有価証券報告書-第65期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 14:09
【資料】
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【項目】
105項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、米国経済は景気回復の動きがみられ、日本・欧州経済は力強さを欠くものの景気の底堅さがみられた一方、中国では景気減速が継続しました。また、英国のEU離脱問題や米国新政権の動向の影響もあり、世界経済の先行きは不透明な状況が続きました。一方、世界半導体市場は、ロジックデバイス、メモリデバイスともに堅調な需要に支えられ、夏場以降、前年の実績を上回る形で推移し、成長基調となりました。
こうした状況下、当社グループでは一丸となって売上拡大とコスト削減に努めました結果、当連結会計年度の業績は、売上高33,092百万円(前期比4.2%増)、営業利益4,278百万円(前期比29.5%増)、経常利益4,519百万円(前期比35.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,350百万円(前期比42.8%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
日本につきましては、シリコンウェハー向け及びCMP向け製品の販売が好調に推移したことにより、売上高は18,008百万円(前期比10.2%増)、セグメント利益(営業利益)は販売増加に加え製品構成の良化により3,924百万円(前期比66.4%増)となりました。
北米につきましては、最先端ロジックデバイス向けCMP製品の販売が好調に推移したことから売上高は4,807百万円(前期比5.1%増)、セグメント利益(営業利益)は607百万円(前期比25.7%増)となりました。
アジアにつきましては、最先端ロジックデバイス向けCMP製品の販売は堅調であったものの、為替の影響及び春先まで続いたハードディスクドライブメーカーの生産調整の影響により、売上高は8,914百万円(前期比3.5%減)、セグメント利益(営業利益)は1,340百万円(前期比29.7%減)となりました。
欧州につきましては、シリコンウェハー向け製品は好調であったものの、CMP向け製品の販売減少により、売上高は1,362百万円(前期比14.4%減)、セグメント利益(営業利益)は144百万円(前期比5.1%減)となりました。
主な用途別売上の実績は、次のとおりであります。
シリコンウェハー向け製品につきましては、ラッピング材の売上高は3,193百万円(前期比0.7%増)、ポリシング材の売上高は一部製品の販売増加により、6,245百万円(前期比8.6%増)となりました。
CMP向け製品につきましては、ロジックデバイス向け及びメモリデバイス向け製品の販売がともに増加したことにより、売上高は12,270百万円(前期比11.7%増)となりました。
ハードディスク向け製品につきましては、上述のとおり為替の影響及び業界の生産調整の影響により、売上高は3,650百万円(前期比9.7%減)となりました。
非半導体関連の一般工業用研磨材につきましては、最終製品の生産調整の影響により、売上高は5,150百万円(前期比4.7%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、5,011百万円増加し、24,832百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べて2,916百万円増加し、5,785百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益の増加及び仕入債務の増加、法人税等の支払額の減少により資金の増加があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、38百万円の支出となりました(前連結会計年度は1,623百万円の収入)。これは、定期預金の払戻による収入が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べて、2,036百万円減少し、608百万円の支出となりました。これは、自己株式取得のための預託金の払戻しによる収入があったこと等によるものです。