5406 神戸製鋼所

5406
2024/09/18
時価
6654億円
PER 予
5.52倍
2010年以降
赤字-100.79倍
(2010-2024年)
PBR
0.62倍
2010年以降
0.15-1.38倍
(2010-2024年)
配当 予
5.36%
ROE 予
11.27%
ROA 予
4.21%
資料
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設備投資額 - 鉄鋼

【期間】
  • 通期

連結

2019年3月31日
588億1000万
2020年3月31日 -6.06%
552億4700万
2021年3月31日 +25.38%
692億6600万
2022年3月31日 -60.75%
271億8400万
2023年3月31日 +22.97%
334億2700万
2024年3月31日 +58.4%
529億4800万

有報情報

#1 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
(ⅰ)ビジネスへの影響
当社グループのCO₂排出量の90%以上は製鉄プロセスに由来するため、鉄鋼業の中長期的な動向は当社グループのビジネスに最も大きな影響を与えます。(一社)日本鉄鋼連盟の「長期温暖化対策ビジョン『ゼロカーボン・スチールへの挑戦』」によると、経済成長と1人当たりの鉄鋼蓄積量には一定の相関があり、また人口が増えれば鉄鋼の蓄積総量は拡大することが示されています。したがって、今後、世界の経済成長と人口増加により鉄鋼の需要は増加し続けると予測されます。
鉄鋼の生産は、天然資源(鉄鉱石)からの生産(主に高炉、直接還元鉄)と、スクラップの再利用(主に電炉)による生産に大別することができ、(一社)日本鉄鋼連盟の予測によれば鉄鋼の蓄積総量の拡大によりスクラップの再利用が大きく増加することが見込まれています。一方で、スクラップの再利用だけでは鋼材需要を満たすことはできず、天然資源(鉄鉱石)からの生産も引き続き現在と同程度必要となることが予測されています。
2024/06/19 14:55
#2 セグメント情報等、連結財務諸表(連結)
従って、当社は、事業部門及び子会社を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、
鉄鋼アルミ」、「素形材」、「溶接」、「機械」、「エンジニアリング」、「建設機械」、「電力」の7つを報告セグメントとして開示しております。
各セグメントの主な製品又は事業内容は、「第1 企業の概況 3.事業の内容」に記載しております。
2024/06/19 14:55
#3 事業整理損の注記(連結)
業整理損
前連結会計年度における事業整理損4,332百万円は、建設機械事業における中国の生産子会社である杭州神鋼建設機械有限公司の油圧ショベル生産を神鋼建機(中国)有限公司に集約することに伴い発生した退職者に対する補償金等3,419百万円、及び鉄鋼アルミ事業における子会社である高周波精密(株)の事業縮小に伴い発生が見込まれる割増退職金等912百万円であります。
2024/06/19 14:55
#4 事業等のリスク
当社グループの国内向け販売は、自動車、造船、電気機械、建築・土木、IT、飲料容器、産業機械などを主な需要分野としております。海外向け販売は、当連結会計年度の売上高の32.6%であり、最大の需要国である中国を含むアジア地域が、海外売上高の過半を占めております。
当社グループは鉄鋼やアルミなどの素材、鋳鍛鋼やアルミ鋳鍛などの素形材、溶接材料などからなる素材系事業と産業用機械、エンジニアリングや建設機械といった機械系事業、さらに電力事業と複数のビジネスドメインを持つことで、安定性を担保するとともに、たゆまぬ技術開発を行って競争力の維持を図っておりますが、当社グループの業績は、これらの需要分野の動向、需要地域における経済情勢等により、売上高や受注高の減少の影響を受けることに加え、お客様の財政状態の悪化による債権回収の遅延等の影響を受ける可能性があります。また、海外の各需要地域における地政学的リスク、各地域における事業の監督や調整の困難さ、労働問題、関税、輸出入規制、通商・租税その他の法的規制の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、各製品市場において、国内外の競合各社との厳しい競争状態にあり、競合各社による当社製品よりも高性能な製品開発や迅速な新製品の導入等、その状況次第では売上高や受注高の減少等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②製品需給・価格の変動
2024/06/19 14:55
#5 会計方針に関する事項(連結)
当社グループの顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は次のとおりであります。
素材系事業(鉄鋼アルミ、素形材、溶接)の収益は主として製品の販売、機械系事業(機械、エンジニアリング、建設機械)の収益は主として製品の販売、工事契約、サービスの提供、電力事業の収益は主として電力の供給によるものであります。
