有価証券報告書-第163期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「人を大切に、技を大切に」を企業理念として、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの方々にとって魅力のある価値ある企業であり続けることを経営の基本方針としております。
この方針のもとに、経済のグローバル化を背景に経営環境が大きく変革している中で、経営基盤を更に確実なものにするために、合理的な経営資源の配分を図るなど効率的な経営に努めます。また、多様化するニーズへの迅速な対応と体制の整備、環境問題への取り組みによる社会貢献等により、価値ある企業に向けての施策をすすめます。
(2)中期経営計画
前中期経営計画は2020年3月期が最終年度で、通常では当連結会計年度は新規中期経営計画の初年度にあたりますが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、適正かつ合理的な将来の見積もりが困難と判断し、その開始を延期いたしました。従いまして、当連結会計年度においては、前中期経営計画の「持続的安定収益の実現に向けて」の大方針を引き継ぎ、以下の方針に取り組んでまいりました。
①多様化する顧客ニーズを満たし、差別化出来る製品を提供し、既存事業のシェア維持と新規顧客開拓
②無機合成技術、結晶性・構造制御技術、表面改質・コーティング技術及びホスフィン誘導体技術等、当社のコア技術を活用した高付加価値製品の開発
③国内外グループの連携を強め、情報を共有・分析することで新たな価値の創造
上記基本方針に基づき具体的な施策を通して、持続的安定収益の実現に向けた取り組みを行っています。成長事業と位置付けている電子セラミック材料の分野では、顧客とのコミュニケーションを密に取り、顧客の要望に応えるグレード開発によりシェア拡大を図っております。また、需要拡大に対応するため、徳山工場に新生産棟を建設しました。新製品の開発については、当社のコア技術を活用した小型全固体電池の活物質や固体電解質として使用できる機能性リン酸塩を開発し、早期市場投入に向け取り組んでおります。
また、シリカ製品に関しては、関連会社である関東珪曹硝子株式会社での珪酸ソーダガラスの製造を中心に事業を展開してまいりました。しかしながら、情報の電子化に伴うペーパレス化や家庭用洗剤の液体化等を背景に主要用途である製紙・洗剤向けの数量が大きく落ち込みました。また、原料価格の上昇や海外品の国内市場への参入、競争激化など事業を取り巻く環境は悪化の一途をたどっており、今後も回復が見込めない状況が続くことが予想され、関東珪曹硝子株式会社での製品の生産を終了させ、会社を解散することにいたしました。今後は、外部調達に切り替え、事業を継続して行きます。
前中期経営計画は持続的安定収益の実現に向けた基盤を固める時期でした。成長分野と位置付けた電子セラミック材料や高純度電子材料の需要拡大に対応するため、設備投資を積極的に行いました。この方針を引き継ぎ、さらなる成長を実現するために、2021年度を初年度とする新規中期経営計画を策定しました。新規中期経営計画(2021~2023)は、「成長戦略の推進と成果の実現」の方針のもと、以下の3点を重点施策に掲げ、鋭意取り組んでまいります。
①成長事業の拡大
デジタル化社会の実現に貢献する電子材料向け製品への積極的投資を継続し、事業の更なる拡大に注力します。
また、生産効率化による収益拡大や差別化できる製品ラインアップの充実化を図ります。
②グローバル化の推進
東南アジアを中心とした新興国市場のニーズの掘り起こしを行い、海外現地企業とのアライアンスなどあらゆる可能性の探求を行い、海外市場における事業機会の獲得を図ります。
③経営基盤の強化
工場のスマート化を推進し、品質改善、設備管理及び業務改善に、安定操業の実現を図ります。
様々な災害や感染症、カントリーリスクに対しても順応できる原料調達及び生産体制を確立します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
前中期経営計画は2020年3月期で最終年度となり、通常では当連結会計年度は新規中期経営計画の初年度にあたりますが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、適正かつ合理的な将来の見積もりが困難と判断し、その開始を延期いたしました。
なお、当社グループは持続的安定収益の実現に向け、以下の表に示す売上高と営業利益を目標値に掲げ、本業である営業活動の効率性を判断するために営業利益率を経営指標とし、その目標の達成に努めました。
