有価証券報告書-第64期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 13:09
【資料】
PDFをみる
【項目】
141項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。中期経営計画につきましては2021年5月7日に公表したものに基づきます。
(1)基本方針
当社グループは、下記の社是、経営信条に則り、収益力・人財(材)力・技術力のレベルを高め、継続的発展を遂げる企業を目指すために、「企業価値」および「企業品質」をより高める企業経営をしていきます。
社是
「限りなき進歩と創造」
経営信条
一. 信用を重んじ確実を旨とする
一. 技術を通じて国家社会に貢献し
一. 社業の繁栄によって従業員の豊かさを築く
そのために、ニッチな市場のニーズをとらえ、スピード、コスト、クオリティのバランスが高次元で調和している「金メダル製品」の開発を目指し、顧客満足の最大化を目指していきます。
(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
今後の世界経済は、欧米においてはワクチン接種が進展し経済回復が期待されます。中国においては感染を抑え込み経済成長の回復が進んでいます。しかし、全世界的には変異ウイルスの蔓延等もあり感染収束は、まだ時間がかかると想定されます。日本においては、ワクチン接種は開始されましたが、感染再拡大により緊急事態宣言の再発令が行われ、経済停滞の長期化が想定されます。米中の対立、海運の停滞、半導体供給不足等、経済の混乱要因もあり、先行きは見通せない状況にあります。
このような状況のもと、当社は従業員の健康・安全を確保したうえで、生産・販売を維持、強化し、事業継続に注力します。新型コロナウイルスの感染拡大により、影響を受けた市場もありますが、全般的には当社業績に対する影響は限定的でした。しかし、今後の動向によっては、さらに大きな影響を受ける可能性もあり、できる限り顧客とのコミュニケーションを取り早期の情報収集に努め、リスクに先行して対応します。
先行き不透明な状況ではありますが、当社グループは、新規設備の有効活用による国内外の需要取り込み、継続的なコスト削減を通じたコア事業の更なる強化、市場ニーズに適合した新規商品の開発、海外拠点を活用した海外展開、さらに新規設備投資計画を進め供給力強化に取り組みます。2021年の連結業績の計画は、原油価格上昇に伴う原料価格アップ、それに伴う販売価格への影響、半導体市況の予測を織り込んで、下記の通り計画しています。
〇連結業績計画
(単位:百万円)
2020年度実績2021年度計画増減
売上高42,20946,500+4,290
営業利益9,63210,200+567
経常利益9,74610,200+453
親会社株主に帰属する
当期純利益
6,8086,950+141
償却前営業利益14,65914,900+240

〇ライフサイエンス事業連結業績計画
(単位:百万円)
2020年度実績2021年度計画増減
売上高23,41826,100+2,681
営業利益3,3123,200△112
償却前営業利益4,9574,800△157

〇電子材料および機能性化学品事業連結業績計画
(単位:百万円)
2020年度実績2021年度計画増減
売上高18,79020,400+1,609
営業利益7,6458,500+854
償却前営業利益10,99811,500+501

<中期経営計画>当社グループの持続的な成長のためには、グループとして中期的に目指すべき方向性・指針を社内外のステークホルダーに対して打ち出すことの必要性を感じ、今般「中期経営計画 “FUSO VISION 2025”」を策定しました。これを基に2025年度(2026年3月期)までを、『更なる飛躍のための足場固めと新規事業創出・第三の柱構築への挑戦のための5年間』と位置づけ、事業環境の変化への対応と新たな価値の創造に挑戦し続けることで、中期経営計画のサブテーマである『社会課題の解決に貢献するFUSOであるために』を実現していきます。
1.中期経営計画の概要
名称 :中期経営計画“FUSO VISION 2025”
サブテーマ:社会課題の解決に貢献するFUSOであるために
期間 :2021年~2025年(5ヶ年の中期計画)
経営目標 :売上高580億円、営業利益140億円、償却前営業利益200億円を目指します。
経営方針 :①既存事業における拡大する需要の取り込み、着実な対応
②新規事業・分野への投資・挑戦
③持続的成長を支える経営基盤の強化
2.目指す企業像
「限りなき進歩と創造」の先にあるもの、当社グループが目指す企業像としては、その特定の分野で輝く数多くの金メダル製品と様々な価値観・アイデアを持つ社員がそれぞれの持ち場で活き活きと働き、社会に貢献し続けられる体力のある企業、そのような未来を思い描き下記の通り設定しました。
・グローバルニッチトップを追求する FUSO
