有価証券報告書-第113期(2025/01/01-2025/12/31)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の世界経済は、米国の関税政策や地政学的リスクの高まりなどの不確実性が続いたものの、AI関連投資の拡大などを背景に、総じて底堅い成長を維持しました。そのような中、米国は内需を中心に成長を維持し、中国は回復の勢いは弱く、欧州は低成長が続くなど地域差がみられました。また、わが国経済は、賃上げが続く一方で物価上昇が上回り、雇用環境の改善やインバウンド需要の回復、株価上昇などの下支えはあるものの、景気の持ち直しには力強さを欠く状況でした。
このような状況下、当社グループは、拡販活動やコスト削減に注力するとともに、製造設備の増強、研究開発力の強化、海外拠点の設立など、今後の成長に寄与する投資を進めてまいりました。また、政策保有株式の売却を進め、資本効率化を図りました。その結果、売上高は1,623億1千2百万円(前年度比3.2%減収)、営業利益は141億8千万円(前年度比0.4%減益)、経常利益は150億6千7百万円(前年度比5.8%減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は127億6千6百万円(前年度比7.5%増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
基幹化学品事業
電解製品は、販売数量が減少し、減収となりました。アクリルモノマーは、一部製品の販売数量減少と原料価格の下落に連動した販売価格低下が影響し、減収となりました。工業用ガスは、製造関連会社のトラブルによる稼働停止により販売数量が減少し、減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は717億7千2百万円(前年度比9.3%減収)となりました。
営業利益は、全般的に販売数量が減少したものの固定費の削減により、87億5千2百万円(前年度比3.0%増益)となりました。
ポリマー・オリゴマー事業
アクリルポリマーは、化粧品および半導体用途向けの販売数量が増加し、増収となりました。アクリルオリゴマーは、原料価格上昇分を価格転嫁したことにより、増収となりました。高分子凝集剤は、海外向けの販売数量増加と国内向けの採算是正により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は361億6千9百万円(前年度比2.8%増収)となりました。
営業利益は、原材料価格の上昇や固定費の増加により、30億1千8百万円(前年度比20.1%減益)となりました。
接着材料事業
家庭用は、米国での合弁解消による体制変更の影響により、増収となりました。機能性接着剤は、車載用およびスマートフォン用部品向けの販売数量が堅調で、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は136億7百万円(前年度比2.0%増収)となりました。
営業利益は、米国での体制変更に関わる固定費の増加により、3億2千3百万円(前年度比21.0%減益)となりました。
高機能材料事業
高純度無機化学品は、AI向け半導体の旺盛な需要が継続しましたが、その他の需要回復が遅れたことにより販売数量が減少し、減収となりました。無機機能材料は、無機抗菌剤の採算是正により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は102億2千5百万円(前年度比0.3%増収)となりました。
営業利益は、高純度無機化学品の販売数量の減少により、11億7千7百万円(前年度比7.7%減益)となりました。
樹脂加工製品事業
環境インフラシステム製品(旧 管工機材製品)は、下水道関連向けの販売数量の増加により、増収となりました。ライフサポート製品は、介護製品の需要低迷により販売数量が減少し、減収となりました。エコマテリアル(旧 エラストマーコンパウンド)は、タイの拠点での販売数量の増加により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は281億7千7百万円(前年度比1.7%増収)となりました。
営業利益は、環境インフラシステムのインフラ老朽化対策向け製品の増販とライフサポートの採算是正およびエコマテリアルのタイでの増販が寄与し、27億5千4百万円(前年度比56.4%増益)となりました。
その他の事業
商社事業、輸送事業などにより構成されている当セグメントは、商社事業が増収となり、売上高は23億6千万円(前年度比16.9%増収)となりました。
営業損益は、商社事業の増益により、3億9千8百万円(前年度比8.5%増益)となりました。
なお、当連結会計年度から経営管理区分の見直しを行い、従来その他の事業に含めていた新規製品の研究開発事業にかかる費用を全社費用としてセグメント利益または損失の調整額に計上しております。前年度比につきましては、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の数値と比較しております。
財政状態につきましては、資産合計は、設備投資により「建設仮勘定」が増加したため、前連結会計年度末に比べ110億8千4百万円、4.0%増加し、2,891億5百万円となりました。
負債合計は、新規社債の発行により「社債」が増加したため、前連結会計年度末に比べ88億8百万円、13.7%増加し、731億6千万円となりました。
