体制の運用状況の概要
会社法及び会社法施行規則に基づいて取締役会が決議した、当社の業務並びに当社及び当社子会社から成る企業集団(DNPグループ)の業務の適正を確保するための体制の整備の内容の概要及び当該体制の運用状況の概要は次のとおりです。
イ.DNPグループの取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
a.当社は、原則として月1回開催される取締役会において、DNPグループにおける重要な経営課題について意思決定を行うとともに、取締役の職務の執行を監督します。また、業務執行取締役で構成される経営会議を設置し、経営方針や経営戦略、またサステナビリティ推進委員会で検討される変動要素(中長期的な経営リスク)の総合的なマネジメント推進状況の審議を行います。さらに、取締役の報酬や候補者の指名等については、独立性を有する社外役員のみで構成される諮問委員会における助言・提言を得ることとし、取締役会はそれを尊重することとしています。
b.当社は、DNPグループの全ての役職員の行動の規範として制定した「DNPグループ行動規範」の徹底を図ります。
c.当社は、「DNPグループ・コンプライアンス管理基本規程」に基づき、DNPグループのコンプライアンス体制における内部統制の統括組織として企業倫理行動委員会を設置し、コンプライアンスに関する体制を整備します。
d.当社は、業務執行部門から独立した内部監査部門として監査室を設置し、DNPグループの内部監査及び指導を行います。
e.当社は、DNPグループにおける内部通報の窓口である「オープンドア・ルーム」を社内外に設置し、また資材調達先及び業務委託先等社外からの情報提供の窓口である「コンプライアンス・ホットライン」を設置することにより、DNPグループの役職員の法令違反等に関する通報・情報を受け、その対応(通報者に対して不利な取扱いをしないことを含みます)を行います。
<運用状況の概要>・当社取締役会は、独立性を有する社外取締役4名を含む12名(2025年3月末日時点)で構成され、当期は14回開催し、「取締役会規則」に基づき重要事項につき審議・決定を行うとともに、取締役の職務執行等を監督しました。また、経営会議を12回開催し、経営上の重要な案件について検討・審議を行いました。諮問委員会は7回開催し、取締役の報酬や候補者の指名といった重要な経営事項について審議し、助言・提言を行いました。
・「DNPグループ行動規範」をDNPグループの全ての役職員に配布するとともに、当社企業倫理行動委員会を中心に、全ての役職員を対象に行う年1回の研修(自律的企業倫理研修)や、新入社員研修などの階層別研修の機会を通じて、周知徹底を図っています。当社企業倫理行動委員会は、毎月1回以上開催し、DNPグループにおけるコンプライアンスに関する重要事項について適切に審議しています。また、国内外の社員が直接情報提供を行うことができる通報窓口を社内外に設置するとともに、資材調達先及び業務委託先等社外からの通報窓口も設置して、その周知・徹底を図り、適切に運営しています。当社監査室は、「内部監査規程」に基づき、業務執行部門から独立した立場で、監査計画に則り、当社各基本組織及びグループ会社の内部監査及び指導を実施し、その進捗や結果を、当社取締役会に加え、個別に、代表取締役社長、当社監査役及び会計監査人に報告しています。
ロ.当社の取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
情報の保存及び管理について定めた規程等に従い、取締役の職務の執行に係る情報を文書又は電子文書に記録し、適切に保存・管理します。
<運用状況の概要>取締役の職務の執行に係る情報については、「情報セキュリティ基本規程」及び「文書管理基準」に従い、担当部門にて適切に保存・管理しています。
ハ.DNPグループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制
DNPグループにおけるコンプライアンス、情報セキュリティ、環境、災害、人権、製品安全、インサイダー取引及び輸出管理等の経営に重要な影響を及ぼすリスクについては、各リスクに対応する組織において、規程等の整備並びに各基本組織及び各グループ会社に対する検査・指導・教育を実施し、リスクの低減及び未然防止に努めるとともに、リスク発生時には、速やかにこれに対応し、損失の最小化を図ります。また、定期的にリスクの棚卸しを行い、経営に重要な影響を及ぼす新たなリスクについては、速やかに対応すべき組織及び責任者を定めます。
<運用状況の概要>当社に設置した各種委員会その他の本社各基本組織では、経営に重要な影響を及ぼすリスクを選定し、そのリスクに対応すべき組織及び責任者を定めており、そのリスクに対する評価・改善活動を実施し、そのリスクの未然防止に努めています。なお、社会環境の急変により経営に影響を与える変動要素が多様かつ広範囲となっている状況に的確に対応するため、「サステナビリティ推進委員会」が中長期的な経営リスクを管理し、事業機会の把握及び経営戦略への反映を担うとともに、事業継続リスク対応を担う「BCM推進委員会」及び社員の法令・社会倫理上のリスクを担う「企業倫理行動委員会」が互いに連携して当社の全社リスクを網羅し、経営のマテリアリティを定期的に検証しています。
ニ.DNPグループの取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
a.当社は、規程等で定める範囲において、業務執行取締役から各基本組織を担当する執行役員又は組織長へ適切な権限委譲を実施することにより、業務執行の効率化を図ります。
