有価証券報告書-第72期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度より適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較・分析を行っております。
また、当事業年度より、たな卸資産の評価に関して、先入先出法から総平均法に会計方針を変更しておりますが、これに伴う影響額が軽微であるため、遡及適用は行っておりません。したがって、前事業年度については、先入先出法に従った数値を前提として、当事業年度との比較・分析を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、東京オリンピック・パラリンピック関連工事及び企業の設備投資関連の需要や雇用・所得環境の改善により消費が底堅く推移する中で、比較的堅調に推移いたしました。
しかしながら、職人不足による工期遅延や消費税増税前の駆け込み需要の反動、米中貿易摩擦問題による景気動向の影響により、経済の先行きは不透明な状況となりました。
当社が属する建築金物業界では、前事業年度に比べて新設住宅着工戸数は減少しており、店舗、工場の着工も減少しました。また、消費税増税の駆け込み需要に伴う耐久財需要の反動減や台風等の自然災害による工期延長など、厳しい経営環境となりました。
このような中、ハンガーレールを建築金物市場以外の分野へ用途提案していくなど、製品の利用用途の拡大を図り、機械工具ルート及び大手メーカーへ直接PRを行うなど積極的に活動を展開いたしました。また、時代のニーズに応えるべく、ホームページの充実を進め、稼働中の見積もり支援システム「みつもりダイちゃん」の対応製品を拡充するとともに、AR(拡張現実)技術を利用した製品設置イメージシミュレーションを公開いたしました。さらに、1月にLINE公式アカウントを開設し、幅広い媒体による情報発信に取組んでまいりました。
以上の結果、当事業年度の売上高につきましては、耐久財等の消費税増税の影響による駆け込み需要の反動減などから、前事業年度比1.0%減の10,690百万円となりました。利益面では、内製化などによる原価低減や一部製品において運賃等をお客様にご負担いただくことや販売価格の見直しに努めることにより、営業利益は前事業年度比59.5%増の402百万円、経常利益は前事業年度比56.3%増の421百万円となりました。当期純利益は前事業年度に比べ59.8%増の282百万円となり、自己資本利益率は前事業年度比0.8ポイント増の2.3%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(セグメント売上高):当事業年度(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日)
(建築関連製品)
建築関連製品におきましては、2020年4月からの改正健康増進法の全面施行を受けて、受動喫煙防止目的で店舗・工場・事務所において、自転車置場ルーフを活用した喫煙所の販売が伸長しました。また、東京オリンピック・パラリンピック関連における工事が佳境に入り、建築現場金物が比較的好調に推移しました。
また、国内の新設建築着工戸数が減少する中で、自社製品の販路のすそ野を広げるため、工場設備現場への提案商品として「パイプマテハンレール」等新製品の発売や展示会等でPRを展開してまいりました。
一方で、集合住宅の着工減の影響からクリーンストッカーの販売に不透明さが出る中、消費税増税の駆け込み需要の反動もあって物置、収納庫等の個人向け需要が伸び悩むなど、エクステリア関連製品において販売が低迷しました。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、海外への輸出販売の減少や原材料等の輸入の遅延などありましたが、その影響は限定的なものとなっております。
その結果、売上高は10,523百万円(前事業年度比1.0%減)、セグメント利益(営業利益)は、コストの販売価格への転嫁や原価低減を進めたこともあり、671百万円(前事業年度比35.6%増)となりました。
(不動産賃貸)
不動産賃貸関連につきましては、収益の主力でありますワンルームマンションにおいて、比較的堅調な景気動向を背景に企業の独身寮や各種学校等の学生寮などの需要により、前事業年度に続き高い入居率を維持するとともに、単身者世帯のニーズを満たすよう、設備投資を行ってまいりました。
なお、高い入居率を維持できたことから部屋の入れ替わりが少なかったこともあり、ハウスクリーニングや募集広告、仲介に関する費用が前事業年度比で減少いたしました。
また、法人向けテナント契約は長期契約により安定した収益を維持しております。
その結果、売上高は前事業年度とほぼ横ばいの167百万円(前事業年度比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は94百万円(前事業年度比1.2%増)となりました。
b. 財政状態
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度に比べ292百万円増加し、9,881百万円となりました。これは、事業年度後半の売上高が前事業年度に比べて減少し、その販売量に合わせて、生産を調整したことなどから製品等のたな卸資産が26百万円減少したものの、売上債権については、大きな滞りなく回収ができたことから現金及び預金が317百万円増加したことが主因であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末に比べ181百万円減少し、5,344百万円となりました。これは、生産設備等を164百万円取得したものの、減価償却や従業員用社宅の売却など293百万円の減少が生じたことにより、有形固定資産が128百万円減少したことや時価評価によって投資有価証券が98百万円減少したことが主因であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末に比べ20百万円増加し、2,786百万円となりました。これは、仕入債務の回転期間が短縮した結果、仕入債務が103百万円減少したものの、消費税の増税により未払消費税等が50百万円、前事業年度に比べて利益額が増加したことより未払法人税等が36百万円増加したことが主因であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末に比べ31百万円減少し、216百万円となりました。