有価証券報告書-第97期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/30 10:03
【資料】
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【項目】
149項目
当社グループは、経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」に基づき「お客様目線による市場創造」を重視し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け貢献いたします。また、2020年2月に公表した2023年までの中期経営計画の骨子に加え、当該成長戦略を定性面・定量面からさらに具体化した「Act For SMILE-COMPASS 2023-」を2021年2月に公表し、以下の取り組みを推進してまいります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年3月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 家庭用品事業の課題
[アジアにおける収益基盤の拡大]
当社グループは、海外展開を重要な成長ドライバーの一つとし、主要な展開エリアであるASEAN・中国に経営資源を積極配分して、展開基盤の強化を図っております。
ASEANでの展開については、現地法人のあるタイ・ベトナムを中心に、現地ニーズに見合った製品開発や販促施策を行っております。タイの現地法人Earth(Thailand)Co.,Ltd.では抜本的な経営改革により着実に利益を確保しております。今後もマーケティング費用の効率的な活用などによる収益構造の改善や、当社グループの優位性を活かせるカテゴリーへの注力を通じ、成長を目指してまいります。ベトナムの現地法人Earth Corporation Vietnamは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた収益計画の見直しによりのれんの減損損失等を計上しましたが、同社の業績は直近3ヵ年においても年率10%を超える売上成長を実現しております。今後も同国の地理的優位性を活かし、中長期的な海外展開の主要な生産拠点として投資を継続してまいります。また、2019年に現地法人を設立したマレーシアをはじめ、展開エリアの新規開拓によりASEANでのさらなる展開拡大を図ってまいります。
中国での展開については、中国現地法人の収益源でもあるECチャネル向け販売が、コロナ禍などもあり今後もさらに加速することを想定しています。経営資源をECでの展開に振り分け、虫ケア用品やマスク、除湿剤など当社グループの優位性を活かした製品の投入により収益効率を高めてまいります。
[ESG・オープンイノベーションの推進]
当社グループは「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」という経営理念のもと、国連が提唱するSDGsの達成に向けて、ESGの視点のもと、外部との連携によるオープンイノベーションの推進を通じ社会課題の解決を目指します。
E(Environment:環境)の視点では、返品による廃棄ロスの削減に向けた取り組みを継続することに加え、サステナブル素材の探求を進めてまいります。
S(Social:社会)の視点では、働き方改革の推進を通じて健康経営優良法人の認定を果たしましたが、これからも社員の健康管理の促進、長時間労働の是正など、職場環境整備を継続してまいります。また、新たにMA-T(Matching Transformation System)の展開に取り組んでおります。MA-Tとは日本発の革新的な酸化制御技術で、消毒剤・殺菌剤としての活用はもとより様々な応用展開の可能性を有しております。2020年6月に公表した㈱エースネットと㈱dotAquaとの3社間での包括業務提携を経て、同年11月に設立した日本MA-T工業会をプラットホームとして活用し、整備された認証制度のもと産官学連携を図り、幅広い産業でのMA-Tの活用と価値向上へ取り組んでまいります。
G(Governance:企業統治)の視点では、ダイバーシティの推進や資本市場の要求に応え得る高い水準のコーポレート・ガバナンス体制の構築に向け、今春に改訂が予定されているコーポレートガバナンス・コードに準拠する運営を目指してまいります。
[コストシナジーの創出]
当社グループは、国内市場におけるシェアの拡大、M&Aによる業容・展開エリアの拡大などにより規模の拡大を図るとともに、返品削減の取り組みによる利益貢献、経費の適切なコントロールなど収益構造の改善を進めております。その中で、生産・物流拠点の合理化や調達機能の集約などによるバリューチェーンの改革、バックオフィス機能の合理化を通じたグループ間のコストシナジーや固定費の削減には追求の余地があり、グループ連結収益を改善する上で大きな役割を果たすものと考えております。
「一緒にやった方が合理的なものは一緒に、そうでないものは単独で」の考え方のもと、グループ調達やグローバル調達の拡大、大規模なシステム投資による購買システムなどのITインフラの刷新、グループ間の人材流動化などにより、コストシナジーを生み出してまいります。
[業績評価・投資判断における評価軸の設定と収益管理]
