有価証券報告書-第127期(2024/01/01-2024/12/31)
① 戦略
イ.基本戦略
当社グループでは人材における基本戦略として「人的資本経営」を掲げています。人材は経営戦略実行における重要な「資本」であり、多様な人材が結集し、その能力が最大限発揮されることが当社グループの競争力の源泉になると考えています。この考えに基づき、将来のあるべき人材ポートフォリオに基づいたリーダー人材及び自律的な人材を育成する仕組みの構築、並びに社員一人ひとりの人権・安全を保障し、多様な人材が働き甲斐を感じられる職場環境の整備や組織力向上に取り組んでいます。
ロ.長期経営計画における人材戦略
人的資本経営の最優先課題は2022年に制定された長期経営計画「DIC Vision 2030」で掲げる「事業ポートフォリオの変革」の実現に必要な人材の獲得、育成、配置、即ち新事業の創出及び事業領域の変化に合致した人材の最適化です。この戦略のもと、2030年のあるべき当社グループの人材ポートフォリオを構築すべく、当社グループを率いる次世代リーダーシップの開発、異業種出身人材・高度専門人材の積極的獲得・育成、自発的な学びを支援する学習ツールの導入等を通じたリスキリングの推進、イノベーション創出に向けたチャレンジ行動の促進等の各施策に取り組んでいます。また人材の流動性が高まるなかで、一人ひとりの望むキャリア形成を実現するべく社内公募、社内副業、キャリア支援等の取り組みを行っています。
A) To Be ポートフォリオの可視化
人材ポートフォリオ構築における「質」の観点で、当社の主要ポジションの中から約100ポジションをピックアップし、2030年のTo Be(あるべき姿)像の設定を行いました。2030年時点でこれらのポジションに求められる役割がどのように変化していくか、また、その変化に対応するためどのようなキャリア要件、スキル要件が求められるかを定義しました。今後、中長期的な後継者計画をより精度高く行っていくため本要件を基に、人事部門と各部門が協働し、部門最適かつ中長期的な人材育成、配置等のタレントマネジメントに活用していくとともに、これら主要ポジションを各職種・部門における一つのキャリアのベンチマークとして設定し、そのポジションを担える人材プール構築を目指してより魅力的なキャリアパス、育成体系の構築を目指しています。
B) 後継者計画
継続的な事業発展及び人材可視化の観点から、当社では後継者計画の策定を推進しています。2024年は各部門との協議により、当社及び国内・中国・アジアパシフィック地域関係会社、約200の主要ポジションを対象に計画を策定しました。これら計画が確実に実行されるよう、候補人材の人材開発に努めます。
C) グローバル経営幹部候補者選抜研修
当社グループのグローバルビジネスを牽引する次期トップリーダーの育成計画の一環として、2024年、グローバル経営幹部候補者選抜研修「グローバルマネジメントアクセラレーター(GMA)」を新設しました。初年度のプログラム(2024年10月~2025年9月)では、全世界の当社グループから受講者を選抜し、日本本社での集合研修を実施しました。2025年には海外拠点での集合研修や海外有名大学の短期間教育プログラムへの派遣を実施する予定です。受講者は研修終了後、次期トップリーダーとしての能力を発揮し、重要ポジションを担う人材へと成長することが期待されています。
D) キャリア採用
採用チャネルの多様化による採用競争力の維持確保、及び多様なスキルやキャリアをもつ人材確保の観点から、2024年度の当社キャリア採用ではリファラル採用、アルムナイ採用を強化し、採用チャネルの拡充を図りました。
E) キャリア研修・カウンセリング
当社では、28歳・39歳・50歳の社員を対象とするキャリア研修を実施しており、社内のキャリアコンサルタントが受講者全員とのフォロー面談を実施し、一人ひとりのキャリアビジョンの明確化とキャリア自律支援を行っています。2024年6月には社内ポータルサイト上で「キャリアデザイン月間」イベントを初開催し、社長のメッセージや有識者によるセミナー等を通じ、キャリアについてより身近に考えてもらう機会となりました。通常のキャリア面談とあわせ、自身のキャリアを考える機会提供を行っています。
ハ.人材の多様性確保と活躍支援
当社グループでは属性に関わらず個々の多様な価値観を尊重することを基本理念とし、社員の多様性確保・活躍を推進しています。社員一人ひとりがもつ多様性を互いに理解・尊重することで、創造的な思考を生み続ける企業文化が醸成され、当社グループの競争力向上につながると考えています。具体的なダイバーシティ関連施策としては、女性一人ひとりのキャリア支援、部門単位での育成計画の策定や外国人社員のネットワーク強化や職場教育を通じた活躍推進体制の強化、再雇用制度の見直しによる再雇用者の活用、障がい者の雇用・活用等に取り組んでいます。
