訂正有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、社会全体の大きな変革の中で、直面する事業環境にあわせて、当社の存在意義を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と定義しています。持続可能な社会に貢献するために環境と調和して事業を継続させ、顧客と共に未来を創造することのできるトクヤマでありたいとの思いを込めています。これは、株主の皆様をはじめとして、顧客、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーの方々との信頼と協働によってこそ可能であり、それが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に繋がると考えております。その実現のためには、コーポレートガバナンスは経営の重要な課題であり、常に充実を図っていく必要があると認識しています。以上が基本的な考え方です。
基本方針としては、コーポレートガバナンス・コードおよび2024年4月に制定したコーポレートガバナンス・ポリシーを踏まえて、株主の皆様の権利、平等性の尊重、各種ステークホルダーとの適切な協働、適切な情報開示と透明性の確立、取締役会の独立性整備と監督機能の強化、意思決定の迅速化と責任の明確化、および株主の皆様との建設的な対話などに努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社の体制を構成する主な機関は、下記のとおりです。なお、文中の◎は議長または委員長を示しています。
1.取締役会
[目的および権限]
取締役会は、法定事項および業務執行に関する重要事項の審議・決定を行うとともに、業務の執行を委任する取締役および執行役員の業務執行の状況について監督を行います。当社は、業務執行の決定と取締役および執行役員の業務執行の監督の双方を行うハイブリッド型の取締役会を指向しています。この機能には、経営執行陣による中長期的な企業価値向上に向けた果断な取り組みに対する助言を含みます。これを踏まえ、取締役会議長は業務執行取締役または業務執行経験のある取締役がこれを務めるものとします。
[開催頻度]
取締役会は、原則として毎月1回の定例開催を行うほか、必要に応じ臨時開催を行っています。2025年度の取締役会は18回開催されました。
[構成員]
取締役会は、より広い見地からの意思決定と業務執行の監督機能の実効性を高めるため、全体の3分の1以上を独立社外取締役で構成します。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎横田浩、井上智弘、岩崎史哲、谷口隆英、宮本陽司、末岡和正、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
2.監査等委員会
[目的および権限]
当社は、ガバナンスと顧客起点を重視した開かれた経営を目指し、取締役の職務執行に対する監査・監督機能を強化し迅速な意思決定を行うため、会社法上の機関設計として監査等委員会設置会社を選択しました。監査等委員会は、非業務執行取締役で構成され、監査等委員である取締役は、取締役会その他の社内の重要な会議を通じて業務執行状況を把握し、業務執行取締役の執行状況を監査します。
[開催頻度]
2025年度には、監査等委員会は23回開催され、重要事項についての報告、協議、決議が行われました。
[構成員]
監査等委員会は、有価証券報告書提出日現在、監査等委員である社外取締役5名を含む7名の監査等委員である取締役によって構成しています。
◎宮本陽司、末岡和正、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
3.指名・報酬委員会
[目的および権限]
当社は、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、より透明性・客観性の高い経営を目指すために、取締役(監査等委員は除く)、執行役員、その他役員待遇の者に関する人事・報酬に関して審議し、取締役会に答申または提言することを任務とする指名・報酬委員会を設置しています。
なお、最高経営責任者(社長執行役員)の後継者計画については、指名・報酬委員会の内部に設置された社長指名委員会において、より集中的、専門的に取り組むこととしています。
[開催頻度]
指名・報酬委員会及び社長指名委員会は、必要に応じて開催しています。2025年度の指名・報酬委員会は9回、社長指名委員会は8回開催されました。
[構成員]
指名・報酬委員会は過半数を社外取締役で構成され、構成員の任期は1年とします。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎横田浩、井上智弘、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
社長指名委員会は、社内取締役は社長執行役員(以下、「社長」という)のみとし、過半数を社外取締役で構成しています。また、委員長は独立社外取締役の中から選任します。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎水本伸子(社外取締役)、井上智弘、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
4.経営会議
[目的および権限]
経営会議は、執行役員の中から社長が指名した者によって構成する業務執行に関する決議機関で、原則として毎月2回開催します。取締役会が決定した決裁規則に基づき、重要な戦略等について協議し、意思決定を行います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、西原浩孝、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、寺西誠治、田村直樹、坂健司、井上裕司、内田悦史、安村光昭、有村納美、片山義理、三谷敦成
5.戦略会議
[目的および権限]
戦略会議は、執行役員の中から社長が指名した者によって構成する社長の諮問機関で、毎月1回開催し、事業執行の方向性について協議するとともに、重要な決裁事項において、執行条件の検討のため経営資源を投入することについて確認し、当該案件について業務執行の方針に関する方向付けを行います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史
6.サステナビリティ会議
[目的および権限]
サステナビリティの方針と目標を決定し、その目標を達成する活動を円滑に進めるために、社長を議長とし、全執行役員を委員とするサステナビリティ会議を設置しています。内部統制の重要事項についても本会議で議論します。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、西原浩孝、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、寺西誠治、田村直樹、坂健司、井上裕司、内田悦史、安村光昭、有村納美、片山義理、三谷敦成
