有価証券報告書-第94期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営方針
当社グループは、工具鋼、特殊合金の非量産型高級特殊鋼製品、鋳鉄製品及び金型・工具製品の製造販売を通じ、幅広い産業分野(自動車、エレクトロニクス、産業機械、エネルギー、住宅他)へ優れた製品を提供して顧客及び社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済動向については、雇用・所得環境の改善や、総じて良好な景況感や企業業績のもとでの設備投資の増加など、国内景気は緩やかな回復基調が続くと期待されています。しかしながら、米中貿易摩擦の影響等もあり足元の需要環境は厳しさを増しており、消費税増税の影響等も考慮すると、今後の需要環境は不透明と考えざるを得ません。また、一昨年以来の原燃料や電力、副資材等の価格変動が業績に大きな影響を与えており、これらの市況動向にも留意する必要があります。
こうした状況の中、当社グループでは2016~2020年度グループ中期経営計画「CHANGE(Challenge And Generate)20」を見直しました。当社グループは、強靭な事業体質と安定した収益体質を構築すべく、中期経営計画に沿った取り組みを進め、将来の成長に向け、「挑戦」と「創造」に邁進いたします。
なお、セグメント別の重点施策は以下のとおりであります。
① 特殊鋼部門
(ⅰ)高付加価値製品の拡大
特殊合金については、計画通りに拡大いたしました。一方、工具鋼は遅れ気味で推移しております。今後も中期経営計画に掲げた以下の活動を推進いたします。
[工具鋼分野]
・自動車プレス金型用鋼の拡販とプレス成形対応の強化(表面処理の強化等)
・海外向けを主体としたアルミ押出し金型用鋼の拡販
・高級プラスチック金型用鋼の拡販と更なる高機能化
[特殊合金分野]
・小ロット対応力を活かした溶材、特殊品分野の需要取り込み
・マルテンサイト系ステンレスのピストンリング材、耐熱用鋼などの拡販
[両分野共通]
・要員増強による技術サポート機能の強化
(ⅱ)コスト競争力の強化
省エネ投資や分塊圧延ライン更新工事など大型投資を当初計画とおりに実施いたしました。今後も設備投資を積極的に実施し、コスト競争力を強化してまいります。
[主要設備投資の実績と計画]
・鍛造3000tプレスのマニプレータ更新(2017年度完了)
・加熱炉等の燃料転換工事を実施中(2019年度完了予定)
・分塊圧延ラインを更新(2019年4月完工 2020年度フル稼働予定)
(ⅲ)技術開発の推進
高鏡面用金型用鋼や耐熱鋼製品などの商品化、磁歪合金の開発などを実施いたしました。今後も、需要家ニーズに対応した新規商品の開発と生産技術の強化を推進いたします。
(ⅳ)品質の向上
設備投資効果の発揮、設備管理の強化と品質の見える化により、品質の向上を推進いたします。
(ⅴ)安定生産の維持
故障発生の低減および故障発生時の休止期間のミニマイズのために、設備管理の強化と重要予備品の充実を推進いたします。
(ⅵ)KOBELCOグループとしての役割強化
分塊圧延ライン更新工事の効果を活かして、KOBELCOグループの小ロット品・特殊品等の供給を担ってまいります。
(ⅶ)販売価格の改善
原燃料、副資材等のコストが中期経営計画策定時より上昇しており、販売価格の改善活動を展開しております。今後もサーチャージ制の拡大など、原材料価格の変動による業績影響をミニマイズできるよう取り組んでまいります。
② 鋳鉄部門
中期経営計画で掲げた売上高100億円の事業規模は18年度に達成いたしました。今後も以下の課題に取り組み、事業規模の維持と収益力強化を目指します。
[主な取り組み]
・新規需要家および新規品の受注拡大
・設備投資等による品質、生産性の改善※
※生型ライン(小型用)更新、自硬性増強工事(18年度完了)
③ 金型・工具部門
中期経営計画で掲げた高付加価値製品の拡販、コスト競争力強化を進めるとともに、金型の設計制作までの一貫したサービスを行うツーリングメーカへの展開を推進いたします。
[主な取り組み]
・超精密金型製品の拡販
・設計および設計一貫金型事業の拡大
・加工能力の強化と生産性の向上
2017年10月に公表いたしました当社における製品の検査結果改ざん、昨年3月に公表いたしました当社子会社における製品の検査結果ねつ造のような行為を二度とおこさぬよう、様々なコンプライアンス活動を展開してまいりました。
具体的には以下のとおりであります。
① 品質保証部門の増員、標準の整備および検査データの自動取り込みなど、品質管理体制を強化いたしました。
② 「KOBELCOの3つの約束と6つの誓い」の浸透を図るとともに、「語り合う場」を通じて全従業員が自由闊達で前向きな議論を展開することで、風土改善に取り組みました。また、従業員一人ひとりのコンプライアンス意識を向上させるための教育を実施いたしました。
③ 「コンプライアンス規程」の制定をはじめとした関連規程の見直しおよびコンプライアンス委員会の機能や委員の構成の見直し等、管理体制の整備を行いました。
今後も、コンプライアンス強化への取り組みはもとより、安全活動、環境保全、防災対策、リスクマネジメント体制の強化を進めるとともに、組織の活性化による明るい風土作りや、人材確保と育成に注力し企業基盤を強化してまいります。
当社の親会社である株式会社神戸製鋼所および当社を含む同社グループ(以下「神戸製鋼グループ」という)は、2017年11月にカナダにおいて提起された訴訟について、2019年6月7日(現地時間)に原告との間で和解の基本合意に達しました。和解金(神戸製鋼グループ総額約1億5千9百万円)の負担については今後株式会社神戸製鋼所と協議してまいります。