A) 女性活躍推進
多様な考えや発想を、事業環境の変化を乗り越える力としていくため、女性社員の持つ能力を最大限に発揮できる環境・風土を作っていく事に注力しています。女性社員が意思決定層で活躍するためのパイプラインとしての役員メンター制度を始め、管理職手前の女性社員を対象とした研修や女性管理職によるメンタリングを継続して実施しています。
2024年には、特に、育児と業務の両立に向けての施策に注力し、子供がいる女性管理職を相談役とした両立支援相談会、男性育休の取得に関するアンケートや相談会等を実施しました。子育ての悩みを1人で抱えない、そして子供を共に育て、共に働ける組織風土の醸成に今後も取り組んでまいります。
B) 障がい者雇用
当社では総務人事部内に障がい者雇用推進担当を設置し、特例子会社であるDICエステート株式会社と連携して、DICの各事業所、関連会社、特例子会社における新規採用ルートの開拓、業務の切り出し、業務プロセスの見直し、障がいのある社員に対する管理指導体制の強化にも取り組んでまいりました。その結果、雇用率は2023年度の2.36%から2.55%に伸張し、法定雇用率を達成することができました。今後も障がいを持っている社員が働きやすい環境を整備するとともに、それぞれが会社の戦力として活躍する人材育成を行うDE&I活動を推進してまいります。
C) クリフトンストレングス®※1の展開
当社では社員の多様性を推進するツールとして一人ひとりが強みを診断するアセスメントツール、「クリフトンストレングス®」を活用しています。これまでに社員の8割がアセスメントを受診し、自身の強みや自己理解を深めてきました。2023年度からは職場において互いの資質・やり方の違いを認め合う、チームビルディングの活動を行っていますが、2024年度もこの活動を継続し、約3分の1の社員がアクティビティに参加しました。今後も社員の多様性を理解し、各々がもつ強みを活かせる環境作りを推進します。
ニ.職場環境の整備
当社グループは安全操業最優先を経営の基本とし、無事故無災害を達成するため労働安全衛生・保安防災に取り組んでいます。職場のリスク低減、安全基本動作の徹底、安全感度の高い人材育成を重点課題に位置づけ、安全基盤の強化や安全文化の醸成に向けたグループ全体の安全衛生・保安力向上に努めています。また当社グループでは、経営トップによる健康経営宣言のもと、社員が心身ともに健康でいきいきと働くことのできる環境の整備を積極的に推進しています。社員の健康は当社が持続的な成長を力強く実現していくための重要なテーマであると考えており、健康づくり、メンタルヘルスの領域において指標を定め、各種施策を実施しています。
A) 労働安全
安全操業は当社グループの持続可能な成長を支える事業の根幹です。当社グループは地域ごとに労働災害発生率(TRIR※2)の目標を掲げ、安全衛生・保安防災に関する各種活動に取り組んでいます。
2024年は中国では静電気事故防止のため、危険区域における火気作業と各種作業の管理強化ルールの再確認、日本では①化学物質を安全に取り扱うためのリスクアセスメントのルール改訂及び人材育成、②危険作業における安全ルールの制定等を行っていました。また、定期的なグローバル会議や各地域が実施する安全環境監査でこのような取組みの状況を把握共有し、翌年の活動に反映させています。
当社では経営に重大なリスクを及ぼす恐れのある大規模な火災・漏洩・自然災害等へは事故情報共有システムを導入し情報の一元管理と社長を含めた関係者への情報共有をタイムリーに行っています。2024年1月1日に発生した能登半島地震でも同システムを活用し、被害状況等の情報共有を図りました。
B) 健康経営の推進
経営トップによる健康経営宣言のもと、社員が心身ともに健康でいきいきと働くことのできる環境の整備を積極的に推進しています。社員の健康は当社が持続的な成長を力強く実現していくための重要なテーマであると考えており、メンタルヘルスや健康づくりの領域において指標を定め、各種施策を実施しています。2024年度はストレスチェックの分析結果を活用したメンタルヘルス産業医による職場環境改善面談を展開し、働きやすい職場を実現するために職場の特性を把握しながら具体的な助言・指導を計画的に進めました。また、2027年事業所内完全禁煙実現に向けた段階的禁煙施策の実施、健康の維持増進を目的とした健康づくりセミナーの月次開催、健康保険組合との協働による特定保健指導の推進、社内外の育児・介護諸制度の利活用促進のための従業員説明会の開催等働きやすい環境づくりの実現に取り組みました。
