有価証券報告書-第83期(平成29年3月21日-平成30年3月20日)

【提出】
2018/06/14 13:39
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業業績を背景として、雇用環境や個人所得の改善が進み、個人消費も上昇の兆しがみられるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、先行きにつきましては、国内政治の不安定な情勢並びに米国を発端とする貿易摩擦の懸念など、不透明な状況が続くと見込まれます。
このような状況のなか、当社グループは、当期を2年目とする中期経営計画(第82期~第84期)『Next Stage ISHIZUKA 84』において、「グループ総合力の結集」をコンセプトとし、営業利益の安定的確保・有利子負債の削減・グループを横断した機能強化に向け取り組んでおります。
売上高につきましては、主要セグメントはプラスチック容器関連を除き伸び悩みましたが、その他セグメントの抗菌剤が海外での販売を順調に拡大したこともあり、グループ全体の売上高は70,957百万円(前期比0.3%減)となりました。利益につきましては、エネルギー価格の高騰により、営業利益は2,582百万円(前期比11.3%減)、経常利益は1,998百万円(前期比20.7%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,667百万円(前期比14.7%増)となりましたが、 これは、連結子会社である亞徳利玻璃(珠海)有限公司の閉鎖に伴い、同社に対する貸付金放棄の申請が中国外貨管理局に受理され、課税所得計算上、貸倒損失として損金処理されることから税金費用が大きく減少したことによるものです。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
ガラスびん関連
ガラスびんは、ビールびんがビール値上げ前の受注の増加により出荷を伸ばしましたが、前期に旺盛であった飲料水びんの出荷が一巡したことに加えウイスキーびんや焼酎びんの出荷も減少し、売上高は18,522百万円(前期比1.1%減)となりました。
ハウスウェア関連
ガラス食器は、企業向け景品及び貯蔵びんの出荷が減少しました。陶磁器は、海外のホテル・レストラン向け及びエアライン向けの受注が増加しましたが、国内はネット販売の売上は伸びたものの百貨店や法人向け、ホテル・レストラン向けの受注が減少し、セグメント全体の売上高は14,187百万円(前期比0.8%減)となりました。
紙容器関連
紙容器は、一部ユーザーにおける新形状容器への移行などにより出荷数量は伸び悩み、売上高は7,283百万円(前期比3.1%減)となりました。
プラスチック容器関連
プラスチック容器は、主要ユーザーの出荷数量は堅調に推移しましたが、小型のPETボトル用プリフォームの販売が増加するなど品種構成の変化などもあり、売上高は25,161百万円(前期比0.3%増)となりました。
産業器材関連
産業器材は、家庭向けの一般用トッププレートの受注は増加したものの、高級機種や業務用などの受注が減少し、売上高は1,972百万円(前期比3.1%減)となりました。
その他
抗菌剤は、アジアや欧州をはじめとする海外での販売が順調に拡大しました。一方、金属キャップは医薬品用の出荷が伸び悩みましたが、セグメント全体の売上高は3,830百万円(前期比8.6%増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ783百万円増加し、6,720百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、6,954百万円(前年同期は7,527百万円の資金増加)となりました。資金増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費及びたな卸資産の減少等によるものです。
一方、資金減少の主な要因は、法人税等の支払額及び仕入債務の減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4,861百万円(前年同期は3,840百万円の資金減少)となりました。資金減少の主な要因は、有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,276百万円(前年同期は1,546百万円の資金減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入及び社債の発行による収入並びに長期借入金の返済による支出及び社債の償還による支出によるものです。