これは、退任役員へ退職慰労金を支払ったことから役員退職慰労引当金が24百万円減少したことが主因であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ121百万円増加し、12,223百万円となりました。これは、投資有価証券の時価の下落により、評価・換算差額等が72百万円減少したものの、当期純利益による増加などによって、繰越利益剰余金が194百万円増加したことが主因であります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ317百万円増加し、3,425百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は588百万円(前事業年度は342百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益421百万円、減価償却費308百万円などの収入と仕入債務の減少111百万円、法人税等の支払額101百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は182百万円(前事業年度は268百万円の支出)となりました。これは主に、事業投資に関する有形固定資産の取得による支出154百万円、及び無形固定資産の取得による支出18百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は87百万円(前事業年度は88百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額87百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1.各指標は、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率 :自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー÷利払い
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、2019年2月期のキャッシュ・フロー関連指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
セグメントのうち、建築関連製品において生産活動を行っており、当事業年度における生産実績を示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額については、製造原価で記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
セグメントのうち、建築関連製品の外装用パネルについては、受注生産を行っており、当事業年度における受注実績を示すと次のとおりであります。
(注) 1 当社は、外装用建材の外装パネル以外の品目は見込生産で行っております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
(注) 1 主な相手別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、重要な会計方針等に基づき、資産・負債の評価及び収益・費用の認識に影響を与える見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断に関しましては、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績の分析
a.前事業年度実績との比較
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度と比べ106百万円減少し、10,690百万円となりました。これは、集合住宅の着工戸数の減少などにより、ごみ収集庫や物置などのエクステリア関連製品の販売が振るわなかったことから建築関連製品事業の売上高が107百万円減少したことが主因であります。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、前事業年度と比べ153百万円減少し、7,286百万円となりました。これは、アルミ地金等の材料価格の低下や円高傾向にある為替相場の影響を受けて、材料費が減少したことや製品の内製化を進めたことによる外注加工費の減少などから商品及び製品売上原価が154百万円減少したことが主因であります。
なお、不動産賃貸事業につきましては、ハウスクリーニング費用等が抑えられたものの、入居者の維持獲得のため設備投資を進めたことから、不動産賃貸原価はほぼ横ばいの、73百万円となっております。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べ102百万円減少し、3,002百万円となりました。これは、在庫保管地の効率化など輸送ルートや運送業者の見直しによる輸送コストの削減により運搬費が44百万円、カタログ等の見直しにより広告宣伝費が25百万円、また労務費が21百万円減少したことが主因であります。
(営業外収益、営業外費用)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度とほぼ横ばいの44百万円となりました。
当事業年度の営業外費用は、前事業年度と比べ1百万円減少し、25百万円となりました。これは、固定資産除却損が1百万円減少したことが主因であります。
(特別利益、特別損失)
当事業年度におきまして、特別利益及び特別損失は発生しておりません。
(当期損益)
当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べて151百万円増加し、421百万円となりました。これは、材料価格の低下や内製化による外注費の削減による製造原価低減を図ったこと、また、輸送コストの削減に努めるとともに販売価格への転嫁を図ったことが主因であります。その結果、売上高経常利益率は、1.4ポイント増加し、3.9%となり、自己資本利益率は0.8ポイント増加し、2.3%となりました。
