有価証券報告書-第46期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染拡大を受けた自粛要請や度重なる緊急事態宣言の発令により、社会・経済活動は大きく制限されました。今後は、ワクチン接種の進展に伴い経済活動の水準が回復することが期待されますが、足下では感染力の高い変異株による感染再拡大も懸念され、依然不透明な状況が継続しています。
臨床検査薬業界においては、医療機関での一般外来患者数や、新型コロナウイルス以外の感染症患者数の減少に伴う影響がある一方、新型コロナウイルス関連の検査は勿論のこと、もともと診断・治療等に必須とされる検査需要に変化はなく、引き続き臨床的価値ある検査の供給が期待されています。
このような環境下での活動結果ですが、生化学検査分野は堅調に推移し21億3千6百万円(前年同期比4.4%減)、免疫検査分野は感染症検査試薬が大きく減少し18億9千6百万円(前年同期比14.2%減)となりました。また、その他の分野は2億2千4百万円(前年同期比38.2%増)となり、当事業年度における売上高は、42億5千7百万円(前年同期比7.6%減)となりました。
営業利益は、6億3千2百万円(前年同期比3.9%増)、経常利益は、6億5千3百万円(前年同期比6.1%増)、当期純利益は、4億1千7百万円(前年同期比4.7%増)となりました。
②財政状態の状況
当事業年度末における総資産の額は、69億6千2百万円となり、前事業年度末と比べ2億1千7百万円の増加となりました。流動資産は、受取手形4千9百万円、たな卸資産3千1百万円等がそれぞれ減少したものの、現金及び預金2億7千9百万円、売掛金5千4百万円等がそれぞれ増加したことにより40億5千7百万円となり、前事業年度末と比べ2億5千1百万円の増加となりました。固定資産は、製造設備等の取得により9千4百万円が増加したものの、減価償却の進捗に伴い1億4千2百万円が減少したことにより、29億4百万円となり前事業年度末と比べ3千4百万円の減少となりました。
当事業年度末における負債の額は、未払金2千万円等が増加したものの、買掛金5千8百万円、未払消費税等1千9百万円、未払法人税等1千6百万円等がそれぞれ減少したことにより23億2百万円となり、前事業年度末と比べ6千万円の減少となりました。
当事業年度末における純資産の額は、46億5千9百万円となり前事業年度末と比べ2億7千8百万円の増加となりました。その主な要因は、配当金の支払い6千6百万円、自己株式の取得9千万円を行った一方で、当期純利益4億1千7百万円を計上したこと等によるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は19億3百万円となり、前事業年度末と比べ2億7千9百万円の増加となりました。各キャッシユ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動は5億9千1百万円の資金の増加(前年同期は6億7千8百万円の増加)となりました。その主な資金の増加要因は、法人税等の支払2億2百万円、仕入債務の減少5千5百万円等により減少したものの、その一方で、税引前当期純利益6億1千2百万円、減価償却費1億4千2百万円等により増加したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動は1億1千7百万円の資金の支出(前年同期は5千2百万円の支出)となりました。その主な資金の支出要因は、製造設備を中心とした固定資産の取得7千3百万円、投資有価証券の取得4千5百万円等の支出によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動は1億9千4百万円の資金の支出(前年同期は3億8千5百万円の収入)となりました。その主な資金の支出要因は、自己株式の取得9千万円、配当金の支払い6千7百万円等の支出によります。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。
(注)当事業年度の生産実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
(注)当事業年度の商品仕入実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
1.金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.免疫検査試薬の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に感染症検査試薬の仕入の減少によるものであります。
3.その他の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に検査機器の仕入の増加によるものであります。
(3)受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)当事業年度の販売実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
1.金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.その他の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に検査機器保守料等の増加によるものであります。
3.最近2期の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日現在における資産・負債並びに会計期間における収益・費用に影響を与える事象に対し、当社の確かな見込み及び合理的な一定の前提による判断によって見積り及び仮定を行っている部分があります。これらの見積り及び仮定については、継続して評価を行っており、また必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り及び仮定には不確実性がともなうため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当課税所得を見積るにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(たな卸資産の評価)
