有価証券報告書-第82期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 10:27
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135項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に景気が緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の政策動向による影響や物価上昇、為替相場の変動、中東情勢の緊迫化等、先行きは極めて不透明な状況にあります。
また、当社事業と関連性が強い国内証券市場において、当連結会計年度の日経平均株価は、米国の通商政策等による不透明感から一時31,000円台まで下落したものの、国内外の景気回復への期待等により初めて終値で58,000円台(前年同期の最高値は42,000円台)を突破しました。
公認会計士を中心とした会計コンサルティングファームの株式会社JBAホールディングスを昨年8月に連結子会社化し、同社の売上が同年9月より計上されたことに加え、根強い業務効率化ニーズにより決算支援・開示書類作成に係るアウトソーシングサービスが増収となりました。また、当社連結子会社である株式会社シネ・フォーカスにおける医学会や企業関連のイベント支援の受注が拡大しました。さらに、当社主力製品である株主総会招集通知は電子提供制度の緩やかな進展により印刷ページ数が減少したものの、個人投資家数の増加に伴う印刷部数の増加により、マイナス影響を補い増収となりました。これらの結果、当連結会計年度の連結売上収益は、前年同期比1,825百万円増(同5.9%増)の32,821百万円となりました。
売上原価は前述のM&Aや開示書類作成支援システムのバージョンアップに係る費用の増加等により前年同期比717百万円増(同3.6%増)の20,530百万円となりました。一方、売上原価率は増収効果により前年同期比1.3ポイント減の62.6%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比1,109百万円増(同9.9%増)の12,291百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主にM&Aや営業体制強化に伴う人件費の増加により前年同期比822百万円増(同9.6%増)の9,365百万円となり、販売費及び一般管理費率は前年同期比0.9ポイント増の28.5%となりました。加えて、前年同期に連結子会社ののれんに係る減損損失2,503百万円をその他の費用に計上した反動増により、営業利益は前年同期比2,697百万円増の2,906百万円となりました。
また、前年同期に計上した持分法適用関連会社の全株式譲渡に伴う持分法で会計処理されている投資の売却益1,411百万円の反動減が影響したものの、前述ののれんに係る減損損失の反動増がそれを上回り、税引前利益は前年同期比1,331百万円増(同79.1%増)の3,012百万円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年同期比1,657百万円増(同367.5%増)の2,108百万円となりました。
当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱サービスを区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。
<上場会社ディスクロージャー関連>株式会社JBAホールディングスのM&A効果に加え、根強い業務効率化ニーズにより決算支援・開示書類作成に係るアウトソーシングサービスが増収となりました。また、当社主力製品である株主総会招集通知は電子提供制度の緩やかな進展により印刷ページ数が減少したものの、個人投資家数の増加に伴う印刷部数の増加により、マイナス影響を補い増収となりました。加えて、国内証券市場の活況を背景にIPO・ファイナンス関連製品が増収となりました。これらの結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比1,625百万円増(同13.1%増)の14,072百万円となりました。
<上場会社IR・イベント関連等>当社連結子会社である株式会社シネ・フォーカスにおける医学会や企業関連のイベント支援の受注が拡大しました。また、株主・投資家との対話促進ニーズの高まりや、昨年4月からのプライム上場会社における決算情報・適時開示情報の日英同時開示義務化を背景に、英文翻訳サービスが増収となりました。さらに、新分野として取り組む人財採用支援ビジネスも増収となりました。一方、株主通信は作成企業の減少に伴い減収となったものの、増収要因がこれらを上回った結果、上場会社IR・イベント関連等の売上収益は前年同期比259百万円増(同2.4%増)の10,916百万円となりました。
<金融商品ディスクロージャー関連>不動産証券関連では、Webサイトのリニューアル増加等により増収となりました。一方、投資信託関連においては、販売会社向けWebサイト等の販促ツールの受注が減少したことやファンドの償還等による目論見書・運用報告書の印刷部数の減少により減収となりました。これらの結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比117百万円減(同1.7%減)の6,735百万円となりました。
<データベース関連>データベース関連では、既存顧客との契約更改に際し一部単価ダウンがあったものの、主要顧客である大学を中心に単価アップや新規顧客の受注に努めた結果、データベース関連の売上収益は前年同期比57百万円増(同5.5%増)の1,099百万円となりました。
(サービス区分別売上収益)
区分前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
増減
(△印減)
金額
(千円)
構成比
(%)
金額
(千円)
構成比
(%)
金額
(千円)
増減率
(%)
上場会社ディスクロージャー関連12,446,16240.114,071,56842.91,625,40613.1
上場会社IR・イベント関連等10,656,52834.410,915,96833.3259,4402.4
金融商品ディスクロージャー関連6,851,31022.16,734,79620.5△116,514△1.7
データベース関連1,041,9363.41,099,0643.357,1285.5
合計30,995,936100.032,821,396100.01,825,4605.9

