有価証券報告書-第91期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は緩やかな回復傾向にあったものの、後半になり消費税増税による設備投資や個人消費の落ち込み、新型コロナウイルス感染症の影響による足下での大幅な下押しにより、全体としては厳しい状況となりました。
海外では、米国経済は製造業の弱含みが続き、欧州経済も低成長が継続しました。アジアでも米中貿易摩擦の影響による世界景気の減速を受けた輸出下押し等により、中国では景気減速が続き、タイ国においても景気は弱い動きとなりました。
産業別には、国内の自動車業界は、消費税増税による購買意欲の低下に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う客足鈍化の影響もあり減少となりました。建材業界は、住宅着工件数が減少、家電業界は、白物家電の消費税増税前の駆け込み需要による反動減と暖冬による影響等で前年度をやや下回る結果となりました。
このような環境の中、当社グループはグローバルな視点で市場別に顧客のニーズをきめ細かく確実に捉え、国内および海外の経営資源を効率的に活用して受注につなげることで業績の向上に努めました。
その結果、連結売上高は98,808百万円、前連結会計年度比(以下「前年同期比」)1.0%増加、連結営業利益は5,581百万円(前年同期比3.1%減少)、連結経常利益は5,670百万円(前年同期比3.4%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,064百万円(前年同期比0.1%増加)となりました。なお、売上高につきましては、過去最高を更新いたしました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
<トランスポーテーション>国内では、自動車市場が9月以降低調に推移し、同市場へのエラストマーコンパウンドの販売が減少したことから、減収となりました。
海外では、ASEANにおける自動車電線市場の塩ビコンパウンドの販売は堅調に推移しましたが、北米、中国およびインド国の自動車市場においては、需要低迷の影響を受けて自動車成型部材向け塩ビおよびエラストマーコンパウンドが低調に推移し、減収となりました。
セグメント利益につきましては市況の影響、国内およびASEANでの設備投資等に伴うコスト負担増加の影響もあり減益となりました。
その結果、売上高は29,758百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント利益は2,740百万円(前年同期比8.7%減)となりました。
<デイリーライフ&ヘルスケア>国内では、生活資材市場のチューブ・ホース用塩ビコンパウンドおよび家電用フィルムの販売が堅調に推移し、また食品包材市場ではラップ製品の拡販が進み、増収となりました。
海外では、医療市場向け塩ビコンパウンドの販売は堅調に推移しましたが、ASEANおよび北米における生活資材市場の塩ビコンパウンド及び中国におけるラップ製品の販売が減少し、減収となりました。
セグメント利益につきましては、生産性向上の寄与もあり増益となりました。
その結果、売上高は24,308百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益は1,860百万円(前年同期比11.5%増)となりました。
<エレクトロニクス>国内では、エネルギーおよび情報通信市場における塩ビコンパウンドおよび光学分野におけるフィルムの大型案件の売上が前年を下回ったことにより、減収となりました。
海外では、中国における情報通信市場の塩ビコンパウンドの販売が景気減速により減少したものの、北米におけるエネルギー市場での塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
セグメント利益につきましては、光学分野での販売数量減少により減益となりました。
その結果、売上高は20,883百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は282百万円(前年同期比30.7%減)となりました。
<ビルディング&コンストラクション>国内では、非住宅市場におけるインテリアフィルムの新意匠の採用による販売増加、一昨年子会社化したデザイン会社の売上への寄与があり増収となりました。
海外では、北米における建築資材市場向け塩ビコンパウンド、欧州および中国におけるインテリアフィルムの販売が減速し、減収となりました。
セグメント利益につきましては、国内での高付加価値品の販売増加により増益となりました。
その結果、売上高は23,290百万円(前年同期比11.7%増)、セグメント利益は561百万円(前年同期比19.2%増)となりました。
当連結会計年度末における総資産は受取手形及び売掛金等の流動資産が2,002百万円減少し、有形固定資産等の固定資産が1,336百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3,339百万円減少し、91,868百万円となりました。
負債は支払手形及び買掛金等の流動負債が4,064百万円減少、長期借入金等の固定負債が382百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,447百万円減少し、34,282百万円となりました。
