有価証券報告書-第77期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界規模で拡大した新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、国内外における、企業活動や個人消費が制限され、経済活動は大きなマイナス影響を受けました。現状、段階的に経済活動が再開され、企業活動の一部に持ち直しの動きが見られるものの、依然として先行きは不透明な状況が続いています。
当社事業と関連性の強い国内証券市場においては、このような状況への警戒感から昨年4月の緊急事態宣言時に下落していた日経平均株価は、期初の18,000円台から本年2月には約30年ぶりに一時30,000円の大台まで回復いたしました。
こうした経済環境・証券市況を受けて、当連結会計年度は、国内外の投資家に向けた開示・IR強化の動きが継続し、株主総会招集通知や英文翻訳サービス等の売上が増加いたしました。加えて、ファイナンス・IPO関連製品やWeb制作関連の売上が増加いたしました。これらの増収が、投資信託の新規設定減や前年同期の消費税率改定関連特需の反動減等に伴う金融商品関連製品の減収を補った結果、当連結会計年度の連結売上収益は、前年同期比550百万円増(同2.3%増)の24,997百万円となりました。
売上原価は、制作体制の強化及びサービスの向上に伴う労務費の増加を主因として、前年同期比568百万円増(同3.8%増)となりました。これにより売上原価率は前年同期比1.0ポイント増の、61.7%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比17百万円減(同0.2%減)の9,583百万円となりました。また、販売費及び一般管理費については、営業体制強化に伴う人件費増や新型コロナウイルス感染症対策費用、アフターコロナを見据えたDX投資等により、前年同期比100百万円増(同1.4%増)の7,162百万円(販売費及び一般管理費率は前年同期比0.2ポイント減の28.7%)となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響等により、連結子会社の株式会社レインボー・ジャパン及びPRONEXUS VIETNAM CO.,LTDの減損損失351百万円をその他の費用に計上したこと等から、営業利益は前年同期比470百万円減(同18.1%減)の2,130百万円となりました。
その他、金融収益は、受取配当金等により163百万円、金融費用は9百万円、持分法による投資利益は80百万円となりました。また、持分法適用関連会社であった株式会社ディスクロージャー・プロの株式を2020年7月に追加取得し、完全子会社にしたことに伴う段階取得に係る差益を139百万円計上した結果、当期利益は前年同期比157百万円減(同8.5%減)の1,696百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比155百万円減(同8.4%減)の1,691百万円となりました。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。
<上場会社ディスクロージャー関連>株主総会招集通知のカラー化による増収に加えて、開示書類作成アウトソーシングサービスの増収も寄与いたしました。また、国内証券市場の株価回復を背景にファイナンス・IPO関連製品の受注規模が拡大したことにより、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比593百万円増(同5.8%増)の10,880百万円となりました。
<上場会社IR関連等>株主通信の減収に加えて、コロナ禍において対面形式のイベント・セミナー中止等の一部マイナス影響がありました。一方、コーポレートガバナンス・コードへの対応を背景として、英文翻訳サービスの受注が増加したほか、2019年10月1日付で連結子会社化した、Web制作会社の株式会社レインボー・ジャパンの売上収益も加わった結果、上場会社IR関連等の売上収益は、前年同期比263百万円増(同4.3%増)の6,400百万円となりました。
<金融商品ディスクロージャー関連>金融商品関連製品の印刷物の受注が、前年同期の消費税率改定に伴うスポット需要の反動により減少いたしました。また、投資信託市場は、一部ファンドの新規設定減や電子化の進展等により、目論見書の受注ボリュームが縮小したほか、資金調達需要の変化を受け外国債券関連製品も減収となりました。これらの結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比291百万円減(同4.2%減)の6,629百万円となりました。
<データベース関連>企業情報データベース、経済・産業情報データベースともに新規開拓の一方で一部解約や単価のダウンがありました。これらの結果、データベース関連の売上収益は、前年同期比15百万円減(同1.3%減)の1,088百万円となりました。

