有価証券報告書-第70期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が持続しているものの、原材料価格やエネルギーコストの高騰などの影響に加え、米国の通商政策への懸念もあり、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社グループ(当社および子会社)の需要先である建設業界では、公共事業については、「国土強靭化」や「防災・減災」「維持・補修」などの重点施策への予算配分を背景に堅調に推移しました。一方、民間建設投資については、住宅市場における2024年の新設住宅着工戸数が昨年に引続き減少したものの、企業の設備投資意欲の回復や建設需要の増加などにより好調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループ(当社および子会社)は、販売部門においては、提案営業を担当する営業推進部の体制を強化・再編の上、開発・設計部門や生産部門などの関連部署とも連携しながら、役所や建設コンサルタントに向けて当社プレキャストコンクリート製品のもつ優れた機能性を訴求し、受注の獲得に努めてまいりました。また、3次元データ等のデジタル技術を駆使し、高付加価値製品の拡販や難易度の高い特注物件の受注に注力するとともに、港湾事業や民間の大型造成事業などへのアプローチも鋭意推し進めてまいりました。加えて、原材料価格高騰分の販売価格への転嫁にも注力いたしました。
一方、生産部門においては、原材料価格や物流コスト高騰への対策として、製造品目の再配置などの施策により生産性の向上を一層推進し、協力会社との連携も強化しながら原価の低減や配送の効率化に取組むなど、グループ一丸となって収益の確保に努めたものの、一部の工場において、生産設備の老朽化に起因する問題も顕在化いたしました。
なお、サステナビリティへの取組みについては、組織横断的にサステナビリティを推進する「サステナビリティ推進委員会」が中心となり、取締役会とも連携しながらグループ全体のESG経営の実現に向けた取組みを推し進めたほか、低炭素型コンクリート「Necoコンクリート®」を用いた製品の製造・販売にも注力いたしました。
当連結会計年度の経営成績は、土木資材事業および景観資材事業において大型物件工事が進捗し
たことで、売上高は147億46百万円(前期比7.8%増)となりました。
利益面については、増収に加え、原材料価格高騰分の販売価格への転嫁を着実に推進したことが奏功し、営業利益は5億94百万円(前期比43.5%増)、経常利益は6億40百万円(前期比38.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億93百万円(前期比33.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
土木資材事業
国や地方の推進する「国土強靭化」や「防災・減災」「維持・補修」「流域治水」などの重
点施策への対策を強化するとともに、建設現場における生産性向上や工期短縮化に向けたプレ
キャスト化への提案を推し進めた結果、大型物件工事に供する遊水池や防火水槽などの貯留・
防災製品を始め、かんたん側溝などの道路用製品や擁壁製品、港湾向け製品などが堅調に推移
したほか、CO2排出削減により環境への負担軽減に貢献する低炭素型コンクリート「Necoコンク
リート®」を用いた製品も売上を伸ばし、連結子会社の葉月工業株式会社も業績に寄与したこと
などにより、当セグメントの連結売上高は102億92百万円(前期比7.0%増)、当セグメント利
益は4億85百万円(前期比15.3%増)となりました。
景観資材事業
駅前や公園・商業施設の整備・再開発事業に係る大型物件の受注に向けて、豊富な製品ライ
ンナップと当社オリジナルの特注対応力を活かした提案営業を推進し受注獲得に努めたこと
で、首都圏の大型開発物件を始め、大阪・関西万博関連の物件工事やJR高松駅周辺の再開発
エリアにおける整備工事などの進捗に伴い、主力のバリアフリーペイブや透水タイプの舗装
材、特注ベンチを始めとする擬石ファニチュア製品などが売上を伸ばし、当セグメントの連結
売上高は35億53百万円(前期比15.1%増)、当セグメント利益は1億5百万円(前期は36百万
円の損失)となりました。
エクステリア事業
水まわり製品を中心に新製品の投入や品揃えの強化によりラインナップの拡充を図り、販売
を担当する連結子会社のニッコーエクステリア株式会社において、各社展示会への出展やSNS戦
略の展開に注力しながらハウスメーカーを中心に拡販に取組んだものの、主力の立水栓を始め
とするガーデン関連製品が伸び悩み、その他の製品も振るわなかったことで、当セグメントの
連結売上高は9億円(前期比7.0%減)、当セグメント利益は3百万円(前期比88.4%減)とな
りました。
なお、当連結会計年度における財政状態は、次のとおりであります。
(a)流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、87億68百万円(前連結会計年度末は81億85百万円)となり、5億83百万円増加いたしました。増加の主なものは、電子記録債権の増加(前期比3億18百万円増)などによるものであります。