(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境は、米中貿易摩擦が続く中、年初より新型コロナウイルス感染症の世界的拡大を背景に、経済活動が大きく制限され、第1四半期連結会計期間は大幅に景気が悪化しました。第2四半期以降は経済活動の再開が進み、徐々に回復基調へと転じました。当社グループにおいては、シリカ製品と燐製品の一般工業用途が第2四半期で売上を落とし、下期に回復しました。液晶・半導体向けの燐製品は、新型コロナウイルス感染症の影響が限定的であり順調に推移しました。ホスフィン誘導体は、量子ドットテレビの海外での普及に伴い量子ドット用りん材料が好調に推移しました。電子セラミック材料は、次世代高速通信(5G)関連やIoT関連及び自動車向けが堅調に推移しました。回路材料と高純度電子材料は、テレワークやリモート学習を背景に好調でした。その結果、当連結会計年度の売上高は346億4千2百万円となり、前連結会計年度の売上高362億4千3百万円と比較して4.4%の減少に留まっており、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けなかったものと判断いたします。
今後も、テレワークや時差出勤、ソーシャルディスタンスの確保等を徹底し、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底いたします。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束が長引き世界的な景気の悪化が生じ、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことが必至と判断した場合、資金繰りの悪化を防ぐため機動的な資金調達により手元流動性を高めることや、設備投資計画及び経費計画の見直しを進めて行きます。また、足元では世界的な半導体不足の問題が続いており、その解決の兆しが見通せません。この問題が長期化し、当社グループの販売先である電子部品業界や自動車業界の生産活動に影響が及んだ場合、当社グループの業績や財務状況にも影響を及ぼす可能性がありますので、その動向を把握するために常に情報収集を行い、製品需要に応じた生産及び在庫調整などを行い、これらの影響の低減を図ります。
この様な状況のもと、2021年度を初年度とする新規中期経営計画(2021~2023)をスタートさせ、「成長戦略の推進と成果の実現」の方針のもと、鋭意取り組んでまいります。
(1)経営方針
当社は「人を大切に、技を大切に」を企業理念として、株主、顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーの方々にとって魅力のある価値ある企業であり続けることを経営の基本方針としております。
この方針のもとに、経済のグローバル化を背景に経営環境が大きく変革している中で、経営基盤を更に確実なものにするために、合理的な経営資源の配分を図るなど効率的な経営に努めます。また、多様化するニーズへの迅速な対応と体制の整備、環境問題への取り組みによる社会貢献等により、価値ある企業に向けての施策をすすめます。
(2)中期経営計画
前中期経営計画は2020年3月期が最終年度で、通常では当連結会計年度は新規中期経営計画の初年度にあたりますが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、適正かつ合理的な将来の見積もりが困難と判断し、その開始を延期いたしました。従いまして、当連結会計年度においては、前中期経営計画の「持続的安定収益の実現に向けて」の大方針を引き継ぎ、以下の方針に取り組んでまいりました。
①多様化する顧客ニーズを満たし、差別化出来る製品を提供し、既存事業のシェア維持と新規顧客開拓
②無機合成技術、結晶性・構造制御技術、表面改質・コーティング技術及びホスフィン誘導体技術等、当社のコア技術を活用した高付加価値製品の開発
③国内外グループの連携を強め、情報を共有・分析することで新たな価値の創造
上記基本方針に基づき具体的な施策を通して、持続的安定収益の実現に向けた取り組みを行っています。成長事業と位置付けている電子セラミック材料の分野では、顧客とのコミュニケーションを密に取り、顧客の要望に応えるグレード開発によりシェア拡大を図っております。また、需要拡大に対応するため、徳山工場に新生産棟を建設しました。新製品の開発については、当社のコア技術を活用した小型全固体電池の活物質や固体電解質として使用できる機能性リン酸塩を開発し、早期市場投入に向け取り組んでおります。
また、シリカ製品に関しては、関連会社である関東珪曹硝子株式会社での珪酸ソーダガラスの製造を中心に事業を展開してまいりました。しかしながら、情報の電子化に伴うペーパレス化や家庭用洗剤の液体化等を背景に主要用途である製紙・洗剤向けの数量が大きく落ち込みました。また、原料価格の上昇や海外品の国内市場への参入、競争激化など事業を取り巻く環境は悪化の一途をたどっており、今後も回復が見込めない状況が続くことが予想され、関東珪曹硝子株式会社での製品の生産を終了させ、会社を解散することにいたしました。今後は、外部調達に切り替え、事業を継続して行きます。
