有価証券報告書-第157期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/21 14:10
【資料】
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【項目】
171項目
① 戦略(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
帝人グループは、企業理念の1つとして「社員と共に成長」することを謳っており、具体的には次の3項目の実現を目指しています。
■ 社員が能力と個性を発揮し、自己実現できる場を提供します。
■ 社員と共に、革新と創造に挑戦します。
■ 多様な個性に彩られた、魅力ある人間集団をめざします。
革新と創造への挑戦なくして企業の成長はありません。帝人グループは、上記3項目の実現により「社員と共に成長」することが企業価値の向上につながると考えています。そのために、1)人財多様性の推進 2)自律的キャリア形成 3)企業風土改革 4)生産性向上とデジタル人財育成に加え、全ての人事施策の基盤となる 5)社員エンゲージメント向上を重視し、諸施策を推進しています。
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1)人財多様性の推進
帝人グループは、多様な人財を活用することが創造性を高め、イノベーションを促進すると考え、2000年より女性の活躍の推進、外国籍社員の採用などに積極的に取り組んできました。事業のグローバル化に伴い、日本を中心とした取り組みを世界に広げ、役員層の多様性推進のためのKPIを設定しているほか、日本だけでなくグローバルの各地域それぞれの課題状況に応じた地域戦略とKPIを設定し、その達成に向けて施策を実行しています。
また、事業ポートフォリオの変革に合わせた人財の獲得や、新鮮なアイディアや価値観を取り入れて、組織を活性化させるため等の理由から中途採用者を積極的に活用しており、2022年度のキャリア入社者の割合(総合職以上)は23.9%、キャリア入社のうち管理職の割合は7.2%でした。
2)自律的キャリア形成
社員が、自らキャリアを形成できる仕組みとして、4つの制度・施策を実施しています。「自己申告制度」により、毎年、上司と今後のキャリアについて話し合うほか、社内のキャリアコンサルタントによる相談窓口を設けています。また、希望する職種・ポストへの異動が可能な制度として、上司に断りなく応募できる「ジョブチャレンジ(社内公募)」と、公募枠がなくとも社員本人が希望する異動先に申請し、異動先が選考の上で異動を実現させる「FA(フリーエージェント)制度」があり、2022年度は29人がこれら制度を活用して社内で新たなキャリアに挑戦しました。また、2022年度から、現在の業務に直接関係ないスキルであっても、希望者はキャリア形成に必要な知識やスキルをいつでも習得できるようオンラインで自由に学べる「オンライン学習サービス」も導入しました。
3)企業風土変革
多様化していく人財を最大限活かすため、2020年度から3年間、革新と創造への挑戦を推奨する企業風土を醸成する「Power of Culture Project(企業風土変革プロジェクト)」を実施しました。2020年度より役員層を対象に開始し、リーダーシップにフォーカスした組織開発の手法を取り入れ、トップリーダーの行動変容による組織風土の改革を推進し、2021年度及び2022年度はグローバルの部長層に広げて展開しました。
社員が新しいアイディアを自由に提案し、社員同士で意見交換等の交流ができるプラットフォームとして「IdeaScale*」を活用しています。グローバルで社員2,300人以上が登録して交流を行っています。「IdeaScale」のプログラムの1つである「新規ビジネス提案」では、審査に通過したアイディアに予算をつけて事業化に向けた検討を行っています。2022年度は、183件の新規ビジネス提案のうち、1件が最終審査に通過し、事業化に向けた検討が進んでいます。
*IdeaScale:帝人グループ内の交流・提案の活性化、新規ビジネスのアイディア創出を目的としたシステム。社員であれば誰でも自由にIDを登録し、新規ビジネスのためのアイディアを提案し、関心のあるテーマについてシステム上で意見交換や情報交換ができる。
また、挑戦したこと自体を賞賛する仕組みとして、2021年度から2022年度にかけて、グループ・グローバル全社員を対象として、「ダイバーシティ&インクルージョン」「イノベーション」「サステナビリティ」の3つの領域においてイノベーションの促進を通じて帝人グループや未来の社会に大きなプラスの効果をもたらす取り組みを表彰する「Designing the Future Award」を実施しました。この取り組みの実績も踏まえ、多様な価値観に対応できる今後のあるべき表彰制度を検討していく予定です。
4)生産性向上とデジタル人財育成
業務効率化による生産性向上のため、2018年度からRPA(*1)開発の専門部署を立ち上げ、各部署の定型的な業務の自動化を実施しました。大型のRPA開発が一巡したことから、2022年度はこれまでの専門部署によるRPA推進の方針を変更し、各部署での自律的なRPA推進体制の構築により定型業務の自動化を実施し、2018年度末から2022年度末までに約170業務を自動化し、約8万時間相当の業務削減を実現させました。今後も各部署の社員自身がRPAを開発できるよう研修・教育を通じてリスキリングを行い、各部署における業務プロセス等の自動化を進めます。
また、帝人グループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)(*2)の自律的推進を課題と認識しており、2023年度にグループ全体のDX推進を強化・支援するDX推進部を新設しました。今後、DX推進部・人事部門が連携し、社員がデータやデジタル技術の活用で新たな価値を創出できるよう2023年度からグローバルで“帝人流”のビジネスアーキテクト(*3)育成を開始します。この取り組みを通じて、社員のDXリテラシーを向上させるとともに、業務・プロセスのDXを実際に提案・企画できる社員を育成していきます。
*1 RPA:Robotic Process Automationの略で、定型的な事務作業を自動化するツール。業務効率の向上と人為的ミスの予防に役立ち、生産性の向上の効果がある。
*2 帝人におけるDXとは、データやデジタル技術の活用で、新たな価値を創出すること。
*3 帝人流ビジネスアーキテクトとは、デジタルを活用した問題解決の企画・立案・推進を担う者をいう。
5)社員エンゲージメント向上
社員の働く環境、組織状態及び人事施策等は、社員のエンゲージメントに大きな影響を与えます。エンゲージメントが高い社員が多い組織は、困難を乗り越えようとするレジリエントさを持ち、目標の達成力が高いとされていることから、2021年度より全世界の社員(約19,500名)を対象にエンゲージメントサーベイを行い、会社や組織に対する意識や貢献意欲を把握しています。
エンゲージメントサーベイにより各階層の全ての組織の状態と課題を見える化したうえ、特に最小の組織(部・課)毎の改善施策を重点的に実施しています。2021年度の全社のエンゲージメントスコア64に対して、具体的な改善施策を実施した結果、スコア改善に繋がった組織があった半面、様々な要因がありスコアが低下した組織もあり、2022年度は全体では前年と同一スコアとなりました。今後は、全ての事業本部・機能組織で毎年スコアを1%改善することを目標として、ベストプラクティスを全社共有することによりスコア改善を図っていきます。
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