検査装置等は販売頻度が少なく、期末前後の販売実績に基づく価額を把握することが困難な場合や、販売価額の変動が大きい場合があるため、正味売却価額は期末付近の合理的な期間の平均的な売価を基礎として算定しており、一定の仮定を設定しております。正味売却価額の算定は見積りの不確実性が高く、市況等によって実際の販売価額が変動することにより、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
なお,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は終息の見通しが依然困難な状況にあるものの、当社の事業活動及び業績への影響は軽微であることから、本財務諸表における重要な会計上の見積り及び仮定の変更は見込んでおりません。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の業績につきましては、売上高を検査分野別で見ると、生化学検査分野は、堅調に推移し21億3千6百万円(前年同期比4.4%減)、免疫検査分野は、18億9千6百万円(前年同期比14.2%減)となりました。また、その他の分野は、2億2千4百万円(前年同期比38.2%増)となりました。
なお、前事業年度及び当事業年度に係る製品・商品の売上構成は下記に示したとおりであります。
(注) 金額には消費税等は含まれておりません。
当社は、流動性資金を安定的に確保するための基本方針として、年次資金計画に基づき、事業運営のために必要な資金(主に銀行借入)を調達しております。また、一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用し、現金及び現金同等物の十分な流動性を確保しながら、事業継続と将来に向けた事業の拡大のため、効率的に資本を投下、運用していくことが経営課題であると認識しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、営業利益率と経常利益率としております。当事業年度の営業利益率は、前事業年度と比べ1.7%増の14.9%となりました。経常利益率につきましては、前事業年度と比べ2.0%増の15.4%となりました。なお、増加要因につきましては、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、診療報酬改定をはじめとした国の医療保険制度改革や医療機関の経営合理化による医療費引き下げ等の外的要因による収益の変動が考えられます。
④戦略的現状と見通し
新型コロナウイルス感染症は、感染力の高い変異株なども問題視され始めましたが、国内でもワクチン接種が開始されました。しかしながら一部地域では、感染防止対策に伴う経済活動の一部制限が続く可能性もあり、感染の終息と本格的な経済回復には時間を要すると考えられます。
臨床検査薬業界におきましても、営業・学術活動の制限や自粛といった影響が予想されるなか、Web system等を利用した新しい活動スタイルが散見されるようになりました。
当社におきましては、生化学検査と輸血検査分野を中心に新しい活動スタイルも利用しながら、医療に必要とされる体外診断用医薬品並びに医療機器の安定した供給とその拡販に注力してまいります。
⑤経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の臨床検査薬業界における市場の動向や事業環境の変化及び資金調達環境等、日々変化する情報を可能な限り迅速に入手できる体制を整備し、最善の経営方針と意思決定を行えるように努めております。
当社は、体外診断用医薬品の製造販売会社として、臨床検査試薬・機器の開発から生産・販売を通じ、「医療への貢献を目指し、医療現場へのサービス向上と充実を目指した経営」に取り組んでまいりました。現代医療における臨床検査は、診断と医療だけでなく医療費適正化の観点からも早期確定が求められており、当社の役割は益々大きくなってまいります。臨床検査業界自体が新たな流れを生み出すなか、医療現場のニーズに応えるべく独創的な製品開発と高品質な製品供給に努めてまいります。
臨床検査薬業界における市場環境は、今後も診療報酬改定等の医療費抑制政策や価格競争等の影響により厳しさを増していくものと予想しております。当社におきましては、市場の動向や顧客ニーズに対応した魅力ある製品の開発に努めるとともに、経営効率の改善による財務体質の強化に引き続き注力し、収益性の高い開発型企業を目指してまいります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染拡大を受けた自粛要請や度重なる緊急事態宣言の発令により、社会・経済活動は大きく制限されました。今後は、ワクチン接種の進展に伴い経済活動の水準が回復することが期待されますが、足下では感染力の高い変異株による感染再拡大も懸念され、依然不透明な状況が継続しています。
臨床検査薬業界においては、医療機関での一般外来患者数や、新型コロナウイルス以外の感染症患者数の減少に伴う影響がある一方、新型コロナウイルス関連の検査は勿論のこと、もともと診断・治療等に必須とされる検査需要に変化はなく、引き続き臨床的価値ある検査の供給が期待されています。
このような環境下での活動結果ですが、生化学検査分野は堅調に推移し21億3千6百万円(前年同期比4.4%減)、免疫検査分野は感染症検査試薬が大きく減少し18億9千6百万円(前年同期比14.2%減)となりました。また、その他の分野は2億2千4百万円(前年同期比38.2%増)となり、当事業年度における売上高は、42億5千7百万円(前年同期比7.6%減)となりました。
営業利益は、6億3千2百万円(前年同期比3.9%増)、経常利益は、6億5千3百万円(前年同期比6.1%増)、当期純利益は、4億1千7百万円(前年同期比4.7%増)となりました。
②財政状態の状況
当事業年度末における総資産の額は、69億6千2百万円となり、前事業年度末と比べ2億1千7百万円の増加となりました。流動資産は、受取手形4千9百万円、たな卸資産3千1百万円等がそれぞれ減少したものの、現金及び預金2億7千9百万円、売掛金5千4百万円等がそれぞれ増加したことにより40億5千7百万円となり、前事業年度末と比べ2億5千1百万円の増加となりました。固定資産は、製造設備等の取得により9千4百万円が増加したものの、減価償却の進捗に伴い1億4千2百万円が減少したことにより、29億4百万円となり前事業年度末と比べ3千4百万円の減少となりました。