(製品区分別売上収益)
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,288百万円増加し、36,337百万円となりました。
流動資産は460百万円増加し、18,025百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加934百万円と、その他の金融資産の減少577百万円等であります。非流動資産は2,828百万円増加し、18,312百万円となりました。主な要因は、使用権資産の増加1,808百万円と、その他の金融資産の増加699百万円等であります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,342百万円増加し、12,884百万円となりました。
流動負債は203百万円増加し、6,304百万円となりました。主な要因は、リース負債の増加72百万円等であります。非流動負債は2,139百万円増加し、6,581百万円となりました。主な要因は、リース負債の増加1,844百万円等であります。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ946百万円増加し、23,452百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益1,691百万円の計上による増加と剰余金の配当による減少861百万円等であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ934百万円増加(前年同期比7.8%増)し、当連結会計年度末には12,845百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,917百万円(前年同期は4,172百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益2,503百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入4,959百万円、利息及び配当金の受取額56百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額1,090百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,339百万円(前年同期は1,716百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出448百万円、無形資産の取得による支出1,213百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,660百万円(前年同期は2,436百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額861百万円、リース負債の返済による支出781百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社7社)の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.主要な販売顧客については、該当するものはありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の売上収益は前年同期比550百万円増(同2.3%増)の24,997百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各製品分野の特記事項についてご説明いたします。
<上場会社ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比593百万円増(同5.8%増)の10,880百万円となりました。主たる増収要因は、上場会社による情報開示の充実の動きが継続し、株主総会招集通知のカラー化が進展したことによる受注が増加したことや、新型コロナウイルス感染症に関する記載や議案の分量増加等により株主総会招集通知のページ数が増加したことにあります。また、コロナ禍によって業務効率化やアウトソースニーズが高まる等、働き方改革が一段と推進されたことで、開示書類作成アウトソーシングサービスが拡大しました。加えて、企業業績が停滞する中、資金ニーズが増加したことや、国内証券市場の株価回復によりファイナンス・IPO関連製品の受注規模が拡大したことも寄与し、結果的に当分野では新型コロナウイルスのマイナス影響は軽微でありました。
なお、当社主力製品の顧客数に直結する重要な指標である国内上場会社数は、当連結会計年度末において約3,820社(前期末比約30社増)と7年連続で増加いたしました。お客様のニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加と1社当たり売上収益の増加による成長力の向上を図っております。

<上場会社IR関連等>当分野の売上収益は、前年同期比263百万円増(同4.3%増)の6,400百万円となりました。主たる増収要因は、コーポレートガバナンス・コードの導入等により国内外の投資家と上場会社の対話ニーズが高まり、これに対応するIR関連製品の受注が増加したほか、2019年10月1日付で連結子会社化した株式会社レインボー・ジャパンの売上収益が、前年同期は6か月の計上に対して、当連結会計年度は12か月計上されたことであります。
当分野においては、主に英文翻訳サービスやWebサービスの受注が増加いたしましたが、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、ディスクロージャーの電子化の進展に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、Webでの情報開示充実ニーズが一層高まってきています。これに対応して、当社及び連結子会社である株式会社アスプコミュニケーションズ、株式会社レインボー・ジャパン並びに持分法適用関連会社の株式会社ミツエーリンクスの関係会社3社にて、Webサイトの企画・制作・運用体制を強化してまいりました。
一方、減収要因としては、株主総会招集通知のカラー化に伴い、株主通信の受注量が減少したことや、コロナ禍において対面形式のイベント・セミナーが中止になったこと等が挙げられます。
東京証券取引所における市場再編の動きや、それに関連するコーポレートガバナンス・コード改訂によって、上場会社が投資家との対話充実や非財務情報開示の充実を図る傾向は、今後も継続すると想定されることから、当社では対応するサービスの提供体制強化に取り組んでおります。

<金融商品ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比291百万円減(同4.2%減)の6,629百万円となりました。主たる減収要因は、金融商品の販促用印刷物における前期の消費税率改定に伴うスポット需要の反動や、国内投資信託市場での一部ファンドの新規設定減速や電子化の進展等により、目論見書の受注ボリュームが縮小したことであります。また、資金調達需要が変化したことで、外国債券関連製品が減収となったことも要因となっております。
このような厳しい環境は当面続くものと思われ、また上場会社同様にディスクロージャーの電子化が一層進展することが想定されますが、金融商品の開示実務を効率化するシステムサービスの導入促進・機能拡張を進め、アウトソーシングサービスの拡大、金融商品関連の販売用資料やWebサイトの受注拡大等、中長期的な成長につながるサービス領域の拡張に引き続き取り組んでまいります。

<データベース関連>当分野の売上収益は、前年同期比15百万円減(同1.3%減)の1,088百万円となりました。これは、企業情報データベース「eol」及び経済統計・ファイナンスデータベース「INDB」ともに新規顧客の受注獲得に努めたものの、コロナ禍における経営環境の悪化も影響し、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンが発生したことが要因となります。
このような状況の中、両データベースの販路の相互活用や、コンテンツを融合させた新たなサービスの企画・開発を進め、グループシナジーを最大化すべく、当社のデータベース事業を簡易吸収分割により連結子会社である株式会社アイ・エヌ情報センターに承継(2021年5月)させ、データベース事業の再編を実施いたしました。

