有価証券報告書-第76期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 14:19
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140項目

有報資料

(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「革新」「法令順守」「環境」の3つを経営の柱とし、常にお客様を第一に考え、人・物・情報を集積・発信し、印刷を核に持続的に発展し、社会に貢献することを経営理念として掲げ、更に以下の5つの経営基本方針によって当社が目指すべき姿を明確にしております。
① 積極経営
変化に迅速に対応できる企業を目指すため、俊敏な判断力と行動力で対応すると共に前向きな投資には積極的に取組んでまいります。
② イノベーション経営
柔軟で多面的な広い視野を持ち、継続的に変革・革新を続けます。
③ コンプライアンス経営
法令、規律を順守し、社会的信用のある企業経営を堅持します。
④ 環境経営
ISO14001、FSC認証取得企業として、環境保全に積極的に取組んでまいります。
⑤ 人間尊重企業
自由闊達の社風を尊重し、社員の主体性、創造性、チャレンジ精神を大切にします。
(2) 目標とする経営指標
当社は、生産性の向上と経費削減を推進することにより営業利益率を高め、自己資本当期純利益率(ROE)を向上することを目標とし、企業価値の増大に努めていく所存であります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の経済見通しにつきましては、新型コロナウイルスのワクチンの普及や各国財政支援等により、世界の景気は緩やかな回復傾向にありますが、新たな変異株の発生により、新型コロナウイルス感染の再拡大が起きるなど、先行きは引き続き非常に不透明感が強い状況にあります。
このような状況下、当社グループは、顧客、取引先及び従業員の安全を第一に、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大の影響には十分な注意を払いながら、生産・営業活動に努め、影響を最小限となるよう取り組んでまいります。
企業理念及び、サンメッセフィロソフィー
当社は革新・法令順守・環境の3つを経営の柱とし、「常にお客様を第一に考え、人・物・情報を集積・発信し、印刷を核に、持続的に発展し、社会に貢献します。」を経営理念に掲げ、100周年(2035年)のありたい姿に向け、サンメッセフィロソフィーは、以下の図表のイメージで構成されています。

これらを当社のDNAとし、中長期経営アクションプランの推進に向け、お客様にとって価値あるサービスの提供を追求し、地球環境に配慮した経営を行うことにより社会に貢献するとともに、業績の維持・拡大を図り一層の企業価値向上を目指してまいります。
Innovation for 100th anniversary サンメッセ 新・中長期経営のアクションプラン
当社を取り巻く経営課題はより多様化し、その変化のスピードも加速化する中において、特に直近ではCOVID-19の影響もあり、先々が予測不可能な時代になっています。
このような中、当社の強固な生産基盤と、お客様基盤を中心に、社内一貫生産体制を当社の強みとして収益基盤の再構築を進めております。

当社は、2019年度から「Innovation for 100th anniversaryサンメッセ 新・中長期経営のアクションプラン」を達成すべく、2035年の100周年を迎えることを意識した“ありたい姿”を追求し、その中期的位置づけである2025年に向けた90周年スローガン「Challenge for Change 2025 ~変革への挑戦~」を推進し、ペーパーレス化の台頭をはじめとした外部環境の急激な変化に積極的な対応を行い、夢ある企業への創造に向けたチャレンジを行っております。

「Challenge for Change 2025 ~変革への挑戦~」において、生産設備・制作体制が構築された当社の強みである「社内一貫生産による一社責任体制」を最大限活かし、コア事業である商業印刷における価値の基盤を堅持・伸長していくとともに、3つの重点基本戦略を推し進めています。
従来までの印刷に偏らぬ付加価値の高い提案を行うことで、新しいビジネスの創造、新しい考え方のビジネス展開に努め、成長事業への戦略的重点投資を行い、次なる収益の柱を目指し更なる事業成長と企業価値向上の実現に向けた戦略推進を行っております。

3つの重点基本経営戦略
① 守る
コアである商業印刷事業の堅持・伸長を行い、岐阜・愛知・東京/大阪の3エリア体制における新規開拓・既存深耕拡大を図り市場の創出を行い、印刷業界の受注体質からの脱却を図るべく収益基盤の向上に努めています。特に、製造部門における各プロセスの統廃合、工場間の負荷量の平準化、人員の見直しを行い、最新設備の導入メリットを充分に発揮できる生産体制を確立し、「稼ぐ」部門を意識した生産工程の数値の見える化を図り、生産性の向上と生産コストの改善を行うことで収益拡大を目指しています。
② 攻める
より専門的かつ実践的なプロ集団の組織力を強化し、成長戦略に掲げるIPS(*1)事業、パッケージ事業、コーポレートコミュニケーション・ICT(*2)事業と大きく3つの戦略的重点的かつ積極的な投資を図り、高付加価値、高収益ビジネスモデルへの転換を図ります。収益力の向上とサービス力の強化を行うことで、新たな価値創造に挑戦し、次なる収益の柱を狙います。
(*1) Information Processing Service (*2) Information Communication Technology

