有価証券報告書-第102期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月24日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」を掲げ、人々の健康と快適な生活の実現に真摯に向き合い、高品質な商品を提供し続けることで、社会と共に着実な成長を遂げております。また、経営理念の実現に向け、以下の行動様式(アースポリシー)及び価値観(アースバリュー)を定めております。
(アースポリシー)
・ お客様目線による市場創造
・ 熱意・創意・誠意
・ すぐやる・必ずやる・最後までやる
(アースバリュー)
・ 全員参画
・ コミュニケーション
・ 人がすべて
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境を以下のように認識しております。
[家庭用品事業]
国内においては、物価高に伴う実質賃金の伸び悩みなどにより個人消費は停滞感が強い状況が続きました。また、国外においては、ロシア、ウクライナ情勢の長期化に加え、米国トランプ政権に対する警戒感の高まりが継続するなど、国内外の経済状況は不透明な状況が続いています。また、中国においても長引く不動産市況の低迷により個人消費・内需の停滞が懸念されています。
ASEANではタイの経済成長は減速基調が見込まれる反面、ベトナム、マレーシア、フィリピンにおいては底堅い内需を下支えに経済成長が継続するものと考えており、当社グループの取り組みがマッチし、高い成長が期待されると推察しています。
[総合環境衛生事業]
主要な顧客層である食品・医薬品業界等では、異物混入対策をはじめとする衛生管理ニーズが根強く、事業環境は堅調に推移しています。市場シェアも着実な拡大傾向にありますが、一方で労働力不足や諸コストの上昇といった外部要因により、コスト負担は増大しています。社会全体がコスト高に直面する中、お客様側でも衛生管理投資に対する費用対効果への評価が厳格化しており、サービスに対して従来以上の生産性向上や省人化に寄与する手法への転換を求める動きが顕著となっています。
(3) 優先的に対処すべき課題
当社グループは経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」のもと、2026年を最終年度とした中期経営計画「Act For SMILE COMPASS 2026」を進めています。本中期経営計画においては、前回の中期経営計画の課題を踏まえ、グループ再編をはじめとした構造改革に焦点を当て、収益性の改善に取り組んでいます。最終年度の定量目標として掲げた連結売上高1,700億円、営業利益70億円、親会社株主に帰属する当期純利益43億円については、既に1年前倒しで達成しましたが、2027年からのスタートを予定している次期中期経営計画に向けて、変革に向けた取り組みを引き続き実行してまいります。
① 家庭用品事業の課題
[構造改革]
当社は、コロナ禍を背景にした消費者の急激な行動変容に対応すべく、日用品カテゴリを中心に積極的なカテゴリ拡大を進めてまいりました。一方で、原材料価格高騰の影響による原価上昇、金融政策の見直しによる不安定な為替、物価上昇による消費マインドの冷え込みなどにより、外部環境は大きく変化し、また、展開カテゴリ拡大の余波を受け、ブランド投資が分散したことにより、入浴剤や洗口液カテゴリにおける市場シェアの低下を招くことにつながりました。こうした状況の変化に対して、「ブランド・品目の“選択と集中”」「ブランド価値の向上」に向けて、2024年には中期経営計画の目標として掲げた品目数30%の削減を実施しました。今後に向けては、製品上市の際の基準の厳格化を進めてまいります。
また、低下傾向にある洗口液、入浴剤の市場シェアに歯止めをかけるべく、2025年には口腔衛生用品『モンダミン』シリーズの大幅なリニューアルを実施しました。入浴剤においては2026年1月に実施した株式会社バスクリンの吸収合併を契機として、マーケティング投資の配分の見直し、製品開発段階でのシナジー創出などにより、市場シェアの奪還とブランド強化を目指してまいります。