b.業績予想との比較
当事業年度におきましては、当初の計画として、売上高11,000百万円、営業利益320百万円、経常利益330百万円、当期純利益200百万円の業績を見込んでおりました。これは、世界経済が回復基調で推移する中で、EUとのFTAやTPP11などの影響で、企業の設備投資など需要が喚起されること、東京オリンピック・パラリンピック及び消費税増税前の駆け込み需要をもとに売上高を想定し、また、原材料価格の高止まりが続くことを見込み利益額を想定したものでありました。
当該業績予想との比較・分析は以下のとおりであります。
売上高に関しましては、業績予想を309百万円下回り、10,690百万円となりました。建築関連製品事業におきまして、東京オリンピック・パラリンピック需要による宿泊施設への建築現場金物が比較的堅調に推移する中、ハンガーレールについて、製品の利用用途を提案していくことで機械工具ルートでの販売拡大を図ってまいりました。しかしながら、2019年10月以降の消費税増税による耐久財需要の反動減や集合住宅の着工減などの影響からエクステリア関係の製品販売が伸び悩みました。また、慢性的な人材不足からの工期遅延の影響もあり、開示した予想売上高を達成することができませんでした。なお、不動産賃貸事業におきましては、予想売上高を達成しております。
利益面に関しましては、経常利益が業績予想を91百万円上回り421百万円となりました。当期純利益は業績予想を82百万円上回り282百万円となりました。これにより、売上高経常利益率は業績予想3.0%に対して、0.9ポイント増加し3.9%となり、自己資本利益率は業績予想1.6%に対して、0.7ポイント増加し2.3%となりました。当社では、利益確保のため、製品製造の内製化を進めることで、製造コストの削減に努め、また、アルミニウム等の原材料価格が低下したことから売上総利益率が改善しました。輸送コストに関しましても、輸送ルートの改善や業者の見直しをするとともに、販売価格への転嫁を行いました。以上の施策により、売上高が伸び悩む中、業績予想を上回る利益額を達成いたしました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております各事項によって、さまざまな影響を受けることが考えられます。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関しまして、世界的なサプライチェーンへの影響により、中長期的に経済の停滞を招くおそれがあります。また、当社において、人的被害及び生産活動等の事業継続への影響が生じることも考えられ、影響の度合いによっては、当社の売上高等の業績に悪影響を与えるおそれがあります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
(資金の需要)
当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料、商品等の購入や外注加工費等の製造費用のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備投資等の資金需要の主なものは、建築関連製品事業の機械装置や金型などの工具等の生産設備への投資によるものであります。
(財務政策)
当社は、運転資金及び設備投資資金について、自己資金及び金融機関からの借入によって調達する方針であります。また、より機動的な資金調達手段を確保するため、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計3,050百万円の当座貸越契約を締結しております。
なお、当事業年度末において借入金の残高はありません。
当事業年度における当社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度より適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較・分析を行っております。
また、当事業年度より、たな卸資産の評価に関して、先入先出法から総平均法に会計方針を変更しておりますが、これに伴う影響額が軽微であるため、遡及適用は行っておりません。したがって、前事業年度については、先入先出法に従った数値を前提として、当事業年度との比較・分析を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、東京オリンピック・パラリンピック関連工事及び企業の設備投資関連の需要や雇用・所得環境の改善により消費が底堅く推移する中で、比較的堅調に推移いたしました。
しかしながら、職人不足による工期遅延や消費税増税前の駆け込み需要の反動、米中貿易摩擦問題による景気動向の影響により、経済の先行きは不透明な状況となりました。
当社が属する建築金物業界では、前事業年度に比べて新設住宅着工戸数は減少しており、店舗、工場の着工も減少しました。また、消費税増税の駆け込み需要に伴う耐久財需要の反動減や台風等の自然災害による工期延長など、厳しい経営環境となりました。
このような中、ハンガーレールを建築金物市場以外の分野へ用途提案していくなど、製品の利用用途の拡大を図り、機械工具ルート及び大手メーカーへ直接PRを行うなど積極的に活動を展開いたしました。また、時代のニーズに応えるべく、ホームページの充実を進め、稼働中の見積もり支援システム「みつもりダイちゃん」の対応製品を拡充するとともに、AR(拡張現実)技術を利用した製品設置イメージシミュレーションを公開いたしました。さらに、1月にLINE公式アカウントを開設し、幅広い媒体による情報発信に取組んでまいりました。
以上の結果、当事業年度の売上高につきましては、耐久財等の消費税増税の影響による駆け込み需要の反動減などから、前事業年度比1.0%減の10,690百万円となりました。利益面では、内製化などによる原価低減や一部製品において運賃等をお客様にご負担いただくことや販売価格の見直しに努めることにより、営業利益は前事業年度比59.5%増の402百万円、経常利益は前事業年度比56.3%増の421百万円となりました。当期純利益は前事業年度に比べ59.8%増の282百万円となり、自己資本利益率は前事業年度比0.8ポイント増の2.3%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(セグメント売上高):当事業年度(自 2019年3月1日 至 2020年2月29日)
