有価証券報告書-第164期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、1879年の新聞創刊以来、戦争と平和の歴史を経て、民主主義の発展とともに歩んできた。2016年に打ち出した新しい企業理念「ともに考え、ともにつくる~みなさまの豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業へ」の根本には、1952年に制定した朝日新聞綱領がある。言論の自由を貫き、国民の幸福に貢献する。綱領に掲げた私たちの決意は、いつの時代も変わらない。この精神のもとで、情報やサービスの質を高める中から収益機会を見いだし、独立した報道機関としての責務を果たしていく。
(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略
社会から必要とされるジャーナリズムの担い手であり続けるには、主力商品である新聞の販売、広告収入の維持を中心とした既存事業の足場固めと、新聞以外の事業や新規事業を新しい収益の柱に育てる成長事業の創出、その両輪が欠かせない。こうした考えのもと、16年度から20年度までの5年間を対象とする提出会社の「中期経営計画2020」を策定した。中期経営計画2020でめざす経営目標は以下の通り。
① 新聞業に関わる事業、不動産事業、新領域事業をあわせて20年度に売上高3,000億円規模、営業利益100億円超
② 5年間の計画期間中、経常利益、当期純利益などすべての利益指標で黒字確保
(3) 会社の対処すべき課題
新聞業界では、デジタルメディアの台頭や若年層を中心とした新聞離れで、販売部数や広告収入の減少傾向が続いている。2014年の一連の問題を踏まえ、当社では全社を挙げて信頼回復に努め、その影響は収まりつつあるが、業界全体を通じた厳しい経営環境は変わっていない。
中期経営計画2020では、16~18年度の当初3年間を既存事業の足場を固める経営基盤強化期、20年度までを再成長への道筋を確かなものにする新事業成長期と位置づけた。計画2年目の17年度も16年度に続き、計画の進捗を点検しながら必要に応じた見直しを加え、目標達成に向けた施策に取り組む。
デジタルプラットフォームの隆盛が著しいメディア業界では、顧客やユーザーを可視化し、嗜好を予想し、ターゲットを絞った商品やサービスの開発を続け、満足度を向上させる戦略が欠かせない。当社では、17年4月に従来のブランド推進本部を改組してマーケティング本部を発足させた。同本部は、総合プロデュース室などの営業部門と連動し、顧客視点に立った統合営業を全社的な施策に進化させる。「編集と経営の分離」の原則も踏まえながら、高品質のジャーナリズムと収益機会の獲得の両立をめざし、編集部門とビジネス部門をつなぐ役割も果たしていく。
新聞業を取り巻く環境の厳しさを踏まえ、コスト管理も継続して徹底する。人事・給与制度改革を通じた総額人件費の抑制に取り組む一方、仕事のやり方や業務量、サポート体制の見直しでワーク・ライフ・マネジメントを実現する「働き方改革」に努め、人材への投資も重要戦略とする。65歳定年制を実現し、シニア層の活躍の場も広げる。
成長事業の創出では、社長直属でM&Aなどを検討する戦略チームに新たに加わった人材の知見も生かしながら、メディア、教育、シニアなど当社と親和性のある領域の調査研究をさらに進め、新しい収益源の開拓をめざしていく。
税率が10%に引き上げられることが予定されている消費税については、日刊新聞は軽減税率の対象になる見通しだが、増税による消費マインドの低迷や企業業績への影響から、さらなる部数や広告の減少によって収支が下ぶれるおそれがある。デジタルメディアも含めた商品力や提案力の向上を通じ、読者や顧客をつなぎとめる対策を取っていく。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、1879年の新聞創刊以来、戦争と平和の歴史を経て、民主主義の発展とともに歩んできた。2016年に打ち出した新しい企業理念「ともに考え、ともにつくる~みなさまの豊かな暮らしに役立つ総合メディア企業へ」の根本には、1952年に制定した朝日新聞綱領がある。言論の自由を貫き、国民の幸福に貢献する。綱領に掲げた私たちの決意は、いつの時代も変わらない。この精神のもとで、情報やサービスの質を高める中から収益機会を見いだし、独立した報道機関としての責務を果たしていく。
(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略
社会から必要とされるジャーナリズムの担い手であり続けるには、主力商品である新聞の販売、広告収入の維持を中心とした既存事業の足場固めと、新聞以外の事業や新規事業を新しい収益の柱に育てる成長事業の創出、その両輪が欠かせない。こうした考えのもと、16年度から20年度までの5年間を対象とする提出会社の「中期経営計画2020」を策定した。中期経営計画2020でめざす経営目標は以下の通り。
① 新聞業に関わる事業、不動産事業、新領域事業をあわせて20年度に売上高3,000億円規模、営業利益100億円超
② 5年間の計画期間中、経常利益、当期純利益などすべての利益指標で黒字確保
(3) 会社の対処すべき課題
新聞業界では、デジタルメディアの台頭や若年層を中心とした新聞離れで、販売部数や広告収入の減少傾向が続いている。2014年の一連の問題を踏まえ、当社では全社を挙げて信頼回復に努め、その影響は収まりつつあるが、業界全体を通じた厳しい経営環境は変わっていない。
中期経営計画2020では、16~18年度の当初3年間を既存事業の足場を固める経営基盤強化期、20年度までを再成長への道筋を確かなものにする新事業成長期と位置づけた。計画2年目の17年度も16年度に続き、計画の進捗を点検しながら必要に応じた見直しを加え、目標達成に向けた施策に取り組む。
デジタルプラットフォームの隆盛が著しいメディア業界では、顧客やユーザーを可視化し、嗜好を予想し、ターゲットを絞った商品やサービスの開発を続け、満足度を向上させる戦略が欠かせない。当社では、17年4月に従来のブランド推進本部を改組してマーケティング本部を発足させた。同本部は、総合プロデュース室などの営業部門と連動し、顧客視点に立った統合営業を全社的な施策に進化させる。「編集と経営の分離」の原則も踏まえながら、高品質のジャーナリズムと収益機会の獲得の両立をめざし、編集部門とビジネス部門をつなぐ役割も果たしていく。
新聞業を取り巻く環境の厳しさを踏まえ、コスト管理も継続して徹底する。人事・給与制度改革を通じた総額人件費の抑制に取り組む一方、仕事のやり方や業務量、サポート体制の見直しでワーク・ライフ・マネジメントを実現する「働き方改革」に努め、人材への投資も重要戦略とする。65歳定年制を実現し、シニア層の活躍の場も広げる。
成長事業の創出では、社長直属でM&Aなどを検討する戦略チームに新たに加わった人材の知見も生かしながら、メディア、教育、シニアなど当社と親和性のある領域の調査研究をさらに進め、新しい収益源の開拓をめざしていく。
税率が10%に引き上げられることが予定されている消費税については、日刊新聞は軽減税率の対象になる見通しだが、増税による消費マインドの低迷や企業業績への影響から、さらなる部数や広告の減少によって収支が下ぶれるおそれがある。デジタルメディアも含めた商品力や提案力の向上を通じ、読者や顧客をつなぎとめる対策を取っていく。