有価証券報告書-第107期(2025/01/01-2025/12/31)
① 気候変動への対応
(ⅰ) 戦略
当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の枠組みを活用し、気候変動に関するリスクと機会が当社事業に与える財務的影響について分析しました。本分析では、当社が展開する主要な3事業を対象に短期・中期・長期の時間軸でリスクと機会を抽出し、脱炭素化がより進展する「1.5℃シナリオ」と気候変動の対策が進展しない「3℃シナリオ」を用いて、気候変動が2030年時点の当社事業に与える財務的影響を検討しました。その結果、いずれのシナリオにおいても、気候変動の影響による重大なリスクは現段階では識別されませんでしたが、引き続き、洗い出されたリスクに対して適切な対応策を実施していきます。一方で、気候変動の影響による機会については、当社の事業機会につながりうる需要の高まりを確認しました。事業別では、メディカルテクノロジー事業はその他の事業と比較して気候変動に伴うリスクやその財務への影響度が小さいことを確認しています。このことから、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)を踏まえて当社グループが取り組むメディカル市場での事業拡大という成長戦略は、当社グループの気候変動リスクの低減にも資するものになると考えています。
リスクの分析結果
※1 リスクの大きさの評価軸:
売上高減少(年間)大:-200億円~、中:-50~200億円、小:- ~50億円 利益減少(年間) 大:-30億円~、中:-10~30億円、小:- ~10億円
※2 シナリオにおいて当該リスクが発現しない場合は「―」を記載
※3 物理リスクについては、それぞれの事業の主要な生産拠点(30拠点)についてハザードマップ、AQUEDUCTを用いて調査を実施。リスクが識別された拠点の財務への影響度は発生頻度を考慮して評価。
機会の分析結果
※1 機会の大きさの評価軸:
売上高増加(年間) 大:+200億円~、中:+50~200億円、小:+~50億円 利益増加(年間) 大:+30億円~、中:+10~30億円、小:+~10億円
※2 シナリオにおいて当該機会が発現しない場合は「―」を記載
(ⅰ) 戦略
当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言の枠組みを活用し、気候変動に関するリスクと機会が当社事業に与える財務的影響について分析しました。本分析では、当社が展開する主要な3事業を対象に短期・中期・長期の時間軸でリスクと機会を抽出し、脱炭素化がより進展する「1.5℃シナリオ」と気候変動の対策が進展しない「3℃シナリオ」を用いて、気候変動が2030年時点の当社事業に与える財務的影響を検討しました。その結果、いずれのシナリオにおいても、気候変動の影響による重大なリスクは現段階では識別されませんでしたが、引き続き、洗い出されたリスクに対して適切な対応策を実施していきます。一方で、気候変動の影響による機会については、当社の事業機会につながりうる需要の高まりを確認しました。事業別では、メディカルテクノロジー事業はその他の事業と比較して気候変動に伴うリスクやその財務への影響度が小さいことを確認しています。このことから、サステナビリティビジョン(長期ビジョン)を踏まえて当社グループが取り組むメディカル市場での事業拡大という成長戦略は、当社グループの気候変動リスクの低減にも資するものになると考えています。
リスクの分析結果
| 種別 | 外部環境の変化 | 対象事業 | 時間軸 | 当社のリスク | リスクの大きさ ※1、※2 | ||
| 3℃ | 1.5℃ | ||||||
| 移 行 リ ス ク | 政 策 ・ 法 規 制 | 炭素税の導入 | 産業資材 ディバイス メディカル | 中期~長期 | CO2排出への炭素税課税による生産・対策コストの増加 | 小 | 中 |
| 炭素税課税による製品の生産に必要な原材料調達コストの増加 | ― | 中 | |||||
| 各国の炭素排出目標・ 政策の変化 | 産業資材 ディバイス メディカル | 中期~長期 | 再エネ電力への切り替えや賦課金の高騰等による電力調達コストの増加 | 小 | 小 | ||