7.ヘルプライン委員会
[目的および権限]
ヘルプライン委員会は、当社グループにおける法令遵守上疑義のある行為などについての内部通報制度(ヘルプライン)に関する役割を担います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、有村納美
当該企業統治機関の活動状況
1.取締役会
2025年度の取締役会は、決算等会社の計算に関する事項、配当に関する事項、重要な人事・組織に関する事項、業務執行に関する重要事項などの審議、決定や、経営課題その他重要テーマに関する活発な意見交換などが行われました。2025年度の取締役会における個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
(注)1 谷口隆英氏、末岡和正氏、斉藤史郎氏、梶原ゆみ子氏は2025年3月期に係る定時株主総会において選任され、就任した後の出席状況を記載しています。
(注)2 杉村英男氏、河盛裕三氏は、同総会終結の時をもって退任するまでの出席状況を記載しています。
2.指名・報酬委員会
2025年度の指名・報酬委員会は、人事領域では取締役候補者の選任、代表取締役の選定、執行役員等の選定ならびに担当業務の決定、取締役のスキルマトリックスなど、報酬領域では報酬水準、金銭報酬の算定方法・算定内容などを主な議題として開催されました。2025年度の指名・報酬委員会および社長指名委員会における個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
(注)1 岩崎史哲氏、斉藤史郎氏、梶原ゆみ子氏は2025年3月期に係る定時株主総会において選任され、就任した後の出席状況を記載しています。
(注)2 杉村英男氏、河盛裕三氏は、同総会終結の時をもって退任するまでの出席状況を記載しています。
(注)3 杉村英男氏、岩崎史哲氏は、指名・報酬委員ですが、社長指名委員ではありません。
当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、監督機能と執行機能を分離するために2011年4月に執行役員制度を導入し、同年6月に社外取締役を設置しました。その後、段階的に社外取締役を増員しました。
また、2017年6月をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
監査等委員会は、委員7名の内、社外取締役を5名選任して、経営の透明性、公正性の確保を図ることにより、経営の健全性の維持に努めています。
当社は、監査等委員会設置会社として、迅速な意思決定機能と十分な監査監督機能を備えており、常にコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

③ 企業統治に関するその他の事項
1.内部統制システムに関する基本的な考え方およびその整備状況
「内部統制システム整備に関する基本方針」につきましては、2022年4月21日開催の取締役会において、グループ経営に軸足を置いた内容への改正が決議されました。さらに、2023年3月23日開催の取締役会では、『サステナビリティ基本原則』の制定を受け、同原則を基本方針の前文に織り込むことが決議されました。加えて、2025年3月25日開催の取締役会において、サステナビリティに関する会議体の改編を反映した基本方針の改正が決議されました。
これらの改正を踏まえた以下の基本方針に基づき、当社は適正に内部統制システムを整備・運用しており、その運用状況について補足説明を追記します。
内部統制に係る考え方
当社は、「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」という存在意義のもと、「ありたい姿」を実現するため『サステナビリティ基本原則』を定め、企業価値向上を目指し、当原則に基づきサステナビリティ経営を推進している。
当社および当社のグループ会社(以下、トクヤマグループ)の全ての事業活動において、コーポレート・ガバナンスが有効に機能していることが必要不可欠と認識し、そのために内部統制システムの整備と経営環境の変化に応じた改善を継続的に行うことにより、業務の適正確保と組織の健全性を維持する。
「内部統制システム整備に関する基本方針」
(1)取締役の職務執行の適法性と効率性を確保する体制
①取締役は、関係法令、定款、取締役会規則をはじめとする社内規則および取締役会決議に基づき委嘱された職務分掌に基づいて職務執行を行う。
②取締役は、職務執行に関し、取締役会においてしかるべく付議・報告を行い、取締役会は、取締役の職務執行の監督を行う。また、取締役会の監督機能を強化するため、社外取締役を置く。
③取締役は、取締役会以外にも、重要な会議への出席などにより、他の取締役の職務執行の適法性と効率性について相互に監視・監督する。
④取締役は、会社の組織、役職者の職責および各組織の業務分掌を定め、決裁規則に基づいた権限委譲により、効率的に職務執行を行う。
整備状況:当社は、社外取締役を5名選任しており(2025年度)、取締役会においてその見識を踏まえた意見や指摘を受けることで、取締役会における経営判断の適切性の向上と監督機能の強化を図っています。
また、2024年3月26日開催の取締役会で決議され、4月1日に制定された『コーポレートガバナンス・ポリシー』では、当社のコーポレート・ガバナンスに対する思想を明文化するとともに、取締役の役割・責務を明確にすることで、取締役の職務執行の適法性と効率性をより追求する体制を築いています。
(2)取締役の職務執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報を、関係法令および当社の管理規程の定めに従い、所定の保存年限、所管部署にて保管する。
整備状況:取締役会議事録の原本は、当社の本店である徳山製造所に10年間備え置き、その後永久に保存しています。
(3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①当社は、トクヤマグループにおける損失の危険について、組織全体の視点から管理する体制として、全社的リスクマネジメントを実施する。
②当社は、トクヤマグループにおける損失の危険の管理に関する規程の所管部署を定め、管理規程を整備し、その運用の徹底を図る。
③当社は、業務遂行上の重要な関係法令等の認識および改正動向の把握など管理体制を整備し、トクヤマグループにおけるコンプライアンスリスクの低減を図る。
④当社は、トクヤマグループにおける危機が顕在化した場合、顕在化した危機の重大性に応じて危機対策本部の設置などにより適切に対応し、速やかに復旧、事後処理を行う。また、平時から事前の危機の想定ならびに訓練を行い、緊急時の即応体制を構築する。
整備状況:当社は、全社的リスクマネジメントの取り組みとして、サステナビリティと内部統制に関する最高会議体であるサステナビリティ会議において、当社を取り巻くリスクの全体像を把握するとともに、リスクマッピングを用いたリスク対応の優先順位づけや対応する専門委員会の確認を行っています(2025年度2回実施)。
