有価証券報告書-第113期(2024/04/01-2025/03/31)
④ 気候変動に関する取り組み
当社グループは、2019年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、当提言が推奨する気候シナリオ分析を行い、結果を2020年度に開示しました。2022-2023年度には、気候変動に関連するリスク・機会が当社グループに及ぼしうる影響の再評価のため、複数の気候シナリオを考慮した分析を再度実施しました。気候関連のリスク・機会、およびそれらに対処するための取り組みは、以下のとおりです。
(a) 気候変動リスク・機会の概要
特定されたリスクと機会についての気候シナリオごとの財務影響も分析しました。これらのリスクはリスク管理体制の
もと顕在化防止に努めており、機会については事業計画の遂行を通じた実現をめざしています。詳細は以下をご覧くだ
さい。https://www.eisai.co.jp/sustainability/environment/climate-countermeasure/tcfd-disclosure/index.html
当社グループは、2019年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、当提言が推奨する気候シナリオ分析を行い、結果を2020年度に開示しました。2022-2023年度には、気候変動に関連するリスク・機会が当社グループに及ぼしうる影響の再評価のため、複数の気候シナリオを考慮した分析を再度実施しました。気候関連のリスク・機会、およびそれらに対処するための取り組みは、以下のとおりです。
(a) 気候変動リスク・機会の概要
| 分類 | リスク・機会 | エーザイへの財務影響 | 対策状況 |
| 物理的 リスク | 生産活動の停滞 | 自然災害により工場等の操業が停滞することで売上高が減少する可能性がある。 サプライチェーンが自然災害の影響を受け、供給遅延・不足が生じ、生産活動の停滞が生じる可能性がある。 | バックアップ生産体制を整備するほか、製品や原料の必要性に応じた期間分の在庫を確保することで、生産活動の停滞を予防している。 |
| 自然災害による被害 | 従業員への被害や建物・設備・在庫の毀損が生じる可能性がある。 自然災害のリスクが高まることで保険料が増加する可能性がある。 | 生産拠点や倉庫において、洪水・浸水などのリスクの程度を確認し、発生しうる災害の程度を確認した上で被害予防策を講じている。 | |
| 健康リスクの増大 | 気候変動が世界の感染症リスクやヘルスケアシステムの機能低下をもたらす可能性がある。結果として、医薬品アクセス維持・向上のために必要な投資やコスト負担が増加する可能性がある。 | NTDs制圧やマラリアを含む熱帯感染症に対する医薬品の開発に取り組んでおり、感染症蔓延地域への医薬品供給において官民パートナーシップによる効率的・効果的な医薬品アクセスの維持・向上に努めている。 | |
| 分類 | リスク・機会 | エーザイへの財務影響 | 対策状況 |
| 移行 リスク | 炭素税によるコスト増・エネルギーコスト増 | 炭素税価格や電力料金の上昇により、エネルギーコストおよび調達品の価格が上昇する可能性がある。 | 炭素税導入を見越して購入する電力の再生可能エネルギーへの転換を進めている。また、エネルギー転換による化石燃料使用量削減およびそれによるCO2排出量の削減に取り組んでいる。 |
| 追加的な設備投資 | GHG排出量削減要請に応える上で、既存設備が陳腐化したり、追加的な設備投資が必要となる可能性がある。 | 2022年度からインターナル・カーボンプライシングを導入し、環境投資の着実な推進に取り組んでいる。 | |
| 低炭素製品化への要請対応 | 顧客からの低炭素製品への要請が強まり、包装材等をGHG排出量の少ない製品に切り替えるための追加コストが発生する可能性がある。 | 一部製品において低炭素型の包装容器(バイオプラスチック)を採用済であり、その他製品でも低環境負荷包材の導入を検討中である。 | |
| 信頼性の低下 | エーザイでは2040年までのカーボンニュートラル達成に向けて目標を設定しているが、これが達成できない場合には株主・投資家等のステークホルダーズからの信頼性低下を招く可能性がある。 | 2023年度に、SBT1.5℃目標の承認を取得するとともに、2050年までのネットゼロ達成にコミットするJCI Race to Zero Circleへの参加承認を取得し、ネットゼロに向けた取り組みを進めている。 | |
| 機会 | 気候変動によるヘルスケアニーズへの対応 | 気候変動に伴って高まるヘルスケアニーズに対応する製品・サービスを提供することで、将来の市場機会の獲得につながる可能性がある。 | マラリア等感染症治療薬の開発に取り組んでいるほか、臨床試験のリモート化やICTを活用した健康管理のソリューション創出に取り組んでいる。 LF治療薬であるDEC錠をバイザッグ工場で製造し、WHOを通じて無償提供している。ブランド向上・市場機会獲得・稼働率向上・連結原価低減といった効果が今後も期待できる。 |
特定されたリスクと機会についての気候シナリオごとの財務影響も分析しました。これらのリスクはリスク管理体制の
もと顕在化防止に努めており、機会については事業計画の遂行を通じた実現をめざしています。詳細は以下をご覧くだ
さい。https://www.eisai.co.jp/sustainability/environment/climate-countermeasure/tcfd-disclosure/index.html