・人々の暮らしの豊かさの向上・持続的な未来に貢献し続ける FUSO
・現状に満足することなくInnovationに挑戦し続ける FUSO
・既存事業に続く成長性ある第3の柱構築で倒れない強い企業である FUSO
3.経営方針
①既存事業における拡大する需要の取り込み、着実な対応
(ライフサイエンス事業)
リンゴ酸を核とした海外事業の拡大戦略を加速するとともに、国内事業は採算性の向上を強力に推し進めます。また、コア技術を活かした新規テーマの創出にも注力します。食品用途においては、FUSO製品を使用した食品有効利用技術の提案を進め、地球環境と社会へ貢献できる新規テーマの創出に注力していきます。
主な市場環境の現状認識
・食品関連
食品廃棄ロスに対する問題意識の高まり
健康に対する関心の高まり
・工業関連
SDGsの意識の高まり
・共通
国内市場の縮小
海外市場の拡大
主な市場環境の将来予測
・食品関連
限られた食糧資源を有効利用する技術の発達
未利用資源を食用として利用できる技術の発達
東南アジアを中心とした人口増加と生活レベルの向上に伴う需要の拡大
・工業関連
電子材料関連の市場の継続的な伸長
COVID-19の流行による需要構造の変化
事業方針
・社会変化や課題の解決に寄与する技術と製品を提供する
・人々の食、健康、住環境の向上に寄与する製品を提供し続ける
重点戦略
・国内唯一の果実酸総合メーカーとして、更なる基盤強化とラインナップの拡充
(アクション)
FUSO果実酸コンビナート構想の実現
電子材料関連に対応した高純度品の開発
(目指す成果)
安定品質、安定供給により顧客の発展に貢献
付加価値ある提案力により盤石なポジションを構築
・フードテックの新技術に対する提供価値の創出
(アクション)
FUSO製品を使用した食品有効利用技術の提案
高付加価値な食品素材及び食品添加物製剤の開発
(目指す成果)
フードロス削減をはじめ様々な社会課題および食の発展に貢献
新しい価値を持った食品開発に貢献
・海外への事業展開の更なる強化
(アクション)
各海外拠点における現地企業への展開
REACH規則への対応
(目指す成果)
中国および東南アジアの食文化多様化に貢献
北米市場でFUSO新商品上市によるブランド力向上
欧州市場でビジネス拡大、用途拡張
(電子材料および機能性化学品事業)
半導体業界の進展に伴う当社製品への需要拡大に備えた生産効率最大化を進め、供給者責任を果たしていきます。世界中の人々の生活の豊かさ向上につながる製品開発を通じて社会に貢献していきます。
主な市場環境の現状認識
・半導体関連
コロナウイルス禍によるリモートワークの拡大
5G、IoTの普及に伴う半導体の需要拡大
・情報産業関連
より便利で豊かさを求める消費者の増加
低消費電力をはじめとした低環境負荷への要望拡大
主な市場環境の将来予測
・半導体関連
新生活様式定着による半導体需要増
半導体配線の微細化と多層化による需要増
・情報産業関連
暮らしの高機能化を支援する先端材料需要増
環境負荷を低減できる材料の普及
事業方針
・超高純度コロイダルシリカ等の先端素材の開発・生産で、エレクトロニクス分野の高機能化で社会に貢献する
重点戦略
・半導体 AI・5G・IoT・自動運転など、拡大する半導体需要への対応
(アクション)
需要拡大に備えた生産効率最大化および鹿島事業所での生産能力増設の完了、稼働
配線微細化・高平坦化の進展に対応したコロイダルシリカの能力増強
(目指す成果)
AI・5G・IoT・自動運転など次世代技術開発に不可欠な存在であり続ける
・情報産業 低環境負荷と高付加価値を実現する材料の開発と需要の取り込み
(アクション)
顧客ニーズと技術動向の把握
他社に先駆けた新素材の開発
(目指す成果)
他社に先駆けて量産体制を構築し、新素材でトップシェアを目指す
・機能性材料 市場ニーズを取り入れた先端材料の開発と新規市場の開拓
(アクション)
新技術の開発と製品の拡充
(目指す成果)
先端材料開発のパイオニアを目指すとともに、業界標準になり得る材料を開発する
②新規事業・分野への投資・挑戦
社内外でのオープンイノベーションを推し進め、また外部リソースを最大限に活用し、ライフサイエンス事業・電子材料および機能性化学品事業に続く、第三の柱となる新規事業創出に挑戦します。CVCファンドへのLP出資、M&A、ベンチャー企業との連携、産学連携など様々な手段を検討します。
(アクション)
戦略的投資枠の設定
CVCファンドへのLP出資、M&A、ベンチャー企業との連携、産学連携、社内外でのオープンイノベーションの推進、外部リソースの活用を検討
(目指す成果)
第三の柱確立に向けた基盤を固め、道筋をつける
長期的視野に立った事業確立を目指し、中期経営計画においては売上高10億円程度を目標とする
③持続的成長を支える経営基盤の強化
重点戦略
企業責任・SDGsの取り組み
コーポレートガバナンスの一層の強化
非財務目標の「定量化」「可視化」とコミットメント
ダイバーシティ(多様性)の推進・意識改革