純資産合計は、「その他有価証券評価差額金」が増加したため、前連結会計年度末に比べ22億7千6百万円、1.1%増加し、2,159億4千4百万円となり、自己資本比率は74.3%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ116億7千万円減少し、当連結会計年度末には287億6千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権が減少したため、前連結会計年度に比べ収入が21億1千1百万円増加し、222億9千4百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が増加したため、前連結会計年度に比べ支出が160億4千万円増加し、296億3千5百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入が増加したため、前連結会計年度に比べ支出が100億1千2百万円減少し、44億9千5百万円の支出となりました。
なお、キャッシュ・フローに関する指標は以下のとおりです。
(参考)当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移
(注) 1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3 有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち、利息を支払っている負債(リース債務を除く)を対象としております。
4 営業キャッシュ・フローおよび利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を用いております。
③生産、受注および販売の実績
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。
(ロ) 受注状況
当社グループは受注生産はほとんど行わず、主として見込み生産であります。
(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成においては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積りおよび判断を行っておりますが、見積りにつきましては不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針および会計上の見積りは、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)および(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は販売数量が減少したことなどにより、1,623億1千2百万円(前年度比3.2%減収)となりました。
営業利益は、販売数量の減少に加え、労務費や減価償却費などの固定費の増加により、141億8千万円(前年度比0.4%減益)、経常利益は150億6千7百万円(前年度比5.8%減益)となりました。なお、セグメントごとの売上高と営業利益につきましては、(1)経営成績等の概要 ①財政状態および経営成績の状況をご参照ください。
また、特別損益で投資有価証券の売却を進めたことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は127億6千6百万円(前年度比7.5%増益)となりました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性については、必要資金は自己資金のほか、金融機関からの借入や社債などで確保しています。2026年は、197億円の設備投資および30億円の自己株式取得を計画しており、主に自己資金を充当する予定です。また、必要に応じて、当社グループの財政状態および市場環境等を考慮しながら、金融機関からの借入や資本市場からの資金調達などを総合的に勘案し、最適な方法で資金調達を実施する予定です。当社グループの資金の流動性については、グループ内資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的にキャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、グループ全体の資金効率化を図っています。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約を締結しており、代替調達手段を備えております。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年から2025年を対象期間とする中期経営計画「Leap Forward to the Next 2025」の数値目標に対する結果は以下のとおりです。
2023年から2025年にかけての経済環境は、インフレや金利上昇、地政学リスク、為替変動などにより不確実性が高まりました。特に中国経済の減速や欧州の景気後退懸念が企業活動に影響を与え、米国では関税引き上げを再開したことで、国際貿易の先行き不確実性がさらに増し、企業はサプライチェーンの見直しやコスト管理の強化を迫られました。我が国においても、資源価格の高止まりや円安進行による輸入コストの上昇が企業収益を圧迫し、個人消費や設備投資の回復に足踏みが見られました。こうした環境下、当社グループは拡販活動やコスト削減に注力したものの半導体市場の回復遅れとモビリティ市場におけるEV成長鈍化の影響を受け、投資案件の収益化が遅れたことと人的資本投資としての賃上げ推進など固定費の増加により2025年の業績目標としていた連結営業利益は、59億円未達の141億円に留まりました。
