有価証券報告書-第130期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 14:42
【資料】
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【項目】
163項目
② コーポレート・ガバナンス体制の概要
当社におけるコーポレート・ガバナンス体制の概要は以下のとおりです。

Ⅰ 監督
取締役会は、取締役9名中3名(3分の1)が独立性を有する社外取締役で構成され、法令・定款に従い取締役会の決議事項とすることが定められている事項並びに当社及び当社グループに関する重要事項を決定し、取締役及び執行役員の業務執行を監督しています。
取締役会の下には、社外取締役を過半数の委員とする指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置し、当社にとって最適な取締役会の構成・規模、取締役・監査役候補の指名方針、社外役員に関する独立性判断基準、取締役の報酬方針・報酬制度、取締役の個人別業績連動報酬の決定等の検討について社外取締役より助言を得ることとしています。
Ⅱ 監査
監査役会は、監査役5名中3名(過半数)が独立性を有する社外監査役で構成され、各監査役が、監査役会が定めた監査方針のもと、取締役会への出席、業務状況の調査などを通じ、取締役の職務遂行の監査を行っています。監査役会の機能充実及び常勤監査役と社外監査役との円滑な連携・サポートを図るため、専任スタッフで構成される監査役室を設置しています。
また、会社法及び金融商品取引法に基づく会計監査については、PwCあらた有限責任監査法人が監査を実施しています。
さらに、監査部を設置し、監査計画に基づき内部監査を実施しています。グループスタッフ部門のそれぞれが行う内部監査の結果についても、監査部に情報が一元化され、内部監査の結果は取締役会に報告されています。
Ⅲ 業務執行
業務執行の迅速化と責任の明確化を図るために執行役員制度を導入し、意思決定・監督機能を担う取締役と業務執行機能を担う執行役員の役割を明確にしています。
グループ決裁権限規程において、経営計画に関する事項、投融資に関する事項、資金調達・資金管理に関する事項、組織及び規程に関する事項、研究開発及び生産技術に関する事項等についてきめ細かな決裁基準を設けて、取締役会から経営会議、事業本部・事業会社に対して権限委譲しています。
Ⅳ 当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社の機関設計の体制の下で、社外取締役を過半数の委員とする任意の委員会を置き、役員人事及び役員報酬に関する助言を得ることにより、柔軟な運営のもと客観的で透明性の高い経営への監督を行なうとともに、社内外の豊富な経験と幅広い見識を有する取締役で構成される取締役会が重要な経営上の意思決定について関与することで経営への監督の実効性を確保しています。また、社内事情に明るい常勤監査役と高い専門性をもった社外監査役で構成される監査役体制等により、経営の適法性・適正性を確保しています。当該体制によって、機動的・柔軟な経営判断、実効的な経営監督、適法・適正な経営を適切にバランスさせることで、当社のコーポレート・ガバナンスの最適化が図られていると考えています。
③ 取締役会・任意の委員会・監査役会の設置状況
当事業年度における取締役会、任意の委員会及び監査役会の設置状況は次のとおりです。
名称(議長)構成員年間開催回数平均出席率主要テーマ
取締役会
(小堀 秀毅)
全取締役9名
全監査役5名
14回98%・事業投資
・中期経営計画
・リスク管理及びコンプライアンス
指名諮問委員会
(岡本 毅)
社外取締役
白石 真澄
立岡 恒良
岡本 毅
代表取締役
小堀 秀毅
髙山 茂樹
3回100%・最適な取締役会の構成・規模
・取締役・監査役候補の指名方針
・社外役員に関する独立性判断基準
報酬諮問委員会
(岡本 毅)
社外取締役
白石 真澄
立岡 恒良
岡本 毅
代表取締役
小堀 秀毅
髙山 茂樹
4回100%・取締役の報酬方針・報酬制度
・取締役の個人別業績連動報酬の決定
監査役会
(小林 友二)
全監査役5名18回96%・取締役の職務執行状況の監査
・業務及び財産の状況の監査
・会計監査人の評価

(注) 当社は、経営の透明性・客観性をより高めるために、社外取締役を過半数の委員とする指名諮問委員会及び報酬諮問委員会を設置し、当社にとって最適な取締役会の構成・規模、取締役・監査役候補の指名方針、社外役員に関する独立性判断基準、取締役の報酬方針・報酬制度、取締役の個人別業績連動報酬の決定について社外取締役が積極的に参画し、助言を得ることとしています。
④ 取締役会の実効性評価の概要
当社取締役会では、その実効性を毎年度終了後、取締役及び監査役のアンケートを収集したうえで、取締役会での議論を通じて定期的に評価しています。当事業年度の主な取り組み及び今後に向けての課題認識は以下のとおりです。
当事業年度の主な取り組み当事業年度の当社取締役会では、前年度の評価結果を踏まえて、主に以下の取組みを実行しました。
①議題の充実
事業ポートフォリオの管理、サステナビリティ推進の取り組み、デジタルトランスフォーメーションへの対応等の中長期的な経営課題に関する議題を取りあげる頻度を増やし、取締役会でのこれらへの実効的な監督が行われるよう取り組みました。
②社外役員への情報提供充実
新型コロナウイルスの感染防止に配慮しながら、定期的に行ってきた当社グループの拠点視察の機会を確保し、一方で、オンライン会議を活用しながら、取締役会当日での議論の深化のため、取締役会の事前説明を拡充しました。
③委員会運営の改善
報酬諮問委員会だけではなく指名諮問委員会の委員長をも社外取締役が担うこととし、さらに、取締役報酬のうち個人別の業績連動報酬の決定を報酬諮問委員会に委ねることとしました。これらによって、役員人事・役員報酬の決定プロセスの独立性・客観性・透明性が向上しました。
今後に向けての課題認識上記の取組みを踏まえて、今後に向けて以下の課題認識を改めて取締役会にて共有しています。
①議題の充実
中長期的な経営課題に関する取締役会での議論の一層の拡充及び必要な付議基準の見直し
②次期中期経営計画にあわせたコーポレート・ガバナンスの見直し
次期中期経営計画にあわせた取締役会の構成・規模・スキル要件の整理
③その他
取締役会の実効性評価の方法、社外役員間の連携拡充等