有価証券報告書-第172期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、内外需ともに緩やかな回復基調が続きました。一方、海外経済については、概ね緩やかな回復傾向で推移したものの、貿易不均衡による通商問題の動向、中国経済の先行き、政策に関する不確実性など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況のなかで当社グループは、商品づくりの原点に立ち返り、顧客満足度の向上に努め、付加価値の高い商品開発に取り組むとともに、市場競争力の強化と業績拡大に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、43,651百万円(前期比3.6%増)となりました。営業利益は、コラーゲン・ケーシングの価格競争激化及びコラーゲンペプチドの魚由来原料の価格高騰を起因とする製造原価の高止まりが続いたことなどにより、831百万円(同58.6%減)、経常利益は、843百万円(同54.5%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、172百万円(同81.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。
(コラーゲン・ケーシング事業)
コラーゲン・ケーシング部門は、国内ソーセージ市場の停滞が続くなかで顧客の天然羊腸ケーシングへの志向性の高まりもあり、国内販売は前期に引き続き伸び悩みました。一方で、輸出販売は在庫削減を意図した拡販施策に注力した結果、売上げは伸張したものの、競合他社との激しい価格競争により収益面では厳しい状況で推移しました。また、製造部門におきましては、新工場の償却費に加え、在庫調整や自然災害などの影響を受けて稼働率が低下し、生産価格が上昇しました。
この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、9,242百万円(前期比5.6%増)、営業損失は108百万円(前連結会計年度の営業利益は775百万円)、セグメント損失は800百万円(前連結会計年度のセグメント利益は123百万円)となりました。
(ゼラチン関連事業)
ゼラチン部門は、健康食品及びグミキャンディ市場の価格競争が進むなかで、付加価値の高い商品の開発に努め、競合他社との差別化に取り組んだ結果、ソフトカプセル用途、グミキャンディ用途は好調に推移しました。また、コンビニエンスストア向けゼラチンは、新規用途の提案活動を積極的に行うことで採用地域の拡大に努め、順調に推移しました。ペプタイド部門は、世界的にコラーゲン市場が伸張し、健康食品用途を中心に医薬用途なども好調に推移しましたが、魚由来のコラーゲンペプチドは需要急増に伴う原料不足により価格が高騰し、採算面では軟調に推移しました。
この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、9,932百万円(前期比4.3%増)、営業利益は861百万円(同22.0%減)、セグメント利益は870百万円(同21.2%減)となりました。
(化粧品関連事業)
化粧品部門は、近年拡大し続けている通信販売市場のなかで、WEB経由での新規顧客の獲得及び販売促進に注力しPR活動の充実と拡大に努めた結果、ブランドの認知度が向上するとともに顧客数の回復が見え始めました。健康食品部門は、健康志向の高まりを背景に、引き続き「ニッピコラーゲン100」が好調に推移しました。なお、広告宣伝への投入額は若干拡大しましたが、売上高の伸張及び広告効率の向上により利益率の改善がみられました。
この結果、化粧品関連事業の売上高は、4,407百万円(前期比10.0%増)、営業利益は、267百万円(同13.3%増)、セグメント利益は143百万円(同31.8%増)となりました。
(皮革関連事業)
靴・袋物部門は、婦人靴用革及び輸入靴で不調が続くなかで、原皮買付から仕上がりに至るまでの丁寧な対応に注力することで品質及び供給の安定化に努めた結果、国内大手紳士靴メーカーを中心とした紳士靴用革が順調に推移しました。車輌部門は、主要顧客の受注に対応した良品質の製品を安定的に供給することに注力した結果、売上げは順調に推移しましたが、約定に基づく価格改定により利益率が低下しました。
この結果、皮革関連事業の売上高は、10,834百万円(前期比4.2%減)、営業利益は、378百万円(同32.2%減)、セグメント利益は324百万円(同37.1%減)となりました。
(賃貸・不動産事業)
再開発中の東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート、駐車場用地のほか、一部を仮設学校用地として足立区に期限付きで賃貸しております。また、大阪市浪速区の土地賃貸事業は、駐車場用地として引き続き賃貸しております。
この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、776百万円(前期比0.2%増)、営業利益は、611百万円(同0.4%増)、セグメント利益は1,483百万円(同3.1%増)となりました。
(食品その他事業)
穀物部門は、健康志向を背景とした有機穀物への需要が高まるなかで、新規顧客の獲得に注力し好調に推移しました。イタリア食材、肥料、iPS細胞関連、リンカー製品についても販売は堅調に推移したものの、為替などの影響もあり利益率は低下しました。