(b)固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、74億40百万円(前連結会計年度末は74億33百万円)となり、6百万円増加いたしました。
(c)流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、70億88百万円(前連結会計年度末は66億42百万円)となり、4億45百万円増加いたしました。増加の主なものは、電子記録債務の増加(前期比1億98百万円増)などによるものであります。
(d)固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、12億7百万円(前連結会計年度末は13億15百万円)となり、1億7百万円減少いたしました。減少の主なものは、長期借入金の減少(前期比1億3百万円減)などによるものであります。
(e)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、79億13百万円(前連結会計年度末は76億60百万円)となり、2億52百万円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ12百万円(0.9%)増加し、14億67百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
売上債権や棚卸資産の増加などにより、当連結会計年度において営業活動によって得たキャッシュ・フローは、前年と比較し5億89百万円減少し、6億65百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動に使用したキャッシュ・フローは、前年と比較して1億16百万円減少し、3億10百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動に使用したキャッシュ・フローは、前年度に子会社株式の取得があったことなどにより、前年と比較して4億74百万円減少し、3億42百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は、製造原価によっております。
(b)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記に対応する商品売上実績は、4,605,580千円であります。
(c)受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(d)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
また、当連結会計年度の販売実績の契約形態の別内訳は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり当社が採用している会計方針等につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]の[注記事項]4.会計方針に関する事項に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金や賞与引当金、役員賞与引当金の計上、固定資産の減損に係る回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられるさまざまな要因に基づき、継続して評価を行い、資産や負債、収益・費用の数値に反映しております。なお、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。
当社グループは、今後も入手可能な情報を基に見積りに係る検証・評価を行い、適切に連結財務諸表に反映させてまいります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)当社グループの当連結会計年度の経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、(1)経営成績等の状況 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
(b)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの連結売上高の大半を占める土木資材事業および景観資材事業において、主に公共事業に供される製品の販売を行っていることから、公共事業の発注減少や進捗遅延により当社グループの経営成績および財政状態が大きな影響を受ける可能性があります。
また、原材料価格やエネルギーコスト、輸送コストの想定外の高騰により、その影響を生産効率化やコスト削減、販売価格への転嫁などの諸対策でカバーできない場合、当社グループの経営成績および財政状態が大きな影響を受ける可能性があります。
(c)当社グループの資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工場における原材料仕入などの製造費用ならびに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に、事業拡大に向けたM&Aや既存生産設備の更新、土木資材事業に係る型枠製作、製品開発投資などによるものであります。