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) | 構成比(%) |
| 建築関連製品 | 10,523,424 | 99.0 | 98.4 |
| 不動産賃貸 | 167,372 | 101.0 | 1.6 |
| 合計 | 10,690,796 | 99.0 | 100.0 |
(建築関連製品)
建築関連製品におきましては、2020年4月からの改正健康増進法の全面施行を受けて、受動喫煙防止目的で店舗・工場・事務所において、自転車置場ルーフを活用した喫煙所の販売が伸長しました。また、東京オリンピック・パラリンピック関連における工事が佳境に入り、建築現場金物が比較的好調に推移しました。
また、国内の新設建築着工戸数が減少する中で、自社製品の販路のすそ野を広げるため、工場設備現場への提案商品として「パイプマテハンレール」等新製品の発売や展示会等でPRを展開してまいりました。
一方で、集合住宅の着工減の影響からクリーンストッカーの販売に不透明さが出る中、消費税増税の駆け込み需要の反動もあって物置、収納庫等の個人向け需要が伸び悩むなど、エクステリア関連製品において販売が低迷しました。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、海外への輸出販売の減少や原材料等の輸入の遅延などありましたが、その影響は限定的なものとなっております。
その結果、売上高は10,523百万円(前事業年度比1.0%減)、セグメント利益(営業利益)は、コストの販売価格への転嫁や原価低減を進めたこともあり、671百万円(前事業年度比35.6%増)となりました。
(不動産賃貸)
不動産賃貸関連につきましては、収益の主力でありますワンルームマンションにおいて、比較的堅調な景気動向を背景に企業の独身寮や各種学校等の学生寮などの需要により、前事業年度に続き高い入居率を維持するとともに、単身者世帯のニーズを満たすよう、設備投資を行ってまいりました。
なお、高い入居率を維持できたことから部屋の入れ替わりが少なかったこともあり、ハウスクリーニングや募集広告、仲介に関する費用が前事業年度比で減少いたしました。
また、法人向けテナント契約は長期契約により安定した収益を維持しております。
その結果、売上高は前事業年度とほぼ横ばいの167百万円(前事業年度比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は94百万円(前事業年度比1.2%増)となりました。
b. 財政状態
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度に比べ292百万円増加し、9,881百万円となりました。これは、事業年度後半の売上高が前事業年度に比べて減少し、その販売量に合わせて、生産を調整したことなどから製品等のたな卸資産が26百万円減少したものの、売上債権については、大きな滞りなく回収ができたことから現金及び預金が317百万円増加したことが主因であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末に比べ181百万円減少し、5,344百万円となりました。これは、生産設備等を164百万円取得したものの、減価償却や従業員用社宅の売却など293百万円の減少が生じたことにより、有形固定資産が128百万円減少したことや時価評価によって投資有価証券が98百万円減少したことが主因であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末に比べ20百万円増加し、2,786百万円となりました。これは、仕入債務の回転期間が短縮した結果、仕入債務が103百万円減少したものの、消費税の増税により未払消費税等が50百万円、前事業年度に比べて利益額が増加したことより未払法人税等が36百万円増加したことが主因であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末に比べ31百万円減少し、216百万円となりました。これは、退任役員へ退職慰労金を支払ったことから役員退職慰労引当金が24百万円減少したことが主因であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ121百万円増加し、12,223百万円となりました。これは、投資有価証券の時価の下落により、評価・換算差額等が72百万円減少したものの、当期純利益による増加などによって、繰越利益剰余金が194百万円増加したことが主因であります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ317百万円増加し、3,425百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は588百万円(前事業年度は342百万円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益421百万円、減価償却費308百万円などの収入と仕入債務の減少111百万円、法人税等の支払額101百万円などの支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は182百万円(前事業年度は268百万円の支出)となりました。これは主に、事業投資に関する有形固定資産の取得による支出154百万円、及び無形固定資産の取得による支出18百万円などの支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は87百万円(前事業年度は88百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額87百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年2月期 | 2017年2月期 | 2018年2月期 | 2019年2月期 | 2020年2月期 | |
