有価証券報告書-第99期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/28 14:03
【資料】
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【項目】
135項目
(3)【監査の状況】
①監査役監査の状況
(ⅰ)監査役監査の体制
監査役の人数は4名であり、うち過半数の3名が当社の独立性の基準を満たした社外監査役です。監査役のうち1名は女性です。また、監査役の職務を補助すべき組織として、監査役会事務局を設置しています。
監査役竜野哲夫氏は、当社経理部門における長年の経験があり、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。社外監査役石塚達郎氏は、会社経営について豊富な経験を有しています。社外監査役川島勇氏は、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しています。また、社外監査役松山遙氏は、法曹界における豊富な経験と法律やコンプライアンスに関する高度な知見を有しています。
(ⅱ)監査役及び監査役会の活動状況
監査役会は、監査の方針、監査計画等を定め、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほか、取締役等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。2023年度においては、「内部統制に関する基本方針」に掲げられたコンプライアンス体制やリスク管理体制、財務諸表の信頼性確保のための体制等の内部統制システムに係る事項が、当社グループとして十分に整備され運用されているかを適切に監視・検証することを監査の基本方針とした上で、計画的かつ効率的な監査の実施に努めました。
取締役会開催に先立ち月次に監査役会を開催する他、必要に応じて随時開催しており、当連結会計年度においては、合計14回の監査役会を開催しました。各監査役の地位、監査役会及び取締役会への出席状況、監査役会における年間を通じた決議・協議・報告等の内容は以下のとおりであり、監査役会の1回あたりの所要時間は約2時間でした。
<出席状況>
氏名当社における地位常勤監査役監査役会取締役会
竜野 哲夫監査役14回中14回
(監査役会議長)
14回中14回
川島 勇社外監査役(独立役員)11回中11回(注1)11回中11回(注1)
石塚 達郎社外監査役(独立役員)14回中14回14回中14回
松山 遙社外監査役(独立役員)11回中10回(注1)11回中11回(注1)

注 1 川島勇氏及び松山遙氏は、2023年3月30日付で監査役に就任したため、他の監査役と出席対象の監査役会及び取締役会の回数が異なります。
なお、2023年3月30日付で監査役を退任した森本芳之氏及び竹岡八重子氏の当連結会計年度における監査役会及び取締役会への出席状況は以下のとおりです。
氏名監査役会取締役会
森本 芳之⦅3回中3回⦆⦅3回中3回⦆
竹岡 八重子⦅3回中3回⦆⦅3回中3回⦆

