設備投資額 - タイヤ
- 【期間】
- 通期
連結
- 2019年12月31日
- 2610億
有報情報
- #1 ガバナンス(連結)
- e.天然ゴム、水資源にフォーカスしたネイチャーポジティブへ向けた取り組み2025/03/25 15:54
f.業界リーダーとしてのTRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)及び6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤)への対応
当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要図は次のとおりであります。 - #2 リスク管理(連結)
- ・人権の尊重:グローバル人権方針に沿った取り組みの推進・活動レベルの継続強化2025/03/25 15:54
・TRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)・6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤):業界リーダーとして、業界団体や学術機関などと連携し、タイヤのライフサイクルにおける環境への影響についての調査を推進。また、ロングライフ商品などの訴求やソリューション事業との連携を含め、タイヤを「創って売る」「使う」バリューチェーン全体でTRWP発生量削減の取り組みを継続的に推進。タイヤの安心・安全を担保できることを大前提とした6PPD代替品開発への取り組みを推進。
サステナビリティビジネスモデル - #3 事業等のリスク
- (8) 製品の欠陥に関するリスク2025/03/25 15:54
当社グループは、製造業者として販売する製品の品質に万全を期すことに努めております。特に、タイヤなど人命にかかわる商品を主に扱っているという認識に立ち、製品品質の確保、市場情報の収集や品質に関する早期警報システムの構築など、品質保証体制の充実に努めておりますが、予測できない原因により製品に欠陥が生じた場合や、顧客の安全・安心を最優先に確保するという観点から大規模なリコールなどを実施する可能性は皆無ではありません。そのような事態が発生した場合には、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への補償や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に米国の製造物責任訴訟や集団訴訟は、より重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 原材料調達に関するリスク - #4 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略(連結)
- 人的創造性KPI2025/03/25 15:54
自動車業界やタイヤ業界の構造変化の加速等による厳しい環境を生き抜くため、当社グループは、2025年を「緊急危機対策年」と位置づけております。厳しい事業環境においても生産性・創造性の向上を目指し、課題に正面から向き合い、正しい危機感を持って、企業理念の一つとして掲げる「熟慮断行」をそれぞれの持ち場で実行いたします。そして人財一人ひとりが「品質へのこだわり」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」「挑戦」という当社DNAに共感し、体現しながら価値創造に取り組むことを重視し、事業戦略と連動した人財戦略を推進してまいります。
a.経営・業務品質向上の追求 - #5 従業員の状況(連結)
- (注) 1 従業員数は就業人員であります。2025/03/25 15:54
2 日本セグメントの従業員数には、他セグメント向けのタイヤを生産する日本のタイヤ工場の従業員数を含んでおります。
(2) 提出会社の状況 - #6 戦略、気候変動(連結)
- ② 戦略2025/03/25 15:54
推奨される開示内容 ブリヂストングループの対応状況 TCFD TNFD 短期・中期・長期の依存関係・影響・リスクと機会 ・気候・自然資本への依存関係と影響、気候変動及び自然資本損失によるリスクと機会を統合的に評価・管理。