このような状況でありますが、中計の基本方針である以下3点の深化を推進しました。
「新製品・新技術の開発力強化」については、新たな研究所として川崎フロンティエンスR&Dセンターの開設および研究人員の増員により注力分野の開発力強化を進めました。また、設備投資は、今後の成長に寄与する事業基盤の整備と強化を進め計画値を上回りました。「海外売上高の拡大」については、米国接着剤事業の再編およびアジア域拠点(上海・深圳・ベトナム・インド)の立上げを実施し、現地ニーズの獲得をめざす体制と今後の拡販体制を確立しました。「持続可能な社会の実現に貢献」については、再生可能エネルギー(太陽光発電、小水力発電)を順次導入中であり、2026年以降本格化する予定です。また、多様な従業員が活躍できる環境整備として女性管理職比率を向上させ、計画値を上回りました。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)の世界経済は、米国の関税政策や地政学的リスクの高まりなどの不確実性が続いたものの、AI関連投資の拡大などを背景に、総じて底堅い成長を維持しました。そのような中、米国は内需を中心に成長を維持し、中国は回復の勢いは弱く、欧州は低成長が続くなど地域差がみられました。また、わが国経済は、賃上げが続く一方で物価上昇が上回り、雇用環境の改善やインバウンド需要の回復、株価上昇などの下支えはあるものの、景気の持ち直しには力強さを欠く状況でした。
このような状況下、当社グループは、拡販活動やコスト削減に注力するとともに、製造設備の増強、研究開発力の強化、海外拠点の設立など、今後の成長に寄与する投資を進めてまいりました。また、政策保有株式の売却を進め、資本効率化を図りました。その結果、売上高は1,623億1千2百万円(前年度比3.2%減収)、営業利益は141億8千万円(前年度比0.4%減益)、経常利益は150億6千7百万円(前年度比5.8%減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は127億6千6百万円(前年度比7.5%増益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
基幹化学品事業
電解製品は、販売数量が減少し、減収となりました。アクリルモノマーは、一部製品の販売数量減少と原料価格の下落に連動した販売価格低下が影響し、減収となりました。工業用ガスは、製造関連会社のトラブルによる稼働停止により販売数量が減少し、減収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は717億7千2百万円(前年度比9.3%減収)となりました。
営業利益は、全般的に販売数量が減少したものの固定費の削減により、87億5千2百万円(前年度比3.0%増益)となりました。
ポリマー・オリゴマー事業
アクリルポリマーは、化粧品および半導体用途向けの販売数量が増加し、増収となりました。アクリルオリゴマーは、原料価格上昇分を価格転嫁したことにより、増収となりました。高分子凝集剤は、海外向けの販売数量増加と国内向けの採算是正により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は361億6千9百万円(前年度比2.8%増収)となりました。
営業利益は、原材料価格の上昇や固定費の増加により、30億1千8百万円(前年度比20.1%減益)となりました。
接着材料事業
家庭用は、米国での合弁解消による体制変更の影響により、増収となりました。機能性接着剤は、車載用およびスマートフォン用部品向けの販売数量が堅調で、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は136億7百万円(前年度比2.0%増収)となりました。
営業利益は、米国での体制変更に関わる固定費の増加により、3億2千3百万円(前年度比21.0%減益)となりました。
高機能材料事業
高純度無機化学品は、AI向け半導体の旺盛な需要が継続しましたが、その他の需要回復が遅れたことにより販売数量が減少し、減収となりました。無機機能材料は、無機抗菌剤の採算是正により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は102億2千5百万円(前年度比0.3%増収)となりました。
営業利益は、高純度無機化学品の販売数量の減少により、11億7千7百万円(前年度比7.7%減益)となりました。
樹脂加工製品事業
環境インフラシステム製品(旧 管工機材製品)は、下水道関連向けの販売数量の増加により、増収となりました。ライフサポート製品は、介護製品の需要低迷により販売数量が減少し、減収となりました。エコマテリアル(旧 エラストマーコンパウンド)は、タイの拠点での販売数量の増加により、増収となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は281億7千7百万円(前年度比1.7%増収)となりました。
営業利益は、環境インフラシステムのインフラ老朽化対策向け製品の増販とライフサポートの採算是正およびエコマテリアルのタイでの増販が寄与し、27億5千4百万円(前年度比56.4%増益)となりました。
その他の事業