イノベーションを生み出せる組織風土
社員が活躍できる職場(多様な視点・価値観)
働き方改革(自己実現・働き甲斐)
<対処すべき課題⦆
当社グループの事業展開において、以下を重点的テーマとして取り組んでいきます。
(ライフサイエンス事業)
2019年7月に竣工した鹿島事業所のリンゴ酸新製造設備は2021年1月から本格稼働しています。2021年度(2022年3月期)は年間を通した安定操業を目指し、工程管理の強化等に努めます。品質面においては、国際食品安全マネジメントシステム「FSSC22000」の認証を2021年度第1四半期中に取得できる見込みです。これにより大阪工場のリンゴ酸製造設備に加えて、鹿島事業所のリンゴ酸新製造設備においても、海外で要求される「FSSC22000」、「HALAL」、「KOSHER」の認証の取得および米国FDA登録を完了します。海外子会社と連携してリンゴ酸の輸出販売を加速させ、海外市場でのFUSOのブランド力向上に努めていきます。
また、次世代新製品として取り組んできた有機酸のコーティング品については、2021年度第3四半期中の上市を目標としており、コート有機酸ビジネスの拡大をはかります。
次に生産体制の最適化・効率化のため、大阪工場へのコート有機酸設備の導入と同時に十三工場機能を大阪工場に集約します。製剤類他製造設備の再編による合理化を進め、コスト競争力の更なる強化をはかります。
海外では、2020年に青島扶桑精製加工有限公司にテストキッチンを新設しました。このテストキッチンを活用することで現地の食品メーカーとの連携を強化し、中国国内での食品添加物製剤ならびに新規食品の開発・拡販を目指します。FUSO(THAILAND) CO., LTD.では、コンビニなどの中食の販売が増加している現地の状況において、タイ国内流通食品への食品添加物製剤の採用増と新規開発を進めます。
これまでに蓄積してきた販売チャネル、製造・開発ノウハウなどのリソースを最大限に活用し、「『FUSO』果実酸コンビナート構想(※)」の実現と食品添加物製剤のトップメーカーを目指すことで、さらなる売上および利益の拡大に取り組んでいきます。
※「『FUSO』果実酸コンビナート構想」とは
▷ 大阪工場、鹿島事業所、中国、米国、タイ子会社など国内外の拠点を、大きなコンビナートととらえ、パイプでつながっているかのように有機的に作用しあう生産・開発体制を確立すること
▷ リンゴ酸においては鹿島事業所にて原料からの一貫生産(垂直)体制を確立させたが、幅広い果実酸のラインアップを拡充させ(水平)、かつ誘導品やコート品など派生した製品の自社製造により、ワンストップの総合果実酸メーカーとしての地位を確立すること
(電子材料および機能性化学品事業)
2020年年初から始まった新型コロナウイルス禍の拡大は、当社の超高純度コロイダルシリカの主な最終顧客である半導体業界にも非常に大きな影響を及ぼしました。ウェブ会議、リモートワーク、巣ごもり生活といった行動様式の変化に伴い半導体の需要が伸長し、当社の超高純度コロイダルシリカの販売も計画を大きく上回る結果となりました。当社では、半導体の生産量は、半導体の微細化の進展およびそれに伴う製造設備の増設、また、これに追加し、各国家/地域の半導体に対する政策により、当面の期間にわたり需要の増加が継続すると予測しています。
当社では、この需要の増加に対応していくため、2020年11月に超高純度コロイダルシリカの生産能力増強を決定し、BCP(事業継続計画)の観点に鑑み、当社の鹿島事業所に新設備を設置することとしました。2023年4月に稼働予定の本設備は、2018年に京都第一工場および第二工場に完成した超高純度コロイダルシリカ生産設備と同じく、最新の技術を結集した仕様で、これまで以上に製造条件を高精度にコントロールする事が可能となり、これにより益々厳しくなるお客様の品質要求に応える事ができます。
研究開発におきましては、従来どおりケイ素化学を基軸として多方面への事業展開を推進しています。半導体分野では微細化、高集積化が益々進んでおり、それらのニーズに対応すべく、さらに様々な大きさの粒子や硬い粒子、表面修飾した粒子等の製品開発を続けていきます。
半導体研磨用途以外の新分野への製品開発につきましても、東京研究所に積極的に経営資源を投下し、当社グループのコア技術である超高純度コロイダルシリカの合成技術を活かし、新規技術の研究開発を行っています。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、将来の成長に向けた設備投資は不可欠であると考えて、設備投資の採算性を慎重に検討した上で「償却前営業利益」(営業利益に減価償却実施額を加えた金額)を最重要経営指標としています。併せて、総資産回転率等の資産効率、自己資本利益率等の収益性、自己資本比率等の安全性等、複数の指標のバランスを考慮して経営を進めています。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。