(注)金額は販売価格によっております。
② 資産、負債及び資本の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,182百万円減少し、37,478百万円となりました。
流動資産は4,217百万円減少し、14,124百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の減少3,572百万円と、その他の金融資産の減少1,177百万円等であります。非流動資産は3,035百万円増加し、23,353百万円となりました。主な要因は、のれんの増加1,890百万円と、その他の金融資産の増加1,037百万円等であります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ497百万円減少し、13,143百万円となりました。
流動負債は1,673百万円減少し、7,454百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の減少1,006百万円と、未払法人所得税等の減少810百万円等であります。非流動負債は1,176百万円増加し、5,689百万円となりました。主な要因は、その他の金融負債の増加1,537百万円等であります。
当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ685百万円減少し、24,335百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益2,108百万円の計上による増加及び非支配株主と締結した先渡契約に係る負債1,494百万円の計上による減少、剰余金の配当1,173百万円による減少等であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,572百万円減少(前年同期比29.0%減)し、当連結会計年度末には8,737百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は3,526百万円(前年同期は4,286百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益3,012百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入5,235百万円、利息及び配当金の受取額108百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額1,808百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は3,719百万円(前年同期は597百万円の獲得)となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出1,785百万円、子会社の支配獲得による支出1,444百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は3,403百万円(前年同期は2,014百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出932百万円、自己株式の取得による支出1,000百万円、配当金の支払額1,171百万円等であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社16社)の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR・イベント関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4サービス区分で示しております。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
サービス区分別の名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
上場会社ディスクロージャー関連(千円)14,071,568113.1
上場会社IR・イベント関連等(千円)10,915,968102.4
金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,734,79698.3
データベース関連(千円)1,099,064105.5
合計(千円)32,821,396105.9

(注)金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
サービス区分別の名称受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
上場会社ディスクロージャー関連14,238,637114.42,804,895106.3
上場会社IR・イベント関連等10,983,144103.22,236,353103.1
金融商品ディスクロージャー関連6,852,64399.92,137,010105.8
データベース関連1,044,06599.8188,33499.0
合計33,118,490106.97,366,592105.0

(注)金額は販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
サービス区分別の名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前年同期比(%)
上場会社ディスクロージャー関連(千円)14,071,568113.1
上場会社IR・イベント関連等(千円)10,915,968102.4
金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,734,79698.3
データベース関連(千円)1,099,064105.5
合計(千円)32,821,396105.9