また、コンプライアンスリスク低減のための関係法令の整備や、危機管理に関する規程類の整備を継続的に行い、充実を図っています。管理規程の下、発生し得る事象ごとに基準や所管部署を設定しています。
さらに、事業継続マネジメントに対しても継続的に取り組んでおり、当期は南海トラフ巨大地震を想定した危機対策訓練を実施し、災害発生時における即応体制ならびに対応手順の確認を行いました。
(4)使用人の職務執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
①当社は、『トクヤマグループ行動憲章』に則り、法令のみならず社会規範や社内ルールの遵守といったコンプライアンス意識の徹底、倫理的行動を促すよう、継続的な啓発活動を行う。
②当社は、職務の適正確保のため、事業部門等および管理部門において、当該責任者によるモニタリングや自己点検を行う。併せて、各グループ会社に対してもモニタリングや自己点検の実施を要請する。
③当社は、重要事項について、事業部門等ならびに各グループ会社に対し、経営企画本部、サステナビリティ統括本部等の管理部門から必要な指導・支援・要請を行う。
④当社は、各部門等から独立した監査室により、事業部門等および管理部門ならびに各グループ会社に対し内部監査を実施する。
⑤当社は、コンプライアンス違反事項を発見した場合、その重要性に応じて組織内外に報告するとともに、直ちに是正し、トクヤマグループ内に水平展開など再発防止を図る。
⑥当社は、コンプライアンス違反やその可能性があると思われる事項について、不利益な処遇を受けることなく匿名でも安心して通報・相談できる内部通報制度の窓口(ヘルプライン)を設置し、通報・相談内容に応じて、適切な処置・対策を実施する。
整備状況:2025年度も集合教育およびeラーニングによるコンプライアンス教育を継続的に実施しています。全役職員に対しコンプライアンスに関するトピックおよび関連する法令・社内規則などの情報を毎月2回発信しています。
2025年度からサステナビリティ会議の傘下に設置したコンプライアンス委員会を通じ、当社グループにおける組織横断的なコンプライアンスを推進する体制を構築しました。
内部通報制度については、2025年度、当社グループのコンプライアンス違反に関し、お取引先等の役職員も通報・相談できる体制を整備しました。これにより、当社グループ役職員のみならず、サプライチェーンにおけるコンプライアンス違反の早期把握と自浄作用を強化しました。なお、2025年度はいずれの窓口にも法令違反となるような深刻な通報・相談は寄せられていません。また、透明性を期すため、当社グループ内にある全ての窓口への通報・相談件数を当社ウェブサイトで広く開示するなど、内部通報制度を適切に運用しています。
(5)企業集団における業務の適正を確保するための体制
①当社は、トクヤマグループのサステナビリティ経営を推進し、内部統制を有効かつ効率的に実行するため、サステナビリティ会議を設置し、個々のサステナビリティ課題および内部統制上の重要事項を審議・決定する。
②当社は、サステナビリティならびに内部統制の観点で、特に専門性および重要性の高い分野(コンプライアンス、財務報告、独占禁止法等遵守、安全保障貿易管理、サイバーおよび情報セキュリティ、保安・環境対策、製品安全・品質)については、サステナビリティ会議傘下に専門委員会を設置する。サステナビリティ会議および各専門委員会は、当該分野のリスクと機会について管掌する。
③当社は、上記会議体などを通じてトクヤマグループの内部統制の有効性と効率性を評価し、継続的な改善を図る。
④当社は、グループ会社に対する当社内の管理体制を定め、グループ会社の運営管理を行う。
⑤当社は、各グループ会社が健全な発展を遂げるよう自己責任の原則を尊重しつつ、業務の適正確保に必要な指導、支援および要請を行う。
⑥当社は、必要に応じて当社の役職員をグループ会社の取締役または監査役として派遣する。
⑦当社は、内部通報制度および内部監査について、グループ会社もその対象に含める。
整備状況:サステナビリティおよび内部統制に関する取り組みの実効性向上を図るため、2025年4月よりサステナビリティ関連会議体を新体制へ移行しました。2025年度はサステナビリティ会議を4回開催し、内部統制における重要事項についてもタイムリーに審議・決定するとともに、その有効性と効率性について評価しました。
グループ会社に対しては、各グループ会社と運営管理基本協定書を締結し、重要事項について当社への報告・事前承認を求めると同時に、企業集団における業務の適正確保に必要な指導・支援・要請・監査などを適宜実施しています。2025年度はサステナビリティ経営に向けたグループ・ガバナンスの重要性について周知・共有を進めると同時に、各社におけるサステナビリティに関する各種方針の整備状況を確認し、完備に向け指導・支援を行った。さらに、2025年度はグループ会社連絡会を1回開催し、コンプライアンス上留意するべき事項や経営課題について当社から各グループ会社の社長へ情報提供を行い、認識の共有を図りました。
(6)監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
①当社は、監査等委員会の職務を補助するために監査等委員会室を設置し、当社使用人を任命する。なお、当該使用人の人事考課、採用、異動、懲戒については、監査等委員会の同意を得る。
②監査等委員会室の使用人に対する指揮命令権は、監査等委員会が有する。
③当社は、監査等委員会からその職務執行に関する事項の説明を求められた場合、および各グループ会社からの報告を含めコンプライアンス違反事項を認識した場合、速やかに監査等委員会へ報告を行う。また、報告者に対して監査等委員会への情報提供を理由とした不利益な処遇は、一切行わない。
④当社は、監査等委員会が必要と認めるときは、監査等委員の監査を支える弁護士、公認会計士、コンサルタントその他の外部アドバイザーを任用するなど必要な監査費用を認める。
⑤監査等委員会は、監査室および会計監査人との連携を密にし、監査効率の向上を図る。
⑥当社は、その他、監査等委員会による監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備する。
整備状況:当社では、取締役会において四半期毎に各部門・部署の業務執行報告がなされています。更に監査等委員は必要に応じて、個別に当該部門・部署に対して監査・監督を実施しています。
また、監査等委員に対しては、取締役会以外にも経営会議、サステナビリティ会議および傘下の各専門委員会、内部通報制度に関するヘルプライン委員会などを通じて重要事項の報告を行っています。併せて、監査等委員が適正かつ実効的な監査・監督が行えるよう、会議運営にも配慮しています。
(7)財務報告の信頼性確保のための体制
①当社は、業務プロセスに係る内部統制(含、ITに係る業務処理統制)およびITに係る全般統制を整備・運用し、その評価・改善を通じて会計データの信頼性を確保する。
②当社は、経理・財務等業務の標準化・効率化・品質向上を図るとともに、財務報告に係る内部統制を整備・運用することで、財務報告の信頼性を確保する。
③当社は、決算委員会を設置し、委員会での審議を通じて決算開示内容の信頼性を万全なものとする。