この結果、食品その他事業の売上高は、8,457百万円(前期比8.8%増)、営業利益は、180百万円(同4.1%減)、セグメント利益は171百万円(同4.5%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は67,910百万円となり、前連結会計年度末と比べ674百万円減少しました。これは主に建設中のコラーゲンペプチド製造工場に係る建設仮勘定の増加等により有形固定資産が1,342百万円増加した一方で、その支払いにより現金及び預金が1,171百万円減少したほか、商品及び製品が771百万円、投資有価証券が415百万円減少したことによるものです。
連結会計年度末における負債は、40,003百万円となり、前連結会計年度末と比べ414百万円減少しました。これは主に長期借入金が985百万円増加した一方で、未払法人税が405百万円、設備関係支払手形などのその他流動負債が1,242百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における純資産は、27,907百万円となり、前連結会計年度末と比べ259百万円減少し、自己資本比率は、40.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ1,171百万円減少し、3,948百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ税金等調整前当期純利益が835百万円(前期比51.5%減)の減益となりましたが、売上債権、たな卸資産が大きく減少した結果、317百万円(同18.5%増)収入が増加し、2,034百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ有形固定資産の取得による支出が大幅に増えた結果、2,587百万円(同429.5%増)支出が増加し、3,190百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ短期借入金は純減したものの、長期借入による収入が増加したことなどにより、29百万円の収入(前連結会計年度は、590百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入金額によっており、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
製品の性質上受注生産は行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。
しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度は、コラーゲン・ケーシング事業をはじめ、ゼラチン・ペプタイド、化粧品、皮革など事業セグメントごとに国内外の新規顧客の確保、販売活動に注力し、拡販とともに利益体質の強化に努めてまいりました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,514百万円増加し、43,651百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
主な要因といたしましては、皮革関連事業は、輸入靴の販売が大きく減少し、車輌用革は、原皮相場の下落に伴い、価格改定を余儀なくされ減収となりましたものの、コラーゲン・ケーシング事業においては、海外市場の拡販施策により販売数量を伸ばし、ゼラチン関連事業は、グミ用、ソフトカプセル用のゼラチン、健康食品市場の活況を背景にペプタイドが好調に推移し、また、化粧品関連事業の「ニッピコラーゲン100」が当連結会計年度におきましても続伸いたしました。これらを主な要因といたしまして、増収となりました。
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ1,174百万円減少し、831百万円(同58.6%減)となり、当連結会計年度における経常利益は前連結会計年度に比べ1,010百万円減少し、843百万円(同54.5%減)となりました。
主な要因といたしましては、コラーゲン・ケーシング事業においては、海外市場の在庫削減を意図した拡販により販売数量は伸びたものの、厳しい価格競争の激化に直面し、輸出価格が低調に推移したこと、生産面では、夏場の落雷被害や台風、長雨の影響などにより稼働率が大きく低下したこと、また、新工場の償却負担の増加により製造コストが上昇いたしました。ゼラチン関連事業においては、コラーゲン・ペプチドが健康志向を背景に伸張しましたが、主力の魚由来原料が超過需要により逼迫し、価格が高騰し製造原価を押し上げました。これらを主な要因といたしまして、減益となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ777百万円減少し、172百万円(同81.9%減)となりました。
主な要因といたしましては、特別利益が29百万円減少し、特別損失が151百万円減少したことにより、税金等調整前当期純利益が888百万円減少し、835百万円となりました。また、法人税等は、課税所得の減少により422百万円減少したものの、法人税等調整額は、繰延税金資産の取り崩しにより316百万円増加いたしました。これらを主な要因といたしまして、減益となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの各事業は、国内外市場で製品の販売を行う一方、製品原料や関連資材の買い付けを行っております。このため、それぞれの市場動向や規制、また、特に外国為替相場等の大きな変動が各事業の業績に大きな影響を与える場合があります。
そのほか当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 戦略的現状と見通し