(注)主要な販売顧客については、該当するものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の売上収益は前年同期比1,825百万円増(同5.9%増)の32,821百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各サービス分野の特記事項についてご説明いたします。
<上場会社ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比1,625百万円増(同13.1%増)の14,072百万円となりました。主な増収要因は株式会社JBAホールディングスのM&A効果に加え、根強い業務効率化ニーズによる決算支援・開示書類作成に係るアウトソーシングサービスの受注増加によるものです。当社の主たる事業領域であるディスクロージャー・IR分野において、非財務情報開示の一層の拡充が求められ、上場会社の開示実務負荷が増加しています。業務効率化を目的としたアウトソーシングサービスのニーズは、今後も拡大するものと考えております。
また、主力製品である株主総会招集通知関連では、2023年3月開催の株主総会から株主総会招集通知の電子提供制度が導入され印刷ページ数が減少したものの、制度変更に対応した「招集電子化対応サービス」の受注推進や個人株主数の増加による印刷部数の増加等により、前年同期並みの売上収益で推移しました。
さらに、国内証券市場の活況を背景にIPO・ファイナンス関連製品が増収となりました。
なお、当連結会計年度末時点において、当社調べによるTOKYO PRO Marketを除く上場会社数は3,852社であり、東京証券取引所の市場改革等の影響により、前年同期比約80社減少しました。
今後もこの傾向は続くものと想定されることから、当社は今後も制度変更やお客様ニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加と1社当たり売上収益の増加による成長力の向上を図ってまいります。
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<上場会社IR・イベント関連等>当分野の売上収益は、前年同期比259百万円増(同2.4%増)の10,916百万円となりました。主な増収要因は、当社グループ会社である株式会社シネ・フォーカスにおけるイベント関連の受注拡大や英文翻訳サービス等の増収によるものです。これはイベント事業の環境がアフターコロナ以降回復していること、プライム上場会社における決算情報・適時開示情報の日英同時開示義務化に対応した新たな英文翻訳サービスの提供開始等によるものです。さらに少子高齢化が進む中、労働力の確保がますます困難になっていることを背景に、当社が新たなビジネス領域と位置付ける人財採用支援ビジネスも増収となりました。なお、人財採用支援ビジネスについては株式会社アクセスグループ・ホールディングスと2025年1月から資本業務提携を開始しており、両社の経営資源を相互活用したお客様への共同提案等を行っております。
一方株主通信は、株主総会招集通知の情報内容の充実やカラー化の進展により、受注量が減少したことから減収となっております。
上場会社による投資家との対話促進を目的とした非財務情報開示やIR活動の充実及び採用活動の強化は今後も継続することを想定しております。
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<金融商品ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比117百万円減(同1.7%減)の6,735百万円となりました。主な減収要因は、国内投資信託関連において前年同期の新NISA導入による販売会社向け販促ツールのスポット受注の反動減やファンドの償還等に伴う目論見書・運用報告書の印刷部数の減少によるものです。
一方、不動産投資信託関連では、4年振りにIPOが実施されるなど好調な市況を背景に、大型のWebサイトリニューアルの受注等により増収しました。
今後、投資信託分野の目論見書や運用報告書等については、ペーパーレス化がさらに進むことが想定されます。このような中、金融商品の開示実務を効率化するシステムサービスの導入促進・機能拡張を進めるとともに、Webサービス等のデジタルサービスの拡大等、新領域への拡張に引き続き取り組んでまいります。
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<データベース関連>当分野の売上収益は、前年同期比57百万円増(同5.5%増)の1,099百万円となりました。これは企業情報データベース「eol」及び経済統計・ファイナンスデータベース「INDB」ともに、既存顧客との契約更改に際して一部解約等があったものの、ターゲットである大学・金融機関等の新規顧客の受注獲得や既存顧客に対して単価アップを努めたことが要因となります。
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当連結会計年度が前年同期比1,825百万円の増収となったことに加え、営業利益が前年同期比2,697百万円の増益になった主な要因についてご説明いたします。
コスト面につきましては、売上原価が前年同期比717百万円増加となりました。売上原価の主な増加要因は、M&Aや開示書類作成支援システムのバージョンアップに係る費用の増加によるものです。また、販売費及び一般管理費は主にM&Aや営業体制強化に伴う人件費の増加により前年同期比822百万円増加となりました。加えて、前年同期にその他の費用に計上した連結子会社ののれんに係る減損損失2,503百万円の反動増により、営業利益は2,906百万円となりました。
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② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは3,526百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、8,737百万円保有しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入を行っております。強固な財務基盤を維持しつつ営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、開示実務支援システム及びM&A等の成長投資や配当等の株主還元へと配分しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は借入金及びリース負債を含む2,384百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

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