整備状況:当社は、内部統制報告制度における評価活動を通じて、財務報告に係る内部統制を継続的に評価しています。2025年度は、財務担当取締役を委員長とする決算委員会を8回開催し、決算短信などの開示内容について、その信頼性を万全なものとしました。
(8)反社会的勢力との関係遮断についての体制
①当社は、反社会的勢力による不当要求に対し、経営トップ以下、組織全体として対応する。また、不当要求に対応する役職員の安全を確保する。
②当社は、反社会的勢力による不当要求に備えて、平素から外部専門機関と緊密な連携関係を構築する。
③当社は、反社会的勢力とは、取引関係を含めて、一切の関係をもたない。また、反社会的勢力による不当要求は拒絶する。
④当社は、反社会的勢力による不当要求に対しては、民事と刑事の両面から法的対応を行う。
⑤当社は、反社会的勢力に対する裏取引および資金提供を禁止し、絶対に行わない。
⑥当社は、反社会的勢力との関係遮断のため、各グループ会社に対しても体制の構築と維持を求める。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
反社会的勢力排除に向けて、基本的な考え方を上記「内部統制システム整備に関する基本方針」の一項目として掲げています。
整備状況:当社は、事業所毎に不当要求防止責任者を設置し、外部専門機関との連携、新規取引先が反社会的勢力でないことの属性確認、暴力団排除条項の契約書への導入などの取り組みを実施しています。
2025年度は、コンプライアンス委員会において、当社およびグループ各社が反社会的勢力と関係、接触していないことを確認するとともに、前述の取り組みについてもほぼ100%の対応が完了していることを確認しました。
財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
イ.基本方針について
当社は人々がより便利に、より健康に、より快適になるための、新しい価値を創造する企業になることを目指し、当社の経営理念を定めた存在意義を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と定義しています。また、当社の価値創造プロセスは環境と調和したものでなければ、企業の長期的な存続は成し得ないと考えています。
このような理念のもと、価値創造型企業への転換を成し遂げるために、トクヤマグループで働く社員全員が目指すべきありたい姿を、中期経営計画2025では以下のように定めました。
①マーケティングと研究開発から始める価値創造型企業
②独自の強みを磨き、活かし、新領域に挑み続ける企業
③社員と家族が健康で自分の仕事と会社に誇りを持てる企業
④世界中の地域、社会の人々との繋がりを大切にする企業
ありたい姿の実現を意識した取り組みを通じて、大きな社会変化の中でも必要とされる価値を提供し続ける企業として、持続的な成長を目指す考えです。
したがって、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、トクヤマグループの存在意義、ありたい姿に共鳴し、理解したうえで、トクヤマグループを支える多くのステークホルダーとの信頼関係を維持し、中長期的な観点から当社グループの企業価値と株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えています。
ロ.不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、上場会社として、株主の皆様による当社株式等の自由な売買を認める以上、大量買付行為に応じるべきか否かのご判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきだと考えています。しかしながら、大量買付行為の中には、その目的からみて、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがあるものも存すると考えられます。
当社はトクヤマグループの企業価値、株主共同の利益を確保するため、当社株式等の大量買付行為を行おうとする者に対しては、十分な情報の提供を求め、これに対する当社取締役会の評価、意見および事業特性を踏まえた情報等を株主の皆様に提供すること等、関係諸法令に則り適切な措置を講じます。
責任限定契約の内容の概要
当社と取締役(業務執行取締役等を除く)とは、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、同法第425条第1項に定める金額の合計額としています。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)は12名以内、監査等委員である取締役は8名以内とする旨定款に定めております。
取締役の選任要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および累積投票によらない旨を定款に定めております。
株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項
イ.自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものです。
ロ.取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項に規定する取締役(業務執行取締役等を除き、取締役であった者を含む)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役が職務遂行にあたり、その能力を充分に発揮し、期待される役割を果たすことを目的としたものです。
ハ.中間配当金
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(これを「中間配当金」という)をすることができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的としたものです。
株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、今後、株主構成が大きく変化した場合においても安定的かつ的確に会社意思の決定を行うことを目的としたものです。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、社会全体の大きな変革の中で、直面する事業環境にあわせて、当社の存在意義を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と定義しています。持続可能な社会に貢献するために環境と調和して事業を継続させ、顧客と共に未来を創造することのできるトクヤマでありたいとの思いを込めています。これは、株主の皆様をはじめとして、顧客、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーの方々との信頼と協働によってこそ可能であり、それが持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に繋がると考えております。その実現のためには、コーポレートガバナンスは経営の重要な課題であり、常に充実を図っていく必要があると認識しています。以上が基本的な考え方です。