IPS事業ならびにパッケージ事業では、次なる成長戦略としての期待が高く、本社第五工場の増築と、大型デジタル印刷機の最新機械の導入により高精度かつ高速の大量生産を行う生産体制を構築し、付加価値の高いビジネスを推進することで新たな需要を掘り起こしています。機密文書の複雑かつ精密なバリアブル印字への需要やダイレクトメール発送に適応し、パーソナルデータを安全に管理・提供を行うことで、付加価値の高いビジネスを推進しています。
更にはこれらのソリューションを支える基盤として、製造部門にBPO部(*3)とパッケージ部の2部門を新設しています。当社の強みをさらに活かすための成長戦略として、より強固な生産体制を構築しお客様ご自身の業務プロセスの効率化と需要に呼応できる包括請負業務を推進。営業部門との連携による付加価値の高い高収益体質を構築するための足がかりとなるアクションを起こしています。
(*3) Business Process Outsourcing 企業活動における業務プロセスを専門業者に委託すること

コーポレートコミュニケーション・ICT事業では、多様なソリューション施策の企画力と制作力を高い付加価値をもって実現すべく推進しています。2019年5月には、お客様の課題解決を様々なソリューションを通じて解決し、企業価値向上に寄与するため「サンメッセ総合研究所(Sinc)」を新設。組織力と知力の最大化を図ることで、お客様の情報発信を支えるためデジタルメディアとの融合による付加価値の高いコンサルティングビジネスを確立し、業界No.1の信頼をいただけるよう努めています。

③ 挑戦する
『創造とチャレンジ』をテーマに、印刷に偏らないお客様の課題解決をサポートするための新しい考え方でビジネスを創造すべく、更なる付加価値の高い事業にも積極的に取り組んでいます。SC(*4)事業では、スーパーやドラッグストアなどのチラシ、DM、WEBサイトなどに長年かかわってきたコンテンツ制作力やメディア展開力を活かし、ショッピングセンターの価値創造を目指し、デベロッパーと協業する事業を強化しています。個々のテナント販売促進支援に留まらぬ、施設全体への集客施策をトータルマネジメントすることで、地域特性に合わせたイベント企画・運営からチラシやマス広告の企画制作、DMやSNSなどクロスメディアでのマーケティング戦略をご提案しています。
PMS(*5)事業では、企業や大学などにおける印刷物の最適化やクオリティ管理などをプロの視点でマネジメントし、企画・デザイン会社からの提案に対するアドバイザリーや全体的なブランド管理、一方では発注量や仕様の最適化を提案しています。お客様の負担低減とパフォーマンスを向上させ、印刷のプロとして印刷周辺業務の最適化を実現しています。
(*4) Shopping Center (*5) Print Management Systems

社会変化の加速化が進み、ペーパーレス化の傾向は止まらぬ中、デジタル転換への進展と業務のオートメーション化はより進化しています。当社は総合印刷業でありながらも、「情報加工業」である強みを活かすことで業務全般のデジタル・トランスフォーメーション(DX)にも対応し時代の変化に適応することで、コアである商業印刷事業を堅持しながらも成長事業への戦略的重点投資を図り、事業ポートフォリオの変革に挑戦いたします。
持続可能な開発目標(SDGs)の積極推進
当社は、岐阜県下の上場企業で真っ先にSDGs宣言を発し、現在主に6つのゴールに向けた経営推進を行っております。この本質には当社が創業以来大切にしてきた“事業を通じて地域社会の発展に貢献する”という普遍的なポリシーがあります。地域への愛、お客様に対する奉仕の精神で、地域から頼られ、そして期待される存在であり続けるため、SDGs推進において事業を通じた視点を強く意識し、SDGsを経営実装すべく意欲的な推進を図っています。そのような中でも特に気候変動対策や環境に関する取り組みには、CDP(*6)への自主回答、TCFDへの賛同をはじめ、これまで以上にカーボンマネジメントの推進を図ることで、カーボンニュートラルに向けた積極推進を図ります。
更には、パートナーシップ強化による意欲的な実践において、当社のお客様ネットワーク網を貴重な財産と認識し、民間企業はもちろんのこと、学校教育、医療、金融、官公庁などの自治体、公共団体、NPO/NGO、個人等々、と裾野が広く多種多様なマルチステークホルダーとの協働は、今後の当社における地域での共存共栄により活かしていくものとなります。
岐阜県を中心とした市町村における各地域の社会的課題を解決するという視点を重要課題と捉え、「SDGsを共通言語」とすることでステークホルダーとの連携を意識し、既に多くの活動に繋げています。
民間企業だけではなく、官公庁・自治体との協働や、2020年9月に公表した朝日大学とのSDGs連携と協力に関する包括協定の締結などに象徴される多くの共創を、地域活性化、環境保全、次世代育成、レジリエントなまちづくりに様々な協働を通じた価値創出に繋げるべくSDGsの達成に向けた機会を拡げています。
(*6) Carbon Disclosure Project

