有価証券報告書-第150期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
経済のグローバル化はますます進展しており、その代表的な取り組みとして環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の締結に向けて、関係各国の交渉が活発に進められています。各国別、地域別に加え、更に巨大な経済圏での経済活動連携が世界の経済活動に大きな影響を及ぼす様相を呈してきています。一方、米国に次ぐ経済圏に成長した中国の経済成長率が、7%半ばの目標にとどめられることによる新興国経済ひいては世界経済への影響も危惧されます。
国内においては、産業の空洞化と労働人口の減少がもたらす市場縮小、環境問題対応の負担増、原子力発電所稼働停止によるエネルギー問題、消費税増税・円高是正による物価上昇など、様々なリスクにより、先行きの不透明感は払拭できない状況です。
当社グループを取り巻く環境は、旺盛なセメント需要や太陽電池向け多結晶シリコンのスポット価格の底入れなどに明るさが見られたものの、国産ナフサの高騰や円安による原燃料調達コストの増大に加え、苛性ソーダなどの基礎化学品の需要減少など、厳しい状況が続いています。
このような状況の下、当社グループは、100周年ビジョン実現に向けて収益改善計画を策定し、以下の課題に取り組んでいます。
(1) 収益改善計画の実行
① 多結晶シリコン事業の再構築
市況下落による収益悪化が著しい多結晶シリコン事業の再構築については、「需要に応じた収益最大化のための販売戦略を推進し、最適生産体制を構築する」を基本方針として進めてまいりますが、マレーシアプラントを早期に立ち上げ、収益向上に寄与させることが最大の課題です。半導体向けグレードについては、第1期プラントで、設備・品質面での最適生産条件を確認中ですが、顧客認定用サンプルの可能な限り早い出荷を目指します。太陽電池向けグレードについては、今年中頃から第2期プラントを稼働させ、中国・韓国・台湾・日本等各国の大手メーカーへ販売していく予定です。
また、多結晶シリコンの併産品である乾式シリカについては、徳山製造所の設備の一部を徳山化工(浙江)有限公司に移設することを決定し、平成27年6月に運転開始予定です。中国市場での新規用途開拓、顧客への拡販に取り組むことにより、乾式シリカ事業全体の収益向上を図ってまいります。
② 既存・新規事業の収益向上
化成品セグメントでは、「安定的な利益を計上し、全社の収益を下支えするとともに、事業ポートフォリオの見直しにより更なる成長を目指す」を基本方針とします。需要減少により市場が厳しい状況にあるソーダ・塩化カルシウム事業については、セントラル硝子株式会社と「トクヤマ・セントラルソーダ株式会社」を今年3月に設立しました。平成27年6月以降、国内でのソーダ灰生産は、当社1社体制となる予定ですが、市場環境に適した事業構造に再構築してまいります。
クロルアルカリ・塩ビ事業は、液化水素を製造する山口リキッドハイドロジェン株式会社が順調に稼働しており、今後もロケット燃料の他、太陽電池やLED生産等の産業用、燃料電池自動車の燃料などの利用が期待できる液化水素市場に対応していきます。また、ウレタン原料などに使用される酸化プロピレンの生産設備を今年7月に増強し、自動車生産等の需要が復調してきたアジア市場に対応します。
セメントセグメントでは、「事業環境の変化に対応した最適な製造・販売・物流体制の整備と海外事業及び新規事業の育成・強化」を基本方針とします。セメント事業では、国内輸送能力の増強、クリンカー輸出体制の確立とTokuyama Nouvelle Calédonie S.A.の安定操業に取り組みます。
また、東日本大震災に端を発したインフラ再生事業に対応すべく、株式会社トクヤマエムテックによるインフラの補修・補強事業の拡充を図っていきます。資源環境事業についても、株式会社トクヤマ・チヨダジプサムの廃石膏ボードリサイクル事業を軌道に乗せてまいります。
ライフアメニティーセグメントでは、「顧客起点の開発・製造・販売体制の確立・強化により、国内外の市場で優位なポジションを獲得、事業の拡大を図り、人々の生活・健康(QOL)の改善に貢献する」を基本方針とします。NF事業(微多孔質フィルム)については、上海及び天津で製造拠点の増強を進めておりますが、微多孔質フィルムの主要用途である紙おむつの使用量が急拡大することが見込まれる中国やアジア市場において、急増する需要に対応していきます。
新規事業の創出については、ここ数年新たな事業が立ち上がっていない中、収益を支える事業が必要です。5億、10億円の利益の事業をスピーディーに生み、大切に育てていくことが重要であり、高齢化・インフラ老朽化などの社会変化に対応した分野へ新しい価値、材料、サービスの提供を目指します。
③ 全社の収益改善
グループ全体で採用抑制による人員削減を行います。事業規模に合わせて本社間接・機能部門もスリム化し、グループ内外への最適再配置に取り組みます。