基本方針としては、コーポレートガバナンス・コードおよび2024年4月に制定したコーポレートガバナンス・ポリシーを踏まえて、株主の皆様の権利、平等性の尊重、各種ステークホルダーとの適切な協働、適切な情報開示と透明性の確立、取締役会の独立性整備と監督機能の強化、意思決定の迅速化と責任の明確化、および株主の皆様との建設的な対話などに努めます。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社の体制を構成する主な機関は、下記のとおりです。なお、文中の◎は議長または委員長を示しています。
1.取締役会
[目的および権限]
取締役会は、法定事項および業務執行に関する重要事項の審議・決定を行うとともに、業務の執行を委任する取締役および執行役員の業務執行の状況について監督を行います。当社は、業務執行の決定と取締役および執行役員の業務執行の監督の双方を行うハイブリッド型の取締役会を指向しています。この機能には、経営執行陣による中長期的な企業価値向上に向けた果断な取り組みに対する助言を含みます。これを踏まえ、取締役会議長は業務執行取締役または業務執行経験のある取締役がこれを務めるものとします。
[開催頻度]
取締役会は、原則として毎月1回の定例開催を行うほか、必要に応じ臨時開催を行っています。2025年度の取締役会は18回開催されました。
[構成員]
取締役会は、より広い見地からの意思決定と業務執行の監督機能の実効性を高めるため、全体の3分の1以上を独立社外取締役で構成します。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎横田浩、井上智弘、岩崎史哲、谷口隆英、宮本陽司、末岡和正、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
2.監査等委員会
[目的および権限]
当社は、ガバナンスと顧客起点を重視した開かれた経営を目指し、取締役の職務執行に対する監査・監督機能を強化し迅速な意思決定を行うため、会社法上の機関設計として監査等委員会設置会社を選択しました。監査等委員会は、非業務執行取締役で構成され、監査等委員である取締役は、取締役会その他の社内の重要な会議を通じて業務執行状況を把握し、業務執行取締役の執行状況を監査します。
[開催頻度]
2025年度には、監査等委員会は23回開催され、重要事項についての報告、協議、決議が行われました。
[構成員]
監査等委員会は、有価証券報告書提出日現在、監査等委員である社外取締役5名を含む7名の監査等委員である取締役によって構成しています。
◎宮本陽司、末岡和正、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
3.指名・報酬委員会
[目的および権限]
当社は、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方に基づき、より透明性・客観性の高い経営を目指すために、取締役(監査等委員は除く)、執行役員、その他役員待遇の者に関する人事・報酬に関して審議し、取締役会に答申または提言することを任務とする指名・報酬委員会を設置しています。
なお、最高経営責任者(社長執行役員)の後継者計画については、指名・報酬委員会の内部に設置された社長指名委員会において、より集中的、専門的に取り組むこととしています。
[開催頻度]
指名・報酬委員会及び社長指名委員会は、必要に応じて開催しています。2025年度の指名・報酬委員会は9回、社長指名委員会は8回開催されました。
[構成員]
指名・報酬委員会は過半数を社外取締役で構成され、構成員の任期は1年とします。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎横田浩、井上智弘、水本伸子(社外取締役)、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
社長指名委員会は、社内取締役は社長執行役員(以下、「社長」という)のみとし、過半数を社外取締役で構成しています。また、委員長は独立社外取締役の中から選任します。
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎水本伸子(社外取締役)、井上智弘、石塚啓(社外取締役)、近藤直生(社外取締役)、斉藤史郎(社外取締役)、梶原ゆみ子(社外取締役)
4.経営会議
[目的および権限]
経営会議は、執行役員の中から社長が指名した者によって構成する業務執行に関する決議機関で、原則として毎月2回開催します。取締役会が決定した決裁規則に基づき、重要な戦略等について協議し、意思決定を行います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、西原浩孝、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、寺西誠治、田村直樹、坂健司、井上裕司、内田悦史、安村光昭、有村納美、片山義理、三谷敦成
5.戦略会議
[目的および権限]
戦略会議は、執行役員の中から社長が指名した者によって構成する社長の諮問機関で、毎月1回開催し、事業執行の方向性について協議するとともに、重要な決裁事項において、執行条件の検討のため経営資源を投入することについて確認し、当該案件について業務執行の方針に関する方向付けを行います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史
6.サステナビリティ会議
[目的および権限]
サステナビリティの方針と目標を決定し、その目標を達成する活動を円滑に進めるために、社長を議長とし、全執行役員を委員とするサステナビリティ会議を設置しています。内部統制の重要事項についても本会議で議論します。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、長瀬克己、西原浩孝、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、寺西誠治、田村直樹、坂健司、井上裕司、内田悦史、安村光昭、有村納美、片山義理、三谷敦成
7.ヘルプライン委員会
[目的および権限]
ヘルプライン委員会は、当社グループにおける法令遵守上疑義のある行為などについての内部通報制度(ヘルプライン)に関する役割を担います。
[構成員]
有価証券報告書提出日現在の構成員は下記のとおりです。
◎井上智弘、横田浩、岩崎史哲、谷口隆英、奥野康、佐藤卓志、伊藤剛史、有村納美
当該企業統治機関の活動状況
1.取締役会
2025年度の取締役会は、決算等会社の計算に関する事項、配当に関する事項、重要な人事・組織に関する事項、業務執行に関する重要事項などの審議、決定や、経営課題その他重要テーマに関する活発な意見交換などが行われました。2025年度の取締役会における個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
