有価証券報告書-第132期(2025/04/01-2026/03/31)
(ⅱ)戦略
当社は、事業活動を通じてさまざまな生態系サービスに依存し、自然の変化要因となるインパクトを与えています。これらの依存とインパクトが、バリューチェーンのどの段階で発生し、どのような影響を自然に及ぼすかについて、当社と自然との関わりとして整理しています。

○依存とインパクト
当社が事業で使用する原材料や副資材等は、生態系の供給サービスに依存しています。例えば、雑誌・書籍等に使う紙は森林資源を原料とし、リチウムイオン電池用バッテリーパウチや光学フィルム等には、鉱物資源や化石資源を利用しています。また、水資源を製造プロセスで直接的に、紙の抄紙工程では間接的に利用しています。さらに河川と近接する地域では、生態系の調整・維持サービスに依存しており、特に水リスク(渇水、洪水、水質悪化等による操業やサプライチェーンへの影響など)の高い地域に近接する当社の製造拠点を4カ所特定しています。製造プロセスでは、大気への排出(GHG、NOx、SOx、VOC等)、水域への排出(排水、窒素、リン等)及びプラスチックを含む不要物等の排出が生じており、環境に対する負のインパクト要因になると考えています。

○シナリオ分析
環境課題に対するリスクの抽出及び戦略・対策の検討にあたっては、4つのシナリオを用いた分析を行っています。これらのシナリオに基づき、具体的に想定される当社への影響を環境関連のリスクと機会として特定しました。事業計画を踏まえ、ステークホルダーや事業に及ぼす影響について、その大きさと、期間、発生可能性の観点で評価しています。
今後も公開されている分析ツールや研究機関等の情報、TNFDが提供するガイダンス等を活用し、シナリオ分析を深化させ、事業活動におけるレジリエンスを中長期的に高めていきます。
○リスクと機会
・物理的リスク
豪雨災害や森林火災の頻発・激甚化等、自然災害の増加や生態系供給サービスの低下により、操業停止やサプライチェーンリスクなどが生じる可能性を考慮しています。国内外の製造拠点における水リスクについては、WRI(World Resources Institute)が提供するAqueduct等の公開ツールを活用した地域単位での評価を実施し、優先地域を特定しています。これらのリスクに対して、非常用電源設備や止水板の設置等、災害対策の設備投資を行っている他、複数拠点での生産体制の構築や調達先の多様化等、サプライチェーンマネジメントもさらに強化しています。
・移行リスク
環境課題への対応を促す政策強化として、脱炭素関連の法規制に加え、環境デュー・ディリジェンスの義務化やプラスチック規制の導入などが想定されます。これに伴いステークホルダーの意識も高まり、対応が不十分な企業は市場淘汰や評価低下のリスクがあります。移行リスクへの対応として、環境負荷の低減と付加価値の拡大に向けて、事業ポートフォリオの転換を進めています。また、法規制等よりも高い自主管理基準による環境リスクの適切な管理や、資源循環率が低いプラスチックのリサイクルの推進、調達ガイドラインに基づくサプライヤーエンゲージメントの強化に注力しています。あわせて、気候関連リスクへの対応として、Scope1、Scope2に加えScope3排出量の把握・管理を進めるとともに、再生可能エネルギーの活用や内部炭素価格(ICP)の活用等を通じて、脱炭素への移行を推進しています。
・機会
ネイチャーポジティブの実現に向けて、統合的な対応を求める社会的・経済的な志向が高まっており、環境配慮製品・サービスの需要拡大が期待されます。これは当社にとって大きな事業機会になると捉えています。当社は、中期経営計画に基づき、太陽電池用部材等の環境配慮製品・サービスを含む注力事業領域を中心に、成長に向けた設備投資等を実行し、事業機会の獲得を図っていきます。自然環境にポジティブなインパクトを与えるとともに、新たな収益と企業価値の向上という好循環を生み出すことを目指しています。

<シナリオ分析において参照したシナリオ>
*1 TNFDの「自然関連財務情報開示タスクフォースの提言」で提案されているシナリオを利用
当社は、事業活動を通じてさまざまな生態系サービスに依存し、自然の変化要因となるインパクトを与えています。これらの依存とインパクトが、バリューチェーンのどの段階で発生し、どのような影響を自然に及ぼすかについて、当社と自然との関わりとして整理しています。

