有価証券報告書-第179期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 10:22
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が進むなか、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続や不安定な世界情勢、金融・資本市場の変動などの影響による下振れリスクもあり、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)で掲げた「企業価値向上を実現するためのROE7%の確実な達成」をはじめとした基本方針に基づき、各種施策に取組んでまいりました。当連結会計年度は、コラーゲン・ケーシング事業における多品種少量化の進展に伴う生産性の低下や、皮革関連事業において中国を中心とした自動車市場の低迷の影響を受け販売が減少したことなどにより、それぞれ減益となりました。一方、ゼラチン関連事業及び化粧品関連事業が順調に推移したことなどにより、利益面では増益となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、47,252百万円(前期比3.8%減)、営業利益は、4,153百万円(同14.5%増)、経常利益は、4,206百万円(同16.4%増)となりました。また、コラーゲン・ケーシング事業において一部不採算製造設備の整理を実施し減損損失438百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,832百万円(同15.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。
(コラーゲン・ケーシング事業)
国内販売は、ウィンナーサイズ及び着色ケーシングが堅調に推移した一方、フランクサイズは夏場の天候の影響などにより需要が伸び悩み、苦戦しました。輸出販売は、北米向けが好調に推移した一方、アジア向けは価格競争の激化により減収となりました。利益面では、原料費や人件費の上昇に加え、販売品目の多品種少量化や夏期の高温多湿などによる生産効率の低下により、減益となりました。
この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、9,236百万円(前期比1.0%減)、営業利益及びセグメント利益は、812百万円(同30.3%減)となりました。
(ゼラチン関連事業)
ゼラチンの販売は、ソフトカプセル用途及び食品用途が苦戦し、減収となりました。ペプタイドの販売は、国内の医薬用途が好調に推移した一方、海外では価格競争の激化により苦戦し、全体では減収となりました。利益面では、原料価格が安定してきたことに加え、由来原料や原料供給国の見直し、生産性の改善などによりコストダウンを図り、増益となりました。
この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、12,585百万円(同5.0%減)、営業利益は、2,372百万円(同49.3%増)、セグメント利益は、2,376百万円(同49.2%増)となりました。
(化粧品関連事業)
化粧品の販売は、キャンペーンの効果もあり、堅調に推移しました。健康食品の販売は、物価高騰による消費マインドへの影響はあったものの、「ニッピコラーゲン100」の固定客化が引き続き進んだことにより、好調に推移しました。利益面では、化粧品及び健康食品の販売がともに順調に推移したことなどにより、広告費の増加を吸収し、増収増益となりました。
この結果、化粧品関連事業の売上高は、8,256百万円(同7.2%増)、営業利益及びセグメント利益は、1,339百万円(同31.9%増)となりました。
(皮革関連事業)
皮革の販売は、アパレル用途及びオンラインショップ向けが順調に推移した一方、紳士・婦人靴用革は、革靴需要の減少により苦戦しました。また、ハンドル用革の販売は、中国経済の減速による需要の低迷の影響を受け、減収減益となりました。
この結果、皮革関連事業の売上高は、5,852百万円(同19.0%減)、営業利益及びセグメント利益は、167百万円(同20.2%減)となりました。
(賃貸・不動産事業)
東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート及び駐車場用地として有効活用を図っております。また、大阪府大阪市の土地賃貸事業は、中央区心斎橋における商業施設用地並びに浪速区なんばにおける「なんば パークス サウス」(タイの高級ホテル、ライフスタイル型ホテル及びオフィスビル用地)として活用しております。
この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、1,058百万円(同0.3%減)、営業利益は、826百万円(同1.2%減)、セグメント利益は、827百万円(同1.2%減)となりました。
(食品その他事業)
有機穀物は、安定した需要を背景に堅調に推移しました。外食産業向けのイタリア輸入食材は、概ね堅調に推移し、販管費の増加はあったものの、利益面でも底堅く推移しました。一方、バイオ関連製品は、一部製品の販売が想定を下回ったことに加え、人件費や設備関連費用の増加等もあり、減収減益となりました。
この結果、食品その他事業の売上高は、10,263百万円(同3.0%減)、営業利益は、572百万円(同3.9%減)、セグメント利益は、567百万円(同4.1%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は70,126百万円となり、前連結会計年度末と比べ46百万円減少しました。これは主に、投資有価証券が1,242百万円増加しましたが、商品及び製品が324百万円、有形固定資産が1,032百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における負債は、28,196百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,406百万円減少しました。これは主に、電子記録債務が933百万円、繰延税金負債が438百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が2,460百万円、短期借入金が224百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における純資産は、41,929百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,359百万円増加し、自己資本比率は、58.6%となりました。これは主に、自己株買付により自己株式を999百万円取得した一方で、利益剰余金が1,106百万円、有価証券評価差額金が899百万円増加したことなどによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ178百万円減少し、8,581百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,015百万円の収入(前連結会計年度は4,652百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,879百万円の計上、減価償却費983百万円の計上、減損損失438百万円の計上、仕入債務の減少1,539百万円、法人税等の支払額1,038百万円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、395百万円の支出(前連結会計年度は815百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入150百万円、有形固定資産の取得による支出537百万円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,834百万円の支出(前連結会計年度は3,750百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,000百万円、長期借入金の返済による支出3,733百万円、自己株式の取得による支出1,001百万円、配当金の支払額1,725百万円などによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
