有価証券報告書-第162期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 13:54
【資料】
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【項目】
143項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「人を大切に、技を大切に」を企業理念として、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの方々にとって魅力のある価値ある企業であり続けることを経営の基本方針としております。
この方針のもとに、経済のグローバル化を背景に経営環境が大きく変革している中で、経営基盤を更に確実なものにするために、合理的な経営資源の配分を図るなど効率的な経営に努めます。また、多様化するニーズへの迅速な対応と体制の整備、環境問題への取り組みによる社会貢献等により、価値ある企業に向けての施策をすすめます。
(2)中期経営計画
2017年度からスタートしました中期経営計画(2017-2019)は、「持続的安定収益の実現に向けて」という大方針のもと、「重点分野への集中投資」「海外戦略の積極的展開」「経営基盤の強化」の3点を重点施策に掲げ、更に各施策を達成するための以下方策を設定し、鋭意取り組みました。
①重点分野への集中投資
・機能品事業の拡張
電子材料向け製品、有機関連製品を成長分野と位置付け、リソースの集中に取り組んでいます。
・次世代製品を取り込んだ新工場建設
MLCC(積層セラミックコンデンサ)用電子セラミック材料はこれまで福島第一工場でのみ生産を行っておりましたが、需要拡大に対応するため、新たに徳山工場においても生産が出来るよう新生産棟の建設を進めています。MLCCは自動車の自動運転高度化やEV化、5Gの基地局やネットワーク機器、IoTデバイスなどで需要の急拡大が見込まれおり、その需要に対応し当社の競争力を強化するため生産能力の拡大を行っています。生産拠点を複数化することでBCP対策も図れます。
また、先端有機材料の需要拡大に対応して福島第二工場に新工場を建設し、有機電子材料事業の売上倍増を目指します。
・M&Aの推進
企業競争力と新規市場への展開により市場シェアを拡大させ、また新規技術の獲得により企業競争力を高めることを目的に、国内外のM&Aを検討しております。新規技術の獲得や新規市場への展開により、事業規模の拡大を図ります。
②海外戦略の積極的展開
・アジアマーケットへの積極的販売
タイ・バンコクに現法を立ち上げ、アジア新興国市場を中心に開拓を進めています。
・東南アジア生産拠点設立の検証と実現
地産地消をコンセプトに東南アジア地域への進出を目指しています。
・海外事業所の連携強化
③経営基盤の強化
・国内既存マーケットの巻き返し
各製品の将来性を見極め、攻勢可能な製品のシェア拡大を目指しています。
・保有資産の有効活用
事業に供していない有形、無形資産を洗い出し、事業用資産としての活用方法を検討し、収益化の検討を行っています。
・人材育成の促進
計画達成のために必要となる人材の教育と確保を行っています。
2021年3月期から開始を予定しておりました新中期経営計画につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を現時点で合理的に算出することが困難なため計画の公表を延期としております。新型コロナウイルス感染症による業績への影響を慎重に見極め、合理的に算出した段階で公表いたします。
当社グループとしては、引き続き「持続的安定収益の実現」を最重要課題とし、以下の重点施策に取り組んでまいります。
①多様化する顧客ニーズを満たし、差別化出来る製品を提供し、既存事業のシェア維持と新規顧客開拓を図ります。
②無機合成技術、結晶性・構造制御技術、表面改質・コーティング技術及びホスフィン誘導体技術等、当社のコア技術を活用した高付加価値製品の開発に取り組みます。
③国内外グループの連携を強め、情報を共有・分析することで新たな価値の創造を図ります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは持続的安定収益の実現に向け、以下の表に示す中期経営計画の売上高と営業利益を目標値に掲げ、本業である営業活動の効率性を判断するために営業利益率を経営指標とし、その目標の達成に努めております。
中期経営計画
1年目目標
(2018年3月期)
中期経営計画
2年目目標
(2019年3月期)
中期経営計画
3年目目標
(2020年3月期)
売上高(億円)350360375
営業利益(億円)252829
営業利益率(%)7.17.77.7

(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境は、米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の影響により不透明感が高まっており、景気の変動に留意すべき状況が続くと予想されます。当連結会計年度においては、第4四半期の売上高が89億4千万円と、直前の第3四半期の売上高90億円と比較して0.7%と僅かな減少に留まっております。また、前年度の第4四半期の売上高90億8千4百万円と比較しても1.6%と低い減少率を示したため、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であったと判断いたします。
しかしながら、2021年3月期以降においては、当社従業員が新型コロナウイルスに感染することで生産や販売活動を停止せざるを得ない状況に陥ることが無いよう、テレワークや時差出勤、ソーシャルディスタンスの確保等の感染防止対策を徹底いたします。
また、新型コロナウイルス感染症の収束が長引き世界的な景気の悪化が生じ、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことが必至と判断した場合、資金繰りの悪化を防ぐため機動的な資金調達により手元流動性を高めることや、設備投資計画及び経費計画の見直しを進めて行きます。
このような状況において、持続的安定収益の実現に向けて以下の取り組みを確実に実行して行きます。無機合成技術、表面改質・コーティング技術及有機合成技術等の当社が有するコア技術を活用した高付加価値な新製品を開発し、市場に導入していきます。
自動車の自動運転高度化やEV化、5Gの基地局やネットワーク機器、IoTデバイスなどの需要増加により、MLCCの需要が急拡大しています。それに伴い、MLCCの原料に使用される当社のチタン酸バリウムの需要も増大しています。チタン酸バリウムの合成法には、固相法、水熱合成法、蓚酸塩法がありますが、当社の製法は主に蓚酸塩法で、高信頼性が要求される分野での採用が進んでおります。同時にMLCCの小型化に伴いチタン酸バリウムの微粒化も求められております。このような要求特性に応える製品の開発を推進していきます。
また、量子ドット用原料の需要拡大も期待されています。量子ドットは直径数ナノメートルの半導体結晶で独特な光学特性を持っており、自然で色彩豊かな液晶ディスプレイなどに実用化されています。当社は、長年培ったホスフィン誘導体合成技術を用い、トリオクチルホスフィン、トリス(トリメチルシリル)ホスフィン等の様々な量子ドット用原料を開発し提供しています。
国内外グループの連携を強め、情報を共有することで多様化する顧客ニーズを満たし新たな価値の創造を図ります。これにより他社と差別化出来る製品を提供し、既存事業のシェア維持と新規顧客開拓に向けた取り組みを強化します。

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