有価証券報告書-第167期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 11:03
【資料】
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【項目】
138項目

研究開発活動


当連結会計年度の研究開発活動は、新規製品と新技術の開発、既存製品の改良及び高付加価値化のためにコラーゲン、ゼラチン、ラミニンに代表される細胞外マトリックスを対象として、生化学、分子生物学、細胞生物学、栄養学、生理学等の基礎研究及び再生医療分野向けの応用開発を行っております。
具体的な研究開発項目につきましては、以下の通りであります。
(1) 安全性の高い医療用コラーゲン、化粧品用コラーゲンの素材開発及び用途開発に取り組んでおります。また、医療用高分子ゼラチン及びコラーゲンの市場へ開発製品や試薬などの供給を開始しております。
(2) 大阪大学、京都大学との共同研究から生まれたiPS,ES細胞を飛躍的に効率良く培養できる新規細胞培養基質「iMatrix-511」の製品化に成功し、昨年度より市場に提供を開始しました。本製品は、研究用のみならず、再生医療分野での利用が期待されており、国内外から注目を浴びております。
(3) コラーゲン健康食品については、コラーゲン経口摂取に関する効能データを取得し、作用メカニズムの研究も行っております。また、新機能を付加したコラーゲン・ペプチド商品の開発を進めております。
(4) 狂牛病検査キット(ニッピブルBSE検査キット)につきましては、平成20年度より営業活動を開始し、その性能性と操作性の良さが受け入れられ、本年は国内市場をほぼ独占しております。また、同時に開発したバイオマッシャー等理化学器具も販売をしております。
(5) 当研究所の研究能力を活用して、ペプチド・シークエンス、アミノ酸分析、コラーゲン各種分析等の受託研究を受注し、国内外の企業、研究機関から高く評価されております。
(6) 当社で発見しました新規のコラーゲン分解酵素(コラゲナーゼ)についての組み換え蛋白質製造法を確立し、外部機関と共同で医療応用のための研究開発を行っております。昨年度より試薬として販売を開始しました。
上記のほか、化学架橋性ポリ塩化ビニルを応用した電線被膜、遮熱塩ビフィルム、マスキングシート等の既存製品の改良・改善、並びに新製品として高性能チューブ、難燃性ガスケット他の開発を行っております。また、他企業と共同で防虫用フィルムの開発を行っております。
当連結会計年度の研究開発費の金額は、123百万円であります。
なお、研究開発費の金額の内容は、研究開発のために新規に購入、支出した直接的費用であり、人件費、減価償却費等の費用は含めておりません。
また、事業のセグメント別の研究開発費は、バイオマトリックス研究所において各セグメントの総合的、横断的研究開発活動を行っていること、また、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象としていないことから区分しておりません。