純資産(非支配株主持分を含む)は、利益剰余金等の株主資本が1,075百万円増加し、その他有価証券評価差額金等のその他の包括利益累計額が306百万円減少し、非支配株主持分が340百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,108百万円増加し57,586百万円となりました。なお、自己資本比率は54.1%となり、前連結会計年度から2.7ポイント上昇しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ775百万円増加し、17,812百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ1,487百万円増加し、8,805百万円でした。その主な内容は、税金等調整前当期純利益6,025百万円、減価償却費3,886百万円、売上債権の減少1,732百万円、棚卸資産の減少1,039百万円等による資金の増加、仕入債務の減少1,917百万円、法人税等の支払1,846百万円等による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ707百万円減少し、2,525百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出2,738百万円、無形固定資産の取得による支出939百万円、有形固定資産の売却による収入647百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ3,917百万円増加し、5,480百万円でした。その主な内容は、自己株式の取得による支出1,513百万円、短期借入金の減少による支出729百万円、長期借入金の返済による支出743百万円、配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)2,217百万円等による資金の支払であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高
当連結会計年度の売上高は、98,808百万円、前連結会計年度比994百万円(1.0%)の増加となりました。国内は一昨年子会社化したデザイン会社の売上への寄与及び食品包材部門での拡販により、売上高は伸長しました。海外においては、ベトナム国での拡販はあったものの、インドネシア国・中国での需要低迷により、売上高は減少しました。
売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比761百万円(1.0%)増加し、80,833百万円となりました。主な要因は、売上数量の増加によるものです。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比413百万円(3.5%)増加し、12,393百万円となりました。主な増加要因は、従業員給与及び支払手数料の増加によるものです。
その結果、営業利益は、前連結会計年度比179百万円(3.1%)減少し、5,581百万円となりました。
営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は、保険解約返戻金等により、前連結会計年度比73百万円(20.6%)増加の432百万円となり、営業外費用は、為替差損等により前連結会計年度比92百万円(37.0%)増加の343百万円となりました。
経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比199百万円(3.4%)減少の5,670百万円となりました。
特別損益
当連結会計年度における特別利益は、土地売却による固定資産売却益等により、前連結会計年度比99百万円(31.3%)増加の416百万円となりました。
また、当連結会計年度における特別損失は、環境対策費等により、前連結会計年度比10百万円(20.1%)増加の61百万円となりました。
税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比109百万円(1.8%)減少の6,025百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比3百万円(0.1%)増加の3,064百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、中長期的な経営の方向性として3ヵ年中期経営計画「More Value to All 2021 共に生み出せ!さらなる価値を!」を経営方針とし、全ての生活空間に快適さを提供するリーディングカンパニーを目指しております。中期経営計画初年度となる当連結会計年度における5つの主要課題への取り組みは以下の通りです。
「グローバル経営の深化とシナジー」においては、新セグメントでのグローバル運営を徹底すると共に、アジア地域でのコンパウンド事業に注力し、タイ・ベトナムで売り上げが伸長しました。「戦略思考による収益力向上」においては、管理業務のシェアード推進による経費削減を行なうと共に、デザイン子会社との一体運営が進展しました。「効率を極めた生産体制の実現」においては、高吐出型エラストマーラインの新設、生産管理指標の統一化を行ないました。「サステナブルな社会への貢献」においては、ゴム製品の代替としてリサイクル可能なエラストマーコンパウンドの拡販を行なうと共に、抗ウイルス・抗菌のリケガード製品の販売を行ないました。「人材育成とガバナンス重視の経営による企業体質の強化」においては、人材強化を狙いとした人事・研修制度の見直し、ROEの改善を目的とした自社株買いを行ないました。
中期経営計画における当連結会計年度の具体的な経営指標等の目標値は、売上高105,000百万円、営業利益6,500百万円、経常利益6,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,700百万円としております。
当連結会計年度における売上高は98,808百万円(計画比94.1%)、営業利益は5,581百万円(計画比85.9%)、経常利益は5,670百万円(計画比87.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,064百万円(計画比82.8%)となりました。
