有価証券報告書-第66期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 15:19
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注記事項-金融商品、連結財務諸表(IFRS)

31.金融商品
(1)資本管理
当社は、高成長・高収益企業の実現に向けて、売上高及び税引前利益の持続的な2桁成長を目指しています。併せて、経営の効率性の判断として重視されている親会社の所有者に帰属する持分当期利益率(ROE)についても重要な指標と捉え、その向上に取り組んでいます。
当社は、設備投資や研究開発、M&A等、持続的な企業成長に向けて経営資源を活用するとともに、必要な投資資金を上回る手元資金を有する場合は、キャッシュ・フローの一定の範囲内で、自社株買い等の株主還元の充実に努めています。
親会社の所有者に帰属する持分当期利益率(ROE)は次のとおりです。
(%)
前連結会計年度
(自 2018年 4月 1日
至 2019年 3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年 4月 1日
至 2020年 3月31日)
親会社の所有者に帰属する持分当期利益率(ROE)4.54.6

(2)財務上のリスク管理
当社は、為替相場、金利、株価などの変動による市場リスクにさらされています。当社ではデリバティブを用いて、これらのリスクをヘッジしていますが、トレーディング目的のデリバティブは保有していません。当社では、主に金融商品の市場価値を基本に、前述のリスク及びその他の潜在的なリスクを回避するためにリスク管理方針及び手続きを設定して、市場リスクを定期的に評価しています。
(3)信用リスク管理
当社は、主に、営業債権に係る取引先の信用リスク及びデリバティブに係る契約相手の信用リスクにさらされています。
当社は、債務不履行の定義を「債務者である取引先が、正当な事由なく債務を履行せずに回収が不能になること」と定義し、期日経過が3ヵ月超となる場合、債務不履行とみなしています。営業債権については、与信管理規定等に基づいて、取引先に対して与信限度額を設定し、取引先の財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図るため、期日経過債権の回収期間、経験値並びに現在の経営環境を含む様々な要因を考慮し、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行っています。
デリバティブ取引については、信用力の高い相手と取引すること、取引金額を限定すること、及び契約相手の財政状態を監視することで、信用リスクを最小限に抑えています。
なお、特定の取引先に対する信用リスクの集中は発生していません。また、金融資産の信用リスクに係る最大エクスポージャーは、連結財政状態計算書における帳簿価額です。
貸倒引当金の増減は次のとおりです。
(百万円)
前連結会計年度
(自 2018年 4月 1日
至 2019年 3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年 4月 1日
至 2020年 3月31日)
期首残高4,2763,985
期中増加額4051,921
期中減少額(目的使用)△106△82
期中減少額(戻入)△491△615
在外営業活動体の換算差額△99△214
期末残高3,9854,995

前連結会計年度及び当連結会計年度において、貸倒引当金に重要な影響を与える帳簿価額の著しい変動はありません。
貸倒引当金の計上対象となる金融資産の帳簿価額の総額は次のとおりです。
a.営業債権
(百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
期日経過なし290,555265,089
期日経過後3ヵ月以内23,53022,394
期日経過後3ヵ月超1年以内3,2391,939
期日経過後1年超1,4691,553
合 計318,793290,975

前連結会計年度及び当連結会計年度において、直接償却し、依然として回収活動の対象としている金融資産の契約残高に重要性はありません。
b.営業債権以外の債権等
営業債権以外の債権等については、信用リスクが著しく増加していると判断したものは無く、その帳簿価額に対する信用リスクに重要性はありません。
(4)流動性リスク管理
流動性リスクは、当社が期限の到来した金融負債の返済義務を履行するにあたり、支払期日にその支払を実行できなくなるリスクです。当社は、当連結会計年度末において十分な規模の現金及び現金同等物を保有しているほか、換金性の高い金融資産も保有していることから、将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないと認識しています。
当社は、主な短期的な資金需要として、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払等を見込んでいます。当社の短期的な資金調達の源泉は主に営業活動によって獲得した現金であり、自己資金の範囲で資金需要に対応できると考えています。従って、現時点では格付機関による信用格付に影響を与えるような外部からの資金調達を行う予定はありません。しかしながら、万一、営業活動によって十分な現金が得られなかった場合、当社は短期借入金、長期借入金といった外部からの資金調達や社債、株式の発行といった他の資金調達源泉を有しています。当社の自己資本比率は引き続き強固な財務体質を保っており、必要な資金を比較的低いコストで外部から調達することができると考えています。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末における主な金融負債の期日別の残高は次のとおりです。
前連結会計年度(2019年3月31日) (百万円)
帳簿価額契約上の金額1年以内1年超5年以内5年超
非デリバティブ金融負債:
借入金9,8609,8604,2045,420236
営業債務及びその他の債務186,281186,281186,281--
その他の金融負債1,0291,0291,029--
合 計197,170197,170191,5145,420236
デリバティブ金融負債:
その他の金融負債1,3881,3881,388--

