有価証券報告書-第144期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

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2016/03/30 9:58
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有報資料

国内の新聞市場は厳しい状況が続いています。過去10年で、地方紙を含めたABC販売部数は760万部、16%減りました。新聞広告の市場規模は4割、3,000億円以上縮小しました。こうした環境下だからこそ国内事業を安定させながら、グローバルに成長機会を求めていく必要があります。
成長戦略の前提となるのは紙の新聞を核とする国内事業の安定です。その重要性は今後も変わりません。現在の販売部数を堅守するため、今年は販売店と協力して読者を日経本紙と日経電子版のセット商品である「Wプラン」に誘導する施策を進めます。Wプランは契約の継続率が高いためです。新聞広告収入は4年ぶりに前年実績を下回りましたが、今後は広告費だけでなく、販売促進費や採用・研修などの人件費、CSR活動など多様な企業の資金の流れを、広い網ですくい取る総合営業の取り組みによって、収入増のトレンドに戻すことが必要だと考えます。営業部門を中心に、外部企業との連携強化はもちろん、縦割り意識が残る本社やグループ内の営業のあり方を変えることも検討していきます。
デジタル空間ではグーグル、アップル、フェイスブックといった巨人たちが次々とニュース配信事業に参入し、業態の垣根を越えた競争環境が生まれています。FTの協力も得ながら、読者の属性や行動履歴の分析を紙面やコンテンツの編集に生かす「オーディエンス・エンゲージメント」など先端テクノロジーを積極的に導入し、700万人超の登録者を抱える日経ID活用にも磨きをかけ、新しい競争に勝ち抜いていきます。
BtoBデジタルサービスも重要な市場です。2015年7月に日経テレコンやNEEDSを手がける㈱日本経済新聞デジタルメディアを再統合した理由の一つは、ボトルネックになっていた開発リソース不足を解決することでした。BtoCとBtoB事業などの間で企画人材や開発リソースを共有する仕組みを築くことで両方の事業を融合させ、その中間にあるビジネスニーズも掘り起こして、デジタル事業全体をより高い成長軌道に乗せていきます。
安定した国内収益を土台として「Global & Growth(G&G)戦略」を展開していきます。FTの買収は、まさにその具体化であります。世界的メディアブランドであるFTとの連携は、グローバルでの成長戦略を推進する強力なエンジンとなります。2016年は日経とFTのパートナーシップ元年であり、FT買収のシナジーを徹底的に追求し、成長のギアを上げることが重要な経営課題となってきます。
日経は、グローバル展開の中核としてNIKKEI ASIAN REVIEW(NAR)をアジアビジネス必読のメディアに成長させるため、編集、営業ともに体制を大幅に強化してきました。2015年11月にはNARの中核コンテンツとして、アジアの代表的な企業の動きをきめ細かく報道する「Asia300」プロジェクトを立ち上げました。その狙いはアジア企業に関する記事コンテンツを充実させるだけでなく、付加価値を高めた総合的な経済情報サービスへと発展させることにあります。NARのコンテンツにAsia300企業の財務・株価データ、さらにはFTのコンテンツも取り込んだデータベースをつくり、世界の企業、金融機関に提供するサービスに育てていきます。NARとAsia300は、FTの知見やノウハウを活用しながら日経がアジアで飛躍するための基盤となります。アジアに特化したNARを、グローバル報道に強いFTと併読していただけるような相互補完媒体に発展させていきます。
アジア戦略では、FTのイベント事業のノウハウや顧客基盤を活用して、FT・日経共同イベントの事業化も検討しています。そうした場でNARをアピールし、Nikkeiブランド、NARブランドの知名度を高め、アジア展開を加速させていきます。
すべての戦略の基盤となるのは、「クオリティー」の追求です。日経は、他では得られない価値の高い情報、質の高いサービスによって信頼を勝ち得てきました。クオリティーをさらに高め、読者や顧客の期待に応え続けることが、経営基盤のさらなる強化につながると考えます。世界に通用する記者、優れたビジネス人材を育成していくために、日経は思い切った投資をしていきます。人材採用や評価システムなどもグローバルメディア、テクノロジーメディアにふさわしい形になっているか点検し、必要な改革を続けていきます。
世界では、文明の衝突ともいえる状況が各地で発生し、金融・証券市場では激動ともいうべき相場変動が繰り返されています。変化が激しく、複雑で先が見えにくい時代だからこそ、当社グループが果たすべき役割はますます大きくなっています。それに応えるため、たゆまぬ自己変革が求められているということを全社員が胸に刻み、勇気をもって挑戦を続けてまいります。

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  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
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