当連結会計年度が2.3%の増収となったのに対し、営業利益が18.1%の減益になった要因についてご説明いたします。
当社では、中長期的な事業領域の拡張に対応する体制強化を進めております。当連結会計年度においても、成長分野を中心とした人財投資を継続したことで労務費・人件費が増加したことに加え、新型コロナウイルス感染症対策費用やアフターコロナを見据えたDX投資が増加しました。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響等により、連結子会社であるWeb制作会社の株式会社レインボー・ジャパン及び、ベトナムにおいて日系企業向けBPO事業を行うPRONEXUS VIETNAM CO., LTDの減損損失351百万円をその他の費用に計上しました。
これらの結果、営業利益は2,130百万円(前年同期比18.1%減)となり、営業利益率は前年同期比2.1ポイント減の8.5%となりました。


② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは3,917百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、12,845百万円保有しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入を行っております。強固な財務基盤を維持しつつ営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、開示実務支援システム等の開発投資や配当等の株主還元へと配分しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は借入金及びリース負債を含む4,290百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界規模で拡大した新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、国内外における、企業活動や個人消費が制限され、経済活動は大きなマイナス影響を受けました。現状、段階的に経済活動が再開され、企業活動の一部に持ち直しの動きが見られるものの、依然として先行きは不透明な状況が続いています。
当社事業と関連性の強い国内証券市場においては、このような状況への警戒感から昨年4月の緊急事態宣言時に下落していた日経平均株価は、期初の18,000円台から本年2月には約30年ぶりに一時30,000円の大台まで回復いたしました。
こうした経済環境・証券市況を受けて、当連結会計年度は、国内外の投資家に向けた開示・IR強化の動きが継続し、株主総会招集通知や英文翻訳サービス等の売上が増加いたしました。加えて、ファイナンス・IPO関連製品やWeb制作関連の売上が増加いたしました。これらの増収が、投資信託の新規設定減や前年同期の消費税率改定関連特需の反動減等に伴う金融商品関連製品の減収を補った結果、当連結会計年度の連結売上収益は、前年同期比550百万円増(同2.3%増)の24,997百万円となりました。
売上原価は、制作体制の強化及びサービスの向上に伴う労務費の増加を主因として、前年同期比568百万円増(同3.8%増)となりました。これにより売上原価率は前年同期比1.0ポイント増の、61.7%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比17百万円減(同0.2%減)の9,583百万円となりました。また、販売費及び一般管理費については、営業体制強化に伴う人件費増や新型コロナウイルス感染症対策費用、アフターコロナを見据えたDX投資等により、前年同期比100百万円増(同1.4%増)の7,162百万円(販売費及び一般管理費率は前年同期比0.2ポイント減の28.7%)となりました。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響等により、連結子会社の株式会社レインボー・ジャパン及びPRONEXUS VIETNAM CO.,LTDの減損損失351百万円をその他の費用に計上したこと等から、営業利益は前年同期比470百万円減(同18.1%減)の2,130百万円となりました。
その他、金融収益は、受取配当金等により163百万円、金融費用は9百万円、持分法による投資利益は80百万円となりました。また、持分法適用関連会社であった株式会社ディスクロージャー・プロの株式を2020年7月に追加取得し、完全子会社にしたことに伴う段階取得に係る差益を139百万円計上した結果、当期利益は前年同期比157百万円減(同8.5%減)の1,696百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年同期比155百万円減(同8.4%減)の1,691百万円となりました。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。
<上場会社ディスクロージャー関連>株主総会招集通知のカラー化による増収に加えて、開示書類作成アウトソーシングサービスの増収も寄与いたしました。また、国内証券市場の株価回復を背景にファイナンス・IPO関連製品の受注規模が拡大したことにより、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比593百万円増(同5.8%増)の10,880百万円となりました。
<上場会社IR関連等>株主通信の減収に加えて、コロナ禍において対面形式のイベント・セミナー中止等の一部マイナス影響がありました。一方、コーポレートガバナンス・コードへの対応を背景として、英文翻訳サービスの受注が増加したほか、2019年10月1日付で連結子会社化した、Web制作会社の株式会社レインボー・ジャパンの売上収益も加わった結果、上場会社IR関連等の売上収益は、前年同期比263百万円増(同4.3%増)の6,400百万円となりました。
<金融商品ディスクロージャー関連>金融商品関連製品の印刷物の受注が、前年同期の消費税率改定に伴うスポット需要の反動により減少いたしました。また、投資信託市場は、一部ファンドの新規設定減や電子化の進展等により、目論見書の受注ボリュームが縮小したほか、資金調達需要の変化を受け外国債券関連製品も減収となりました。これらの結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は、前年同期比291百万円減(同4.2%減)の6,629百万円となりました。
<データベース関連>企業情報データベース、経済・産業情報データベースともに新規開拓の一方で一部解約や単価のダウンがありました。これらの結果、データベース関連の売上収益は、前年同期比15百万円減(同1.3%減)の1,088百万円となりました。