これまでも課題となっていた虫ケア用品の返品について、廃棄ロスの低減施策を営業部門・サプライチェーン部門を中心に積極的に推進しています。生産管理から販売管理まで一元的に管理し、需給調整機能を進化させたことで在庫の圧縮・効率化が進み、キャッシュ・フローの改善につながっています。さらに、今後も気候変動に起因して、虫ケア用品の販売期間の長期化が予想され、シーズン晩期の需要が増えるものと見込まれます。こうした状況を受け、虫ケア用品の年間定番商品化に向け、業界全体と協力し取り組んでまいります。このような取組により環境負荷低減はもちろん、廃棄費用の削減による利益率の改善を見込んでいます。以上の取組を踏まえ、カテゴリポートフォリオ管理の実施を進め、収益構造の改善を目指してまいります。
[海外の売上拡大]
成長ポテンシャルの高い海外展開を、当社の成長ドライバーとして位置付けております。本中期経営計画で、「現地法人を軸にした成長戦略の遂行」「各エリアの中長期計画と連動したサプライチェーンの整備」「成長を支える人財の拡充」といった強化策を掲げ、取組を進めています。ASEANにおいては、タイ、ベトナムは海外展開における収益の中核を担うべく、市場シェアの向上と売上拡大の両立を推進し、また、マレーシア、フィリピンでは販路拡大と事業基盤の構築を推進しています。とりわけタイでは、確固たるブランド地位を築いており、特に虫ケア用品は、近い将来のタイ国内の市場シェアNo.1の獲得を見据え、積極的な拡大を進めています。中国では、急速な市場環境の変化を受け、オンラインチャネルを重視する戦略からリアル店舗を展開する小売業への製品導入を重点的に行う戦略への転換を進めています。輸出では、現在の主要展開国・エリアである中東や台湾、北米などをはじめとした、世界約50カ国・地域に製品を輸出しています。既存展開国での取組を進めるとともに、各エリアにおける成功事例の横展開を行い、売上の拡大を加速させています。こうした海外事業の拡大に伴い、生産供給能力の拡大が必要となっています。円滑な商品供給体制の確立と利益拡大に向けて、グループ間・エリア間でのリソースを活用しながら、各エリアの中長期計画と連動した全体最適の視点でのサプライチェーンの整備を行います。また、このような積極的な事業拡大のためにはグローバルシフトに向けた人財の強化が欠かせません。グローバル人財の育成と現地採用を含めた人財確保を積極的に推進していきます。
[グループ経営力強化]
当社は事業成長を図る手段の一環として、M&Aを積極的に推進し、事業領域及び展開エリアを拡張してきました。一方で、グループ・国内外を跨ぐコスト改革やシナジー創出の実現に向けては道半ばの状態であり、この課題を受けて、「組織再編によるコストシナジーの創出」、「戦略的M&A」、「投資採算性の向上」を掲げて取組を進めてきました。
2026年1月、当社は株式会社バスクリンの吸収合併を契機として、これまで実現に至らなかった両社使用システムの一元化やオフィス統合を図りました。今後、マーケティング投資の配分見直しをはじめ、経営資源の再配分を進め、販売面及びコスト面でのシナジー創出を推進していきます。
M&Aについては、引き続きアースグループにおける課題解決手段の一つに位置付け、案件候補リストを整備するとともに、過去の案件をもとにして、成就後に実施すべき事項に関するノウハウを積み上げるなど、推進体制を構築いたします。
こうした取組と合わせて、資本コストを意識した経営の実現に向けて、在庫の効率化や厳選した投資機会に対する借入金の有効活用を通じ、資本効率の改善を図っていきます。
② 総合環境衛生事業の課題
衛生管理サービスへのニーズは依然として高くありますが、当事業を取り巻く環境は、労働力不足や諸コストの高騰など依然として予断を許さない状況にあります。こうした中、デジタル活用と組織強化を通じた高付加価値化を最優先とし、「人、専門性、技術力、教育、労働安全、事業基盤、事業創出」の7つの重点テーマに取り組みます。
具体的には、採用戦略の最適化とウェルビーイング施策により「人」の活性化を図り 、育成プランの刷新を通じて「教育」を揺るぎない強みへと昇華させます。専門業務においては、ライフサイエンス事業等の計画遂行を通じて、個の「専門性」を組織的な実行力へと転換してまいります 。また、研究開発フローの見直しによる「技術力」の強化と、環境ビジネスなど新領域への「事業創出」を加速させるほか、パートナー企業とのサプライチェーン強化による「事業基盤」の整備、及び「労働安全」を徹底いたします 。これら7つのテーマを軸に「環境ドクター」としてのサービスを錬磨し続け、お客様から信頼され続ける企業を目指してまいる所存です 。