(ア)一時点で充足される履行義務
2024/06/19 14:55
#6 固定資産売却益の注記(連結)
定資産売却益
固定資産売却益29,379百万円は、主に当社の鉄鋼アルミ事業における子会社である高周波精密(株)及び神鋼物流(株)の土地の譲渡によるものであります。
2024/06/19 14:55
#7 従業員の状況(連結)
(1) 連結会社(当社及び連結子会社)の状況
2024年3月31日現在
セグメントの名称従業員数(人)
鉄鋼アルミ12,145[1,530]
素形材4,595[410]
(注) 1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に外数で記載しております。
2.全社として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
2024/06/19 14:55
#8 指標及び目標、気候変動(連結)
⑤指標と目標
<指標A 生産プロセスにおけるCO₂削減>0102010_013.png
[目標]当社グループは2021年5月に2050年のカーボンニュートラルへ挑戦し、カーボンニュートラルへの移行の中で企業価値の向上を目指すことを表明しました。また、中期的な目標として2030年目標を設定しています。
[CO₂排出量の実績]日本の鉄鋼業はオイルショックを契機として1970年代以降1990年代までに、工程の連続化や工程省略等による省エネルギーや排熱回収設備の設置によるエネルギーの有効利用を進めてきました。1990年代以降も排熱回収設備の増強や設備の高効率化を進め、廃棄物資源の有効利用の対策にも取り組み、近年では高効率ガスタービン発電設備の導入等を行ってきました。当社グループでも、積極的な設備投資により、様々な省エネルギー・CO₂削減対策を講じてきました。例えば、2009年度から2014年度にかけて、加古川製鉄所に高炉ガスを利用した高効率ガスタービン発電設備を導入し、CO₂排出量を大幅に削減しました。2022年度のCO₂排出量は、前年度と比較して、生産量減少に伴い減少し、削減率は2013年度比20%になりました。製鉄プロセスにおいては、MIDREX®プロセスで製造したHBI(還元鉄)を高炉に多量に装入し、高炉工程でのCO₂排出量を約20%削減できることを実証試験で確認・完了しました。今後も引き続き、このHBI装入技術やAI操炉技術をさらに追求し、高炉でのCO₂排出量を削減して2030年度の目標達成に向けて取り組んでいきます。また、2050年カーボンニュートラルに向けては、「既存の高炉を活かしたCO₂削減」と「大型電炉での高級鋼製造」の複線アプローチで検討を進め達成を目指します。
0102010_014.png
0102010_015.png
[エネルギー起源CO₂排出量の実績]当社グループは2022年度、グループ全体で15.6百万tのCO₂を排出しました。そのうち、約92%が鉄鋼アルミ関連事業、約3%が素形材関連事業、約4%が電力事業で排出されています。
<指標B 技術・製品・サービスによるCO₂削減>0102010_017.png[CO₂排出削減貢献の実績]
CO₂削減推進部会において承認された当社グループの技術・製品・サービスによる2022年度のCO₂排出削減貢献量は58.9百万tと推計しています。
2024/06/19 14:55
#9 有形固定資産等明細表(連結)
※1 機械及び装置の増加 46,542百万円
鉄鋼アルミ事業部門38,022百万円
素形材事業部門6,713
溶接事業部門629
機械事業部門926
エンジニアリング事業部門27
電力事業部門5
全社218
※2 機械及び装置の減少 14,218百万円
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#10 研究開発活動
鉄鋼アルミでは、特殊鋼線材、自動車用高強度鋼、ディスク用アルミ板などの戦略製品の差別化による拡販と生産性・歩留まり向上による収益改善のための技術開発に注力しています。また、CO2排出量削減に直接貢献できる技術開発にも引き続き取り組んでいます。
鉄鋼では、当社の低CO₂高炉鋼材「Kobenable Steel」が、トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ自動車)の競技車両「GR86(カーボンニュートラル燃料車)」に使用される(株)青山製作所製のエンジン部品締結ボルトに、自動車用特殊鋼線材としては初めて採用されました。採用された鋼材は、マスバランス方式により鋼材製造工程におけるCO2排出量を100%削減した「Kobenable Premier」です。また、本ボルトは、非調質ボルト用鋼を使用することで「焼鈍(軟化熱処理)」と「調質(焼入れ焼戻し熱処理)」というボルト製造工程における熱処理を省略しており、鋼材の製造工程とボルトの製造工程の両面においてCO2排出量を低減した製法で製造されています。
