有価証券報告書-第100期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 13:53
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【項目】
111項目

対処すべき課題

当社グループは、昨年5月に新中期経営計画「NKC-Plan2015」を見直し、新たなアクションプランに沿って各種経営諸施策を取り進める等、「安定的な収益基盤の実現」に向け再スタートを切りました。
こうした中で、計画見直し初年度である平成26年3月期業績につきましては、去る平成26年4月25日に「業績予想の修正に関するお知らせ」において発表いたしましたとおり、主要原料メタノール価格の急騰や生産設備トラブルの影響により、営業利益は計画未達となったものの、経常利益・当期純利益が当初予想を上回るなど、比較的順調に推移し、次期の見通しにつきましても、概ね計画に沿ったものとなっております。
今後の日本経済については、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくものと予想されておりますが、新興国・資源国経済の動向、米国経済の回復ペース等、今後の景気動向に影響を及ぼす諸要因の推移を充分注視していく必要があります。
こうした中、当社グループといたしましては、見直し後の新中期経営計画「NKC-Plan2015」2年目に当たり、全員が一致団結し、「安定的な収益基盤の実現」に向けた足取りを更に確実なものとすべく、たゆまぬ努力を傾注していく所存であります。
併せて、当社グループの経営の重要な柱と位置付けております内部統制システムの整備と運用、コンプライアンス(法令・企業倫理の遵守)の推進とリスク管理の徹底、RC(レスポンシブル・ケア)の推進につきましても、引き続きグループを挙げて取り組んでまいります。
【経営の基本方針】
当社グループの経営の基本方針は、次の3つであり、当社グループの経営の根幹をなすものと位置付けております。
①数値目標の達成
②経営のスピードアップ
③公正・公平かつ規律ある経営の実践継続
【新中期経営計画「NKC-Plan2015」の概要】
実行中の新中期経営計画「NKC-Plan2015」の具体的内容は、次のとおりです。
◇経営目標
“大震災の影響を乗り越え、より安定的な収益基盤を実現”
①収益 ・経常利益 21億円
②環境 ・地球温室効果ガスの削減
エネルギー原単位:1990年度比20%削減
③安全 ・保安事故、労働災害ゼロ
・GPS活動(リスクベースの化学物質管理)の推進
評価結果、管理方法の公表
◇セグメント別主要戦略
①無機化学品セグメント
・合成石英粉事業の強化・拡大
光ファイバー用途向け開発加速化
・硝酸系事業の抜本的事業構造改革
硝酸製造の黒崎工場集約
・ディーゼル車脱硝用高品位尿素水(アドブルー)事業の拡大
②機能化学品・化成品セグメント
・タイク事業の収益基盤再構築
新規用途開発の加速化
徹底したコストダウン
・メタノール・ホルマリン事業の基盤強化
主要顧客との更なる連携強化
新規接着剤の投入によるシェア拡大
・特殊機能化学品事業の収益力強化
最適事業運営体制構築
③未来材料
・光関連材料の技術開発と市場開拓
高屈折率材料
低屈折率材料
◇小名浜・黒崎両工場の競争力強化
・安全・安定運転体制の更なる強化
・徹底した効率化・合理化
生産・物流等コスト削減
・よりハイレベルな品質管理体制構築
・小名浜工場土地・設備有効活用策の継続検討