光学分野での拡販の遅れやASEANでの需要低迷等により、売上高及び利益の実績は計画を下回りましたが、5つの主要課題に対する取り組みを進め、連結売上高につきましては、過去最高を更新いたしました。
大変厳しい環境ではありますが、引き続き3ヵ年中期経営計画「More Value to All 2021 共に生み出せ!さらなる価値を!」に全グループを挙げて取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は減益であったものの、売上債権及び棚卸資産の減少により、前連結会計年度比で増加しており、投資を行うための十分な資金を獲得しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に製造設備への投資となりますが、事業計画に基づいており、その投資額につきましては適切であると認識しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の増額等により、前連結会計年度比で大幅に支出が増加しておりますが、フリー・キャッシュ・フローの範囲内であり事業の運営に影響を与えるものではありません。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当社グループは、中長期的に安定した成長のため製造設備への投資が必要となりますが、投資額については適切に管理されており、資金の流動性に問題はないと認識しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は11,431百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,812百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産負債の計上や偶発資産及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益費用の適正な計上を行うため、マネジメントによる重要な見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績、または、各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき、一貫した見積りを実施しております。資産負債及び収益費用を計上する上で客観的な判断が十分でない場合は、このような見積りが当社グループにおける判断の基礎となっております。したがいまして、異なる前提条件のもとにおいては、結果が異なる場合があります。特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 債権の回収可能性
当社グループは、売掛債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。貸倒懸念債権及び破産更生債権については、個別に相手先の業績、信用、債権残高、財務状況などを考慮して回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財務状況が悪化した場合は引当金を積み増すことで、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表に繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計上は予測される将来における課税所得の達成の可否により影響を受けます。当社グループの将来の収益に係る判断は将来における市場の動向、その他の要因の影響を受けます。これらの状況に変化があった場合、繰延税金資産計上額に対して金額的に重要な評価性引当額を計上する可能性があります。繰延税金資産の回収可能性を見込めない場合には、回収不能と見込まれる金額に対して評価性引当額が計上され、損益に影響を与える可能性があります。
c. 退職金及び退職年金
当社グループは、いくつかの退職金制度を有しております。親会社は企業年金制度を採用しております。退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率などが含まれます。親会社の年金制度においては、割引率は日本の国債の市場利回りを在籍従業員に対する支給年数で調整して算出しております。期待収益率は、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は当連結会計年度末の退職給付に係る負債、将来期間において認識される退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は緩やかな回復傾向にあったものの、後半になり消費税増税による設備投資や個人消費の落ち込み、新型コロナウイルス感染症の影響による足下での大幅な下押しにより、全体としては厳しい状況となりました。
海外では、米国経済は製造業の弱含みが続き、欧州経済も低成長が継続しました。アジアでも米中貿易摩擦の影響による世界景気の減速を受けた輸出下押し等により、中国では景気減速が続き、タイ国においても景気は弱い動きとなりました。
産業別には、国内の自動車業界は、消費税増税による購買意欲の低下に加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う客足鈍化の影響もあり減少となりました。建材業界は、住宅着工件数が減少、家電業界は、白物家電の消費税増税前の駆け込み需要による反動減と暖冬による影響等で前年度をやや下回る結果となりました。
このような環境の中、当社グループはグローバルな視点で市場別に顧客のニーズをきめ細かく確実に捉え、国内および海外の経営資源を効率的に活用して受注につなげることで業績の向上に努めました。