引き続き経費等を見直し、生産性の向上、構造改革等により恒久的な費用削減を目指します。
(2) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針について
当社は、企業倫理の向上と法令遵守を徹底したうえで「企業価値の向上」を図るとともに、「企業の社会的責任」を認識し「社会と共鳴する経営」を行うことによって、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの皆様に評価され「顧客に選ばれ続けるトクヤマグループ」を実現することを経営の基本方針としております。
当社は、大正7年の創業以来、一貫したものづくりへのこだわりとステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を基盤とし、化成品事業、セメント・建材事業、シリカ・多結晶シリコン等のSi事業、ファインケミカル等の機能材料事業、フィルム事業及びメディカル関連事業等の幅広い事業を、グループ企業とともに展開しております。
その事業特性は、将来の事業環境変化を想定しつつ、経営資源の先行投入を行い、継続的な企業価値の向上を図るというものです。これは、変革を企画し、技術を開発し、設備を作り、ステークホルダーの皆様との信頼関係、連携関係を強化し、投入経営資源の回収を図るという取り組みです。こうした中長期的な視点からの取り組みの集積結果と現在進行中の経営資源の先行投入が当社の企業価値の源泉と考えております。
従って、このような中長期的な視点からの経営に取り組みつつ、経営の効率化や収益性向上を行うには、専門性の高い業務知識、営業や技術ノウハウを備えた者が、法令及び定款の定めを遵守して、当社の財務及び事業の方針の決定について重要な職務を担当することが、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものと考えております。
以上が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針です。
② 不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、大規模な当社株式等の買付行為(以下、「大規模買付行為」という。大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という)がなされ、その大規模買付行為が当社株主共同の利益及び当社企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、対抗措置を講じる必要があると考えております。
大規模買付行為がなされた場合、これを受け入れるか否かは、最終的には当社株主の皆様のご判断にゆだねられるべきものであり、そのためには、大規模買付が行われようとする場合に、当該大規模買付者からの十分な情報の提供が必要であると考えます。また、当該大規模買付行為に対する当社取締役会による評価、意見及び事業特性を踏まえた情報等の提供は、株主の皆様が当該大規模買付を受け入れるか否かのご判断のために重要であり、株主共同の利益に資するものと考えております。
当社は、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、大規模買付行為に対して大規模買付ルールを定めました。
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、買付行為の前に、当社取締役会に十分な情報提供をすること及びその情報に基づき、当社取締役会が大規模買付行為を十分に評価・検討し、意見や代替案の取りまとめの期間を確保することを要請するものです。
このルールが遵守されない場合、又は遵守された場合でも株主共同の利益及び企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主共同の利益及び企業価値の保護のため、新株発行や新株予約権の発行等、会社法その他の法令及び当社定款が当社取締役会の権限として認める措置(以下、「対抗措置」という)をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。具体的にいかなる対抗措置をとるかにつきましては、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。
以上のような「当社株式等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下、「本対応方針」という)は、平成24年6月26日開催の第148回定時株主総会の議案として株主の皆様にお諮りし、ご承認をいただきました。
なお、本対応方針の詳細を当社ウェブサイト(http://www.tokuyama.co.jp/)に掲載しております。
③ 上記②の取り組みについての取締役会の判断について