以下の依存関係・影響・リスク・機会を特定・バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立に取り組んでおり、重要度の高いリスク・機会を経営戦略、中期事業計画に織り込んで推進気候・自然資本との依存関係(注)・原材料調達段階における水やバイオマスを供給するサービス、生態系が持つ気候・良好な土壌等を維持調整するサービスへの依存・タイヤ製造段階における水を供給するサービスへの依存気候・自然資本への影響(注)・原材料調達段階における土地利用による影響・タイヤ製造段階における水資源の使用、廃棄物の排出による影響・バリューチェーン全体での温室効果ガスの排出、水資源の使用、大気・水質・土壌への排出、廃棄物の排出による影響気候変動・自然資本損失による物理的リスク・機会・台風の大型化、洪水や渇水の発生頻度の増加による事業活動中断のリスク・降雨パターンの変化に伴う天然ゴムの収穫不良による原材料調達に関するリスク・降雪量の減少により冬タイヤの需要が減少するリスク・熱帯地域に偏在するパラゴムノキ由来の天然ゴムの収穫不良に伴う、乾燥地帯で育つグアユール由来の天然ゴムの事業化機会脱炭素社会や自然と共生する社会への移行リスク・機会・気候変動や自然資本損失のために制度・規制などの導入が進む際、社会や顧客の急速なニーズ変化に対して研究開発費を十分な事業成長に結びつけることができない場合における事業活動の制約やコストの上昇など、業績や財務状態に悪影響を及ぼすリスク(炭素税やCO2排出削減義務・排出量取引制度、タイヤの低燃費性能に関する制度・規制、使用済タイヤのリサイクルに関する制度・規制、取水に関する制度・規制、持続可能な天然ゴムに関する制度・規制など)・モビリティニーズの変化に伴う競争要因変化に伴う機会(EV向けタイヤの需要増加、お客様のCO2排出量削減に貢献するタイヤ及びソリューションの需要増加等)・使用済タイヤのリサイクルに関する規制地域拡大に伴うリサイクル事業の事業化機会(注) 国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)他の「ENCORE」の産業グループ別評価で重要性が「非常に高い」または「高い」と評価された、タイヤ事業のバリューチェーンにおける主な依存関係及び影響 ビジネスモデル・バリューチェーン・戦略・財務計画に及ぼす影響 - #7 指標及び目標(連結)
- 標及び目標
当社グループは、社会価値・顧客価値を両立しながら持続的に創造していくために取り組むべき優先課題について指標及び目標を設定しております。課題解決に向けた活動については、これらの指標及び目標に基づいて、中長期事業戦略の実現を目指す当社のコーポレート・ガバナンス体制のもとで適切に進捗管理を行っております。
バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立に向けた取り組みの進捗は以下の通りであります。
(注1) 2025年3月25日時点の見込値であり、第三者機関による保証審査を経た確定時に修正する可能性があります。
(注2) リトレッド用台タイヤを含むタイヤの総原材料重量に占める比率
(注3) 2023年以降の累計件数
その他、ESG関連データは当社Webサイト「サステナビリティ」をご参照ください。2025/03/25 15:54 - #8 指標及び目標、気候変動(連結)
- (注1) 2025年3月25日時点の見込値であり、第三者機関による保証審査を経た確定時に修正する可能性があります。2025/03/25 15:54
(注2) リトレッド用台タイヤを含むタイヤの総原材料重量に占める比率
(注3) 2023年以降の累計件数 - #9 株式の保有状況(連結)
- (a) 特定投資株式2025/03/25 15:54
銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由 当社の株式の保有の有無 株式数(株) 株式数(株) 貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円) トヨタ自動車㈱ 9,799,450 9,799,450 プレミアムタイヤ事業における取引関係の維持・強化、及びプレミアムタイヤ領域の技術開発、プレミアム車両への装着を通じたサステナブルなプレミアムブランドの創造、モータースポーツ活動を通じたクルマ文化の醸成・プレミアムブランドの強化、宇宙事業を通じた技術開発とブランド強化、人財育成等、戦略的共創パートナーとしての協業/共創関係の維持・強化を通じて、企業価値向上を図るもの 有 30,829 25,385 1,588 1,934 ㈱イエローハット 527,076 527,076 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 有 1,416 930 出光興産㈱ 856,000 856,000 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 886 657 481 507 ㈱オートバックスセブン 313,632 313,632 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 460 489 銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由 当社の株式の保有の有無 株式数(株) 株式数(株) 貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円) 341 336 三愛オブリ㈱ 153,550 153,550 