その結果、連結売上高は98,808百万円、前連結会計年度比(以下「前年同期比」)1.0%増加、連結営業利益は5,581百万円(前年同期比3.1%減少)、連結経常利益は5,670百万円(前年同期比3.4%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,064百万円(前年同期比0.1%増加)となりました。なお、売上高につきましては、過去最高を更新いたしました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
<トランスポーテーション>国内では、自動車市場が9月以降低調に推移し、同市場へのエラストマーコンパウンドの販売が減少したことから、減収となりました。
海外では、ASEANにおける自動車電線市場の塩ビコンパウンドの販売は堅調に推移しましたが、北米、中国およびインド国の自動車市場においては、需要低迷の影響を受けて自動車成型部材向け塩ビおよびエラストマーコンパウンドが低調に推移し、減収となりました。
セグメント利益につきましては市況の影響、国内およびASEANでの設備投資等に伴うコスト負担増加の影響もあり減益となりました。
その結果、売上高は29,758百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント利益は2,740百万円(前年同期比8.7%減)となりました。
<デイリーライフ&ヘルスケア>国内では、生活資材市場のチューブ・ホース用塩ビコンパウンドおよび家電用フィルムの販売が堅調に推移し、また食品包材市場ではラップ製品の拡販が進み、増収となりました。
海外では、医療市場向け塩ビコンパウンドの販売は堅調に推移しましたが、ASEANおよび北米における生活資材市場の塩ビコンパウンド及び中国におけるラップ製品の販売が減少し、減収となりました。
セグメント利益につきましては、生産性向上の寄与もあり増益となりました。
その結果、売上高は24,308百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益は1,860百万円(前年同期比11.5%増)となりました。
<エレクトロニクス>国内では、エネルギーおよび情報通信市場における塩ビコンパウンドおよび光学分野におけるフィルムの大型案件の売上が前年を下回ったことにより、減収となりました。
海外では、中国における情報通信市場の塩ビコンパウンドの販売が景気減速により減少したものの、北米におけるエネルギー市場での塩ビコンパウンドの販売が増加し、増収となりました。
セグメント利益につきましては、光学分野での販売数量減少により減益となりました。
その結果、売上高は20,883百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は282百万円(前年同期比30.7%減)となりました。
<ビルディング&コンストラクション>国内では、非住宅市場におけるインテリアフィルムの新意匠の採用による販売増加、一昨年子会社化したデザイン会社の売上への寄与があり増収となりました。
海外では、北米における建築資材市場向け塩ビコンパウンド、欧州および中国におけるインテリアフィルムの販売が減速し、減収となりました。
セグメント利益につきましては、国内での高付加価値品の販売増加により増益となりました。
その結果、売上高は23,290百万円(前年同期比11.7%増)、セグメント利益は561百万円(前年同期比19.2%増)となりました。
当連結会計年度末における総資産は受取手形及び売掛金等の流動資産が2,002百万円減少し、有形固定資産等の固定資産が1,336百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3,339百万円減少し、91,868百万円となりました。
負債は支払手形及び買掛金等の流動負債が4,064百万円減少、長期借入金等の固定負債が382百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,447百万円減少し、34,282百万円となりました。
純資産(非支配株主持分を含む)は、利益剰余金等の株主資本が1,075百万円増加し、その他有価証券評価差額金等のその他の包括利益累計額が306百万円減少し、非支配株主持分が340百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,108百万円増加し57,586百万円となりました。なお、自己資本比率は54.1%となり、前連結会計年度から2.7ポイント上昇しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ775百万円増加し、17,812百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ1,487百万円増加し、8,805百万円でした。その主な内容は、税金等調整前当期純利益6,025百万円、減価償却費3,886百万円、売上債権の減少1,732百万円、棚卸資産の減少1,039百万円等による資金の増加、仕入債務の減少1,917百万円、法人税等の支払1,846百万円等による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ707百万円減少し、2,525百万円でした。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出2,738百万円、無形固定資産の取得による支出939百万円、有形固定資産の売却による収入647百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は、前連結会計年度に比べ3,917百万円増加し、5,480百万円でした。その主な内容は、自己株式の取得による支出1,513百万円、短期借入金の減少による支出729百万円、長期借入金の返済による支出743百万円、配当金の支払額(非支配株主への配当を含む)2,217百万円等による資金の支払であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| トランスポーテーション(千円) | 21,796,860 | 101.6 |