当社取締役会は、上記②の「不適切な支配の防止のための取り組みについて」が、当社の基本方針に沿って策定され、株主共同の利益及び企業価値の保護に資するものと考えております。
当社は、本対応方針において取締役会の恣意的な判断を防止するためのチェック機関として特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合は特別委員会の勧告を最大限尊重しなければならないと定めており、また、特別委員会の勧告に基づき、株主総会を招集し、その意思を確認することができるものとしており、上記②の取り組みは取締役の地位の維持を目的としたものではありません。
国内においては、産業の空洞化と労働人口の減少がもたらす市場縮小、環境問題対応の負担増、原子力発電所稼働停止によるエネルギー問題、消費税増税・円高是正による物価上昇など、様々なリスクにより、先行きの不透明感は払拭できない状況です。
当社グループを取り巻く環境は、旺盛なセメント需要や太陽電池向け多結晶シリコンのスポット価格の底入れなどに明るさが見られたものの、国産ナフサの高騰や円安による原燃料調達コストの増大に加え、苛性ソーダなどの基礎化学品の需要減少など、厳しい状況が続いています。
このような状況の下、当社グループは、100周年ビジョン実現に向けて収益改善計画を策定し、以下の課題に取り組んでいます。
(1) 収益改善計画の実行
① 多結晶シリコン事業の再構築
市況下落による収益悪化が著しい多結晶シリコン事業の再構築については、「需要に応じた収益最大化のための販売戦略を推進し、最適生産体制を構築する」を基本方針として進めてまいりますが、マレーシアプラントを早期に立ち上げ、収益向上に寄与させることが最大の課題です。半導体向けグレードについては、第1期プラントで、設備・品質面での最適生産条件を確認中ですが、顧客認定用サンプルの可能な限り早い出荷を目指します。太陽電池向けグレードについては、今年中頃から第2期プラントを稼働させ、中国・韓国・台湾・日本等各国の大手メーカーへ販売していく予定です。
また、多結晶シリコンの併産品である乾式シリカについては、徳山製造所の設備の一部を徳山化工(浙江)有限公司に移設することを決定し、平成27年6月に運転開始予定です。中国市場での新規用途開拓、顧客への拡販に取り組むことにより、乾式シリカ事業全体の収益向上を図ってまいります。
② 既存・新規事業の収益向上
化成品セグメントでは、「安定的な利益を計上し、全社の収益を下支えするとともに、事業ポートフォリオの見直しにより更なる成長を目指す」を基本方針とします。需要減少により市場が厳しい状況にあるソーダ・塩化カルシウム事業については、セントラル硝子株式会社と「トクヤマ・セントラルソーダ株式会社」を今年3月に設立しました。平成27年6月以降、国内でのソーダ灰生産は、当社1社体制となる予定ですが、市場環境に適した事業構造に再構築してまいります。
クロルアルカリ・塩ビ事業は、液化水素を製造する山口リキッドハイドロジェン株式会社が順調に稼働しており、今後もロケット燃料の他、太陽電池やLED生産等の産業用、燃料電池自動車の燃料などの利用が期待できる液化水素市場に対応していきます。また、ウレタン原料などに使用される酸化プロピレンの生産設備を今年7月に増強し、自動車生産等の需要が復調してきたアジア市場に対応します。
セメントセグメントでは、「事業環境の変化に対応した最適な製造・販売・物流体制の整備と海外事業及び新規事業の育成・強化」を基本方針とします。セメント事業では、国内輸送能力の増強、クリンカー輸出体制の確立とTokuyama Nouvelle Calédonie S.A.の安定操業に取り組みます。
また、東日本大震災に端を発したインフラ再生事業に対応すべく、株式会社トクヤマエムテックによるインフラの補修・補強事業の拡充を図っていきます。資源環境事業についても、株式会社トクヤマ・チヨダジプサムの廃石膏ボードリサイクル事業を軌道に乗せてまいります。
ライフアメニティーセグメントでは、「顧客起点の開発・製造・販売体制の確立・強化により、国内外の市場で優位なポジションを獲得、事業の拡大を図り、人々の生活・健康(QOL)の改善に貢献する」を基本方針とします。NF事業(微多孔質フィルム)については、上海及び天津で製造拠点の増強を進めておりますが、微多孔質フィルムの主要用途である紙おむつの使用量が急拡大することが見込まれる中国やアジア市場において、急増する需要に対応していきます。
新規事業の創出については、ここ数年新たな事業が立ち上がっていない中、収益を支える事業が必要です。5億、10億円の利益の事業をスピーディーに生み、大切に育てていくことが重要であり、高齢化・インフラ老朽化などの社会変化に対応した分野へ新しい価値、材料、サービスの提供を目指します。
③ 全社の収益改善
グループ全体で採用抑制による人員削減を行います。事業規模に合わせて本社間接・機能部門もスリム化し、グループ内外への最適再配置に取り組みます。