当社グループは、短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、財務体質の強化のための従来から引き続きフリー・キャッシュ・フローの増大を重視しております。また、2025年4月公開の「Nikko Revolution Towards 2033」においては、企業価値の指標としてPBR(株価純資産倍率)1倍以上、資本効率の指標としてROE(自己資本利益率)8.0%以上を目指しております。
当連結会計年度に獲得したフリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ4億73百万円減少し、3億54百万円となりました。これは主に、営業活動によって得たキャッシュ・フローが前年に比べ5億89百万円減少したことなどによるものであります。
また、当連結会計年度のROAは4.0%(前年同期比1.0ポイントの改善)、ROEは5.1%(前年同期比1.2ポイントの改善)となりました。ROAおよびROEの改善の要因は、主に土木資材事業の増収や高付加価値製品の拡販効果に加え、販売価格の適正化の進捗などによるものであります。
(e)経営成績等の状況に関する分析を踏まえた検討内容
当社グループは、「美しく豊かな環境作りを通じてサステナビリティ実現に貢献する日本興業グループ」を基本方針に掲げ、収益力の向上と成果の適正配分の両立を目指す「グループ成長戦略」、サステナビリティへの取組みを加速化させるための「サステナビリティ取組強化戦略」、ウェルビーイングの推進を目指す「人的資本活性化戦略」、そしてこれらの戦略を推し進めるための「経営基盤強化戦略」、以上4つの戦略に基づき、持続的成長による企業価値の向上を目指してまいります。
具体的には、国や地方の進める重点施策や建設現場の生産性向上へのソリューションとして、プレキャスト化のメリットをユーザーに訴求しながら地域の需要や特性に応じた提案を推し進めるとともに、当社オリジナルのカスタマイズ技術を駆使した高付加価値の製品・工法の開発と拡販に注力し、シェアおよび収益の拡大を図ってまいります。また、港湾を始め、空港や防衛施設に向けた製品・素材開発を推し進めるなど、新規事業領域の拡大を図っていくとともに、需要ボリュームの大きい関東地区でのさらなる事業拡大や、連結子会社の葉月工業株式会社を起点とした九州地区での事業展開など、エリア戦略も着実に遂行しながら成長戦略を強力に推し進めてまいります。加えて、生産部門においては、老朽化した生産設備の更新を早急に進め、生産効率の向上によるコスト低減を図るとともに、あらゆる部門が、原材料価格高騰分の販売価格への適正な転嫁や物流合理化、管理強化と生産性向上に取組むことで、利益の創出を図ってまいります。
サステナビリティへの取組みについては、「サステナビリティ推進委員会」が中心となり、ESG経営の実現に向けた取組みを加速化させてまいります。特に、E(環境)については、昨年上市した低炭素型コンクリート「Necoコンクリート®」を始めとする脱炭素型製品の開発・生産・販売を始め、再生可能エネルギーの採用やブルーカーボンへの取組み等を推し進め、2040年までのカーボンニュートラル実現に向けて鋭意取組んでまいります。
また、当社は人的資本の活性化がグループ全体の持続的成長に不可欠であると認識しており、社員一人ひとりの成長を組織の成長と結びつけることでエンゲージメントの向上を推し進めるべく、教育・研修の充実や健康経営への取組み強化等を通じて、グループ全体のウェルビーイングの実現を目指してまいります。
一方、東京証券取引所より要請の「資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応」についても重要な経営課題のひとつと位置づけ、2025年4月公開の中長期経営計画における成長戦略に基づき持続的に収益性を高めていくとともに、資本政策の基本方針に基づき株主還元の充実を進める一方、IRの拡充とガバナンス強化を図ることで、ROE(自己資本利益率)およびPBR(株価純資産倍率)の向上に努めてまいります。また、企業提携基本契約を締結中の積水樹脂株式会社との関係も、経営の独立性は維持しつつも、お互いの事業上の強みを活かしながらパートナーシップの強化を図り、企業グループ全体の成長に寄与してまいります。
以上のような施策を当社グループが一丸となって取組むことで、持続的成長を実現し企業価値向上を図りながら、経営理念である「美しく豊かな環境づくり」の実現に向けて鋭意挑戦してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が持続しているものの、原材料価格やエネルギーコストの高騰などの影響に加え、米国の通商政策への懸念もあり、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社グループ(当社および子会社)の需要先である建設業界では、公共事業については、「国土強靭化」や「防災・減災」「維持・補修」などの重点施策への予算配分を背景に堅調に推移しました。一方、民間建設投資については、住宅市場における2024年の新設住宅着工戸数が昨年に引続き減少したものの、企業の設備投資意欲の回復や建設需要の増加などにより好調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループ(当社および子会社)は、販売部門においては、提案営業を担当する営業推進部の体制を強化・再編の上、開発・設計部門や生産部門などの関連部署とも連携しながら、役所や建設コンサルタントに向けて当社プレキャストコンクリート製品のもつ優れた機能性を訴求し、受注の獲得に努めてまいりました。また、3次元データ等のデジタル技術を駆使し、高付加価値製品の拡販や難易度の高い特注物件の受注に注力するとともに、港湾事業や民間の大型造成事業などへのアプローチも鋭意推し進めてまいりました。加えて、原材料価格高騰分の販売価格への転嫁にも注力いたしました。