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 291 247 井関農機㈱ 270,970 270,970 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 有 253 293 239 260 伊藤忠エネクス㈱ 101,386 101,386 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 166 156 60 73 日新商事㈱ 50,000 50,000 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 44 46 30 45 酒井重工業㈱(注3) 11,616 5,808 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 28 35 カメイ㈱ 12,100 12,100 プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化 無 23 21
(注)1 各銘柄の定量的な保有効果については事業上の機密保持の観点から記載しておりませんが、当社では、保有の合理性について、執行部門にて個別銘柄ごとに資本コストに見合った経済合理性の定量評価なども勘案の上、当社の保有方針に則り総合的に判断し、取締役会で検証しております。銘柄 当事業年度 前事業年度 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由 当社の株式の保有の有無 株式数(株) 株式数(株) 貸借対照表計上額(百万円) 貸借対照表計上額(百万円)
2 株式会社三井住友フィナンシャルグループは、2024年10月1日付で、普通株式1株につき3株の割合で株式分割しております。 - #10 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
- 当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。2025/03/25 15:54
当社グループは、経営管理上の区分であるSBU別での事業損益としてより適切な業績開示を行うことを目的とし、「日本」「アジア・大洋州・インド・中国」「米州」「欧州・中近東・アフリカ」の4つを報告セグメントとしております。上記のセグメント区分において、プレミアムタイヤ事業、ソリューション事業、化工品・多角化事業等を行っております。
当連結会計年度より、当社グループではグローバル経営体制の更なる強化の一環として、インド事業のセグメント区分を変更しております。これにより、「中国・アジア・大洋州」セグメントを「アジア・大洋州・インド・中国」セグメントへ、「欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ」セグメントを「欧州・中近東・アフリカ」セグメントへ変更いたします。なお、ロシア事業は2023年12月に譲渡が完了しております。 - #11 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
- (注1) 「タイヤ」には、当社グループが行っているプレミアムタイヤ事業及びソリューション事業が含まれております。2025/03/25 15:54
(注2) 「その他」には、当社グループが行っている化工品・多角化事業が含まれております。 - #12 注記事項-減損損失、連結財務諸表(IFRS)(連結)
- 減損損失の主な理由は以下のとおりであります。2025/03/25 15:54
当連結会計年度より、欧州事業については新たに重点事業体として位置付け、事業の再編・再構築に取り組んでおります。そのため当連結会計年度より資金生成単位を変更し、Bridgestone Europe資金生成単位から乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業及び複数の小売事業を独立した資金生成単位として分離しております。
欧州トラック・バス用タイヤ事業に関して、一部の遊休資産について、事業用途としての利用が見込めなくなったことから、帳簿価額を回収可能価額まで、5,491百万円減額しております。当該資産の回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しておりますが、当該資産は売却が困難であるため、処分費用控除後の公正価値をゼロとして評価しております。公正価値のヒエラルキーはレベル3であります。また、その他の資産についても、事業環境が変化し、想定された収益が見込めなくなったため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで26,231百万円減額しております。当該資産の回収可能価額は主として使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを税引後の割引率10.0%で割り引いて算定しております。 - #13 注記事項-重要性がある会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