イ.基本戦略
当社グループでは人材における基本戦略として「人的資本経営」を掲げています。人材は経営戦略実行における重要な「資本」であり、多様な人材が結集し、その能力が最大限発揮されることが当社グループの競争力の源泉になると考えています。この考えに基づき、将来のあるべき人材ポートフォリオに基づいたリーダー人材及び自律的な人材を育成する仕組みの構築、並びに社員一人ひとりの人権・安全を保障し、多様な人材が働き甲斐を感じられる職場環境の整備や組織力向上に取り組んでいます。
ロ.長期経営計画における人材戦略
人的資本経営の最優先課題は2022年に制定された長期経営計画「DIC Vision 2030」で掲げる「事業ポートフォリオの変革」の実現に必要な人材の獲得、育成、配置、即ち新事業の創出及び事業領域の変化に合致した人材の最適化です。この戦略のもと、2030年のあるべき当社グループの人材ポートフォリオを構築すべく、当社グループを率いる次世代リーダーシップの開発、異業種出身人材・高度専門人材の積極的獲得・育成、自発的な学びを支援する学習ツールの導入等を通じたリスキリングの推進、イノベーション創出に向けたチャレンジ行動の促進等の各施策に取り組んでいます。また人材の流動性が高まるなかで、一人ひとりの望むキャリア形成を実現するべく社内公募、社内副業、キャリア支援等の取り組みを行っています。
A) To Be ポートフォリオの可視化
人材ポートフォリオ構築における「質」の観点で、当社の主要ポジションの中から約100ポジションをピックアップし、2030年のTo Be(あるべき姿)像の設定を行いました。2030年時点でこれらのポジションに求められる役割がどのように変化していくか、また、その変化に対応するためどのようなキャリア要件、スキル要件が求められるかを定義しました。今後、中長期的な後継者計画をより精度高く行っていくため本要件を基に、人事部門と各部門が協働し、部門最適かつ中長期的な人材育成、配置等のタレントマネジメントに活用していくとともに、これら主要ポジションを各職種・部門における一つのキャリアのベンチマークとして設定し、そのポジションを担える人材プール構築を目指してより魅力的なキャリアパス、育成体系の構築を目指しています。
B) 後継者計画
継続的な事業発展及び人材可視化の観点から、当社では後継者計画の策定を推進しています。2024年は各部門との協議により、当社及び国内・中国・アジアパシフィック地域関係会社、約200の主要ポジションを対象に計画を策定しました。これら計画が確実に実行されるよう、候補人材の人材開発に努めます。
C) グローバル経営幹部候補者選抜研修
当社グループのグローバルビジネスを牽引する次期トップリーダーの育成計画の一環として、2024年、グローバル経営幹部候補者選抜研修「グローバルマネジメントアクセラレーター(GMA)」を新設しました。初年度のプログラム(2024年10月~2025年9月)では、全世界の当社グループから受講者を選抜し、日本本社での集合研修を実施しました。2025年には海外拠点での集合研修や海外有名大学の短期間教育プログラムへの派遣を実施する予定です。受講者は研修終了後、次期トップリーダーとしての能力を発揮し、重要ポジションを担う人材へと成長することが期待されています。
D) キャリア採用
採用チャネルの多様化による採用競争力の維持確保、及び多様なスキルやキャリアをもつ人材確保の観点から、2024年度の当社キャリア採用ではリファラル採用、アルムナイ採用を強化し、採用チャネルの拡充を図りました。
E) キャリア研修・カウンセリング
当社では、28歳・39歳・50歳の社員を対象とするキャリア研修を実施しており、社内のキャリアコンサルタントが受講者全員とのフォロー面談を実施し、一人ひとりのキャリアビジョンの明確化とキャリア自律支援を行っています。2024年6月には社内ポータルサイト上で「キャリアデザイン月間」イベントを初開催し、社長のメッセージや有識者によるセミナー等を通じ、キャリアについてより身近に考えてもらう機会となりました。通常のキャリア面談とあわせ、自身のキャリアを考える機会提供を行っています。
ハ.人材の多様性確保と活躍支援
当社グループでは属性に関わらず個々の多様な価値観を尊重することを基本理念とし、社員の多様性確保・活躍を推進しています。社員一人ひとりがもつ多様性を互いに理解・尊重することで、創造的な思考を生み続ける企業文化が醸成され、当社グループの競争力向上につながると考えています。具体的なダイバーシティ関連施策としては、女性一人ひとりのキャリア支援、部門単位での育成計画の策定や外国人社員のネットワーク強化や職場教育を通じた活躍推進体制の強化、再雇用制度の見直しによる再雇用者の活用、障がい者の雇用・活用等に取り組んでいます。