一方、生産部門においては、原材料価格や物流コスト高騰への対策として、製造品目の再配置などの施策により生産性の向上を一層推進し、協力会社との連携も強化しながら原価の低減や配送の効率化に取組むなど、グループ一丸となって収益の確保に努めたものの、一部の工場において、生産設備の老朽化に起因する問題も顕在化いたしました。
なお、サステナビリティへの取組みについては、組織横断的にサステナビリティを推進する「サステナビリティ推進委員会」が中心となり、取締役会とも連携しながらグループ全体のESG経営の実現に向けた取組みを推し進めたほか、低炭素型コンクリート「Necoコンクリート®」を用いた製品の製造・販売にも注力いたしました。
当連結会計年度の経営成績は、土木資材事業および景観資材事業において大型物件工事が進捗し
たことで、売上高は147億46百万円(前期比7.8%増)となりました。
利益面については、増収に加え、原材料価格高騰分の販売価格への転嫁を着実に推進したことが奏功し、営業利益は5億94百万円(前期比43.5%増)、経常利益は6億40百万円(前期比38.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億93百万円(前期比33.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
土木資材事業
国や地方の推進する「国土強靭化」や「防災・減災」「維持・補修」「流域治水」などの重
点施策への対策を強化するとともに、建設現場における生産性向上や工期短縮化に向けたプレ
キャスト化への提案を推し進めた結果、大型物件工事に供する遊水池や防火水槽などの貯留・
防災製品を始め、かんたん側溝などの道路用製品や擁壁製品、港湾向け製品などが堅調に推移
したほか、CO2排出削減により環境への負担軽減に貢献する低炭素型コンクリート「Necoコンク
リート®」を用いた製品も売上を伸ばし、連結子会社の葉月工業株式会社も業績に寄与したこと
などにより、当セグメントの連結売上高は102億92百万円(前期比7.0%増)、当セグメント利
益は4億85百万円(前期比15.3%増)となりました。
景観資材事業
駅前や公園・商業施設の整備・再開発事業に係る大型物件の受注に向けて、豊富な製品ライ
ンナップと当社オリジナルの特注対応力を活かした提案営業を推進し受注獲得に努めたこと
で、首都圏の大型開発物件を始め、大阪・関西万博関連の物件工事やJR高松駅周辺の再開発
エリアにおける整備工事などの進捗に伴い、主力のバリアフリーペイブや透水タイプの舗装
材、特注ベンチを始めとする擬石ファニチュア製品などが売上を伸ばし、当セグメントの連結
売上高は35億53百万円(前期比15.1%増)、当セグメント利益は1億5百万円(前期は36百万
円の損失)となりました。
エクステリア事業
水まわり製品を中心に新製品の投入や品揃えの強化によりラインナップの拡充を図り、販売
を担当する連結子会社のニッコーエクステリア株式会社において、各社展示会への出展やSNS戦
略の展開に注力しながらハウスメーカーを中心に拡販に取組んだものの、主力の立水栓を始め
とするガーデン関連製品が伸び悩み、その他の製品も振るわなかったことで、当セグメントの
連結売上高は9億円(前期比7.0%減)、当セグメント利益は3百万円(前期比88.4%減)とな
りました。
なお、当連結会計年度における財政状態は、次のとおりであります。
(a)流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、87億68百万円(前連結会計年度末は81億85百万円)となり、5億83百万円増加いたしました。増加の主なものは、電子記録債権の増加(前期比3億18百万円増)などによるものであります。
(b)固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、74億40百万円(前連結会計年度末は74億33百万円)となり、6百万円増加いたしました。
(c)流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、70億88百万円(前連結会計年度末は66億42百万円)となり、4億45百万円増加いたしました。増加の主なものは、電子記録債務の増加(前期比1億98百万円増)などによるものであります。
(d)固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、12億7百万円(前連結会計年度末は13億15百万円)となり、1億7百万円減少いたしました。減少の主なものは、長期借入金の減少(前期比1億3百万円減)などによるものであります。