当連結会計年度(2020年3月31日) (百万円)
帳簿価額契約上の金額1年以内1年超5年以内5年超
非デリバティブ金融負債:
借入金79,99579,99535,02544,845125
営業債務及びその他の債務173,300173,300173,300--
リース負債47,32448,64815,56721,41011,671
合 計300,619301,943223,89266,25511,796
デリバティブ金融負債:
その他の金融負債1,5441,5441,544--

(5)為替リスク管理
当社は国内外で事業を行っているため為替レートの変動の影響を受けますが、主に短期の為替予約を行うことにより、この影響の軽減に努めています。しかし、為替レートの変動は、常に当社の事業活動の成果や海外資産の価値及び生産コストに影響を与えるため、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへ影響を及ぼす可能性があり、事業活動の結果について期間ごとに比較することを困難にする場合があります。
為替レートの変動は、当社と海外の競合企業が同一市場で販売する製品の価格競争にも悪影響を及ぼす場合があり、さらに、当社の事業活動に必要な輸入品の仕入価格にも悪影響を及ぼす場合があります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、為替レートが1円円高になった場合の、税引前利益への影響額は次のとおりです。
(百万円)
前連結会計年度
(自 2018年 4月 1日
至 2019年 3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年 4月 1日
至 2020年 3月31日)
米ドル△1,159△759
ユーロ△1,091△1,057

(6)金利リスク管理
当社は連結財政状態計算書において、「借入金」及び「リース負債」を計上していますが、これらの有利子負債に係る金利リスクが当社の純損益及びキャッシュ・フローに与える影響は軽微であるため、金利感応度分析は行っていません。
(7)市場価格の変動リスク管理
当社は取引関係の維持・向上等を目的として、当社の関係会社以外の資本性金融商品に投資しています。その主たる投資は日本の通信サービス・プロバイダ-であるKDDI㈱の株式への投資です。KDDI㈱の株式への投資は当社の総資産の約30%を占めており、KDDI㈱の株式の市場価格の変動は、当社の財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社が期末日現在において保有するKDDI㈱の株式の市場価格が10%変動した場合に、その他の包括利益(税効果控除前)が受ける影響は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ79,920百万円及び106,896百万円です。ただし、本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としています。
当社が保有する資本性金融商品の一部である政策保有株式については、取引関係の強化、維持、及び株式保有による収益獲得を通じた企業成長、並びに企業の社会的意義等を踏まえ、中長期的に企業価値を向上させるという視点に立ち、保有しています。これら政策保有株式を含む資本性金融商品については、その保有意義について定期的に経済合理性の確認を行い、保有意義がないと判断したものについては売却する予定ですが、市況によっては当社が望む時期、または価格での売却ができない可能性があります。
(8)デリバティブ及びヘッジ
当社は外国為替リスク管理方針により、為替レートの変動によるキャッシュ・フローの変動を抑えるためのデリバティブとして先物為替予約を利用しています。為替レートの変動は、当社の収益性、キャッシュ・フロー、海外の競合会社の事業及び(または)価格政策に影響を与えるため、当社の経営成績及び競合状態にリスクをもたらします。また、為替レートの変動は、外国通貨による輸出売上や原材料等の購入に限らず海外取引全般に影響を与えます。
外国為替レートの変動リスクにさらされないようにするためにデリバティブを利用しますが、これにより信用リスクにさらされることになります。信用リスクは、契約相手がデリバティブ契約上の義務を履行しないことにより発生します。デリバティブ契約の市場価値が当社にとって有利で契約相手に支払義務がある場合には、当社にとって回収リスクが発生します。デリバティブ契約の市場価値が当社にとって不利で当社に支払義務がある場合には、回収リスクは発生しません。当社は(a)信用力の高い相手と取引する、(b)取引金額を限定する、(c)契約相手の財政状態を監視する、ことでデリバティブの信用リスクを最小限に抑えています。
なお、当社はトレーディング目的のデリバティブを保有または発行していません。
また、当社の持分法適用関連会社は、金利の変動による重要で予測不可能なキャッシュ・フローの変動を最小限に抑えるためのデリバティブとして金利スワップを利用しており、信用力の高い特定の相手と限定した金額で取引を行うことで信用リスクを最小限に抑えています。
a.キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社は、一部の外国通貨による購入契約や販売契約等の予定取引に関し、為替レートの変動によるキャッシュ・フローの変動を抑える目的で、通常4ヵ月以内に満期となる先物為替予約を利用しています。
また、当社の持分法適用関連会社は、変動金利で調達する資金についてキャッシュ・フローを固定化する目的で、変動金利による負債を固定金利に交換するために金利スワップを利用しています。
b.その他のデリバティブ
当社は、主な輸出売上と一部の輸入仕入について、米ドル及びユーロを中心とする通貨で取引しています。当社は、外国為替レートの変動が外国通貨建売掛金及び買掛金に与える不利な影響を防ぐために、先物為替予約を締結しています。先物為替予約、外国通貨建売掛金及び買掛金の評価損益は、連結損益計算書上の「為替換算差損益」に計上しています。当社はこれらのデリバティブについては、ヘッジ会計を適用していません。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末におけるデリバティブの契約残高、公正価値及び表示科目は次のとおりです。
契約残高 (百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
ヘッジ手段に指定されたデリバティブ:
先物為替予約7,9655,594
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ:
先物為替予約385,336201,622
合 計393,301207,216