商社事業、輸送事業などにより構成されている当セグメントは、商社事業が増収となり、売上高は23億6千万円(前年度比16.9%増収)となりました。
営業損益は、商社事業の増益により、3億9千8百万円(前年度比8.5%増益)となりました。
なお、当連結会計年度から経営管理区分の見直しを行い、従来その他の事業に含めていた新規製品の研究開発事業にかかる費用を全社費用としてセグメント利益または損失の調整額に計上しております。前年度比につきましては、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の数値と比較しております。
財政状態につきましては、資産合計は、設備投資により「建設仮勘定」が増加したため、前連結会計年度末に比べ110億8千4百万円、4.0%増加し、2,891億5百万円となりました。
負債合計は、新規社債の発行により「社債」が増加したため、前連結会計年度末に比べ88億8百万円、13.7%増加し、731億6千万円となりました。
純資産合計は、「その他有価証券評価差額金」が増加したため、前連結会計年度末に比べ22億7千6百万円、1.1%増加し、2,159億4千4百万円となり、自己資本比率は74.3%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ116億7千万円減少し、当連結会計年度末には287億6千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権が減少したため、前連結会計年度に比べ収入が21億1千1百万円増加し、222億9千4百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が増加したため、前連結会計年度に比べ支出が160億4千万円増加し、296億3千5百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入が増加したため、前連結会計年度に比べ支出が100億1千2百万円減少し、44億9千5百万円の支出となりました。
なお、キャッシュ・フローに関する指標は以下のとおりです。
(参考)当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移
| 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | |
| 自己資本比率(%) | 77.7 | 76.5 | 74.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 58.7 | 61.1 | 60.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.5 | 0.5 | 0.9 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 171.7 | 140.1 | 128.9 |
(注) 1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3 有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち、利息を支払っている負債(リース債務を除く)を対象としております。
4 営業キャッシュ・フローおよび利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を用いております。
③生産、受注および販売の実績
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年度比(%) |
| 基幹化学品事業 | 67,054 | △8.8 |
| ポリマー・オリゴマー事業 | 31,338 | 1.1 |
| 接着材料事業 | 14,110 | 8.1 |
| 高機能材料事業 | 10,061 | 3.9 |
| 樹脂加工製品事業 | 26,461 | △0.2 |
| その他の事業 | 317 | 2.9 |
| 合計 | 149,344 | △3.1 |
(注) 1 金額は、販売価格により算出しております。
(ロ) 受注状況
当社グループは受注生産はほとんど行わず、主として見込み生産であります。
(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 構成比(%) | 前年度比(%) |
| 基幹化学品事業 | 71,772 | 44.2 | △9.3 |
| ポリマー・オリゴマー事業 | 36,169 | 22.3 | 2.8 |
| 接着材料事業 | 13,607 | 8.4 | 2.0 |
| 高機能材料事業 | 10,225 | 6.3 | 0.3 |
| 樹脂加工製品事業 | 28,177 | 17.4 | 1.7 |
| その他の事業 | 2,360 | 1.4 | 16.9 |
| 合計 | 162,312 | 100.0 | △3.2 |
(注) 1 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成においては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積りおよび判断を行っておりますが、見積りにつきましては不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針および会計上の見積りは、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)および(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は販売数量が減少したことなどにより、1,623億1千2百万円(前年度比3.2%減収)となりました。