前中期経営計画は持続的安定収益の実現に向けた基盤を固める時期でした。成長分野と位置付けた電子セラミック材料や高純度電子材料の需要拡大に対応するため、設備投資を積極的に行いました。この方針を引き継ぎ、さらなる成長を実現するために、2021年度を初年度とする新規中期経営計画を策定しました。新規中期経営計画(2021~2023)は、「成長戦略の推進と成果の実現」の方針のもと、以下の3点を重点施策に掲げ、鋭意取り組んでまいります。
①成長事業の拡大
デジタル化社会の実現に貢献する電子材料向け製品への積極的投資を継続し、事業の更なる拡大に注力します。
また、生産効率化による収益拡大や差別化できる製品ラインアップの充実化を図ります。
②グローバル化の推進
東南アジアを中心とした新興国市場のニーズの掘り起こしを行い、海外現地企業とのアライアンスなどあらゆる可能性の探求を行い、海外市場における事業機会の獲得を図ります。
③経営基盤の強化
工場のスマート化を推進し、品質改善、設備管理及び業務改善に、安定操業の実現を図ります。
様々な災害や感染症、カントリーリスクに対しても順応できる原料調達及び生産体制を確立します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
前中期経営計画は2020年3月期で最終年度となり、通常では当連結会計年度は新規中期経営計画の初年度にあたりますが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、適正かつ合理的な将来の見積もりが困難と判断し、その開始を延期いたしました。
なお、当社グループは持続的安定収益の実現に向け、以下の表に示す売上高と営業利益を目標値に掲げ、本業である営業活動の効率性を判断するために営業利益率を経営指標とし、その目標の達成に努めました。
| 2021年3月期 目標 | 2021年3月期 実績 | |
| 売上高(億円) | 330 | 346 |
| 営業利益(億円) | 12 | 27 |
| 営業利益率(%) | 3.6 | 8.0 |
(4)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境は、米中貿易摩擦が続く中、年初より新型コロナウイルス感染症の世界的拡大を背景に、経済活動が大きく制限され、第1四半期連結会計期間は大幅に景気が悪化しました。第2四半期以降は経済活動の再開が進み、徐々に回復基調へと転じました。当社グループにおいては、シリカ製品と燐製品の一般工業用途が第2四半期で売上を落とし、下期に回復しました。液晶・半導体向けの燐製品は、新型コロナウイルス感染症の影響が限定的であり順調に推移しました。ホスフィン誘導体は、量子ドットテレビの海外での普及に伴い量子ドット用りん材料が好調に推移しました。電子セラミック材料は、次世代高速通信(5G)関連やIoT関連及び自動車向けが堅調に推移しました。回路材料と高純度電子材料は、テレワークやリモート学習を背景に好調でした。その結果、当連結会計年度の売上高は346億4千2百万円となり、前連結会計年度の売上高362億4千3百万円と比較して4.4%の減少に留まっており、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けなかったものと判断いたします。
今後も、テレワークや時差出勤、ソーシャルディスタンスの確保等を徹底し、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底いたします。しかし、新型コロナウイルス感染症の収束が長引き世界的な景気の悪化が生じ、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことが必至と判断した場合、資金繰りの悪化を防ぐため機動的な資金調達により手元流動性を高めることや、設備投資計画及び経費計画の見直しを進めて行きます。また、足元では世界的な半導体不足の問題が続いており、その解決の兆しが見通せません。この問題が長期化し、当社グループの販売先である電子部品業界や自動車業界の生産活動に影響が及んだ場合、当社グループの業績や財務状況にも影響を及ぼす可能性がありますので、その動向を把握するために常に情報収集を行い、製品需要に応じた生産及び在庫調整などを行い、これらの影響の低減を図ります。
この様な状況のもと、2021年度を初年度とする新規中期経営計画(2021~2023)をスタートさせ、「成長戦略の推進と成果の実現」の方針のもと、鋭意取り組んでまいります。
| 2021年3月期 実績 | 新規中期経営計画 2024年3月期(最終年度)目標 | |
| 売上高(億円) | 346 | 390 |
| 営業利益(億円) | 27 | 30 |