(e)純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、79億13百万円(前連結会計年度末は76億60百万円)となり、2億52百万円増加いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ12百万円(0.9%)増加し、14億67百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
売上債権や棚卸資産の増加などにより、当連結会計年度において営業活動によって得たキャッシュ・フローは、前年と比較し5億89百万円減少し、6億65百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動に使用したキャッシュ・フローは、前年と比較して1億16百万円減少し、3億10百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動に使用したキャッシュ・フローは、前年度に子会社株式の取得があったことなどにより、前年と比較して4億74百万円減少し、3億42百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 土木資材事業(千円) | 3,516,860 | 104.55 |
| 景観資材事業(千円) | 1,658,050 | 117.32 |
| エクステリア事業(千円) | 270,360 | 94.66 |
| 合計(千円) | 5,445,271 | 107.56 |
(注)金額は、製造原価によっております。
(b)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 土木資材事業(千円) | 3,115,306 | 112.81 |
| 景観資材事業(千円) | 593,569 | 89.75 |
| エクステリア事業(千円) | 316,439 | 91.18 |
| 合計(千円) | 4,025,316 | 106.77 |
(注)1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記に対応する商品売上実績は、4,605,580千円であります。
(c)受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(d)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 土木資材事業(千円) | 10,292,574 | 107.02 |
| 景観資材事業(千円) | 3,553,219 | 115.09 |
| エクステリア事業(千円) | 900,388 | 92.96 |
| 合計(千円) | 14,746,181 | 107.85 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
また、当連結会計年度の販売実績の契約形態の別内訳は、次のとおりであります。
| 内 訳 | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 構成比(%) |
| 製品売上(千円) | 8,184,713 | 55.51 |
| 商品売上(千円) | 4,605,580 | 31.23 |
| 工事売上(千円) | 1,955,888 | 13.26 |
| 合計(千円) | 14,746,181 | 100.00 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり当社が採用している会計方針等につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]の[注記事項]4.会計方針に関する事項に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金や賞与引当金、役員賞与引当金の計上、固定資産の減損に係る回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられるさまざまな要因に基づき、継続して評価を行い、資産や負債、収益・費用の数値に反映しております。なお、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なる可能性があります。
当社グループは、今後も入手可能な情報を基に見積りに係る検証・評価を行い、適切に連結財務諸表に反映させてまいります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)当社グループの当連結会計年度の経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、(1)経営成績等の状況 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
(b)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの連結売上高の大半を占める土木資材事業および景観資材事業において、主に公共事業に供される製品の販売を行っていることから、公共事業の発注減少や進捗遅延により当社グループの経営成績および財政状態が大きな影響を受ける可能性があります。