コラーゲン・ケーシング事業8,3790.0
ゼラチン関連事業8,117△6.7
化粧品関連事業192△6.1
皮革関連事業209△25.2
食品その他事業344△10.8
合計17,244△4.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)
ゼラチン関連事業3,714△2.7
化粧品関連事業2,2210.9
皮革関連事業5,165△19.0
食品その他事業7,686△4.6
合計18,787△8.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
c. 受注実績
製品の性質上受注生産は行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
コラーゲン・ケーシング事業9,236△1.0
ゼラチン関連事業12,585△5.0
化粧品関連事業8,2567.2
皮革関連事業5,852△19.0
賃貸・不動産事業1,058△0.3
食品その他事業10,263△3.0
合計47,252△3.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度は、中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)で掲げた「企業価値向上を実現するためのROE7%の確実な達成」をはじめとした基本方針に基づき、各種施策に取組んでまいりました。
(経営成績)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,889百万円減少し、47,252百万円(前期比3.8%減)となりました。
主な増減要因は、ゼラチン関連事業では、ソフトカプセル用途及び食品用途の販売が苦戦して減収となり、ペプタイドの販売では、価格競争の激化もありアジア向けの輸出販売が減少しました。また、皮革関連事業では、革靴需要の減少や中国経済の減速によるハンドル用革の需要減などが重なり売上高が減少したことなどが主な要因であります。
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ525百万円増加し、4,153百万円(同14.5%増)となりました。
主な増減要因は、コラーゲン・ケーシング事業では、原材料、人件費などの各種コスト増や、夏期の高温多湿による製造数量の伸び悩みにより、収益性が低下し減益となりました。一方、ゼラチン関連事業では、原料価格が多少の落ち着きを見せて収益の安定化に寄与するとともに、原料供給国の見直し等の施策により、円安傾向が進むなかでも為替変動の影響を低減することができ、収益性が向上しました。また、化粧品関連事業では、各種営業施策の効果で販売が順調に推移したことにより、広告費の増加を吸収し増益したことなどが主な要因であります。
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ591百万円増加し、4,206百万円(同16.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、コラーゲン・ケーシング事業において一部不採算製造設備の整理を実施し減損損失438百万円を計上しましたが、前連結会計年度に比べ374百万円増加し、2,832百万円(同15.3%増)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度における流動資産は、27,246百万円となり、前連結会計年度末と比べ327百万円減少し、固定資産は、42,878百万円となり、前連結会計年度末と比べ281百万円増加しました。
当連結会計年度における流動負債は、12,968百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,724百万円減少し、固定負債は、15,228百万円となり、前連結会計年度末と比べ317百万円増加しました。
当連結会計年度における純資産は、41,929百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,359百万円増加しました。なお、自己資本比率は、仕入債務が大きく減少し流動負債が低下した一方、純資産が増加したことににより、56.8%から58.6%に上昇しました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・商品などの仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業活動資金であります。それ以外の投資などを目的とした資金需要は、生産設備をはじめ事業拡大及び賃貸事業に伴う投資となっております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、資金の流動性に関する対応としては、現在未使用の状況にあるコミットメントライン枠の活用があります。短期的には手許現預金は、高水準の状態にありますが、今後は、国内外の経済情勢が不確実性の高いことを認識したうえで、設備投資を進める中で手許現預金及び有利子負債を活用してまいります。
なお、資金調達に影響を及ぼす財務制限条項等への抵触リスクは、現状においてはグループ会社ともに低いと判断しております。また、今後の有利子負債の約定弁済につきましても手許現預金及び営業キャッシュ・フローなどで履行できると判断しております。
当連結会計年度末の現預金は、前連結会計年度末と比べ178百万円減少しておりますが、配当原資の増加及び仕入債務の減少が主な要因であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。
国内外情勢に起因する物価動向、消費動向が不透明さを増すなか、国内景気は少しずつ軌道修正しながら維持、回復していくものと想定し、当社における会計上の見積もり(繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金の計上、固定資産の減損等)を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
④ 戦略的現状と見通し
当社グループとしての戦略的現状につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
次期の見通しにつきましては、賃上げによる実質賃金の上昇により景気の回復が進むと期待される一方、中東情勢の緊迫化による原材料・エネルギー価格の高騰、為替の変動や金利の上昇などのリスクが高まり、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
このような環境の下で当社グループは、2025年5月に公表した中期経営計画に基づき、引き続き、生産性の向上を最大限に図り、既存事業の収益基盤の強化とともに、成長分野への戦略的投資を進めてまいります。
2027年3月期の連結業績見通しは、売上高につきましては当連結会計年度に計画未達となった事業領域における営業活動の強化を図り、50,000百万円(前期比5.8%増)を見込んでおります。また利益面では、人件費やエネルギーコスト増の影響を考慮し、営業利益4,100百万円(同1.3%減)、経常利益4,100百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,800百万円(同1.1%減)を見込んでおります。
詳細につきましては、当社ホームページ掲載の「中期経営計画(2026.3-2028.3)」をご参照ください。
(アドレス https://www.nippi-inc.co.jp/ir/policy/mid_tern.html)。

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