○依存とインパクト
当社が事業で使用する原材料や副資材等は、生態系の供給サービスに依存しています。例えば、雑誌・書籍等に使う紙は森林資源を原料とし、リチウムイオン電池用バッテリーパウチや光学フィルム等には、鉱物資源や化石資源を利用しています。また、水資源を製造プロセスで直接的に、紙の抄紙工程では間接的に利用しています。さらに河川と近接する地域では、生態系の調整・維持サービスに依存しており、特に水リスク(渇水、洪水、水質悪化等による操業やサプライチェーンへの影響など)の高い地域に近接する当社の製造拠点を4カ所特定しています。製造プロセスでは、大気への排出(GHG、NOx、SOx、VOC等)、水域への排出(排水、窒素、リン等)及びプラスチックを含む不要物等の排出が生じており、環境に対する負のインパクト要因になると考えています。

○シナリオ分析
環境課題に対するリスクの抽出及び戦略・対策の検討にあたっては、4つのシナリオを用いた分析を行っています。これらのシナリオに基づき、具体的に想定される当社への影響を環境関連のリスクと機会として特定しました。事業計画を踏まえ、ステークホルダーや事業に及ぼす影響について、その大きさと、期間、発生可能性の観点で評価しています。
今後も公開されている分析ツールや研究機関等の情報、TNFDが提供するガイダンス等を活用し、シナリオ分析を深化させ、事業活動におけるレジリエンスを中長期的に高めていきます。
○リスクと機会
・物理的リスク
豪雨災害や森林火災の頻発・激甚化等、自然災害の増加や生態系供給サービスの低下により、操業停止やサプライチェーンリスクなどが生じる可能性を考慮しています。国内外の製造拠点における水リスクについては、WRI(World Resources Institute)が提供するAqueduct等の公開ツールを活用した地域単位での評価を実施し、優先地域を特定しています。これらのリスクに対して、非常用電源設備や止水板の設置等、災害対策の設備投資を行っている他、複数拠点での生産体制の構築や調達先の多様化等、サプライチェーンマネジメントもさらに強化しています。
・移行リスク
環境課題への対応を促す政策強化として、脱炭素関連の法規制に加え、環境デュー・ディリジェンスの義務化やプラスチック規制の導入などが想定されます。これに伴いステークホルダーの意識も高まり、対応が不十分な企業は市場淘汰や評価低下のリスクがあります。移行リスクへの対応として、環境負荷の低減と付加価値の拡大に向けて、事業ポートフォリオの転換を進めています。また、法規制等よりも高い自主管理基準による環境リスクの適切な管理や、資源循環率が低いプラスチックのリサイクルの推進、調達ガイドラインに基づくサプライヤーエンゲージメントの強化に注力しています。あわせて、気候関連リスクへの対応として、Scope1、Scope2に加えScope3排出量の把握・管理を進めるとともに、再生可能エネルギーの活用や内部炭素価格(ICP)の活用等を通じて、脱炭素への移行を推進しています。
・機会
ネイチャーポジティブの実現に向けて、統合的な対応を求める社会的・経済的な志向が高まっており、環境配慮製品・サービスの需要拡大が期待されます。これは当社にとって大きな事業機会になると捉えています。当社は、中期経営計画に基づき、太陽電池用部材等の環境配慮製品・サービスを含む注力事業領域を中心に、成長に向けた設備投資等を実行し、事業機会の獲得を図っていきます。自然環境にポジティブなインパクトを与えるとともに、新たな収益と企業価値の向上という好循環を生み出すことを目指しています。

<シナリオ分析において参照したシナリオ>
| 種類 | 参照した公表シナリオ |
| ① 1.5℃シナリオ | ネット・ゼロ・エミッション2050シナリオ(NZE) |
| ② 4℃シナリオ | SSP5-8.5シナリオ |
| ③ シナリオ#1 *1 | #1 Ahead of the game |
| ④ シナリオ#3 *1 | #3 Sand in the gears |
*1 TNFDの「自然関連財務情報開示タスクフォースの提言」で提案されているシナリオを利用