有価証券報告書-第93期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/26 14:59
【資料】
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【項目】
113項目
(1)経営方針
当社グループは、工具鋼、特殊合金の非量産型高級特殊鋼製品、鋳鉄製品及び金型・工具製品の製造販売を通じ、幅広い産業分野(自動車、エレクトロニクス、産業機械、エネルギー、住宅他)へ優れた製品を提供して顧客満足と社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
足元の当社グループを取り巻く事業環境は、国内外の経済は不確定要素があるものの、当面は回復基調が続き、受注は堅調に推移すると想定されます。一方、昨年の後半以降、原燃料や電力等の価格上昇が顕著となり、業績面へ影響を受けております。こうした状況の中、足下の課題として、販売価格の改善、高付加価値製品の拡大、さらにコストダウン等に重点的に取り組んで参ります。
中長期的な事業環境は、北朝鮮を初めとした地政学的な問題、米国の保護貿易政策、英国のEU離脱等の動向によってはマイナス影響を受ける可能性もあり、不確実な状況と認識しておかねばなりません。
こうした中長期的な環境下、当社グループは一昨年に策定した2016~2020年度中長期経営計画「CHANGE(Challenge And Generate)20」に沿って、引き続き強靭な事業体質と安定した収益体質の構築に取り組むとともに、将来の成長に向け、「挑戦」と「創造」に邁進いたします。
なお、セグメント別の重点施策は以下のとおりであります。
① 特殊鋼部門
・高付加価値製品の拡大
1)工具鋼分野では高級金型用鋼、素形材を重点分野として拡販を図ってまいります。2017年度下期に大型化した3,000トンプレスのマニプレータ等を活かして、生産量の拡大、生産性向上を図ってまいります。
2)特殊合金分野は小ロット対応力を活かした溶材、特殊品での需要の取り込みに加え、高機能自動車部材への拡販を推進いたします。
3)工具鋼、特殊合金の拡販支援の為、要員増強により技術サポート機能を強化してまいります。
・コスト競争力強化
製造コスト低減に向け、設備投資を積極的に実施いたします。今年度の後半には分塊ミルの更新・多機能化の工事完了を予定しており、工具鋼および特殊合金のコスト低減を図ります。また、加熱炉・熱処理炉等の省エネルギー・燃料転換工事も引き続き進めてまいります。
・技術開発の推進
中長期的な事業の柱となる製品の創出を図ってまいります。また、生産技術も継続して強化してまいります。磁歪式振動発電のプロジェクトに参加する等、外部との連携も積極的に進めてまいります。
・品質の向上
設備および操業管理の徹底により不良損失低減を図るとともに、計測装置の導入推進により品質の見える化を強化し品質の向上に注力いたします。3,000トンプレスのマニプレータの大型化による品質面の効果も見込んでおります。
・安定生産の維持
設備管理機能強化(要員増強他)により故障リスクの低減に努めます。また、重要予備品の充実により、重大故障発生時の休止期間のミニマイズに引き続き取り組んでまいります。
・KOBELCOグループとしての役割強化
小ロット特殊品の取り込みを進めてまいります。
② 鋳鉄部門
・事業基盤を整備し、安定的に売上高100億円を超える事業規模を目指すとともに、品質およびコスト競争力の強化により収益性を強化してまいります。
1)営業面
長年にわたり培われた技術力と新鋭ラインの競争力を活かし、受注拡大に取り組みます。
2)生産面
ⅰ 既に稼動している中小型鋳物造型ラインに加えて2017年度末には小型鋳物造型ラインの更新および鋳込み工程の自動化工事を完了しました。これらの設備投資を活かして、更なる生産性向上、生産量の拡大、品質向上を図ってまいります。
ⅱ 鋳型用の砂の再生、再利用専用設備の導入により、環境負荷低減に努めてまいります。
ⅲ 仕上工程の機械化等による生産性向上や省力化に取り組んでまいります。
③ 金型・工具部門
・高付加価値製品の拡販に加え、金型の設計から製作までの一貫したサービスを行うツーリングメーカへの展開を図るとともに、設備投資によりコスト競争力の強化に取り組んでまいります。
平成29年10月に公表いたしました当社における製品の検査結果改ざん行為、及び平成30年3月に公表いたしました当社子会社における製品の検査結果ねつ造行為につきまして、株主の皆様をはじめ、お客様や関係者の皆様に多大なご心配とご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます。当社グループとして、二度とこのような行為をおこさぬよう、再発防止策を着実に実行してまいります。
具体的には以下のとおりであります。
① 品質保証機能の強化、標準の整備及び検査データの自動取り込み等、品質コンプライアンスの強化に努めます。
② コンプライアンス教育等を通して、コンプライアンス意識の浸透に取り組みます。
③ コンプライアンスリスク管理体制等を強化し、コンプライアンスリスクの抽出および早期発見に取り組みます。
また、コンプライアンス強化への取り組みはもとより、安全活動、環境保全、防災対策、リスクマネジメント体制の強化を進めるとともに、組織の活性化による明るい風土作りを図り、人材確保と育成に注力し企業基盤を強化してまいります。
当社の親会社である株式会社神戸製鋼所および当社を含む神戸製鋼グループ数社は、平成29年11月にカナダにおいて、神戸製鋼グループの製造した自動車向け金属製品(以下「対象製品」といいます)や、対象製品を使用して製造された自動車に関する、経済的損失の賠償等を求めるクラスアクションを提起されており、今後も同様の訴訟を提起される可能性があります。
当社は、これらの訴訟に関して、適切に対応してまいります。

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