- ステップ5:履行義務を充足した時点で(または、充足するに応じて)収益を認識する。2025/03/25 15:54
当社グループは、プレミアムタイヤ事業、ソリューション事業、化工品・多角化事業等を行っております。
これらの事業においては、主として製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しており、当該製品の引渡時点で収益を認識しております。 - #14 略歴、役員の状況(取締役(及び監査役))(連結)
- 1977年4月 当社入社2025/03/25 15:54
2003年6月 当社消費財タイヤ事業本部長
2005年1月 当社執行役員 - #15 監査報酬(連結)
- (イ) 事業に影響を及ぼすリスクに対する当社グループのリスク管理体制及び運用状況の確認2025/03/25 15:54
監査委員会は、監査委員会での関係部門からの報告に加え、社内の各会議体への出席や経営監査統括部門及び国内外のグループ内部監査部門等との協議を通じ、当社グループのリスク管理体制の改善状況並びに地政学リスク、TRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)、6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤)、サイバー攻撃等の事業リスクへの対応状況を確認しております。
(ウ) 「3つのディフェンスライン」の考え方を踏まえたグループ内部統制に関するモニタリング体制の改善状況の確認と提言 - #16 研究開発活動
- 当社グループの研究開発活動は、「ゴムを極める」、「接地を極める」、「モノづくりを極める」の3つの「極める」を軸に技術イノベーションに取り組み、ビジョンに掲げる社会価値・顧客価値の創造を推進するものです。コア事業であるプレミアムタイヤ事業において「断トツ商品」の開発を強化し、成長事業であるソリューション事業との連携を深めることで、お客様が「断トツ商品」を使う段階でその価値を増幅させ、お客様の困りごとを解決することを目指しております。これらの活動は、当社グループが独自に持つ技術・知見・ノウハウなどの強いリアルにデジタルを融合させることで推進してまいります。また、化工品・多角化事業、当社グループの新たな事業機会を探索する探索事業においても同様の考え方で研究開発活動に取り組んでおります。2025/03/25 15:54
プレミアムタイヤ事業では、商品設計基盤技術「ENLITEN」の進化に取り組んでおります。「ENLITEN」技術は、当社グループが独自に価値を創造する「新たなプレミアム」と位置付けており、タイヤを「薄く・軽く・円く」作ることで従来品のタイヤ性能を全方位で向上させると共に、商品、市場、お客様ごとに異なるタイヤ性能への要求や付加価値を、それぞれに合わせてカスタマイズして提供する「究極のカスタマイズ」を追求し、技術の確立・進化へ取り組んでおります。乗用車用タイヤから「ENLITEN」技術を搭載した新商品をグローバルで拡充しており、2024年までに、米国のEV向け専用商品「Turanza(トランザ) EV(イーブイ)」、欧州の「Turanza 6(シックス)」、インドの「Turanza 6i(シックスアイ)」などを発売いたしました。日本では2024年に「REGNO(レグノ) GR(ジーアール)-XⅢ(クロススリー)」を発売し、2025年2月にはミニバン・コンパクトSUV専用プレミアムブランド商品「REGNO GR-XⅢ TYPE(タイプ) RV(アールブイ)」を発売いたしました。この新商品は、REGNO GR-XⅢの特性を引き継ぎながらミニバン・コンパクトSUVユーザーのニーズと車両の特徴に合わせてカスタマイズしており、従来のミニバンユーザーだけでなく、コンパクトSUVユーザーにも深みを増した空間品質や磨き抜かれた走行性能といった新たな「REGNO FEELING(フィーリング)」の価値を提供するものです。今後もより多くのお客様に当社プレミアム商品の価値を実感いただける様、「ENLITEN」技術搭載商品の拡充をグローバルで進めてまいります。
さらに、次世代の「ENLITEN」技術の進化に向けては、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を「走る実験室」として、極限の条件で使用されるモータースポーツタイヤの開発を通じて、市販用タイヤ技術開発も加速してまいります。 - #17 社外取締役(及び社外監査役)(連結)
- 2 大株主とは、当社事業年度末において、自己又は他人の名義をもって議決権ベースで5%以上を保有する株主をいう。大株主が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する業務執行者をいう。2025/03/25 15:54