営業利益は、販売数量の減少に加え、労務費や減価償却費などの固定費の増加により、141億8千万円(前年度比0.4%減益)、経常利益は150億6千7百万円(前年度比5.8%減益)となりました。なお、セグメントごとの売上高と営業利益につきましては、(1)経営成績等の概要 ①財政状態および経営成績の状況をご参照ください。
また、特別損益で投資有価証券の売却を進めたことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は127億6千6百万円(前年度比7.5%増益)となりました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性については、必要資金は自己資金のほか、金融機関からの借入や社債などで確保しています。2026年は、197億円の設備投資および30億円の自己株式取得を計画しており、主に自己資金を充当する予定です。また、必要に応じて、当社グループの財政状態および市場環境等を考慮しながら、金融機関からの借入や資本市場からの資金調達などを総合的に勘案し、最適な方法で資金調達を実施する予定です。当社グループの資金の流動性については、グループ内資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的にキャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、グループ全体の資金効率化を図っています。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約を締結しており、代替調達手段を備えております。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2023年から2025年を対象期間とする中期経営計画「Leap Forward to the Next 2025」の数値目標に対する結果は以下のとおりです。
| 2023年実績 | 2024年実績 | 2025年実績 | 2025年計画 | |
| 連結売上高 | 1,593億円 | 1,675億円 | 1,623億円 | 1,830億円 |
| 連結営業利益 (売上高営業利益率) | 124億円 (7.8%) | 142億円 (8.5%) | 141億円 (8.7%) | 200億円 (11.0%) |
| EBITDA (金利、税金、減価償却前利益) | 231億円 | 255億円 | 258億円 | 320億円 |
| 設備投資 | 154億円 | 269億円 | 706億円 (2023-25年) | 680億円 (2023-25年) |
| 高付加価値製品売上高比率 | 44.1% | 43.6% | 45.6% | 48% |
| 研究開発費 | 50億円 | 58億円 | 67億円 | 56億円 |
| 海外売上高 | 266億円 | 289億円 | 294億円 | 405億円 |
| GHG排出削減(2013年比) | 25.3%減 | 25.8%減 | 28.4%減 | 35.0%減 |
| 女性管理職比率 | 4.0% | 4.4% | 5.1% | 5.0% |
| 1株当たり純利益(EPS) | 102.78円 | 104.56円 | 117.02円 | 153円 |
| 総資産経常利益率(ROA) | 5.4% | 5.8% | 5.3% | 8.2% |
| 自己資本当期純利益率(ROE) | 5.8% | 5.6% | 6.0% | 7.3% |
2023年から2025年にかけての経済環境は、インフレや金利上昇、地政学リスク、為替変動などにより不確実性が高まりました。特に中国経済の減速や欧州の景気後退懸念が企業活動に影響を与え、米国では関税引き上げを再開したことで、国際貿易の先行き不確実性がさらに増し、企業はサプライチェーンの見直しやコスト管理の強化を迫られました。我が国においても、資源価格の高止まりや円安進行による輸入コストの上昇が企業収益を圧迫し、個人消費や設備投資の回復に足踏みが見られました。こうした環境下、当社グループは拡販活動やコスト削減に注力したものの半導体市場の回復遅れとモビリティ市場におけるEV成長鈍化の影響を受け、投資案件の収益化が遅れたことと人的資本投資としての賃上げ推進など固定費の増加により2025年の業績目標としていた連結営業利益は、59億円未達の141億円に留まりました。
このような状況でありますが、中計の基本方針である以下3点の深化を推進しました。
「新製品・新技術の開発力強化」については、新たな研究所として川崎フロンティエンスR&Dセンターの開設および研究人員の増員により注力分野の開発力強化を進めました。また、設備投資は、今後の成長に寄与する事業基盤の整備と強化を進め計画値を上回りました。「海外売上高の拡大」については、米国接着剤事業の再編およびアジア域拠点(上海・深圳・ベトナム・インド)の立上げを実施し、現地ニーズの獲得をめざす体制と今後の拡販体制を確立しました。「持続可能な社会の実現に貢献」については、再生可能エネルギー(太陽光発電、小水力発電)を順次導入中であり、2026年以降本格化する予定です。また、多様な従業員が活躍できる環境整備として女性管理職比率を向上させ、計画値を上回りました。