コラーゲン・ケーシング、ゼラチン関連、化粧品関連、皮革関連などの各セグメントにおきましては、顧客や市場ニーズを取り入れた新商品開発により一層の高付加価値商品を投入するとともに、宣伝広告等により商品や企業の知名度の向上を図ってまいります。生産面では、工程の見直しなど、さまざまなコスト低減方法を模索し、販売面では適正な価格の見直しを行い、収益体制の改善、強化に努めてまいります。
また、賃貸・不動産事業におきましては、東京都足立区の千住地区と大阪市浪速区の難波所有地での工場跡地の開発事業が着実に進捗しており、一部は商業施設化しておりますが、残る区画についても早期の本格的な事業化を目指し、収益性を十分考慮した運用を行ってまいります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、2019年夏頃稼動予定のコラーゲンペプチド工場の建設資金約3,180百万円につきましては、既に2,683百万円支出しており、今後の設備資金の決済につきましては、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により調達できる見通しであります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、皮革事業において100年間に亘り、我が国のリーディングカンパニーとして製造・販売を行ってまいりました。その間、皮革事業で培った技術・知識・経験を礎に研究開発を重ね、新たにゼラチン・ぺプタイド事業を国内トップクラスに、また、コラーゲン・ケーシング事業を国内で唯一、世界の四大メーカーの一角を占めるまでに、更には、コラーゲン基礎化粧品「スキンケアジェル」と健康食品「ニッピコラーゲン100」の事業を当社主力事業のひとつに育成してまいりました。
これらの事業を更に充実拡大させ、以て当社の企業理念である社会貢献にこれまで以上に繋げていくことです。それを実現させる為に、既存の知財に加え新たな事業で得た技術・経験を生かし、また、顧客や社会の要望に応えられる高付加価値商品を世に送り出して行かねばなりません。
このように、既存事業の改良改善、さらには新規開発の取り組みを実行しつつ、企業体質の強化を図るとともに、これらを通じて社会への貢献を図ってまいります。
そのほか当社グループとしての問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、内外需ともに緩やかな回復基調が続きました。一方、海外経済については、概ね緩やかな回復傾向で推移したものの、貿易不均衡による通商問題の動向、中国経済の先行き、政策に関する不確実性など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況のなかで当社グループは、商品づくりの原点に立ち返り、顧客満足度の向上に努め、付加価値の高い商品開発に取り組むとともに、市場競争力の強化と業績拡大に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、43,651百万円(前期比3.6%増)となりました。営業利益は、コラーゲン・ケーシングの価格競争激化及びコラーゲンペプチドの魚由来原料の価格高騰を起因とする製造原価の高止まりが続いたことなどにより、831百万円(同58.6%減)、経常利益は、843百万円(同54.5%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、172百万円(同81.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。
(コラーゲン・ケーシング事業)
コラーゲン・ケーシング部門は、国内ソーセージ市場の停滞が続くなかで顧客の天然羊腸ケーシングへの志向性の高まりもあり、国内販売は前期に引き続き伸び悩みました。一方で、輸出販売は在庫削減を意図した拡販施策に注力した結果、売上げは伸張したものの、競合他社との激しい価格競争により収益面では厳しい状況で推移しました。また、製造部門におきましては、新工場の償却費に加え、在庫調整や自然災害などの影響を受けて稼働率が低下し、生産価格が上昇しました。
この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、9,242百万円(前期比5.6%増)、営業損失は108百万円(前連結会計年度の営業利益は775百万円)、セグメント損失は800百万円(前連結会計年度のセグメント利益は123百万円)となりました。
(ゼラチン関連事業)
ゼラチン部門は、健康食品及びグミキャンディ市場の価格競争が進むなかで、付加価値の高い商品の開発に努め、競合他社との差別化に取り組んだ結果、ソフトカプセル用途、グミキャンディ用途は好調に推移しました。また、コンビニエンスストア向けゼラチンは、新規用途の提案活動を積極的に行うことで採用地域の拡大に努め、順調に推移しました。ペプタイド部門は、世界的にコラーゲン市場が伸張し、健康食品用途を中心に医薬用途なども好調に推移しましたが、魚由来のコラーゲンペプチドは需要急増に伴う原料不足により価格が高騰し、採算面では軟調に推移しました。
この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、9,932百万円(前期比4.3%増)、営業利益は861百万円(同22.0%減)、セグメント利益は870百万円(同21.2%減)となりました。
(化粧品関連事業)
化粧品部門は、近年拡大し続けている通信販売市場のなかで、WEB経由での新規顧客の獲得及び販売促進に注力しPR活動の充実と拡大に努めた結果、ブランドの認知度が向上するとともに顧客数の回復が見え始めました。健康食品部門は、健康志向の高まりを背景に、引き続き「ニッピコラーゲン100」が好調に推移しました。なお、広告宣伝への投入額は若干拡大しましたが、売上高の伸張及び広告効率の向上により利益率の改善がみられました。