当事業年度末における負債の額は、未払金2千万円等が増加したものの、買掛金5千8百万円、未払消費税等1千9百万円、未払法人税等1千6百万円等がそれぞれ減少したことにより23億2百万円となり、前事業年度末と比べ6千万円の減少となりました。
当事業年度末における純資産の額は、46億5千9百万円となり前事業年度末と比べ2億7千8百万円の増加となりました。その主な要因は、配当金の支払い6千6百万円、自己株式の取得9千万円を行った一方で、当期純利益4億1千7百万円を計上したこと等によるものです。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は19億3百万円となり、前事業年度末と比べ2億7千9百万円の増加となりました。各キャッシユ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動は5億9千1百万円の資金の増加(前年同期は6億7千8百万円の増加)となりました。その主な資金の増加要因は、法人税等の支払2億2百万円、仕入債務の減少5千5百万円等により減少したものの、その一方で、税引前当期純利益6億1千2百万円、減価償却費1億4千2百万円等により増加したものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動は1億1千7百万円の資金の支出(前年同期は5千2百万円の支出)となりました。その主な資金の支出要因は、製造設備を中心とした固定資産の取得7千3百万円、投資有価証券の取得4千5百万円等の支出によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動は1億9千4百万円の資金の支出(前年同期は3億8千5百万円の収入)となりました。その主な資金の支出要因は、自己株式の取得9千万円、配当金の支払い6千7百万円等の支出によります。
④生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当事業年度の生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 臨床検査薬の製造及び販売事業 | 3,633,594 | 92.0 |
(注)当事業年度の生産実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
| 検査分野別 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 生化学検査試薬(千円) | 2,042,664 | 86.5 |
| 免疫検査試薬(千円) | 1,430,253 | 101.7 |
| その他(千円) | 160,676 | 88.2 |
| 合計(千円) | 3,633,594 | 92.0 |
金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 臨床検査薬の製造及び販売事業 | 521,557 | 67.6 |
(注)当事業年度の商品仕入実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
| 検査分野別 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 生化学検査試薬(千円) | 39,665 | 78.3 |
| 免疫検査試薬(千円) | 444,106 | 62.8 |
| その他(千円) | 37,785 | 258.0 |
| 合計(千円) | 521,557 | 67.6 |
1.金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.免疫検査試薬の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に感染症検査試薬の仕入の減少によるものであります。
3.その他の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に検査機器の仕入の増加によるものであります。
(3)受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 臨床検査薬の製造及び販売事業 | 4,257,859 | 92.4 |
(注)当事業年度の販売実績を検査分野別に示すと、次のとおりであります。
| 検査分野別 | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 生化学検査試薬(千円) | 2,136,595 | 95.6 |
| 免疫検査試薬(千円) | 1,896,742 | 85.8 |
| その他(千円) | 224,521 | 138.2 |
| 合計(千円) | 4,257,859 | 92.4 |
1.金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.その他の検査分野に著しい変動がありました。これは、主に検査機器保守料等の増加によるものであります。
3.最近2期の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| アルフレッサ株式会社 | 349,882 | 7.6 | 518,813 | 12.2 |
| 東邦薬品株式会社 | 690,292 | 15.0 | 500,336 | 11.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、決算日現在における資産・負債並びに会計期間における収益・費用に影響を与える事象に対し、当社の確かな見込み及び合理的な一定の前提による判断によって見積り及び仮定を行っている部分があります。これらの見積り及び仮定については、継続して評価を行っており、また必要に応じて見直しを行っておりますが、見積り及び仮定には不確実性がともなうため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当課税所得を見積るにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(たな卸資産の評価)
