有価証券報告書-第148期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
有報資料
(1)経営の基本方針
日本経済新聞社は「中正公平、わが国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」を社是に掲げ、1876年の「中外物価新報」創刊以来、日本の経済ジャーナリズムをリードするメディアとして市場経済と民主主義の発展に貢献してきました。2015年にはフィナンシャル・タイムズ(FT)をパートナーに迎え、世界で最も信頼される経済メディアへの道を歩んでいます。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は連結、単体の売上高、営業利益、デジタル事業やグローバル事業の売上高比率(いずれも予算管理上の数値)などを指標としています。
(3)対処すべき課題
2020年は新しい変革の10年がスタートする年です。人工知能(AI)を活用したデジタル革命によって膨大なデータが富を生みだし、世界の秩序が大きく変わり始めました。資本主義のゆがみが広がり、米中の覇権争いが世界経済の変調を引き起こしています。
国内ではメディアを取り巻く事業環境がさらに厳しさを増しています。地方紙を含めた国内の新聞販売部数は2019年に前年比172万部減と一段と落ち込んでいます。全国紙1紙に相当する部数が1年で消え、新聞社の人員削減も相次いでいます。
経営環境が大きく変わるなか、当社グループは日経電子版を中核としたデジタル事業を成長の柱に育ててきました。パートナーであるFTとともにGlobal&Growth戦略を推進し、グローバル事業の基盤を固めつつあります。また、先端のデジタル技術を駆使したテックカンパニーになりきるという経営改革は着実に進んでいます。
当社では経営資源を最大限に活用するため、今年から、デジタル技術を使って商品・サービスだけでなく、仕事のやり方を抜本的に変えていくデジタルトランスフォーメーション(DX)という改革に着手します。すでに編集部門では「デジタルファースト」が完成に近づいています。次の領域としてビジネス部門でDXの司令塔となる「DX推進室」を1月に立ち上げました。イベントや人材教育などグループ内のあらゆる事業を日経IDに結び付けることによって、デジタル起点の新しい商品やサービスを生み出します。
業務部門では経理や総務を中心にDXでテックカンパニーと呼ぶにふさわしい仕事のやり方に変えていきます。今後10年で大量採用世代が定年を迎え、現在2,900人あまりの正社員数は、今後毎年90人程度の新卒採用を続けても2,000人近くにまで減る見通しです。成長を維持していくには社員一人当たりの生産性を高めなければなりません。また、営業関連ではデジタル時代にふさわしいツールや営業手法を取り入れて、売る力を高めていきます。
成長をけん引するデジタル事業は、デジタル有料購読者100万をめざしてあらゆる挑戦に取り組みます。今年秋には次世代電子版を投入します。AIを使い、利用者一人ひとりの関心に合わせたコンテンツを届けることで満足度を高めていきます。金融関連メディアの再編も進めます。日経電子版の中に資産形成を促すセクションを設けて若い読者層を取り込むほか、金融プロ向けには深掘りした記事を届ける新しいデジタル媒体を今年秋にも創刊します。日経グループのコアコンピタンスである金融コンテンツに磨きをかけ、収益の拡大につなげていきます。
Global&Growth戦略では、FTとの協業をさらに強めます。英文情報サービスの「scoutAsia」、英語教育の「Excedo」は事業体制を抜本的に見直し、成長を加速させます。英文媒体の「Nikkei Asian Review」は有料ID数が当面の目標であった2万に到達しました。今後は次の目標に向けて、おすすめ記事など読者の定着につながる機能を強化していきます。
一方、紙の新聞事業は、環境の変化に合わせて機動的に改革を進めます。さらなる部数減を想定し製作体制を最適化していくほか、販売店についても日経グループの商品・サービスを幅広く売る総合営業の拠点に変えていきます。
こうした挑戦をやり遂げるには、社員の協力が欠かせません。在宅勤務やテレワークといった働き方改革をさらに広げていきます。部局や会社を超えて新しいキャリアにチャレンジする制度も本格的に始めました。社員のモチベーションを高めて、生き生きと働ける環境を整えます。