A) 女性活躍推進
多様な考えや発想を、事業環境の変化を乗り越える力としていくため、女性社員の持つ能力を最大限に発揮できる環境・風土を作っていく事に注力しています。女性社員が意思決定層で活躍するためのパイプラインとしての役員メンター制度を始め、管理職手前の女性社員を対象とした研修や女性管理職によるメンタリングを継続して実施しています。
2024年には、特に、育児と業務の両立に向けての施策に注力し、子供がいる女性管理職を相談役とした両立支援相談会、男性育休の取得に関するアンケートや相談会等を実施しました。子育ての悩みを1人で抱えない、そして子供を共に育て、共に働ける組織風土の醸成に今後も取り組んでまいります。
B) 障がい者雇用
当社では総務人事部内に障がい者雇用推進担当を設置し、特例子会社であるDICエステート株式会社と連携して、DICの各事業所、関連会社、特例子会社における新規採用ルートの開拓、業務の切り出し、業務プロセスの見直し、障がいのある社員に対する管理指導体制の強化にも取り組んでまいりました。その結果、雇用率は2023年度の2.36%から2.55%に伸張し、法定雇用率を達成することができました。今後も障がいを持っている社員が働きやすい環境を整備するとともに、それぞれが会社の戦力として活躍する人材育成を行うDE&I活動を推進してまいります。
C) クリフトンストレングス®※1の展開
当社では社員の多様性を推進するツールとして一人ひとりが強みを診断するアセスメントツール、「クリフトンストレングス®」を活用しています。これまでに社員の8割がアセスメントを受診し、自身の強みや自己理解を深めてきました。2023年度からは職場において互いの資質・やり方の違いを認め合う、チームビルディングの活動を行っていますが、2024年度もこの活動を継続し、約3分の1の社員がアクティビティに参加しました。今後も社員の多様性を理解し、各々がもつ強みを活かせる環境作りを推進します。
ニ.職場環境の整備
当社グループは安全操業最優先を経営の基本とし、無事故無災害を達成するため労働安全衛生・保安防災に取り組んでいます。職場のリスク低減、安全基本動作の徹底、安全感度の高い人材育成を重点課題に位置づけ、安全基盤の強化や安全文化の醸成に向けたグループ全体の安全衛生・保安力向上に努めています。また当社グループでは、経営トップによる健康経営宣言のもと、社員が心身ともに健康でいきいきと働くことのできる環境の整備を積極的に推進しています。社員の健康は当社が持続的な成長を力強く実現していくための重要なテーマであると考えており、健康づくり、メンタルヘルスの領域において指標を定め、各種施策を実施しています。
A) 労働安全
安全操業は当社グループの持続可能な成長を支える事業の根幹です。当社グループは地域ごとに労働災害発生率(TRIR※2)の目標を掲げ、安全衛生・保安防災に関する各種活動に取り組んでいます。
2024年は中国では静電気事故防止のため、危険区域における火気作業と各種作業の管理強化ルールの再確認、日本では①化学物質を安全に取り扱うためのリスクアセスメントのルール改訂及び人材育成、②危険作業における安全ルールの制定等を行っていました。また、定期的なグローバル会議や各地域が実施する安全環境監査でこのような取組みの状況を把握共有し、翌年の活動に反映させています。
当社では経営に重大なリスクを及ぼす恐れのある大規模な火災・漏洩・自然災害等へは事故情報共有システムを導入し情報の一元管理と社長を含めた関係者への情報共有をタイムリーに行っています。2024年1月1日に発生した能登半島地震でも同システムを活用し、被害状況等の情報共有を図りました。
B) 健康経営の推進
経営トップによる健康経営宣言のもと、社員が心身ともに健康でいきいきと働くことのできる環境の整備を積極的に推進しています。社員の健康は当社が持続的な成長を力強く実現していくための重要なテーマであると考えており、メンタルヘルスや健康づくりの領域において指標を定め、各種施策を実施しています。2024年度はストレスチェックの分析結果を活用したメンタルヘルス産業医による職場環境改善面談を展開し、働きやすい職場を実現するために職場の特性を把握しながら具体的な助言・指導を計画的に進めました。また、2027年事業所内完全禁煙実現に向けた段階的禁煙施策の実施、健康の維持増進を目的とした健康づくりセミナーの月次開催、健康保険組合との協働による特定保健指導の推進、社内外の育児・介護諸制度の利活用促進のための従業員説明会の開催等働きやすい環境づくりの実現に取り組みました。