引き続き経費等を見直し、生産性の向上、構造改革等により恒久的な費用削減を目指します。
(2) 会社の支配に関する基本方針
① 基本方針について
当社は、企業倫理の向上と法令遵守を徹底したうえで「企業価値の向上」を図るとともに、「企業の社会的責任」を認識し「社会と共鳴する経営」を行うことによって、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの皆様に評価され「顧客に選ばれ続けるトクヤマグループ」を実現することを経営の基本方針としております。
当社は、大正7年の創業以来、一貫したものづくりへのこだわりとステークホルダーの皆様との長期的な信頼関係を基盤とし、化成品事業、セメント・建材事業、シリカ・多結晶シリコン等のSi事業、ファインケミカル等の機能材料事業、フィルム事業及びメディカル関連事業等の幅広い事業を、グループ企業とともに展開しております。
その事業特性は、将来の事業環境変化を想定しつつ、経営資源の先行投入を行い、継続的な企業価値の向上を図るというものです。これは、変革を企画し、技術を開発し、設備を作り、ステークホルダーの皆様との信頼関係、連携関係を強化し、投入経営資源の回収を図るという取り組みです。こうした中長期的な視点からの取り組みの集積結果と現在進行中の経営資源の先行投入が当社の企業価値の源泉と考えております。
従って、このような中長期的な視点からの経営に取り組みつつ、経営の効率化や収益性向上を行うには、専門性の高い業務知識、営業や技術ノウハウを備えた者が、法令及び定款の定めを遵守して、当社の財務及び事業の方針の決定について重要な職務を担当することが、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものと考えております。
以上が当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針です。
② 不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、大規模な当社株式等の買付行為(以下、「大規模買付行為」という。大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」という)がなされ、その大規模買付行為が当社株主共同の利益及び当社企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、対抗措置を講じる必要があると考えております。
大規模買付行為がなされた場合、これを受け入れるか否かは、最終的には当社株主の皆様のご判断にゆだねられるべきものであり、そのためには、大規模買付が行われようとする場合に、当該大規模買付者からの十分な情報の提供が必要であると考えます。また、当該大規模買付行為に対する当社取締役会による評価、意見及び事業特性を踏まえた情報等の提供は、株主の皆様が当該大規模買付を受け入れるか否かのご判断のために重要であり、株主共同の利益に資するものと考えております。
当社は、株主の皆様の利益及び企業価値の保護のために、大規模買付行為に対して大規模買付ルールを定めました。
大規模買付ルールとは、大規模買付者に対して、買付行為の前に、当社取締役会に十分な情報提供をすること及びその情報に基づき、当社取締役会が大規模買付行為を十分に評価・検討し、意見や代替案の取りまとめの期間を確保することを要請するものです。
このルールが遵守されない場合、又は遵守された場合でも株主共同の利益及び企業価値を著しく損なうと判断される場合には、株主共同の利益及び企業価値の保護のため、新株発行や新株予約権の発行等、会社法その他の法令及び当社定款が当社取締役会の権限として認める措置(以下、「対抗措置」という)をとり、大規模買付行為に対抗する場合があります。具体的にいかなる対抗措置をとるかにつきましては、その時点で相当と認められるものを選択することといたします。
以上のような「当社株式等の大規模買付行為に関する対応方針」(以下、「本対応方針」という)は、平成24年6月26日開催の第148回定時株主総会の議案として株主の皆様にお諮りし、ご承認をいただきました。
なお、本対応方針の詳細を当社ウェブサイト(http://www.tokuyama.co.jp/)に掲載しております。
③ 上記②の取り組みについての取締役会の判断について
当社取締役会は、上記②の「不適切な支配の防止のための取り組みについて」が、当社の基本方針に沿って策定され、株主共同の利益及び企業価値の保護に資するものと考えております。
当社は、本対応方針において取締役会の恣意的な判断を防止するためのチェック機関として特別委員会を設置し、取締役会が対抗措置を発動する場合は特別委員会の勧告を最大限尊重しなければならないと定めており、また、特別委員会の勧告に基づき、株主総会を招集し、その意思を確認することができるものとしており、上記②の取り組みは取締役の地位の維持を目的としたものではありません。