有価証券報告書-第81期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 10:55
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【項目】
153項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の政策動向による影響や物価上昇、為替相場の変動等、景気の先行きは極めて不透明な状況にあります。また、当社事業と関連性が強い国内証券市場において、当連結会計年度の日経平均株価は米国の景気減速懸念や急速な円高等から一時31,000円台まで下落したものの、国内の景気回復への期待等により概ね38,000円台(前年同期は33,000円台)を中心に推移しました。
このような状況のもと、株主・投資家との対話促進ニーズの高まりや、本年4月からのプライム上場会社における適時開示情報等の日英同時開示の義務化等を背景に、Webサービスや英文翻訳等のIR関連サービスの受注が拡大したほか、上場会社のファイナンス関連製品や投資信託関連における販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。当社主力製品である株主総会招集通知は、電子提供制度の導入により印刷ページ数が減少したものの、電子化の進展が想定よりも緩やかであったことに加え、個人株主数の増加に伴う印刷部数の増加や、電子化に対応するサービスの提供によりほぼ前年同期並みの売上となりました。これらの結果、当連結会計年度の連結売上収益は、前年同期比879百万円増(同2.9%増)の30,996百万円となりました。
売上原価は株主総会招集通知電子化の進展による印刷コスト減少の一方、非印刷製品を中心とした受注拡大による外注費の増加、制作体制強化のための人財投資により前年同期比740百万円増(同3.9%増)の19,814百万円となりました。また、招集通知電子化に対応する初期コストは解消されたものの、前述のコスト増により売上原価率は前年同期比0.6ポイント増の63.9%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比139百万円増(同1.3%増)の11,182百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に販売促進費の減少により前年同期比57百万円減(同0.7%減)の8,542百万円となり、販売費及び一般管理費率は前年同期比1.0ポイント減の27.6%となりました。一方、2025年4月21日付公表の「減損損失の計上および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、連結子会社ののれんにかかる減損損失2,503百万円をその他の費用に計上したことから、営業利益は前年同期比2,226百万円減(同91.4%減)の209百万円となりました。
また、金融収益を75百万円、金融費用を14百万円、持分法適用関連会社の全株式譲渡に伴う持分法で会計処理されている投資の売却益1,411百万円を計上した結果、税引前利益は前年同期比847百万円減(同33.5%減)の1,682百万円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年同期比1,329百万円減(同74.7%減)の451百万円となりました。
当連結会計年度は大きく減益となりましたが、前述の減損損失の計上が主な要因であり、当社の各製品区分における事業活動は概ね堅調に推移いたしました。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。
<上場会社ディスクロージャー関連>2023年3月開催の株主総会から導入された招集通知の電子提供制度の進展に伴い、当社主力製品である株主総会招集通知の印刷ページ数が減少しました。しかしながら電子化の進展が想定よりも緩やかであったことに加え、個人株主数の増加による印刷部数の増加や、制度変更に対応した新サービスの受注促進によりマイナス影響を補い、期初の計画を上回る結果となっております。
また、堅調な株式市場を背景にファイナンス関連製品の受注が増加したことに加えて、根強い業務効率化ニーズにより開示書類作成アウトソーシングサービスが増収となりました。これらの結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比348百万円増(同2.9%増)の12,446百万円となりました。
<上場会社IR・イベント関連等>株主・投資家との対話促進ニーズや社会的要請の高まりを背景に、Webサービスや非財務情報関連ツール作成支援サービスの受注が拡大しました。また、本年4月からのプライム上場会社の日英同時開示の義務化を見据えた英文翻訳サービスが増収となりました。一方、株主通信は作成企業の減少に伴い減収したものの、増収要因がこれらを上回った結果、上場会社IR・イベント関連等の売上収益は前年同期比430百万円増(同4.2%増)の10,657百万円となりました。
<金融商品ディスクロージャー関連>投資信託関連においては、新NISAの導入に伴う個人投資家の増加を背景に、販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。一方、不動産証券関連において前年同期に比べて資金調達が減少したこと等に伴い関連製品の受注が減少したものの、増収要因がこれを上回った結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比96百万円増(同1.4%増)の6,851百万円となりました。
<データベース関連>データベース関連では、既存顧客との契約更改に際し一部単価ダウンがあったものの、主要顧客である大学を中心に単価アップや新規顧客の受注に努めた結果、データベース関連の売上収益は前年同期比4百万円増(同0.4%増)の1,042百万円となりました。
(製品区分別売上収益)
区分前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
増減
(△印減)
金額
(千円)
構成比
(%)
金額
(千円)
構成比
(%)
金額
(千円)
増減率
(%)
上場会社ディスクロージャー関連12,097,67040.212,446,16240.1348,4922.9
上場会社IR・イベント関連等10,226,24334.010,656,52834.4430,2854.2
金融商品ディスクロージャー関連6,755,44722.46,851,31022.195,8631.4
データベース関連1,037,8963.41,041,9363.44,0400.4
合計30,117,256100.030,995,936100.0878,6802.9

