有価証券報告書-第153期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/28 10:04
【資料】
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【項目】
137項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営の基本方針
日本経済新聞社は「中正公平、わが国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」を社是に掲げ、1876年の「中外物価新報」創刊以来、日本の経済ジャーナリズムをリードするメディアとして市場経済と民主主義の発展に貢献してきました。2015年にはフィナンシャル・タイムズ(FT)をパートナーに迎え、世界で最も信頼されるメディアへの道を歩んでいます。
2022年には、当社グループの事業展開の指針となる「バリュー・パーパス・ミッション」を設定しました。全社員が共有する価値観であるバリューは「独立/クオリティー/先進性/多様性」、バリューから導いた企業としての存在意義であるパーパスは「考え、伝える。より自由で豊かな世界のために。」です。パーパスに沿ってグループ各社が果たすべき使命であるミッションとして、当社とFTは「質の高い報道とサービスで 読者・顧客の判断を助け 世界で最も公正で信頼されるメディアになる」ことを掲げています。
2023年には、2030年に向けたグループ長期経営計画を策定しました。当社グループのバリュー・パーパス・ミッションに沿って各事業の将来像を示しました。社会に対して価値を提供し、顧客の選択を助けることにより、成長していく意思を表したものです。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は連結、単体の売上高、営業利益、デジタル事業やグローバル事業の売上高比率(いずれも予算管理上の数値)などを指標としています。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
メディアを取り巻く環境は構造的な変化に拍車がかかっています。新聞販売部数の減少が続くなか、SNSの影響力が若年層に限らず世代を超えて拡大し、AIの進化は情報空間のありようを大きく変えています。「日経も変わらなければ生き残っていけない」との危機意識を共有し、デジタル技術の急速な進歩や社会の変容に柔軟に対応した経営戦略の立案と実行が必要です。
日経電子版は2024年12月に国内の有料デジタルニュース媒体で初めて有料会員が100万の大台に達しました。2025年に買収から10年を迎えるフィナンシャル・タイムズ(FT)とのパートナーシップも深くなっています。当社のデジタル化とグローバル化の取り組みは一つの大きな節目を迎えました。さらなる高みを見据えて、2030年のグループ長期経営計画で掲げた「売上高4,000億円、営業利益率10%」をめざすには、これからも変化を恐れずに挑戦し続けることが求められます。
当社は今、日経電子版の創刊、社内の業務DXを経て、デジタル化の第3ステージに入りました。SNSやAIが浸透する事業環境のリスクとチャンスをにらみながら、魅力的なコンテンツやサービスを絶え間なく生み出していく循環をつくる必要があります。生産性を向上させるためには間接業務にもAIを取り込んでいくことが欠かせません。
2025年には生成AIを活用したサービスを相次いで投入します。主に法人向けの新たな情報収集・分析サービスを商用化し、電子版ではニュースを深く理解するための新機能の提供を始めます。グループ長計に沿い、技術や社会の変化に合わせてプロジェクトやプロダクトのアップデートを進め、成長戦略の増強と実行速度の向上に努めます。
デジタル化の第3ステージでは、古い組織カルチャーを抜本的に変えていくことが必要です。「心理的安全性」を確保して多様な意見を取り込む風通しの良い組織、複線的でフレキシブルな組織が求められます。「人事・マネジメント改革」の実効性を上げることによって、社員一人ひとりが感じられる働きがいを会社の推進力にする仕組みを整えます。
デジタルで稼ぐ体制をいっそう充実させつつ、紙の新聞は「日経ブランドの根幹」として維持していきます。価格に値する魅力づくりや紙の新聞だからこそ提供できる価値を追求するため、さらなる検討を加速し実行に移していきます。
日本経済新聞は2026年に、前身である「中外物価新報」の創刊から150年を迎えます。自由、民主主義、資本主義といった根幹の価値観を大切にしながらアップデートを続け、「質の高い報道とサービスで 読者・顧客の判断を助け 世界で最も公正で信頼されるメディアになる」とのミッションを遂行します。

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