公正価値及び表示科目 (百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
デリバティブ資産
ヘッジ手段に指定されたデリバティブ:
先物為替予約 その他の金融資産6326
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ:
先物為替予約 その他の金融資産2,4221,644
合 計2,4851,670
デリバティブ負債
ヘッジ手段に指定されたデリバティブ:
先物為替予約 その他の金融負債35213
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ:
先物為替予約 その他の金融負債1,3531,331
合 計1,3881,544

前連結会計年度及び当連結会計年度におけるヘッジ手段に指定されていないデリバティブの評価損益は次のとおりです。なお、ヘッジ手段に指定されたデリバティブの実現損益については、金額に重要性がないため開示していません。
デリバティブの種類 (百万円)
表示科目前連結会計年度
(自 2018年 4月 1日
至 2019年 3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年 4月 1日
至 2020年 3月31日)
先物為替予約為替換算差損益△3,786△756

(9)金融商品の公正価値
公正価値とは、測定日において市場参加者間の規則的な取引において資産の売却によって受領する、または、負債の移転のために支払う価格です。公正価値の測定のためのインプットは、次のとおり、3つに分類されます。
レベル1:活発な市場における同一資産または同一負債の調整不要の相場価格
レベル2:レベル1に含まれる相場価格以外の観察可能なインプットを用いた公正価値、活発な市場における類似資産または類似負債の相場価格、もしくは活発でない市場における同一資産または同一負債の相場価格
レベル3:企業自身の仮定を反映する観察不能なインプットを用いた公正価値
償却原価で測定される金融商品の帳簿価額及び公正価値は次のとおりです。
(百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
帳簿価額公正価値帳簿価額公正価値
資産:
短期投資99,09799,14262,32362,164
負債性証券53,84253,79231,68931,214
その他の金融資産25,25525,25536,54436,544
合 計178,194178,189130,556129,922
負債:
借入金9,8609,86079,99579,995
その他の金融負債1,0291,029--
合 計10,88910,88979,99579,995

現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務については短期間で決済されるため、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっています。
公正価値で測定される金融商品の公正価値ヒエラルキーは次のとおりです。
(百万円)
前連結会計年度
(2019年3月31日)
レベル1レベル2レベル3合 計
資産:
資本性証券及び負債性証券
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産875,168-32,966908,134
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産--1,7881,788
その他の金融資産-2,485-2,485
合 計875,1682,48534,754912,407
負債:
その他の金融負債-1,388-1,388
合 計-1,388-1,388

(百万円)
当連結会計年度
(2020年3月31日)
レベル1レベル2レベル3合 計
資産:
短期投資--676676
資本性証券及び負債性証券
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産1,124,977-37,5761,162,553
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産--2,3922,392
その他の金融資産-1,670-1,670
合 計1,124,9771,67040,6441,167,291
負債:
その他の金融負債-1,544-1,544
合 計-1,544-1,544

各金融商品の公正価値の評価技法とインプット情報は次のとおりです。
レベル1に区分した金融商品は活発な市場で取引されている上場株式であり、取引所の市場価格によって評価しています。
レベル2に区分したその他の金融資産及びその他の金融負債はデリバティブであり、期末日現在の先物為替レートを用いて算出した価値を現在価値に割引いて公正価値を算出しています。
レベル3に区分した金融資産は主に非上場株式であり、割引キャッシュ・フロー法及び類似企業比較法等を用いて算定しています。レベル3に区分した金融商品について、観察可能でないインプットを合理的に考える代替的な仮定に変更した場合に重要な公正価値の増減は見込まれません。
レベル間の振替は、振替を生じさせた事象または状況の変化が生じた日に認識します。前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の重要な振替は発生していません。
前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル3に分類されている金融商品について、重要な変動は生じていません。

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