徹底した品質保証と環境経営の推進体制
2019年にISO9001:2015年版を再取得し、ISOのハイレベルストラクチャーをベースに総合的、かつ適正なISO運用システムの活用を行い、品質保証全体のレベルを向上することでお客様からの様々なご要望にお応えしています。
経営理念における「革新・法令順守・環境」を3つの経営の柱とし、社会に貢献することを掲げESGマテリアリティとして特定した4つの重要課題の一つに、「ハリヨが棲める環境への持続的取り組み」を選定し、環境負荷低減の取り組みを推進することで環境対策には特に注力を図っております。

金融安定理事会により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース[TCFD : Task Force on Climate-related Financial Disclosures]の提言へ賛同を行うことでこの提言に基づき、気候変動が持続的成長へ影響を及ぼすことを認識し、事業にもたらすリスクと機会のシナリオを分析することで積極的な情報開示とともに企業価値向上に努めています。

人財を大切にする経営の積極推進
将来を担う優秀な人財の採用にも注力し、人事考課制度では社員一人ひとりの目標達成度や成果を評価するための目標管理制度を導入しております。働き方改革においても、魅力ある働きやすい職場環境を提供することで、よりよい環境整備に努め、多様な考え方とダイバーシティを奨励いたします。
また、当社の女性メンバーによるクリエイティブチーム「LinK」では、社内での活動に留まらず、多くのお客様から女性ならではの視点や感性、発想力を活かした企画やデザイン、意見交換を製品化させたいなどの多様なご要望にお応えし、これまでにない視点での活躍により期待がもてます。

さらには当社代表取締役を塾長とする「社長塾」を発足し、当社が2035年の100周年において持続的発展を遂げ社会に必要とされる企業であるために共に考え、その時にリーダーとなる人財の育成を推進しております。他にも階層別、職種別の研修など社員の成長を支援する教育体制の構築を実施しています。

透明性あるガバナンスとサステナビリティ経営
当社は長期安定的な企業価値の向上を経営の重要な課題としており、その実現のために企業を取り巻くステークホルダーの満足を図り、経済価値、社会価値、企業価値のバランスをとりながら企業全体の価値を高めていくことが重要と考えています。
当社の企業理念に基づき、サンメッセ・グループ一体となった連携を強化・促進することで、中長期経営のアクションプランを達成し、信頼される企業像を目指しています。
より向上させるべく、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化に向けて取り組みを進めてまいります。また、株主、投資家や社会からの信頼と共感をより一層高めるため、四半期ごとの決算や経営政策の迅速かつ正確な公表や開示等、企業情報の適切な開示を図り、企業の透明性を今後も高めていきます。
また、当社はESG経営をグループ全社において推進させるため、代表取締役社長が委員長を務める「サステナビリティ委員会」を設置いたしました。これまで当社が取り組んできた環境・社会を含むCSR・サステナビリティに関わる取り組みに関する方針を定め、今後より社会課題の解決に取り組んでまいります。
今後、当社にとって重要な社会的価値創出に向けた取り組みを加速化させるべく、サンメッセ・サステナビリティ目標(サンメッセの将来財務目標)を導入していく予定です。このサンメッセ・サステナビリティ目標では、当社の強みを最大限発揮できる幅広い領域を視野において設定し、地球環境ならびに社会の持続的発展と、グループ全体の持続的成長を両立していくためのサステナビリティ経営をより一層推進させるための意欲的な活動として据えてまいります。
中長期視点でサステナビリティ経営を推進していくにあたり、「サステナビリティ委員会」は、取締役会による監督の下、サステナビリティに関する網羅的な取り組みの意思決定機関として、関連する方針の決定やサステナビリティ目標の進捗管理と施策の審議などの機能を担います。
当社は、「Innovation for 100th anniversary サンメッセ新・中長期経営方針」の下、印刷を核に総合力を活かしたソリューションを提供することで、創業以来様々な地域課題の解決に貢献してまいりました。今後はその機能強化のため「サステナビリティ委員会」の下にサンメッセ全体のサステナビリティ経営にかかる取り組みを加速いたします。

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