| デイリーライフ&ヘルスケア(千円) | 16,777,680 | 96.0 |
| エレクトロニクス(千円) | 8,042,984 | 111.5 |
| ビルディング&コンストラクション(千円) | 4,883,750 | 98.0 |
| 報告セグメント計(千円) | 51,501,276 | 100.7 |
| その他(千円) | 7,865 | 164.1 |
| 合計(千円) | 51,509,142 | 100.7 |
(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| トランスポーテーション | 28,923,470 | 99.5 | 1,218,693 | 53.0 |
| デイリーライフ&ヘルスケア | 24,141,169 | 100.1 | 862,841 | 107.3 |
| エレクトロニクス | 20,446,650 | 96.1 | 1,597,278 | 74.6 |
| ビルディング&コンストラクション | 23,184,456 | 110.5 | 1,750,695 | 94.2 |
| 報告セグメント計 | 96,695,747 | 101.3 | 5,429,509 | 76.4 |
| その他 | 545,373 | 76.0 | 41,983 | 65.5 |
| 合計 | 97,241,120 | 101.1 | 5,471,493 | 76.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| トランスポーテーション(千円) | 29,758,873 | 96.3 |
| デイリーライフ&ヘルスケア(千円) | 24,308,394 | 100.2 |
| エレクトロニクス(千円) | 20,883,426 | 98.7 |
| ビルディング&コンストラクション(千円) | 23,290,521 | 111.7 |
| 報告セグメント計(千円) | 98,241,216 | 101.1 |
| その他(千円) | 567,455 | 84.7 |
| 合計(千円) | 98,808,671 | 101.0 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高
当連結会計年度の売上高は、98,808百万円、前連結会計年度比994百万円(1.0%)の増加となりました。国内は一昨年子会社化したデザイン会社の売上への寄与及び食品包材部門での拡販により、売上高は伸長しました。海外においては、ベトナム国での拡販はあったものの、インドネシア国・中国での需要低迷により、売上高は減少しました。
売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比761百万円(1.0%)増加し、80,833百万円となりました。主な要因は、売上数量の増加によるものです。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比413百万円(3.5%)増加し、12,393百万円となりました。主な増加要因は、従業員給与及び支払手数料の増加によるものです。
その結果、営業利益は、前連結会計年度比179百万円(3.1%)減少し、5,581百万円となりました。
営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は、保険解約返戻金等により、前連結会計年度比73百万円(20.6%)増加の432百万円となり、営業外費用は、為替差損等により前連結会計年度比92百万円(37.0%)増加の343百万円となりました。
経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比199百万円(3.4%)減少の5,670百万円となりました。
特別損益
当連結会計年度における特別利益は、土地売却による固定資産売却益等により、前連結会計年度比99百万円(31.3%)増加の416百万円となりました。
また、当連結会計年度における特別損失は、環境対策費等により、前連結会計年度比10百万円(20.1%)増加の61百万円となりました。
税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比109百万円(1.8%)減少の6,025百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比3百万円(0.1%)増加の3,064百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、中長期的な経営の方向性として3ヵ年中期経営計画「More Value to All 2021 共に生み出せ!さらなる価値を!」を経営方針とし、全ての生活空間に快適さを提供するリーディングカンパニーを目指しております。中期経営計画初年度となる当連結会計年度における5つの主要課題への取り組みは以下の通りです。
「グローバル経営の深化とシナジー」においては、新セグメントでのグローバル運営を徹底すると共に、アジア地域でのコンパウンド事業に注力し、タイ・ベトナムで売り上げが伸長しました。「戦略思考による収益力向上」においては、管理業務のシェアード推進による経費削減を行なうと共に、デザイン子会社との一体運営が進展しました。「効率を極めた生産体制の実現」においては、高吐出型エラストマーラインの新設、生産管理指標の統一化を行ないました。「サステナブルな社会への貢献」においては、ゴム製品の代替としてリサイクル可能なエラストマーコンパウンドの拡販を行なうと共に、抗ウイルス・抗菌のリケガード製品の販売を行ないました。「人材育成とガバナンス重視の経営による企業体質の強化」においては、人材強化を狙いとした人事・研修制度の見直し、ROEの改善を目的とした自社株買いを行ないました。