| 氏名 | 出席状況 |
| 横田 浩 | 全18回中18回(100%) |
| 杉村 英男(注)2 | 全4回中4回(100%) |
| 岩崎 史哲 | 全18回中18回(100%) |
| 井上 智弘 | 全18回中18回(100%) |
| 谷口 隆英(注)1 | 全14回中14回(100%) |
| 宮本 陽司 | 全18回中18回(100%) |
| 末岡 和正(注)1 | 全14回中14回 (100%) |
| 河盛 裕三(注)2 | 全4回中4回(100%) |
| 水本 伸子 | 全18回中18回(100%) |
| 石塚 啓 | 全18回中18回(100%) |
| 近藤 直生 | 全18回中17回(94%) |
| 斉藤 史郎(注)1 | 全14回中14回 (100%) |
| 梶原 ゆみ子(注)1 | 全14回中14回 (100%) |
(注)1 谷口隆英氏、末岡和正氏、斉藤史郎氏、梶原ゆみ子氏は2025年3月期に係る定時株主総会において選任され、就任した後の出席状況を記載しています。
(注)2 杉村英男氏、河盛裕三氏は、同総会終結の時をもって退任するまでの出席状況を記載しています。
2.指名・報酬委員会
2025年度の指名・報酬委員会は、人事領域では取締役候補者の選任、代表取締役の選定、執行役員等の選定ならびに担当業務の決定、取締役のスキルマトリックスなど、報酬領域では報酬水準、金銭報酬の算定方法・算定内容などを主な議題として開催されました。2025年度の指名・報酬委員会および社長指名委員会における個々の取締役の出席状況は下記のとおりです。
| 氏名 | 指名・報酬委員会出席状況 | 社長指名委員会出席状況 |
| 横田 浩 | 全9回中9回(100%) | 全8回中8回(100%) |
| 杉村 英男(注)2、3 | 全3回中3回(100%) | - |
| 岩崎 史哲(注)1、3 | 全6回中6回(100%) | - |
| 河盛 裕三(注)2 | 全3回中3回(100%) | 全2回中2回(100%) |
| 水本 伸子 | 全9回中9回(100%) | 全8回中8回(100%) |
| 石塚 啓 | 全9回中8回(88%) | 全8回中8回(100%) |
| 近藤 直生 | 全9回中9回 (100%) | 全8回中8回(100%) |
| 斉藤 史郎(注)1 | 全6回中6回 (100%) | 全6回中6回(100%) |
| 梶原 ゆみ子(注)1 | 全6回中6回 (100%) | 全6回中6回(100%) |
(注)1 岩崎史哲氏、斉藤史郎氏、梶原ゆみ子氏は2025年3月期に係る定時株主総会において選任され、就任した後の出席状況を記載しています。
(注)2 杉村英男氏、河盛裕三氏は、同総会終結の時をもって退任するまでの出席状況を記載しています。
(注)3 杉村英男氏、岩崎史哲氏は、指名・報酬委員ですが、社長指名委員ではありません。
当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、監督機能と執行機能を分離するために2011年4月に執行役員制度を導入し、同年6月に社外取締役を設置しました。その後、段階的に社外取締役を増員しました。
また、2017年6月をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
監査等委員会は、委員7名の内、社外取締役を5名選任して、経営の透明性、公正性の確保を図ることにより、経営の健全性の維持に努めています。
当社は、監査等委員会設置会社として、迅速な意思決定機能と十分な監査監督機能を備えており、常にコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

③ 企業統治に関するその他の事項
1.内部統制システムに関する基本的な考え方およびその整備状況
「内部統制システム整備に関する基本方針」につきましては、2022年4月21日開催の取締役会において、グループ経営に軸足を置いた内容への改正が決議されました。さらに、2023年3月23日開催の取締役会では、『サステナビリティ基本原則』の制定を受け、同原則を基本方針の前文に織り込むことが決議されました。加えて、2025年3月25日開催の取締役会において、サステナビリティに関する会議体の改編を反映した基本方針の改正が決議されました。
これらの改正を踏まえた以下の基本方針に基づき、当社は適正に内部統制システムを整備・運用しており、その運用状況について補足説明を追記します。
内部統制に係る考え方
当社は、「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」という存在意義のもと、「ありたい姿」を実現するため『サステナビリティ基本原則』を定め、企業価値向上を目指し、当原則に基づきサステナビリティ経営を推進している。
当社および当社のグループ会社(以下、トクヤマグループ)の全ての事業活動において、コーポレート・ガバナンスが有効に機能していることが必要不可欠と認識し、そのために内部統制システムの整備と経営環境の変化に応じた改善を継続的に行うことにより、業務の適正確保と組織の健全性を維持する。
「内部統制システム整備に関する基本方針」
(1)取締役の職務執行の適法性と効率性を確保する体制
①取締役は、関係法令、定款、取締役会規則をはじめとする社内規則および取締役会決議に基づき委嘱された職務分掌に基づいて職務執行を行う。
②取締役は、職務執行に関し、取締役会においてしかるべく付議・報告を行い、取締役会は、取締役の職務執行の監督を行う。また、取締役会の監督機能を強化するため、社外取締役を置く。
③取締役は、取締役会以外にも、重要な会議への出席などにより、他の取締役の職務執行の適法性と効率性について相互に監視・監督する。
④取締役は、会社の組織、役職者の職責および各組織の業務分掌を定め、決裁規則に基づいた権限委譲により、効率的に職務執行を行う。
整備状況:当社は、社外取締役を5名選任しており(2025年度)、取締役会においてその見識を踏まえた意見や指摘を受けることで、取締役会における経営判断の適切性の向上と監督機能の強化を図っています。
また、2024年3月26日開催の取締役会で決議され、4月1日に制定された『コーポレートガバナンス・ポリシー』では、当社のコーポレート・ガバナンスに対する思想を明文化するとともに、取締役の役割・責務を明確にすることで、取締役の職務執行の適法性と効率性をより追求する体制を築いています。
(2)取締役の職務執行に係る情報の保存および管理に関する体制
当社は、取締役の職務執行に係る情報を、関係法令および当社の管理規程の定めに従い、所定の保存年限、所管部署にて保管する。
整備状況:取締役会議事録の原本は、当社の本店である徳山製造所に10年間備え置き、その後永久に保存しています。
(3)損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①当社は、トクヤマグループにおける損失の危険について、組織全体の視点から管理する体制として、全社的リスクマネジメントを実施する。
②当社は、トクヤマグループにおける損失の危険の管理に関する規程の所管部署を定め、管理規程を整備し、その運用の徹底を図る。