また、厚鋼板に疲労亀裂の発生を抑制する機能を付加し、疲労亀裂発生寿命を改善した耐疲労鋼板「EX-Facter®」を商品化しました。金属材料の疲労過程は、亀裂発生と亀裂進展に分けられます。当社は、厚鋼板の疲労亀裂発生までの損傷に着目し、最適成分設計とTMCP技術※1を駆使した製造法により、亀裂の発生を抑制可能とする業界初の鋼板を新たに開発しました。全厚試験片での疲労試験の結果、従来鋼に比べて繰返し数1千万回における疲労強度が36%向上したことを確認しました。「EX-Facter®」は特に造船分野における従来以上の燃費効率の改善及び橋梁分野における路面下の床構造部位である鋼床版の疲労損傷対策の課題解決に貢献でき、耐久性・安全性向上に関するお客様のニーズに応えるべく、「EX-Facter®」の特長を活かした利用技術の開発、提案活動を通じ、当社グループのマテリアリティのひとつである「安全・安心なまちづくり・ものづくりへの貢献」を推進していきます。
2024/06/19 14:55
#11 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
0102010_004.png*S+3E:Safety + Energy Security, Economic Efficiency, Environment
<企業構造と事業領域>当社グループは、1905年(明治38年)に鋳鍛鋼メーカーとしてスタートし、機械事業、鉄鋼の圧延、銅、エンジニアリング、建設機械、アルミ、溶接とその事業を徐々に広げてまいりました。110年を超える歴史の中で、社会のニーズに応え、選択と拡大を進めてきた結果、現在、鉄鋼やアルミなどの素材、鋳鍛鋼やアルミ鋳鍛などの素形材、溶接材料などからなる「素材系事業」、機械、エンジニアリング、建設機械からなる「機械系事業」、そして「電力事業」の3つの事業領域で事業を展開しています。これらの幅広い事業分野で培った知見や技術力をもとに、お客様や社会が抱える課題の解決に貢献できる新たな価値を創り出せることこそが当社の強みであると考えています。
当社グループが提供する製品・サービスは、輸送機、電機、建設・土木、産業機械、社会インフラなどあらゆる産業の基礎資材となっています。当社グループは、独自の技術をもとにした代替困難な素材や部材、省エネルギーや環境に配慮した様々な機械製品やエンジニアリング技術等、当社グループ独自の多彩な製品群を幅広いお客様に供給することで、競争優位性を生みだしています。また、電力事業では、極めて重要な社会的インフラである電力の供給という公共性の高いサービスを提供しており、当社グループは社会的にも大きな責任を担っているものと考えています。
2024/06/19 14:55
#12 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
<素材系事業>[鉄鋼アルミ]
(鉄鋼)
鋼材の販売数量は、自動車向けの需要が増加した一方、厚板工場・仕上圧延機の更新影響などにより減少したことから、前連結会計年度を下回りました。販売価格は価格改善の進展などにより、前連結会計年度を上回りました。
2024/06/19 14:55
#13 脚注(取締役(及び監査役)(連結)
当社は、執行役員制を導入しておりますが、2024年6月19日現在の取締役を除く執行役員は28名で、次のとおりであります。
役名担当氏名略歴
執行役員鉄鋼アルミ事業部門アルミ板ユニット長谷川 正樹1990年4月2020年4月当社入社当社執行役員(現)
執行役員鉄鋼アルミ事業部門自動車事業企画室、自動車板材営業部、名古屋鉄鋼・アルミ板営業部の担当、同薄板ユニット長、全社自動車プロジェクトの担当中西 元1991年4月2021年4月当社入社当社執行役員(現)
執行役員鉄鋼アルミ事業部門加古川製鉄所長中村 昭二1988年4月2017年4月2019年4月2021年4月当社入社当社執行役員当社常務執行役員当社執行役員(現)
2024/06/19 14:55
#14 重要な会計方針、財務諸表(連結)
3.棚卸資産の評価基準及び評価方法
鉄鋼アルミ、素形材(鋳鍛鋼品を除く)、溶接の棚卸資産は総平均法、素形材の鋳鍛鋼品、機械、エンジニアリングの棚卸資産は個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によっております。
4.固定資産の減価償却の方法
2024/06/19 14:55
#15 金融商品関係、連結財務諸表(連結)
金利スワップ取引については、当社が取引の基本方針、範囲、手順及び管理等について定めた規程に基づき実施しております。また、連結子会社は、当社と同様の規程に基づき各子会社内に管理担当部室をおいて、或いは当社にて管理を行っております。
鉄鋼アルミ・素形材における商品先渡取引については、当社は原料リスクヘッジ規程に基づき実施しております。また、連結子会社は、当社と同様の規程に基づき、当社又は各子会社内の管理担当部室が管理を行っております。
(3)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
2024/06/19 14:55