(製品区分別売上収益)
| 区分 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 増減 (△印減) | |||
| 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 構成比 (%) | 金額 (千円) | 増減率 (%) | |
| 上場会社ディスクロージャー 関連 | 10,286,753 | 42.1 | 10,879,556 | 43.5 | 592,803 | 5.8 |
| 上場会社IR関連等 | 6,136,833 | 25.1 | 6,399,854 | 25.6 | 263,022 | 4.3 |
| 金融商品ディスクロージャー 関連 | 6,919,949 | 28.3 | 6,629,012 | 26.5 | △290,937 | △4.2 |
| データベース関連 | 1,102,802 | 4.5 | 1,088,152 | 4.4 | △14,650 | △1.3 |
| 合計 | 24,446,337 | 100.0 | 24,996,575 | 100.0 | 550,238 | 2.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,288百万円増加し、36,337百万円となりました。
流動資産は460百万円増加し、18,025百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加934百万円と、その他の金融資産の減少577百万円等であります。非流動資産は2,828百万円増加し、18,312百万円となりました。主な要因は、使用権資産の増加1,808百万円と、その他の金融資産の増加699百万円等であります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,342百万円増加し、12,884百万円となりました。
流動負債は203百万円増加し、6,304百万円となりました。主な要因は、リース負債の増加72百万円等であります。非流動負債は2,139百万円増加し、6,581百万円となりました。主な要因は、リース負債の増加1,844百万円等であります。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ946百万円増加し、23,452百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益1,691百万円の計上による増加と剰余金の配当による減少861百万円等であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ934百万円増加(前年同期比7.8%増)し、当連結会計年度末には12,845百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,917百万円(前年同期は4,172百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益2,503百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入4,959百万円、利息及び配当金の受取額56百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額1,090百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,339百万円(前年同期は1,716百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出448百万円、無形資産の取得による支出1,213百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,660百万円(前年同期は2,436百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額861百万円、リース負債の返済による支出781百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社7社)の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
| 製品区分別の名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 上場会社ディスクロージャー関連 | (千円) | 10,879,556 | 105.8 |
| 上場会社IR関連等 | (千円) | 6,399,854 | 104.3 |
| 金融商品ディスクロージャー関連 | (千円) | 6,629,012 | 95.8 |
| データベース関連 | (千円) | 1,088,152 | 98.7 |
| 合計 | (千円) | 24,996,575 | 102.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
| 製品区分別の名称 | 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 上場会社ディスクロージャー関連 | 11,042,108 | 106.2 | 2,368,009 | 107.4 |
| 上場会社IR関連等 | 6,426,264 | 102.5 | 1,097,246 | 102.5 |
| 金融商品ディスクロージャー関連 | 6,767,105 | 97.3 | 1,468,472 | 110.4 |
| データベース関連 | 1,042,894 | 94.0 | 132,917 | 74.6 |
| 合計 | 25,278,371 | 102.2 | 5,066,644 | 105.9 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
| 製品区分別の名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 上場会社ディスクロージャー関連 | (千円) | 10,879,556 | 105.8 |
| 上場会社IR関連等 | (千円) | 6,399,854 | 104.3 |
| 金融商品ディスクロージャー関連 | (千円) | 6,629,012 | 95.8 |
| データベース関連 | (千円) | 1,088,152 | 98.7 |
| 合計 | (千円) | 24,996,575 | 102.3 |
(注)1.主要な販売顧客については、該当するものはありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の売上収益は前年同期比550百万円増(同2.3%増)の24,997百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各製品分野の特記事項についてご説明いたします。
<上場会社ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比593百万円増(同5.8%増)の10,880百万円となりました。主たる増収要因は、上場会社による情報開示の充実の動きが継続し、株主総会招集通知のカラー化が進展したことによる受注が増加したことや、新型コロナウイルス感染症に関する記載や議案の分量増加等により株主総会招集通知のページ数が増加したことにあります。また、コロナ禍によって業務効率化やアウトソースニーズが高まる等、働き方改革が一段と推進されたことで、開示書類作成アウトソーシングサービスが拡大しました。加えて、企業業績が停滞する中、資金ニーズが増加したことや、国内証券市場の株価回復によりファイナンス・IPO関連製品の受注規模が拡大したことも寄与し、結果的に当分野では新型コロナウイルスのマイナス影響は軽微でありました。
なお、当社主力製品の顧客数に直結する重要な指標である国内上場会社数は、当連結会計年度末において約3,820社(前期末比約30社増)と7年連続で増加いたしました。お客様のニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加と1社当たり売上収益の増加による成長力の向上を図っております。