| ディバイス | 物流(調達・出荷)におけるCO2排出量の削減コストの増加 | ― | 小 | ||||
| プラスチック税の導入 | 産業資材 | 中期~長期 | プラスチック関連規制の進行に伴う製品の生産に必要な原材料調達コストの増加 | ― | 小 | ||
| フロン規制の導入 | ディバイス | 中期~長期 | 生産拠点で使用している特定フロンおよび代替フロンの使用規制の進行に伴う設備投資コストの増加 | 小 | 中 | ||
| 業 界 ・ 市 場 | 原材料価格の変動 | 産業資材 | 中期~長期 | 原油需要の変化に伴う石化原料コストの増加 | 中 | ― | |
| 再生プラスチック使用率の引き上げに伴う原材料コストの増加 | ― | 小 | |||||
| EVの販売台数拡大 | 産業資材 | 短期~長期 | 市場構造の変化に伴うEV関連製品の販売機会の減少 | 小 | ― | ||
| お客さまの行動の変化 (お客さまからのCO2排出量削減要請の増加) | ディバイス | 短期~中期 | お客さま要請への対応不足による事業機会の損失に伴う売上高の減少 | 小 | 中 | ||
| 技 術 | 環境負荷の低い 素材や技術への移行 | ディバイス | 短期~中期 | 製品梱包材の素材の置き換えによるコストの増加 | ― | 小 | |
| 当社製品が他社の低炭素製品に代替されることに伴う売上高の減少 | 中 | 中 | |||||
| 低炭素技術の開発遅延による事業機会の損失に伴う売上高の減少 | 中 | 中 | |||||
| 評 判 | お客さまのサプライヤー選定におけるESG評価の重要性の高まり | ディバイス | 短期~中期 | 気候関連問題への対応遅延等によるESG評価の低下、サプライヤーとして選定されないことに伴う売上高の減少 | ― | 小 | |
| 物 理 リ ス ク ※3 | 急 性 | 異常気象の激甚化 | 産業資材 ディバイス | 短期~長期 | ・生産拠点の被災により生産が遅延・停止することに伴う売上高の減少、建物・設備・在庫等、自社資産の毀損による修繕コストの発生 ・サプライヤーの被災による原材料・部品の供給停止の影響に伴う当社売上高の減少 | 小 | 小 |
※1 リスクの大きさの評価軸:
売上高減少(年間)大:-200億円~、中:-50~200億円、小:- ~50億円 利益減少(年間) 大:-30億円~、中:-10~30億円、小:- ~10億円
※2 シナリオにおいて当該リスクが発現しない場合は「―」を記載
※3 物理リスクについては、それぞれの事業の主要な生産拠点(30拠点)についてハザードマップ、AQUEDUCTを用いて調査を実施。リスクが識別された拠点の財務への影響度は発生頻度を考慮して評価。
機会の分析結果
| 種別 | 外部環境の変化 | 対象事業 | 時間軸 | 当社の機会 | 機会の大きさ ※1、※2 | ||
| 3℃ | 1.5℃ | ||||||
| 製 品 お よ び サ | ビ ス | 炭素価格、各国の 炭素排出目標・政策 | 産業資材 ディバイス | 中期~長期 | GHG排出量削減に寄与する製品の需要の拡大 (高リサイクル性加飾フィルム成形品、冷媒検知用ガスセンサーモジュール等) | 中 | 中 | |
| 産業資材 | 中期~長期 | プラスチック関連規制の進行に伴う植物由来のサステナブル成形品の販売機会の増加 | ― | 小 | |||
| EVの販売台数拡大 | 産業資材 ディバイス | 短期~長期 | 市場構造の変化に伴うEV関連製品の販売機会の増加 (外装向け加飾フィルム成形品・機能製品、タッチセンサー等) | 小 | 小 | ||
| 原材料価格の変動 | 産業資材 | 中期~長期 | 植物由来プラスチックのコスト低下によるサステナブル成形品の需要拡大に伴う販売機会の増加 | ― | 小 | ||
| 水素活用社会の到来 | ディバイス | 中期 | FCV(燃料電池自動車)関連製品の需要の拡大 (水素ディテクター等) | 小 | 小 | ||
※1 機会の大きさの評価軸:
売上高増加(年間) 大:+200億円~、中:+50~200億円、小:+~50億円 利益増加(年間) 大:+30億円~、中:+10~30億円、小:+~10億円
※2 シナリオにおいて当該機会が発現しない場合は「―」を記載