<決議・報告等の内容>決議及び協議事項:監査役会の議長並びに常勤監査役の選定、監査役会監査方針及び監査計画、会計監査人の再任可否、監査報告書及び会計監査人の監査報酬額の同意、監査役の報酬に関する事項、等
報告事項 :本社各部門・事業所等に対する監査結果、及び子会社等に対する調査結果、経営会議その他出席した重要会議の概要及び結果、会計監査人の監査結果、等
(ⅲ)監査役の主な活動
監査役は、監査役会が定めた監査役監査基準に準拠し、監査方針、監査計画等に従い、取締役及び内部監査部門等と意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めるとともに、取締役会、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席し、重要な書類等の閲覧、本社各部門や事業所における業務及び財産の状況の調査、子会社調査等を行い、監査役会に報告しました。また、取締役等から内部統制システムの構築及び運用の状況について定期的に報告を受け、検証するとともに、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証しました。
常勤監査役である竜野哲夫氏及び川島勇氏(社外監査役)は、監査環境の整備及び社内の情報の収集に積極的に努め、内部統制システムの構築及び運用の状況を日常的に監視し検証した上で、他の監査役との情報共有を行いました。
なお、社外監査役の選任理由等については、「(2)役員の状況 ②社外役員の状況」に記載しています。
監査役の具体的な監査活動内容は以下のとおりです。
イ 取締役の職務執行状況の把握
社内取締役(年9回)、社外取締役(年2回)との定期的な会合を持ち、業務執行状況やコーポレート・ガバナンスに関する意見交換を行い、監査役としての提言を実施しました。
ロ 本社各部門や事業所における事業管理、内部統制状況の把握
本社各部門(カンパニー、SBU、コーポレート)や事業所の経営幹部に対するヒアリングを通した監査により、事業管理状況並びに内部統制状況を把握し、各部門の課題や改善事項について執行側に都度報告を実施しました。
ハ 子会社等の経営管理、内部統制状況の把握
国内外グループ関係会社の経営幹部に対するヒアリングを通した調査により、経営管理状況並びに内部統制状況を把握し、各社の課題や改善事項について執行側に都度報告を実施しました。
ニ 内部監査部門とのコミュニケーション
月次の会合を持ち、内部監査部門の内部監査結果、並びに監査役の監査結果の情報交換を実施しました。また、内部統制に関する関係会社の課題や改善事項につき意見交換を実施しました。
ホ 会計監査人とのコミュニケーション
定期、不定期の会合において、意見交換を実施しました。具体的な連携内容については、「(ⅳ)監査役及び監査役会と会計監査人との連携内容」に記載しています。
(ⅳ)監査役及び監査役会と会計監査人との連携内容
監査役及び監査役会は、会計監査人との定期、不定期の会合を持ち、期末会社法監査結果、当事業年度の監査計画、四半期毎の監査結果レビューの報告を受け、課題や改善事項につき議論を深めました。特に監査上の主要な検討事項については、四半期毎に該当事象となる可能性について活発な意見交換を実施しました。又、子会社等のガバナンスに対する有効かつ効率的な調査の為に、DXを活用した手法の検討等についても議論を進めました。期末には、会計監査人の自己評価の報告と意見交換、並びに決算に向けた留意点の聴取等も実施しました。
②内部監査の状況
(ⅰ)内部監査の体制等
内部監査については、監査部及び欧米、中国にグループで約40名の内部監査人員を配置し、年度監査計画に基づき、海外グループ会社も含め、内部統制システムが有効に機能していることを合理的に保証するとともに、内部統制システムをより有効で効率的に機能させるための提言を行うこととしています。監査部は、社長執行役員に直属し、公正かつ独立の立場で、内部監査を通して、当社グループの経営諸活動に関わる内部統制システムの整備、運用状況を調査・評価し、これに基づいて意見を述べる役割を担っています。内部監査の結果は、社長執行役員のみならず監査役に毎月報告し、意見・情報交換を実施しています。また、取締役会には、半期毎に定期報告を行っています。
(ⅱ)内部監査、監査役監査及び会計監査の相互連携並びに当該監査と内部統制部門との関係について
監査役(含む社外監査役)は、会計監査人との会合を開催し、会計監査の実施経過やその結果等の情報を入手するとともに、会計監査人からの報告や意見交換を通じ、連携して監査の実効性を高めることに努めています。また、内部監査機能を有する監査部と定期的な会合を開催し、内部監査の実施経過及びその結果等の情報を入手するとともに、監査部からの報告や意見交換を通じ、連携して監査の実効性を高めることに努めています。
また、監査役は、取締役会に出席し、コンプライアンスの状況及び内部監査結果を含む内部統制システムの整備・運用状況について定期的に把握しています。さらに、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席し、代表取締役との会合を定期的に開催しています。
③ 会計監査の状況
(ⅰ) 会計監査の体制等
当社は、当連結会計年度の会計監査業務を有限責任 あずさ監査法人に委嘱しています。有限責任 あずさ監査法人の継続監査年数は18年となります。
当連結会計年度において会計監査業務を執行した公認会計士の氏名及び継続監査年数は、以下のとおりです。
氏名継続監査年数
羽太 典明2年
小川 勤4年
梶原 崇宏5年

また、当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士11名、その他34名です。
なお、監査役、監査部及び会計監査人は、報告や意見交換を通じ適宜連携し、監査の実効性を高めるとともに、その充実を図っています。
監査役会は、会計監査人の独立性、品質管理の状況、職務遂行体制の適切性、グローバルな事業展開に対するグループ監査の状況等を総合的に評価して、会計監査人を選定しています。
監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、解任が相当と認められる場合には、監査役の全員の同意に基づき会計監査人を解任します。
また、監査役会は、会計監査人の独立性、職務執行状況等を総合的に勘案し、必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。
監査役会は、会計監査人の独立性の保持、適切な監査計画の策定及びその効果的かつ効率的な実施、関係各部署とのコミュニケーション、グループ監査の状況並びに不正リスクへの対応等について評価を行った結果、会計監査人は適切に業務を遂行していると判断しています。
(ⅱ) 監査報酬の内容等
イ. 監査公認会計士等に対する報酬の内容
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)
提出会社13011632
連結子会社715805
20272437

(前連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、合意された手続業務です。
(当連結会計年度)
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、合意された手続業務です。
ロ. 監査公認会計士等と同一のネットワーク(KPMG)に属する組織に対する報酬の内容
区分前連結会計年度当連結会計年度
監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)監査証明業務に基づく報酬(百万円)非監査業務に基づく報酬(百万円)
提出会社-21-14
連結子会社662157715203
662178715217

(前連結会計年度)
当社及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属しているKPMGのメンバーファームに対して支払っている非監査業務の内容は、海外税務申告関連業務等です。
(当連結会計年度)
当社及び連結子会社が監査公認会計士等と同一のネットワークに属しているKPMGのメンバーファームに対して支払っている非監査業務の内容は、海外税務申告関連業務等です。
ハ. その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
(前連結会計年度)
該当事項はありません。
(当連結会計年度)
該当事項はありません。
ニ. 監査報酬の決定方針
当社の監査報酬額については、事業規模、監査日程の十分性・効率性等を勘案し、監査公認会計士と十分に協議を行った上、監査役会の同意を得て決定しております。
ホ. 監査役会が会計監査人の報酬等に同意した理由
監査役会は、会計監査人の監査計画の内容、職務遂行状況及び監査報酬見積もりの算出根拠等を確認し、必要な検証を行った結果、会計監査人の監査報酬額に同意しています。