<上場会社IR関連等>当分野の売上収益は、前年同期比263百万円増(同4.3%増)の6,400百万円となりました。主たる増収要因は、コーポレートガバナンス・コードの導入等により国内外の投資家と上場会社の対話ニーズが高まり、これに対応するIR関連製品の受注が増加したほか、2019年10月1日付で連結子会社化した株式会社レインボー・ジャパンの売上収益が、前年同期は6か月の計上に対して、当連結会計年度は12か月計上されたことであります。
当分野においては、主に英文翻訳サービスやWebサービスの受注が増加いたしましたが、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、ディスクロージャーの電子化の進展に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、Webでの情報開示充実ニーズが一層高まってきています。これに対応して、当社及び連結子会社である株式会社アスプコミュニケーションズ、株式会社レインボー・ジャパン並びに持分法適用関連会社の株式会社ミツエーリンクスの関係会社3社にて、Webサイトの企画・制作・運用体制を強化してまいりました。
一方、減収要因としては、株主総会招集通知のカラー化に伴い、株主通信の受注量が減少したことや、コロナ禍において対面形式のイベント・セミナーが中止になったこと等が挙げられます。
東京証券取引所における市場再編の動きや、それに関連するコーポレートガバナンス・コード改訂によって、上場会社が投資家との対話充実や非財務情報開示の充実を図る傾向は、今後も継続すると想定されることから、当社では対応するサービスの提供体制強化に取り組んでおります。

<金融商品ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比291百万円減(同4.2%減)の6,629百万円となりました。主たる減収要因は、金融商品の販促用印刷物における前期の消費税率改定に伴うスポット需要の反動や、国内投資信託市場での一部ファンドの新規設定減速や電子化の進展等により、目論見書の受注ボリュームが縮小したことであります。また、資金調達需要が変化したことで、外国債券関連製品が減収となったことも要因となっております。
このような厳しい環境は当面続くものと思われ、また上場会社同様にディスクロージャーの電子化が一層進展することが想定されますが、金融商品の開示実務を効率化するシステムサービスの導入促進・機能拡張を進め、アウトソーシングサービスの拡大、金融商品関連の販売用資料やWebサイトの受注拡大等、中長期的な成長につながるサービス領域の拡張に引き続き取り組んでまいります。

<データベース関連>当分野の売上収益は、前年同期比15百万円減(同1.3%減)の1,088百万円となりました。これは、企業情報データベース「eol」及び経済統計・ファイナンスデータベース「INDB」ともに新規顧客の受注獲得に努めたものの、コロナ禍における経営環境の悪化も影響し、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンが発生したことが要因となります。
このような状況の中、両データベースの販路の相互活用や、コンテンツを融合させた新たなサービスの企画・開発を進め、グループシナジーを最大化すべく、当社のデータベース事業を簡易吸収分割により連結子会社である株式会社アイ・エヌ情報センターに承継(2021年5月)させ、データベース事業の再編を実施いたしました。

当連結会計年度が2.3%の増収となったのに対し、営業利益が18.1%の減益になった要因についてご説明いたします。
当社では、中長期的な事業領域の拡張に対応する体制強化を進めております。当連結会計年度においても、成長分野を中心とした人財投資を継続したことで労務費・人件費が増加したことに加え、新型コロナウイルス感染症対策費用やアフターコロナを見据えたDX投資が増加しました。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響等により、連結子会社であるWeb制作会社の株式会社レインボー・ジャパン及び、ベトナムにおいて日系企業向けBPO事業を行うPRONEXUS VIETNAM CO., LTDの減損損失351百万円をその他の費用に計上しました。
これらの結果、営業利益は2,130百万円(前年同期比18.1%減)となり、営業利益率は前年同期比2.1ポイント減の8.5%となりました。


② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは3,917百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、12,845百万円保有しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入を行っております。強固な財務基盤を維持しつつ営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、開示実務支援システム等の開発投資や配当等の株主還元へと配分しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は借入金及びリース負債を含む4,290百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。