検査装置等は販売頻度が少なく、期末前後の販売実績に基づく価額を把握することが困難な場合や、販売価額の変動が大きい場合があるため、正味売却価額は期末付近の合理的な期間の平均的な売価を基礎として算定しており、一定の仮定を設定しております。正味売却価額の算定は見積りの不確実性が高く、市況等によって実際の販売価額が変動することにより、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
なお,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響は終息の見通しが依然困難な状況にあるものの、当社の事業活動及び業績への影響は軽微であることから、本財務諸表における重要な会計上の見積り及び仮定の変更は見込んでおりません。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の業績につきましては、売上高を検査分野別で見ると、生化学検査分野は、堅調に推移し21億3千6百万円(前年同期比4.4%減)、免疫検査分野は、18億9千6百万円(前年同期比14.2%減)となりました。また、その他の分野は、2億2千4百万円(前年同期比38.2%増)となりました。
なお、前事業年度及び当事業年度に係る製品・商品の売上構成は下記に示したとおりであります。
| 区分 | 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 金額(千円) | 構成比 (%) | 金額(千円) | 構成比 (%) | ||
| 製品 | 生化学検査試薬 | 2,168,658 | 47.0 | 2,074,813 | 48.7 |
| 免疫検査試薬 | 1,332,490 | 28.9 | 1,392,957 | 32.7 | |
| その他 | 160,710 | 3.5 | 222,917 | 5.2 | |
| 計 | 3,661,859 | 79.4 | 3,690,687 | 86.7 | |
| 商品 | 生化学検査試薬 | 66,620 | 1.4 | 61,781 | 1.5 |
| 免疫検査試薬 | 879,160 | 19.1 | 503,785 | 11.8 | |
| その他 | 1,781 | 0.0 | 1,603 | 0.0 | |
| 計 | 947,562 | 20.6 | 567,171 | 13.3 | |
| 合計 | 生化学検査試薬 | 2,235,278 | 48.5 | 2,136,595 | 50.2 |
| 免疫検査試薬 | 2,211,650 | 48.0 | 1,896,742 | 44.5 | |
| その他 | 162,492 | 3.5 | 224,521 | 5.3 | |
| 計 | 4,609,421 | 100.0 | 4,257,859 | 100.0 | |
(注) 金額には消費税等は含まれておりません。
当社は、流動性資金を安定的に確保するための基本方針として、年次資金計画に基づき、事業運営のために必要な資金(主に銀行借入)を調達しております。また、一時的な余剰資金は安全性の高い金融資産で運用し、現金及び現金同等物の十分な流動性を確保しながら、事業継続と将来に向けた事業の拡大のため、効率的に資本を投下、運用していくことが経営課題であると認識しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、営業利益率と経常利益率としております。当事業年度の営業利益率は、前事業年度と比べ1.7%増の14.9%となりました。経常利益率につきましては、前事業年度と比べ2.0%増の15.4%となりました。なお、増加要因につきましては、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因といたしましては、診療報酬改定をはじめとした国の医療保険制度改革や医療機関の経営合理化による医療費引き下げ等の外的要因による収益の変動が考えられます。
④戦略的現状と見通し
新型コロナウイルス感染症は、感染力の高い変異株なども問題視され始めましたが、国内でもワクチン接種が開始されました。しかしながら一部地域では、感染防止対策に伴う経済活動の一部制限が続く可能性もあり、感染の終息と本格的な経済回復には時間を要すると考えられます。
臨床検査薬業界におきましても、営業・学術活動の制限や自粛といった影響が予想されるなか、Web system等を利用した新しい活動スタイルが散見されるようになりました。
当社におきましては、生化学検査と輸血検査分野を中心に新しい活動スタイルも利用しながら、医療に必要とされる体外診断用医薬品並びに医療機器の安定した供給とその拡販に注力してまいります。
⑤経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の臨床検査薬業界における市場の動向や事業環境の変化及び資金調達環境等、日々変化する情報を可能な限り迅速に入手できる体制を整備し、最善の経営方針と意思決定を行えるように努めております。
当社は、体外診断用医薬品の製造販売会社として、臨床検査試薬・機器の開発から生産・販売を通じ、「医療への貢献を目指し、医療現場へのサービス向上と充実を目指した経営」に取り組んでまいりました。現代医療における臨床検査は、診断と医療だけでなく医療費適正化の観点からも早期確定が求められており、当社の役割は益々大きくなってまいります。臨床検査業界自体が新たな流れを生み出すなか、医療現場のニーズに応えるべく独創的な製品開発と高品質な製品供給に努めてまいります。
臨床検査薬業界における市場環境は、今後も診療報酬改定等の医療費抑制政策や価格競争等の影響により厳しさを増していくものと予想しております。当社におきましては、市場の動向や顧客ニーズに対応した魅力ある製品の開発に努めるとともに、経営効率の改善による財務体質の強化に引き続き注力し、収益性の高い開発型企業を目指してまいります。