(注)金額は販売価格によっております。
② 資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ76百万円増加し、38,660百万円となりました。
流動資産は2,998百万円増加し、18,341百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加2,857百万円であります。非流動資産は2,922百万円減少し、20,319百万円となりました。主な要因は、のれんの減少2,506百万円等であります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ639百万円増加し、13,640百万円となりました。
流動負債は1,645百万円増加し、9,127百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加668百万円と、未払法人所得税等の増加445百万円等であります。非流動負債は1,006百万円減少し、4,513百万円となりました。主な要因は、リース負債の減少356百万円と、退職給付に係る負債の減少204百万円等であります。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ563百万円減少し、25,020百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益451百万円の計上による増加と剰余金の配当1,122百万円による減少等であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,857百万円増加(前年同期比30.2%増)し、当連結会計年度末には12,309百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4,286百万円(前年同期は5,325百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益1,682百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入5,378百万円、利息及び配当金の受取額67百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額1,146百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は597百万円(前年同期は1,713百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、持分法で会計処理されている投資の売却による収入2,385百万円等であり、支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出1,284百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,014百万円(前年同期は1,750百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出809百万円、配当金の支払額1,121百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社7社)の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR・イベント関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
製品区分別の名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
上場会社ディスクロージャー関連(千円)12,446,162102.9
上場会社IR・イベント関連等(千円)10,656,528104.2
金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,851,310101.4
データベース関連(千円)1,041,936100.4
合計(千円)30,995,936102.9

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
製品区分別の名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
上場会社ディスクロージャー関連12,442,313101.72,637,82699.9
上場会社IR・イベント関連等10,641,907100.72,169,17799.3
金融商品ディスクロージャー関連6,858,96696.82,019,163100.4
データベース関連1,045,876101.2190,145102.1
合計30,989,061100.27,016,31199.9

(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。
製品区分別の名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
上場会社ディスクロージャー関連(千円)12,446,162102.9
上場会社IR・イベント関連等(千円)10,656,528104.2
金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,851,310101.4
データベース関連(千円)1,041,936100.4
合計(千円)30,995,936102.9

(注)主要な販売顧客については、該当するものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の売上収益は前年同期比879百万円増(同2.9%増)の30,996百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各製品分野の特記事項についてご説明いたします。
<上場会社ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比348百万円増(同2.9%増)の12,446百万円となりました。これは堅調な株式市場を背景にファイナンス関連製品の受注増加、開示書類作成アウトソーシングサービスの受注拡大によるものです。
当社の主たる事業領域であるディスクロージャー・IR分野において、非財務情報開示の一層の拡充が求められ、上場会社の開示実務負荷が増加しており、業務効率化を目的としたアウトソーシングサービスの受注件数が増加しております。
また、主力製品である株主総会招集通知関連では、2023年3月開催の株主総会から株主総会招集通知の電子提供制度が導入され印刷ページ数が減少したものの、制度変更に対応した「招集電子化対応サービス」の受注推進や個人株主数の増加による印刷部数の増加等により、前年同期並みの売上収益で推移しました。
当社は今後も制度変更やお客様ニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加と1社当たり売上収益の増加による成長力の向上を図ってまいります。
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<上場会社IR・イベント関連等>当分野の売上収益は、前年同期比430百万円増(同4.2%増)の10,657百万円となりました。主な増収要因は、Webや英文翻訳、非財務情報関連ツール作成支援サービス等の受注拡大によるものです。これは2022年4月にプライム市場向けコーポレートガバナンス・コードが適用され、気候変動等のサステナビリティ情報開示の充実が求められたことや本年4月からプライム上場会社において適時開示情報等の日英同時開示が義務化されたこと等が背景にあります。
一方株主通信は、株主総会招集通知の情報内容の充実やカラー化の進展により、受注量が減少したことから減収となっております。
上場会社による投資家との対話促進を目的とした非財務情報開示やIR活動の充実は今後も継続することを想定しております。
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<金融商品ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比96百万円増(同1.4%増)の6,851百万円となりました。これは主に国内投資信託関連製品の増収によるものです。国内投資信託関連製品においては、新NISAの導入に伴う個人投資家の増加を背景に、販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。
一方、不動産証券関連において前年同期に比べて資金調達が減少したこと等に伴い減収となっております。
今後、投資信託分野の目論見書や運用報告書等については、ペーパーレス化がさらに進むことが想定されます。このような中、金融商品の開示実務を効率化するシステムサービスの導入促進・機能拡張を進めるとともに、Webサービス等のデジタルサービスの拡大等、新領域への拡張に引き続き取り組んでまいります。
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<データベース関連>当分野の売上収益は、前年同期比4百万円増(同0.4%増)の1,042百万円となりました。これは、企業情報データベース「eol」及び経済統計・ファイナンスデータベース「INDB」ともに、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンがあったものの、ターゲットである大学・金融機関等の新規顧客の受注獲得に努めたことが要因となります。
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当連結会計年度が前年同期比879百万円の増収となったことに対し、営業利益が前年同期比2,226百万円の減益になった主な要因についてご説明いたします。
コスト面につきましては、売上原価が前年同期比740百万円増加となりました。売上原価の主な増加要因は、受注拡大による外注費の増加、制作体制強化のための人財投資によるものです。また、販売費及び一般管理費は主に販売促進費の減少により前年同期比57百万円減少となりました。一方、2025年4月21日付公表の「減損損失の計上および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」の通り、連結子会社ののれんに係る減損損失2,503百万円をその他の費用に計上したことから、営業利益は前年同期比91.4%減の209百万円となりました。
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② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは4,286百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、12,309百万円保有しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入を行っております。強固な財務基盤を維持しつつ営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、開示実務支援システム及びM&A等の成長投資や配当等の株主還元へと配分しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は借入金及びリース負債を含む2,710百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

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