当社グループは、成長力とともに収益性を高めるにあたり、資本効率を意識し、営業利益を最重要経営指標とした経営に取り組んでまいります。グループ各社で統一された業績評価基準の整備・明確化を進め、働き方改革の推進による労働生産性の向上へ向けて、基幹システムやグループICTインフラの刷新などのデジタルトランスフォーメーションを積極的に推進し、経営資源の適切な配分によって、利益・キャッシュを効率的に創出してまいります。
具体的な取り組みとして、事業部別・カテゴリー別に評価単位を設定し、当社独自の利益管理指標である営業限界利益(売上総利益から販売促進費及び物流費を控除した利益)などにより収益性を綿密に管理するとともに、投資案件ごとに資本コストを意識したハードルレートを設定し、投資効率を高めてまいります。
(2) 総合環境衛生事業の課題
[独創的な環境衛生サービスの提供]
総合環境衛生事業においては、食品・医薬品を中心に製品の「安心・安全」に対するお客様の意識は高く、特に、食品関連業界での異物混入対策や食中毒予防対策は必須となっております。一方で、工場での労働者確保の点から、衛生管理のアウトソーシングニーズも高まっている状況です。こうした状況において、より高品質かつ迅速な環境衛生サービスを提供するため、ニーズに速やかに対応できる社内体制やネットワークシステムの構築を進めてまいります。
また、今後の業容拡大に向けて、彩都総合研究所(大阪府茨木市)を拠点として、研究・技術開発や人材の教育訓練を継続し、さらには、新たに増設した教育・訓練・実証実験用細胞培養加工施設の活用で強化を図るとともに、IoT及びAI各種システムを活用したサービスなど、顧客へのサービス向上・業務効率改善を目的とした投資を進めてまいります。
(3) 2021年12月期のセグメント別業績計画及び達成に向けた取り組み
[家庭用品事業] ※セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益ベース
家庭用品事業におきましては、2020年は新型コロナウイルス感染症との共存を目指す「新しい生活様式(ニューノーマル)」への対応からお客様の生活に大きな変化がもたらされ、巣ごもり需要が増加し、予防関連商材への需要も堅調に推移しました。当社グループは今後も当該需要の増加が持続すると予測し、収益確保と売上成長の両立を達成すべく、高シェアを有するカテゴリーでの収益確保、経営資源の適切な配分、コスト効率の向上を方針とします。
当社グループの収益源である国内虫ケア用品については、コロナ禍における市場の変容、また需要の増加は今後も持続すると予測しています。その中で国内虫ケア用品のトップメーカー、また東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーとして、虫媒介感染症予防に向けた正しい知識の普及を責務とし、「虫ケアセミナー」の開催、「虫ケアステーション」の設置など啓発活動を通じて、販売強化を図ります。日用品については、口腔衛生用品、入浴剤、衣類ケア、消臭芳香剤など主たるカテゴリーにおいて、シェアと収益を確保します。これらに向けて、新製品投入・プロモーションの実施による話題提供、ECやBtoBなど新たな販売チャネルの開拓を進めてまいります。
海外展開においては、タイの現地法人ではマーケティング費用の効率的な活用などによる収益構造の改善や、当社グループの優位性を活かせるカテゴリーへの注力を通じ、成長を目指してまいります。ベトナムの現地法人ではのれんの減損損失等を計上しましたが、同社の業績は直近3ヵ年においても年率10%を超える売上成長を実現しており、今後も中長期的な海外展開の主要な生産拠点として投資を継続してまいります。また、マレーシアを含む他のASEANに対しても、現地法人の設立やM&Aの活用も視野に積極的な展開を進めてまいります。中国においては、コロナ禍で成長著しいEC販売に経営資源を振り分け、虫ケア用品やマスク、除湿剤など当社グループの優位性を活かせる製品を投入することで、収益効率を高めてまいります。
また、製造コストダウンや販売にかかる費用の低減、返品削減、マーケティング費用のコントロールの継続により、適正な利益を確保します。
以上により、当事業における業績見通しを、売上高1,832億62百万円(当期比2.2%増)、セグメント利益(営業利益)94億92百万円(当期比4.9%減)としております。
[総合環境衛生事業] ※セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益ベース
総合環境衛生事業におきましては、主たる顧客の食品関連業界で異物混入対策や食中毒予防対策が必須となっている一方で、工場での労働力確保の点から、衛生管理のアウトソーシングニーズが高まっている状況です。
このような状況の中、彩都総合研究所を拠点に研究・技術開発や人材教育を進めるとともに、IoT及びAI各種システムを活用したサービスの提供、食品安全に関する監査業務の拡大、ライフサイエンス分野での展開強化を図り、年間契約の件数の増加による安定した収益拡大を目指します。
以上により、当事業における業績見通しを、売上高267億円(当期比1.1%増)、セグメント利益(営業利益)14億30百万円(当期比0.7%増)としております。

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