中期経営計画における当連結会計年度の具体的な経営指標等の目標値は、売上高105,000百万円、営業利益6,500百万円、経常利益6,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,700百万円としております。
当連結会計年度における売上高は98,808百万円(計画比94.1%)、営業利益は5,581百万円(計画比85.9%)、経常利益は5,670百万円(計画比87.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,064百万円(計画比82.8%)となりました。
光学分野での拡販の遅れやASEANでの需要低迷等により、売上高及び利益の実績は計画を下回りましたが、5つの主要課題に対する取り組みを進め、連結売上高につきましては、過去最高を更新いたしました。
大変厳しい環境ではありますが、引き続き3ヵ年中期経営計画「More Value to All 2021 共に生み出せ!さらなる価値を!」に全グループを挙げて取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益は減益であったものの、売上債権及び棚卸資産の減少により、前連結会計年度比で増加しており、投資を行うための十分な資金を獲得しております。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に製造設備への投資となりますが、事業計画に基づいており、その投資額につきましては適切であると認識しております。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得及び配当金の増額等により、前連結会計年度比で大幅に支出が増加しておりますが、フリー・キャッシュ・フローの範囲内であり事業の運営に影響を与えるものではありません。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、次のとおりであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当社グループは、中長期的に安定した成長のため製造設備への投資が必要となりますが、投資額については適切に管理されており、資金の流動性に問題はないと認識しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は11,431百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,812百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産負債の計上や偶発資産及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益費用の適正な計上を行うため、マネジメントによる重要な見積りや前提が必要となります。当社グループは、過去の実績、または、各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき、一貫した見積りを実施しております。資産負債及び収益費用を計上する上で客観的な判断が十分でない場合は、このような見積りが当社グループにおける判断の基礎となっております。したがいまして、異なる前提条件のもとにおいては、結果が異なる場合があります。特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 債権の回収可能性
当社グループは、売掛債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については、貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。貸倒懸念債権及び破産更生債権については、個別に相手先の業績、信用、債権残高、財務状況などを考慮して回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。相手先の財務状況が悪化した場合は引当金を積み増すことで、損益にマイナスの影響を与える可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表に繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計上は予測される将来における課税所得の達成の可否により影響を受けます。当社グループの将来の収益に係る判断は将来における市場の動向、その他の要因の影響を受けます。これらの状況に変化があった場合、繰延税金資産計上額に対して金額的に重要な評価性引当額を計上する可能性があります。繰延税金資産の回収可能性を見込めない場合には、回収不能と見込まれる金額に対して評価性引当額が計上され、損益に影響を与える可能性があります。
c. 退職金及び退職年金
当社グループは、いくつかの退職金制度を有しております。親会社は企業年金制度を採用しております。退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率などが含まれます。親会社の年金制度においては、割引率は日本の国債の市場利回りを在籍従業員に対する支給年数で調整して算出しております。期待収益率は、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮して算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は当連結会計年度末の退職給付に係る負債、将来期間において認識される退職給付に係る負債及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。