3 主要な取引先とは、当社グループの製品等の販売先又は仕入先であって、その年間取引金額が当社の連結売上高又は相手方の連結売上高の2%を超えるものをいう。なお、当社グループのタイヤ販売先である自動車メーカー並びにタイヤ原材料仕入先である合成ゴムメーカー及びスチールコードメーカーは取引金額にかかわらず主要な取引先とみなす。
4 主要な借入先とは、当社グループが借入れを行っている金融機関であって、その借入金残高が当社事業年度末において当社の連結総資産又は当該金融機関の連結総資産の2%を超える金融機関をいう。 - #18 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
- 注)については、2030年までに、商品・サービス・ソリューションのライフサイクルを通じて、Scope1、2における排出量の5倍以上のCO2削減に貢献(基準年:2020年)することを目標とし、活動を進めてまいります。2024年は約2.6倍と、着実な貢献拡大を見込んでおります。サーキュラーエコノミーの実現に向けては、2030年までに再生資源・再生可能資源比率を40%に向上、2050年までにサステナブルマテリアル化を目標としており、2024年は約39%を見込み、商品戦略との連動を基盤に継続的に強化してまいります。今後に向けては、モータースポーツ活動を「走る実験室」として、バリューチェーン全体でのカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現を加速してまいります。加えて、ネイチャーポジティブへの貢献において、当社グループの事業に直結している天然ゴムや水資源の持続可能な利用を推進する活動に注力してまいります。特に、小規模農家の生産性向上、森林破壊ゼロの実現に貢献するために、自社農園で培った技術や病害対策に有効なノウハウを活用し、2026年までに累計12,000軒を目標に、天然ゴム小規模農家の支援に取り組んでおります。現物現場で現地の農家に寄り添い、困りごとを解決する活動に注力し、地域社会へも貢献してまいります。2025/03/25 15:54
また、事業環境が常に変化していく中、変化に動じないためにグローバル経営リスク管理を強化してまいります。当社グループにおいては、4つの重点管理アイテムを現在設定しております。1つ目は、6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤)、TRWP(Tire(タイヤ) and(アンド) Road(ロード) Wear(ウェア) Particles(パーティクルズ))、についての対応であります。6PPDについては、業界全体として取り組むと共に、当社グループとしても、タイヤの安全性を担保できることを大前提として代替品の開発を進めております。TRWPは、タイヤが安心・安全な移動を支えるために必要な路面と摩擦することによって発生する粉じんで、タイヤの表面であるトレッドと道路舗装材の混合物です。当社グループは業界のリーダーとして、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)傘下のタイヤ産業プロジェクトを通じて、TRWPの特性とその影響の研究に取り組んでおります。また、各地域業界団体での取り組みに積極的に参加し、評価試験法の国際標準(ISO規格)策定を主導すると共に、当社グループ独自の取り組みとして、タイヤを「創って売る」「使う」バリューチェーン全体で、ロングライフ商品の拡大やソリューション事業との連携を含め、TRWPの削減に向けたアプローチを継続的に強化してまいります。2つ目は、EUDR(欧州森林破壊防止規則)への対応であります。サステナビリティを中核とした天然ゴムパートナーとの関係を強化してまいります。3つ目は、サイバー攻撃への対応であります。当社グループでは、グローバルでセキュリティー対応チームを立ち上げ、抜本的な対策を進めております。4つ目は、地政学リスクへの対応であります。特に、当社グループの重要市場である米国の政治動向を中心に注視しており、政策変更に伴うビジネスインパクトの洗い出しと対策を進めております。2025年1月の米国トランプ政権の発足後に発表されたメキシコ、カナダ、中国に対する追加関税につきましては、想定されるケースを検討し、複数のシナリオを構築することで、迅速に対応できる体制を整備し、状況を正しく見極め、適切なタイミングで構築したシナリオの中から実行計画を発動、迅速に実行する様、今後も状況を注視しながら対応を進めてまいります。