(1) 経営方針
当社グループは、経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」を掲げ、人々の健康と快適な生活の実現に真摯に向き合い、高品質な商品を提供し続けることで、社会と共に着実な成長を遂げております。また、経営理念の実現に向け、以下の行動様式(アースポリシー)及び価値観(アースバリュー)を定めております。
(アースポリシー)
・ お客様目線による市場創造
・ 熱意・創意・誠意
・ すぐやる・必ずやる・最後までやる
(アースバリュー)
・ 全員参画
・ コミュニケーション
・ 人がすべて
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境を以下のように認識しております。
[家庭用品事業]
国内においては、物価高に伴う実質賃金の伸び悩みなどにより個人消費は停滞感が強い状況が続きました。また、国外においては、ロシア、ウクライナ情勢の長期化に加え、米国トランプ政権に対する警戒感の高まりが継続するなど、国内外の経済状況は不透明な状況が続いています。また、中国においても長引く不動産市況の低迷により個人消費・内需の停滞が懸念されています。
ASEANではタイの経済成長は減速基調が見込まれる反面、ベトナム、マレーシア、フィリピンにおいては底堅い内需を下支えに経済成長が継続するものと考えており、当社グループの取り組みがマッチし、高い成長が期待されると推察しています。
[総合環境衛生事業]
主要な顧客層である食品・医薬品業界等では、異物混入対策をはじめとする衛生管理ニーズが根強く、事業環境は堅調に推移しています。市場シェアも着実な拡大傾向にありますが、一方で労働力不足や諸コストの上昇といった外部要因により、コスト負担は増大しています。社会全体がコスト高に直面する中、お客様側でも衛生管理投資に対する費用対効果への評価が厳格化しており、サービスに対して従来以上の生産性向上や省人化に寄与する手法への転換を求める動きが顕著となっています。
(3) 優先的に対処すべき課題
当社グループは経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」のもと、2026年を最終年度とした中期経営計画「Act For SMILE COMPASS 2026」を進めています。本中期経営計画においては、前回の中期経営計画の課題を踏まえ、グループ再編をはじめとした構造改革に焦点を当て、収益性の改善に取り組んでいます。最終年度の定量目標として掲げた連結売上高1,700億円、営業利益70億円、親会社株主に帰属する当期純利益43億円については、既に1年前倒しで達成しましたが、2027年からのスタートを予定している次期中期経営計画に向けて、変革に向けた取り組みを引き続き実行してまいります。
① 家庭用品事業の課題
[構造改革]
当社は、コロナ禍を背景にした消費者の急激な行動変容に対応すべく、日用品カテゴリを中心に積極的なカテゴリ拡大を進めてまいりました。一方で、原材料価格高騰の影響による原価上昇、金融政策の見直しによる不安定な為替、物価上昇による消費マインドの冷え込みなどにより、外部環境は大きく変化し、また、展開カテゴリ拡大の余波を受け、ブランド投資が分散したことにより、入浴剤や洗口液カテゴリにおける市場シェアの低下を招くことにつながりました。こうした状況の変化に対して、「ブランド・品目の“選択と集中”」「ブランド価値の向上」に向けて、2024年には中期経営計画の目標として掲げた品目数30%の削減を実施しました。今後に向けては、製品上市の際の基準の厳格化を進めてまいります。
また、低下傾向にある洗口液、入浴剤の市場シェアに歯止めをかけるべく、2025年には口腔衛生用品『モンダミン』シリーズの大幅なリニューアルを実施しました。入浴剤においては2026年1月に実施した株式会社バスクリンの吸収合併を契機として、マーケティング投資の配分の見直し、製品開発段階でのシナジー創出などにより、市場シェアの奪還とブランド強化を目指してまいります。