b.当社は、各グループ会社が制定・整備する規程等を通じて、DNPグループにおける効率的な業務執行体制の構築を図ります。
<運用状況の概要>当社は、業務執行取締役の権限を、「組織規則」、「職務権限規程」、「稟議規程」その他の規程等に基づき、各基本組織を担当する執行役員又は組織長へ適切に委譲し、責任体制の明確化を図っています。各グループ会社においても、各社の事業内容、規模等に照らして制定された規程等に基づき、職務権限の整備が行われています。
ホ.その他DNPグループにおける業務の適正を確保するための体制
a.当社は、業務の適正を確保するための体制等の構築及び運用に関して、「DNPグループ・コンプライアンス管理基本規程」及び「関係会社管理規程」を制定し、各グループ会社には、これらを基礎として、規程等を制定・整備するよう指導します。
b.各グループ会社には、前号の規程等に基づき、それぞれの事業内容・規模等を勘案して、親会社との事前協議事項又は事後報告事項を定めた規程等を自律的に整備させ、各グループ会社の取締役等の重要な職務執行に関する当社への報告体制を構築・運用させるとともに、その職務執行が、法令及び定款に適合すること及び効率的に行われることを確保します。なお、当社の上場子会社については、当該子会社の取締役会に一定数の社外役員が出席し、一般株主の利益保護を図るとともに、親会社である当社は、当該子会社の取締役会の意思決定を尊重することを「関係会社管理規程」で定めています。
c.DNPグループは、毎事業年度、当社各基本組織及びグループ会社における業務の適正を確保するための体制等の構築及び運用状況を確認するとともに、その内容を当社企業倫理行動委員会に報告します。
<運用状況の概要>・各グループ会社は、当社の「DNPグループ・コンプライアンス管理基本規程」及び「関係会社管理規程」を基礎として、本社各基本組織の指導のもと、各社の事業内容、規模等を踏まえた規程等を制定・整備しています。また、重要な意思決定については、当社との事前協議事項又は事後報告事項を定めた「稟議規程」等に基づき、当社との事前協議又は当社への事後報告を行っています。
・当社の上場子会社に対しては、一般株主の利益保護の観点から一定割合(1/3)以上の社外取締役を選任することを推奨し、取締役会における意思決定の客観性を高めるよう指導しています。
・当社各基本組織及び各グループ会社は、コンプライアンス体制における内部統制の整備・運用状況を確認し、当期末までに「部門確認書」として取り纏め、当社企業倫理行動委員会に報告しています。なお、当社の上場子会社については、各社が自律的に実施している取り組みが記載された「内部統制報告書」等の内容を、当社企業倫理行動委員会に報告しています。当社企業倫理行動委員会は、その結果について各法令等を主管する本社各基本組織に伝達し、本社各基本組織はその状況を確認し、必要に応じて、各基本組織及び各グループ会社に対して指導・教育を実施しています。
・当社監査室、当社企業倫理行動委員会、各専門の委員会その他の本社各基本組織は、当社各基本組織及び各グループ会社の内部統制の整備・運用状況について、監査もしくは検査、指導・教育を行っています。
ヘ.当社監査役の職務を補助すべき使用人に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役の職務を補助するため、監査役室を設置します。監査役室のスタッフは、当社監査役の指揮命令のもとに職務を執行しなければならないものとし、その人事考課、異動、懲戒等については、当社監査役会の同意を得るものとします。
<運用状況の概要>当社は、取締役等の指揮命令から独立した監査役室の専任スタッフ2名を選任しています。当該スタッフに対しては、業務執行の実効性を確保するため、適切な調査・情報収集権限を付与しており、その人事考課、異動、懲戒等については、当社監査役会の同意を得ています。
ト.DNPグループの取締役及び使用人等が当社監査役に報告をするための体制及びその他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
a.当社監査役は、必要に応じて、いつでもDNPグループの役職員に対して、業務執行等に関する報告を求めることができるものとし、DNPグループの役職員は、法令及び規程等に定められた事項のほか、当社監査役から報告を求められた場合は、速やかに報告を行います。
b.当社監査役は、当社代表取締役社長及びグループ会社監査役との間で、それぞれ定期的又は随時に意見交換を行います。
c.当社監査役の職務の執行上必要と認める費用については、当社が負担するものとし、当社監査役会は、事前・事後に当社に請求できるものとします。
<運用状況の概要>・当社監査役は、DNPグループの役職員から監査に必要な情報について適宜適切に報告を受けており、DNPグループに対する監査内容及びDNPグループにおける業務の適正を確保するための体制等の構築及び運用状況等については、当社監査室及び当社企業倫理行動委員会からそれぞれ定期的に報告を受けています。また、当社監査役は、「監査役監査基準」に基づき、内部通報における重要な情報が監査役にも提供されていること、及び通報を行ったことを理由として不利な取扱いを受けないことが確保されていることを確認しています。
・当社監査役は、当社代表取締役社長と定期的に意見交換を行い、グループ会社の監査役とは、適宜連絡会を開催しています。
・当社監査役の職務に関する費用は当社に必要と認められる範囲において当社負担としています。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。