当社グループは、工具鋼、特殊合金の非量産型高級特殊鋼製品、鋳鉄製品及び金型・工具製品の製造販売を通じ、幅広い産業分野(自動車、エレクトロニクス、産業機械、エネルギー、住宅他)へ優れた製品を提供して顧客及び社会の発展に貢献してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済動向については、雇用・所得環境の改善や、総じて良好な景況感や企業業績のもとでの設備投資の増加など、国内景気は緩やかな回復基調が続くと期待されています。しかしながら、米中貿易摩擦の影響等もあり足元の需要環境は厳しさを増しており、消費税増税の影響等も考慮すると、今後の需要環境は不透明と考えざるを得ません。また、一昨年以来の原燃料や電力、副資材等の価格変動が業績に大きな影響を与えており、これらの市況動向にも留意する必要があります。
こうした状況の中、当社グループでは2016~2020年度グループ中期経営計画「CHANGE(Challenge And Generate)20」を見直しました。当社グループは、強靭な事業体質と安定した収益体質を構築すべく、中期経営計画に沿った取り組みを進め、将来の成長に向け、「挑戦」と「創造」に邁進いたします。
なお、セグメント別の重点施策は以下のとおりであります。
① 特殊鋼部門
(ⅰ)高付加価値製品の拡大
特殊合金については、計画通りに拡大いたしました。一方、工具鋼は遅れ気味で推移しております。今後も中期経営計画に掲げた以下の活動を推進いたします。
[工具鋼分野]
・自動車プレス金型用鋼の拡販とプレス成形対応の強化(表面処理の強化等)
・海外向けを主体としたアルミ押出し金型用鋼の拡販
・高級プラスチック金型用鋼の拡販と更なる高機能化
[特殊合金分野]
・小ロット対応力を活かした溶材、特殊品分野の需要取り込み
・マルテンサイト系ステンレスのピストンリング材、耐熱用鋼などの拡販
[両分野共通]
・要員増強による技術サポート機能の強化
(ⅱ)コスト競争力の強化
省エネ投資や分塊圧延ライン更新工事など大型投資を当初計画とおりに実施いたしました。今後も設備投資を積極的に実施し、コスト競争力を強化してまいります。
[主要設備投資の実績と計画]
・鍛造3000tプレスのマニプレータ更新(2017年度完了)
・加熱炉等の燃料転換工事を実施中(2019年度完了予定)
・分塊圧延ラインを更新(2019年4月完工 2020年度フル稼働予定)
(ⅲ)技術開発の推進
高鏡面用金型用鋼や耐熱鋼製品などの商品化、磁歪合金の開発などを実施いたしました。今後も、需要家ニーズに対応した新規商品の開発と生産技術の強化を推進いたします。
(ⅳ)品質の向上
設備投資効果の発揮、設備管理の強化と品質の見える化により、品質の向上を推進いたします。
(ⅴ)安定生産の維持
故障発生の低減および故障発生時の休止期間のミニマイズのために、設備管理の強化と重要予備品の充実を推進いたします。
(ⅵ)KOBELCOグループとしての役割強化
分塊圧延ライン更新工事の効果を活かして、KOBELCOグループの小ロット品・特殊品等の供給を担ってまいります。
(ⅶ)販売価格の改善
原燃料、副資材等のコストが中期経営計画策定時より上昇しており、販売価格の改善活動を展開しております。今後もサーチャージ制の拡大など、原材料価格の変動による業績影響をミニマイズできるよう取り組んでまいります。
② 鋳鉄部門
中期経営計画で掲げた売上高100億円の事業規模は18年度に達成いたしました。今後も以下の課題に取り組み、事業規模の維持と収益力強化を目指します。
[主な取り組み]
・新規需要家および新規品の受注拡大
・設備投資等による品質、生産性の改善※
※生型ライン(小型用)更新、自硬性増強工事(18年度完了)
③ 金型・工具部門
中期経営計画で掲げた高付加価値製品の拡販、コスト競争力強化を進めるとともに、金型の設計制作までの一貫したサービスを行うツーリングメーカへの展開を推進いたします。
[主な取り組み]
・超精密金型製品の拡販
・設計および設計一貫金型事業の拡大
・加工能力の強化と生産性の向上
2017年10月に公表いたしました当社における製品の検査結果改ざん、昨年3月に公表いたしました当社子会社における製品の検査結果ねつ造のような行為を二度とおこさぬよう、様々なコンプライアンス活動を展開してまいりました。
具体的には以下のとおりであります。
① 品質保証部門の増員、標準の整備および検査データの自動取り込みなど、品質管理体制を強化いたしました。
② 「KOBELCOの3つの約束と6つの誓い」の浸透を図るとともに、「語り合う場」を通じて全従業員が自由闊達で前向きな議論を展開することで、風土改善に取り組みました。また、従業員一人ひとりのコンプライアンス意識を向上させるための教育を実施いたしました。
③ 「コンプライアンス規程」の制定をはじめとした関連規程の見直しおよびコンプライアンス委員会の機能や委員の構成の見直し等、管理体制の整備を行いました。
今後も、コンプライアンス強化への取り組みはもとより、安全活動、環境保全、防災対策、リスクマネジメント体制の強化を進めるとともに、組織の活性化による明るい風土作りや、人材確保と育成に注力し企業基盤を強化してまいります。
当社の親会社である株式会社神戸製鋼所および当社を含む同社グループ(以下「神戸製鋼グループ」という)は、2017年11月にカナダにおいて提起された訴訟について、2019年6月7日(現地時間)に原告との間で和解の基本合意に達しました。和解金(神戸製鋼グループ総額約1億5千9百万円)の負担については今後株式会社神戸製鋼所と協議してまいります。