これまでも課題となっていた虫ケア用品の返品について、廃棄ロスの低減施策を営業部門・サプライチェーン部門を中心に積極的に推進しています。生産管理から販売管理まで一元的に管理し、需給調整機能を進化させたことで在庫の圧縮・効率化が進み、キャッシュ・フローの改善につながっています。さらに、今後も気候変動に起因して、虫ケア用品の販売期間の長期化が予想され、シーズン晩期の需要が増えるものと見込まれます。こうした状況を受け、虫ケア用品の年間定番商品化に向け、業界全体と協力し取り組んでまいります。このような取組により環境負荷低減はもちろん、廃棄費用の削減による利益率の改善を見込んでいます。以上の取組を踏まえ、カテゴリポートフォリオ管理の実施を進め、収益構造の改善を目指してまいります。
[海外の売上拡大]
成長ポテンシャルの高い海外展開を、当社の成長ドライバーとして位置付けております。本中期経営計画で、「現地法人を軸にした成長戦略の遂行」「各エリアの中長期計画と連動したサプライチェーンの整備」「成長を支える人財の拡充」といった強化策を掲げ、取組を進めています。ASEANにおいては、タイ、ベトナムは海外展開における収益の中核を担うべく、市場シェアの向上と売上拡大の両立を推進し、また、マレーシア、フィリピンでは販路拡大と事業基盤の構築を推進しています。とりわけタイでは、確固たるブランド地位を築いており、特に虫ケア用品は、近い将来のタイ国内の市場シェアNo.1の獲得を見据え、積極的な拡大を進めています。中国では、急速な市場環境の変化を受け、オンラインチャネルを重視する戦略からリアル店舗を展開する小売業への製品導入を重点的に行う戦略への転換を進めています。輸出では、現在の主要展開国・エリアである中東や台湾、北米などをはじめとした、世界約50カ国・地域に製品を輸出しています。既存展開国での取組を進めるとともに、各エリアにおける成功事例の横展開を行い、売上の拡大を加速させています。こうした海外事業の拡大に伴い、生産供給能力の拡大が必要となっています。円滑な商品供給体制の確立と利益拡大に向けて、グループ間・エリア間でのリソースを活用しながら、各エリアの中長期計画と連動した全体最適の視点でのサプライチェーンの整備を行います。また、このような積極的な事業拡大のためにはグローバルシフトに向けた人財の強化が欠かせません。グローバル人財の育成と現地採用を含めた人財確保を積極的に推進していきます。
[グループ経営力強化]
当社は事業成長を図る手段の一環として、M&Aを積極的に推進し、事業領域及び展開エリアを拡張してきました。一方で、グループ・国内外を跨ぐコスト改革やシナジー創出の実現に向けては道半ばの状態であり、この課題を受けて、「組織再編によるコストシナジーの創出」、「戦略的M&A」、「投資採算性の向上」を掲げて取組を進めてきました。
2026年1月、当社は株式会社バスクリンの吸収合併を契機として、これまで実現に至らなかった両社使用システムの一元化やオフィス統合を図りました。今後、マーケティング投資の配分見直しをはじめ、経営資源の再配分を進め、販売面及びコスト面でのシナジー創出を推進していきます。
M&Aについては、引き続きアースグループにおける課題解決手段の一つに位置付け、案件候補リストを整備するとともに、過去の案件をもとにして、成就後に実施すべき事項に関するノウハウを積み上げるなど、推進体制を構築いたします。
こうした取組と合わせて、資本コストを意識した経営の実現に向けて、在庫の効率化や厳選した投資機会に対する借入金の有効活用を通じ、資本効率の改善を図っていきます。
② 総合環境衛生事業の課題
衛生管理サービスへのニーズは依然として高くありますが、当事業を取り巻く環境は、労働力不足や諸コストの高騰など依然として予断を許さない状況にあります。こうした中、デジタル活用と組織強化を通じた高付加価値化を最優先とし、「人、専門性、技術力、教育、労働安全、事業基盤、事業創出」の7つの重点テーマに取り組みます。
具体的には、採用戦略の最適化とウェルビーイング施策により「人」の活性化を図り 、育成プランの刷新を通じて「教育」を揺るぎない強みへと昇華させます。専門業務においては、ライフサイエンス事業等の計画遂行を通じて、個の「専門性」を組織的な実行力へと転換してまいります 。また、研究開発フローの見直しによる「技術力」の強化と、環境ビジネスなど新領域への「事業創出」を加速させるほか、パートナー企業とのサプライチェーン強化による「事業基盤」の整備、及び「労働安全」を徹底いたします 。これら7つのテーマを軸に「環境ドクター」としてのサービスを錬磨し続け、お客様から信頼され続ける企業を目指してまいる所存です 。