また、原材料価格やエネルギーコスト、輸送コストの想定外の高騰により、その影響を生産効率化やコスト削減、販売価格への転嫁などの諸対策でカバーできない場合、当社グループの経営成績および財政状態が大きな影響を受ける可能性があります。
(c)当社グループの資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工場における原材料仕入などの製造費用ならびに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に、事業拡大に向けたM&Aや既存生産設備の更新、土木資材事業に係る型枠製作、製品開発投資などによるものであります。
当社グループは、短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、財務体質の強化のための従来から引き続きフリー・キャッシュ・フローの増大を重視しております。また、2025年4月公開の「Nikko Revolution Towards 2033」においては、企業価値の指標としてPBR(株価純資産倍率)1倍以上、資本効率の指標としてROE(自己資本利益率)8.0%以上を目指しております。
当連結会計年度に獲得したフリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ4億73百万円減少し、3億54百万円となりました。これは主に、営業活動によって得たキャッシュ・フローが前年に比べ5億89百万円減少したことなどによるものであります。
また、当連結会計年度のROAは4.0%(前年同期比1.0ポイントの改善)、ROEは5.1%(前年同期比1.2ポイントの改善)となりました。ROAおよびROEの改善の要因は、主に土木資材事業の増収や高付加価値製品の拡販効果に加え、販売価格の適正化の進捗などによるものであります。
(e)経営成績等の状況に関する分析を踏まえた検討内容
当社グループは、「美しく豊かな環境作りを通じてサステナビリティ実現に貢献する日本興業グループ」を基本方針に掲げ、収益力の向上と成果の適正配分の両立を目指す「グループ成長戦略」、サステナビリティへの取組みを加速化させるための「サステナビリティ取組強化戦略」、ウェルビーイングの推進を目指す「人的資本活性化戦略」、そしてこれらの戦略を推し進めるための「経営基盤強化戦略」、以上4つの戦略に基づき、持続的成長による企業価値の向上を目指してまいります。
具体的には、国や地方の進める重点施策や建設現場の生産性向上へのソリューションとして、プレキャスト化のメリットをユーザーに訴求しながら地域の需要や特性に応じた提案を推し進めるとともに、当社オリジナルのカスタマイズ技術を駆使した高付加価値の製品・工法の開発と拡販に注力し、シェアおよび収益の拡大を図ってまいります。また、港湾を始め、空港や防衛施設に向けた製品・素材開発を推し進めるなど、新規事業領域の拡大を図っていくとともに、需要ボリュームの大きい関東地区でのさらなる事業拡大や、連結子会社の葉月工業株式会社を起点とした九州地区での事業展開など、エリア戦略も着実に遂行しながら成長戦略を強力に推し進めてまいります。加えて、生産部門においては、老朽化した生産設備の更新を早急に進め、生産効率の向上によるコスト低減を図るとともに、あらゆる部門が、原材料価格高騰分の販売価格への適正な転嫁や物流合理化、管理強化と生産性向上に取組むことで、利益の創出を図ってまいります。
サステナビリティへの取組みについては、「サステナビリティ推進委員会」が中心となり、ESG経営の実現に向けた取組みを加速化させてまいります。特に、E(環境)については、昨年上市した低炭素型コンクリート「Necoコンクリート®」を始めとする脱炭素型製品の開発・生産・販売を始め、再生可能エネルギーの採用やブルーカーボンへの取組み等を推し進め、2040年までのカーボンニュートラル実現に向けて鋭意取組んでまいります。
また、当社は人的資本の活性化がグループ全体の持続的成長に不可欠であると認識しており、社員一人ひとりの成長を組織の成長と結びつけることでエンゲージメントの向上を推し進めるべく、教育・研修の充実や健康経営への取組み強化等を通じて、グループ全体のウェルビーイングの実現を目指してまいります。
一方、東京証券取引所より要請の「資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応」についても重要な経営課題のひとつと位置づけ、2025年4月公開の中長期経営計画における成長戦略に基づき持続的に収益性を高めていくとともに、資本政策の基本方針に基づき株主還元の充実を進める一方、IRの拡充とガバナンス強化を図ることで、ROE(自己資本利益率)およびPBR(株価純資産倍率)の向上に努めてまいります。また、企業提携基本契約を締結中の積水樹脂株式会社との関係も、経営の独立性は維持しつつも、お互いの事業上の強みを活かしながらパートナーシップの強化を図り、企業グループ全体の成長に寄与してまいります。
以上のような施策を当社グループが一丸となって取組むことで、持続的成長を実現し企業価値向上を図りながら、経営理念である「美しく豊かな環境づくり」の実現に向けて鋭意挑戦してまいります。