今後も時代をリードする質の高い情報を届けながら、グループ一丸となってコンパクトで競争力の高いエクセレントメディアに成長していきます。
日本経済新聞社は「中正公平、わが国民生活の基礎たる経済の平和的民主的発展を期す」を社是に掲げ、1876年の「中外物価新報」創刊以来、日本の経済ジャーナリズムをリードするメディアとして市場経済と民主主義の発展に貢献してきました。2015年にはフィナンシャル・タイムズ(FT)をパートナーに迎え、世界で最も信頼される経済メディアへの道を歩んでいます。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は連結、単体の売上高、営業利益、デジタル事業やグローバル事業の売上高比率(いずれも予算管理上の数値)などを指標としています。
(3)対処すべき課題
2020年は新しい変革の10年がスタートする年です。人工知能(AI)を活用したデジタル革命によって膨大なデータが富を生みだし、世界の秩序が大きく変わり始めました。資本主義のゆがみが広がり、米中の覇権争いが世界経済の変調を引き起こしています。
国内ではメディアを取り巻く事業環境がさらに厳しさを増しています。地方紙を含めた国内の新聞販売部数は2019年に前年比172万部減と一段と落ち込んでいます。全国紙1紙に相当する部数が1年で消え、新聞社の人員削減も相次いでいます。
経営環境が大きく変わるなか、当社グループは日経電子版を中核としたデジタル事業を成長の柱に育ててきました。パートナーであるFTとともにGlobal&Growth戦略を推進し、グローバル事業の基盤を固めつつあります。また、先端のデジタル技術を駆使したテックカンパニーになりきるという経営改革は着実に進んでいます。
当社では経営資源を最大限に活用するため、今年から、デジタル技術を使って商品・サービスだけでなく、仕事のやり方を抜本的に変えていくデジタルトランスフォーメーション(DX)という改革に着手します。すでに編集部門では「デジタルファースト」が完成に近づいています。次の領域としてビジネス部門でDXの司令塔となる「DX推進室」を1月に立ち上げました。イベントや人材教育などグループ内のあらゆる事業を日経IDに結び付けることによって、デジタル起点の新しい商品やサービスを生み出します。
業務部門では経理や総務を中心にDXでテックカンパニーと呼ぶにふさわしい仕事のやり方に変えていきます。今後10年で大量採用世代が定年を迎え、現在2,900人あまりの正社員数は、今後毎年90人程度の新卒採用を続けても2,000人近くにまで減る見通しです。成長を維持していくには社員一人当たりの生産性を高めなければなりません。また、営業関連ではデジタル時代にふさわしいツールや営業手法を取り入れて、売る力を高めていきます。
成長をけん引するデジタル事業は、デジタル有料購読者100万をめざしてあらゆる挑戦に取り組みます。今年秋には次世代電子版を投入します。AIを使い、利用者一人ひとりの関心に合わせたコンテンツを届けることで満足度を高めていきます。金融関連メディアの再編も進めます。日経電子版の中に資産形成を促すセクションを設けて若い読者層を取り込むほか、金融プロ向けには深掘りした記事を届ける新しいデジタル媒体を今年秋にも創刊します。日経グループのコアコンピタンスである金融コンテンツに磨きをかけ、収益の拡大につなげていきます。
Global&Growth戦略では、FTとの協業をさらに強めます。英文情報サービスの「scoutAsia」、英語教育の「Excedo」は事業体制を抜本的に見直し、成長を加速させます。英文媒体の「Nikkei Asian Review」は有料ID数が当面の目標であった2万に到達しました。今後は次の目標に向けて、おすすめ記事など読者の定着につながる機能を強化していきます。
一方、紙の新聞事業は、環境の変化に合わせて機動的に改革を進めます。さらなる部数減を想定し製作体制を最適化していくほか、販売店についても日経グループの商品・サービスを幅広く売る総合営業の拠点に変えていきます。
こうした挑戦をやり遂げるには、社員の協力が欠かせません。在宅勤務やテレワークといった働き方改革をさらに広げていきます。部局や会社を超えて新しいキャリアにチャレンジする制度も本格的に始めました。社員のモチベーションを高めて、生き生きと働ける環境を整えます。
今後も時代をリードする質の高い情報を届けながら、グループ一丸となってコンパクトで競争力の高いエクセレントメディアに成長していきます。