この結果、化粧品関連事業の売上高は、4,407百万円(前期比10.0%増)、営業利益は、267百万円(同13.3%増)、セグメント利益は143百万円(同31.8%増)となりました。
(皮革関連事業)
靴・袋物部門は、婦人靴用革及び輸入靴で不調が続くなかで、原皮買付から仕上がりに至るまでの丁寧な対応に注力することで品質及び供給の安定化に努めた結果、国内大手紳士靴メーカーを中心とした紳士靴用革が順調に推移しました。車輌部門は、主要顧客の受注に対応した良品質の製品を安定的に供給することに注力した結果、売上げは順調に推移しましたが、約定に基づく価格改定により利益率が低下しました。
この結果、皮革関連事業の売上高は、10,834百万円(前期比4.2%減)、営業利益は、378百万円(同32.2%減)、セグメント利益は324百万円(同37.1%減)となりました。
(賃貸・不動産事業)
再開発中の東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート、駐車場用地のほか、一部を仮設学校用地として足立区に期限付きで賃貸しております。また、大阪市浪速区の土地賃貸事業は、駐車場用地として引き続き賃貸しております。
この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、776百万円(前期比0.2%増)、営業利益は、611百万円(同0.4%増)、セグメント利益は1,483百万円(同3.1%増)となりました。
(食品その他事業)
穀物部門は、健康志向を背景とした有機穀物への需要が高まるなかで、新規顧客の獲得に注力し好調に推移しました。イタリア食材、肥料、iPS細胞関連、リンカー製品についても販売は堅調に推移したものの、為替などの影響もあり利益率は低下しました。
この結果、食品その他事業の売上高は、8,457百万円(前期比8.8%増)、営業利益は、180百万円(同4.1%減)、セグメント利益は171百万円(同4.5%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は67,910百万円となり、前連結会計年度末と比べ674百万円減少しました。これは主に建設中のコラーゲンペプチド製造工場に係る建設仮勘定の増加等により有形固定資産が1,342百万円増加した一方で、その支払いにより現金及び預金が1,171百万円減少したほか、商品及び製品が771百万円、投資有価証券が415百万円減少したことによるものです。
連結会計年度末における負債は、40,003百万円となり、前連結会計年度末と比べ414百万円減少しました。これは主に長期借入金が985百万円増加した一方で、未払法人税が405百万円、設備関係支払手形などのその他流動負債が1,242百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における純資産は、27,907百万円となり、前連結会計年度末と比べ259百万円減少し、自己資本比率は、40.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ1,171百万円減少し、3,948百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ税金等調整前当期純利益が835百万円(前期比51.5%減)の減益となりましたが、売上債権、たな卸資産が大きく減少した結果、317百万円(同18.5%増)収入が増加し、2,034百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ有形固定資産の取得による支出が大幅に増えた結果、2,587百万円(同429.5%増)支出が増加し、3,190百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ短期借入金は純減したものの、長期借入による収入が増加したことなどにより、29百万円の収入(前連結会計年度は、590百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| コラーゲン・ケーシング事業 | 8,290 | △3.6 |
| ゼラチン関連事業 | 5,946 | 13.8 |
| 化粧品関連事業 | 207 | 3.8 |
| 皮革関連事業 | 351 | △3.0 |
| 食品その他事業 | 183 | △4.7 |
| 合計 | 14,980 | 2.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ゼラチン関連事業 | 3,813 | 5.8 |
| 化粧品関連事業 | 1,137 | 17.9 |
| 皮革関連事業 | 9,658 | △2.9 |
| 食品その他事業 | 6,772 | 9.7 |
| 合計 | 21,382 | 3.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入金額によっており、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
製品の性質上受注生産は行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| コラーゲン・ケーシング事業 | 9,242 | 5.6 |
| ゼラチン関連事業 | 9,932 | 4.3 |
| 化粧品関連事業 | 4,407 | 10.0 |
| 皮革関連事業 | 10,834 | △4.2 |
| 賃貸・不動産事業 | 776 | 0.2 |
| 食品その他事業 | 8,457 | 8.8 |
| 合計 | 43,651 | 3.6 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。
しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度は、コラーゲン・ケーシング事業をはじめ、ゼラチン・ペプタイド、化粧品、皮革など事業セグメントごとに国内外の新規顧客の確保、販売活動に注力し、拡販とともに利益体質の強化に努めてまいりました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,514百万円増加し、43,651百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
主な要因といたしましては、皮革関連事業は、輸入靴の販売が大きく減少し、車輌用革は、原皮相場の下落に伴い、価格改定を余儀なくされ減収となりましたものの、コラーゲン・ケーシング事業においては、海外市場の拡販施策により販売数量を伸ばし、ゼラチン関連事業は、グミ用、ソフトカプセル用のゼラチン、健康食品市場の活況を背景にペプタイドが好調に推移し、また、化粧品関連事業の「ニッピコラーゲン100」が当連結会計年度におきましても続伸いたしました。これらを主な要因といたしまして、増収となりました。
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ1,174百万円減少し、831百万円(同58.6%減)となり、当連結会計年度における経常利益は前連結会計年度に比べ1,010百万円減少し、843百万円(同54.5%減)となりました。
主な要因といたしましては、コラーゲン・ケーシング事業においては、海外市場の在庫削減を意図した拡販により販売数量は伸びたものの、厳しい価格競争の激化に直面し、輸出価格が低調に推移したこと、生産面では、夏場の落雷被害や台風、長雨の影響などにより稼働率が大きく低下したこと、また、新工場の償却負担の増加により製造コストが上昇いたしました。ゼラチン関連事業においては、コラーゲン・ペプチドが健康志向を背景に伸張しましたが、主力の魚由来原料が超過需要により逼迫し、価格が高騰し製造原価を押し上げました。これらを主な要因といたしまして、減益となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ777百万円減少し、172百万円(同81.9%減)となりました。
主な要因といたしましては、特別利益が29百万円減少し、特別損失が151百万円減少したことにより、税金等調整前当期純利益が888百万円減少し、835百万円となりました。また、法人税等は、課税所得の減少により422百万円減少したものの、法人税等調整額は、繰延税金資産の取り崩しにより316百万円増加いたしました。これらを主な要因といたしまして、減益となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの各事業は、国内外市場で製品の販売を行う一方、製品原料や関連資材の買い付けを行っております。このため、それぞれの市場動向や規制、また、特に外国為替相場等の大きな変動が各事業の業績に大きな影響を与える場合があります。
そのほか当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 戦略的現状と見通し
コラーゲン・ケーシング、ゼラチン関連、化粧品関連、皮革関連などの各セグメントにおきましては、顧客や市場ニーズを取り入れた新商品開発により一層の高付加価値商品を投入するとともに、宣伝広告等により商品や企業の知名度の向上を図ってまいります。生産面では、工程の見直しなど、さまざまなコスト低減方法を模索し、販売面では適正な価格の見直しを行い、収益体制の改善、強化に努めてまいります。
また、賃貸・不動産事業におきましては、東京都足立区の千住地区と大阪市浪速区の難波所有地での工場跡地の開発事業が着実に進捗しており、一部は商業施設化しておりますが、残る区画についても早期の本格的な事業化を目指し、収益性を十分考慮した運用を行ってまいります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、2019年夏頃稼動予定のコラーゲンペプチド工場の建設資金約3,180百万円につきましては、既に2,683百万円支出しており、今後の設備資金の決済につきましては、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金により調達できる見通しであります。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、皮革事業において100年間に亘り、我が国のリーディングカンパニーとして製造・販売を行ってまいりました。その間、皮革事業で培った技術・知識・経験を礎に研究開発を重ね、新たにゼラチン・ぺプタイド事業を国内トップクラスに、また、コラーゲン・ケーシング事業を国内で唯一、世界の四大メーカーの一角を占めるまでに、更には、コラーゲン基礎化粧品「スキンケアジェル」と健康食品「ニッピコラーゲン100」の事業を当社主力事業のひとつに育成してまいりました。
これらの事業を更に充実拡大させ、以て当社の企業理念である社会貢献にこれまで以上に繋げていくことです。それを実現させる為に、既存の知財に加え新たな事業で得た技術・経験を生かし、また、顧客や社会の要望に応えられる高付加価値商品を世に送り出して行かねばなりません。
このように、既存事業の改良改善、さらには新規開発の取り組みを実行しつつ、企業体質の強化を図るとともに、これらを通じて社会への貢献を図ってまいります。
そのほか当社グループとしての問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。