これら全ての企業活動の基盤となる人財については、生産性・創造性の向上を基本として、「人財投資を強化し、付加価値をあげ、価値創造の好循環を生む」ことを目指しております。その取り組みを表す指標として「人的創造性」を、2024年からグローバル経営指標として正式に導入いたしました。グローバルの推移を把握しながら、地域別・国別の課題に取り組んでおります。特に日本においては、デジタル研修、現場での挑戦を後押しする現場100日チャレンジ、生産現場の環境改善を実行するなど、多様な人財が輝く場、働きやすい職場づくりを進めております。さらに、2020年に開始した次世代経営リーダー育成を目的としたプログラム「Bridgestone NEXT(ネクスト)100」では、グローバルで毎年約100人を選抜し、経営層との対話機会の強化、積極的なストレッチアサイメントなどを通じた重点育成を進めております。また、DE&Iの推進については、女性特有の健康課題をテクノロジーで解決するフェムテック・プログラムを導入するなど、一人ひとりが自分らしい毎日を歩める職場環境の整備を強化しています。厳しい事業環境下においても、多様な人財が輝けるよう、人的創造性・生産性の向上をベースに、金銭報酬のみならず報酬以外の施策を組み合わせた人財投資を強化しメリハリをつけた賃金の引き上げを含め、一人あたり人財投資額アップに取り組んでいきます。 - #19 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
- 2025/03/25 15:54
当社グループは、「最高の品質で社会に貢献」という使命の下、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げております。また、従業員、社会、パートナー、お客様と共に持続的な社会を支えることにコミットする「Bridgestone E8 Commitment」を企業コミットメントとして制定し、価値創造の軸としております。ビジョンの実現に向けては、創立100周年である2031年を視野に「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を策定し、これを北極星として、具体的な計画である2024年3月に発表した「中期事業計画(2024-2026)」に沿って、着実に経営を推進しております。当連結会計年度 前連結会計年度 増減 金額 比率
当連結会計年度は、中国EV攻勢などによる自動車業界構造変化や、欧州・南米市場への廉価輸入タイヤの増加などのタイヤ業界構造変化の加速が「新たな脅威」となり、これらへの素早い対応が求められる厳しい事業環境において経営・業務品質の向上を最優先課題に掲げ、事業再編・再構築(第2ステージ)へ着手しながら、現物現場で「価値創造へ、よりフォーカス」することに注力いたしました。
コア事業であるプレミアムタイヤ事業においては、新車用の乗用車用及び小型トラック用タイヤの需要が、EVシフト減速等を背景にグローバルで減速しました。アジアは前連結会計年度を若干上回った一方で、特に、欧州・日本は前連結会計年度比大幅に需要が減少し、北米においても前連結会計年度比微減となりました。高インチタイヤ(18インチ以上)の需要は車両の大型化を反映し、北米・欧州では概ね前連結会計年度並みの需要で推移、日本では前連結会計年度を上回りました。新車用トラック・バス用タイヤの需要は、北米・欧州・アジアでは前連結会計年度比需要大幅減となりましたが、日本は前連結会計年度の部品供給不足の影響を受けた車両生産減の反動もあり、前連結会計年度並みの需要となりました。市販用乗用車用タイヤ及び小型トラック用タイヤの需要は、北米において2024年1月にタイ・韓国品の輸入関税引き下げがあり、廉価輸入品の流入の影響が大きく、米国・カナダのタイヤ製造者協会に参加する主要タイヤブランドの需要では前連結会計年度比減となりました。一方、日本・アジアでは需要は前連結会計年度並み、欧州では緩やかに市況は回復傾向にあり前連結会計年度を上回る需要となりました。また、市販用の高インチタイヤ(18インチ以上)は、北米・欧州を中心に需要伸張が継続しました。市販用トラック・バス用タイヤの需要は、北米では第1四半期に流通在庫が正常化し、第2四半期以降順調に需要が回復した結果、年間で前連結会計年度比需要増となりました。欧州・アジアにおける需要は前連結会計年度比回復し、日本では前連結会計年度並みに推移しました。 - #20 設備の新設、除却等の計画(連結)
- (注)1 日本セグメントの設備投資計画金額には、他セグメント向けのタイヤを生産する日本のタイヤ工場における設備投資計画金額を含んでおります。2025/03/25 15:54
2 設備投資計画の所要資金は、自己資金、借入金、リース及び社債で充当する予定であります。 - #21 重要な会計方針、財務諸表(連結)
- ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。2025/03/25 15:54
当社はプレミアムタイヤ事業、ソリューション事業、化工品事業等を行っております。
これらの事業においては、主として製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しており、当該製品の引渡時点で収益を認識しております。