③当社は、業務遂行上の重要な関係法令等の認識および改正動向の把握など管理体制を整備し、トクヤマグループにおけるコンプライアンスリスクの低減を図る。
④当社は、トクヤマグループにおける危機が顕在化した場合、顕在化した危機の重大性に応じて危機対策本部の設置などにより適切に対応し、速やかに復旧、事後処理を行う。また、平時から事前の危機の想定ならびに訓練を行い、緊急時の即応体制を構築する。
整備状況:当社は、全社的リスクマネジメントの取り組みとして、サステナビリティと内部統制に関する最高会議体であるサステナビリティ会議において、当社を取り巻くリスクの全体像を把握するとともに、リスクマッピングを用いたリスク対応の優先順位づけや対応する専門委員会の確認を行っています(2025年度2回実施)。
また、コンプライアンスリスク低減のための関係法令の整備や、危機管理に関する規程類の整備を継続的に行い、充実を図っています。管理規程の下、発生し得る事象ごとに基準や所管部署を設定しています。
さらに、事業継続マネジメントに対しても継続的に取り組んでおり、当期は南海トラフ巨大地震を想定した危機対策訓練を実施し、災害発生時における即応体制ならびに対応手順の確認を行いました。
(4)使用人の職務執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
①当社は、『トクヤマグループ行動憲章』に則り、法令のみならず社会規範や社内ルールの遵守といったコンプライアンス意識の徹底、倫理的行動を促すよう、継続的な啓発活動を行う。
②当社は、職務の適正確保のため、事業部門等および管理部門において、当該責任者によるモニタリングや自己点検を行う。併せて、各グループ会社に対してもモニタリングや自己点検の実施を要請する。
③当社は、重要事項について、事業部門等ならびに各グループ会社に対し、経営企画本部、サステナビリティ統括本部等の管理部門から必要な指導・支援・要請を行う。
④当社は、各部門等から独立した監査室により、事業部門等および管理部門ならびに各グループ会社に対し内部監査を実施する。
⑤当社は、コンプライアンス違反事項を発見した場合、その重要性に応じて組織内外に報告するとともに、直ちに是正し、トクヤマグループ内に水平展開など再発防止を図る。
⑥当社は、コンプライアンス違反やその可能性があると思われる事項について、不利益な処遇を受けることなく匿名でも安心して通報・相談できる内部通報制度の窓口(ヘルプライン)を設置し、通報・相談内容に応じて、適切な処置・対策を実施する。
整備状況:2025年度も集合教育およびeラーニングによるコンプライアンス教育を継続的に実施しています。全役職員に対しコンプライアンスに関するトピックおよび関連する法令・社内規則などの情報を毎月2回発信しています。
2025年度からサステナビリティ会議の傘下に設置したコンプライアンス委員会を通じ、当社グループにおける組織横断的なコンプライアンスを推進する体制を構築しました。
内部通報制度については、2025年度、当社グループのコンプライアンス違反に関し、お取引先等の役職員も通報・相談できる体制を整備しました。これにより、当社グループ役職員のみならず、サプライチェーンにおけるコンプライアンス違反の早期把握と自浄作用を強化しました。なお、2025年度はいずれの窓口にも法令違反となるような深刻な通報・相談は寄せられていません。また、透明性を期すため、当社グループ内にある全ての窓口への通報・相談件数を当社ウェブサイトで広く開示するなど、内部通報制度を適切に運用しています。
(5)企業集団における業務の適正を確保するための体制
①当社は、トクヤマグループのサステナビリティ経営を推進し、内部統制を有効かつ効率的に実行するため、サステナビリティ会議を設置し、個々のサステナビリティ課題および内部統制上の重要事項を審議・決定する。
②当社は、サステナビリティならびに内部統制の観点で、特に専門性および重要性の高い分野(コンプライアンス、財務報告、独占禁止法等遵守、安全保障貿易管理、サイバーおよび情報セキュリティ、保安・環境対策、製品安全・品質)については、サステナビリティ会議傘下に専門委員会を設置する。サステナビリティ会議および各専門委員会は、当該分野のリスクと機会について管掌する。
③当社は、上記会議体などを通じてトクヤマグループの内部統制の有効性と効率性を評価し、継続的な改善を図る。
④当社は、グループ会社に対する当社内の管理体制を定め、グループ会社の運営管理を行う。
⑤当社は、各グループ会社が健全な発展を遂げるよう自己責任の原則を尊重しつつ、業務の適正確保に必要な指導、支援および要請を行う。
⑥当社は、必要に応じて当社の役職員をグループ会社の取締役または監査役として派遣する。
⑦当社は、内部通報制度および内部監査について、グループ会社もその対象に含める。
整備状況:サステナビリティおよび内部統制に関する取り組みの実効性向上を図るため、2025年4月よりサステナビリティ関連会議体を新体制へ移行しました。2025年度はサステナビリティ会議を4回開催し、内部統制における重要事項についてもタイムリーに審議・決定するとともに、その有効性と効率性について評価しました。
グループ会社に対しては、各グループ会社と運営管理基本協定書を締結し、重要事項について当社への報告・事前承認を求めると同時に、企業集団における業務の適正確保に必要な指導・支援・要請・監査などを適宜実施しています。2025年度はサステナビリティ経営に向けたグループ・ガバナンスの重要性について周知・共有を進めると同時に、各社におけるサステナビリティに関する各種方針の整備状況を確認し、完備に向け指導・支援を行った。さらに、2025年度はグループ会社連絡会を1回開催し、コンプライアンス上留意するべき事項や経営課題について当社から各グループ会社の社長へ情報提供を行い、認識の共有を図りました。
(6)監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
①当社は、監査等委員会の職務を補助するために監査等委員会室を設置し、当社使用人を任命する。なお、当該使用人の人事考課、採用、異動、懲戒については、監査等委員会の同意を得る。
②監査等委員会室の使用人に対する指揮命令権は、監査等委員会が有する。
③当社は、監査等委員会からその職務執行に関する事項の説明を求められた場合、および各グループ会社からの報告を含めコンプライアンス違反事項を認識した場合、速やかに監査等委員会へ報告を行う。また、報告者に対して監査等委員会への情報提供を理由とした不利益な処遇は、一切行わない。
④当社は、監査等委員会が必要と認めるときは、監査等委員の監査を支える弁護士、公認会計士、コンサルタントその他の外部アドバイザーを任用するなど必要な監査費用を認める。
⑤監査等委員会は、監査室および会計監査人との連携を密にし、監査効率の向上を図る。
⑥当社は、その他、監査等委員会による監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備する。
整備状況:当社では、取締役会において四半期毎に各部門・部署の業務執行報告がなされています。更に監査等委員は必要に応じて、個別に当該部門・部署に対して監査・監督を実施しています。
また、監査等委員に対しては、取締役会以外にも経営会議、サステナビリティ会議および傘下の各専門委員会、内部通報制度に関するヘルプライン委員会などを通じて重要事項の報告を行っています。併せて、監査等委員が適正かつ実効的な監査・監督が行えるよう、会議運営にも配慮しています。
(7)財務報告の信頼性確保のための体制
①当社は、業務プロセスに係る内部統制(含、ITに係る業務処理統制)およびITに係る全般統制を整備・運用し、その評価・改善を通じて会計データの信頼性を確保する。
②当社は、経理・財務等業務の標準化・効率化・品質向上を図るとともに、財務報告に係る内部統制を整備・運用することで、財務報告の信頼性を確保する。
③当社は、決算委員会を設置し、委員会での審議を通じて決算開示内容の信頼性を万全なものとする。
整備状況:当社は、内部統制報告制度における評価活動を通じて、財務報告に係る内部統制を継続的に評価しています。2025年度は、財務担当取締役を委員長とする決算委員会を8回開催し、決算短信などの開示内容について、その信頼性を万全なものとしました。
(8)反社会的勢力との関係遮断についての体制
①当社は、反社会的勢力による不当要求に対し、経営トップ以下、組織全体として対応する。また、不当要求に対応する役職員の安全を確保する。
②当社は、反社会的勢力による不当要求に備えて、平素から外部専門機関と緊密な連携関係を構築する。
③当社は、反社会的勢力とは、取引関係を含めて、一切の関係をもたない。また、反社会的勢力による不当要求は拒絶する。
④当社は、反社会的勢力による不当要求に対しては、民事と刑事の両面から法的対応を行う。
⑤当社は、反社会的勢力に対する裏取引および資金提供を禁止し、絶対に行わない。
⑥当社は、反社会的勢力との関係遮断のため、各グループ会社に対しても体制の構築と維持を求める。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
反社会的勢力排除に向けて、基本的な考え方を上記「内部統制システム整備に関する基本方針」の一項目として掲げています。
整備状況:当社は、事業所毎に不当要求防止責任者を設置し、外部専門機関との連携、新規取引先が反社会的勢力でないことの属性確認、暴力団排除条項の契約書への導入などの取り組みを実施しています。
2025年度は、コンプライアンス委員会において、当社およびグループ各社が反社会的勢力と関係、接触していないことを確認するとともに、前述の取り組みについてもほぼ100%の対応が完了していることを確認しました。
財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
イ.基本方針について
当社は人々がより便利に、より健康に、より快適になるための、新しい価値を創造する企業になることを目指し、当社の経営理念を定めた存在意義を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と定義しています。また、当社の価値創造プロセスは環境と調和したものでなければ、企業の長期的な存続は成し得ないと考えています。
このような理念のもと、価値創造型企業への転換を成し遂げるために、トクヤマグループで働く社員全員が目指すべきありたい姿を、中期経営計画2025では以下のように定めました。
①マーケティングと研究開発から始める価値創造型企業
②独自の強みを磨き、活かし、新領域に挑み続ける企業
③社員と家族が健康で自分の仕事と会社に誇りを持てる企業
④世界中の地域、社会の人々との繋がりを大切にする企業
ありたい姿の実現を意識した取り組みを通じて、大きな社会変化の中でも必要とされる価値を提供し続ける企業として、持続的な成長を目指す考えです。
したがって、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、トクヤマグループの存在意義、ありたい姿に共鳴し、理解したうえで、トクヤマグループを支える多くのステークホルダーとの信頼関係を維持し、中長期的な観点から当社グループの企業価値と株主共同の利益を確保、向上させる者でなければならないと考えています。
ロ.不適切な支配の防止のための取り組みについて
当社は、上場会社として、株主の皆様による当社株式等の自由な売買を認める以上、大量買付行為に応じるべきか否かのご判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきだと考えています。しかしながら、大量買付行為の中には、その目的からみて、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがあるものも存すると考えられます。
当社はトクヤマグループの企業価値、株主共同の利益を確保するため、当社株式等の大量買付行為を行おうとする者に対しては、十分な情報の提供を求め、これに対する当社取締役会の評価、意見および事業特性を踏まえた情報等を株主の皆様に提供すること等、関係諸法令に則り適切な措置を講じます。
責任限定契約の内容の概要
当社と取締役(業務執行取締役等を除く)とは、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、同法第425条第1項に定める金額の合計額としています。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
取締役の定数
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)は12名以内、監査等委員である取締役は8名以内とする旨定款に定めております。
取締役の選任要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および累積投票によらない旨を定款に定めております。
株主総会決議事項を取締役会で決議することができることとした事項
イ.自己株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものです。
ロ.取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項に規定する取締役(業務執行取締役等を除き、取締役であった者を含む)の損害賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役が職務遂行にあたり、その能力を充分に発揮し、期待される役割を果たすことを目的としたものです。
ハ.中間配当金
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(これを「中間配当金」という)をすることができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的としたものです。
株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、今後、株主構成が大きく変化した場合においても安定的かつ的確に会社意思の決定を行うことを目的としたものです。