| 自己資本比率 | 78.5% | 78.8% | 79.4% | 80.1% | 80.3% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 24.3% | 29.7% | 32.2% | 25.6% | 27.6% |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | ― | ― | ― | ― | ― |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 59,329.7倍 | 10,975.3倍 | 13,479.6倍 | 67,205.8倍 | 150,355.1倍 |
(注)1.各指標は、以下の計算式により算出しております。
自己資本比率 :自己資本÷総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー÷利払い
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.営業キャッシュ・フロー及び利払いは、キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、2019年2月期のキャッシュ・フロー関連指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
セグメントのうち、建築関連製品において生産活動を行っており、当事業年度における生産実績を示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 品目 | ||
| 建築金物 | 2,421,787 | 95.5 |
| 外装用建材 | 1,168,948 | 102.6 |
| エクステリア | 2,725,054 | 97.6 |
| その他 | 70,898 | 141.5 |
| 建築関連製品計 | 6,386,688 | 98.0 |
(注) 1 金額については、製造原価で記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
セグメントのうち、建築関連製品の外装用パネルについては、受注生産を行っており、当事業年度における受注実績を示すと次のとおりであります。
| 品目 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 外装用建材 外装パネル | 11,600 | 2,320.0 | 22,522 | 54.5 |
(注) 1 当社は、外装用建材の外装パネル以外の品目は見込生産で行っております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 品目 | ||
| 建築金物 | 4,083,218 | 98.0 |
| 外装用建材 | 1,966,140 | 102.7 |
| エクステリア | 3,614,209 | 99.1 |
| その他 | 859,855 | 95.4 |
| 建築関連製品計 | 10,523,424 | 99.0 |
| 不動産賃貸計 | 167,372 | 101.0 |
| 合計 | 10,690,796 | 99.0 |
(注) 1 主な相手別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 杉田エース株式会社 | 2,081,381 | 19.3 | 2,078,243 | 19.4 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、重要な会計方針等に基づき、資産・負債の評価及び収益・費用の認識に影響を与える見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断に関しましては、継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表」の「重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績の分析
a.前事業年度実績との比較
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度と比べ106百万円減少し、10,690百万円となりました。これは、集合住宅の着工戸数の減少などにより、ごみ収集庫や物置などのエクステリア関連製品の販売が振るわなかったことから建築関連製品事業の売上高が107百万円減少したことが主因であります。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、前事業年度と比べ153百万円減少し、7,286百万円となりました。これは、アルミ地金等の材料価格の低下や円高傾向にある為替相場の影響を受けて、材料費が減少したことや製品の内製化を進めたことによる外注加工費の減少などから商品及び製品売上原価が154百万円減少したことが主因であります。
なお、不動産賃貸事業につきましては、ハウスクリーニング費用等が抑えられたものの、入居者の維持獲得のため設備投資を進めたことから、不動産賃貸原価はほぼ横ばいの、73百万円となっております。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べ102百万円減少し、3,002百万円となりました。これは、在庫保管地の効率化など輸送ルートや運送業者の見直しによる輸送コストの削減により運搬費が44百万円、カタログ等の見直しにより広告宣伝費が25百万円、また労務費が21百万円減少したことが主因であります。
(営業外収益、営業外費用)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度とほぼ横ばいの44百万円となりました。
当事業年度の営業外費用は、前事業年度と比べ1百万円減少し、25百万円となりました。これは、固定資産除却損が1百万円減少したことが主因であります。
(特別利益、特別損失)
当事業年度におきまして、特別利益及び特別損失は発生しておりません。
(当期損益)
当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べて151百万円増加し、421百万円となりました。これは、材料価格の低下や内製化による外注費の削減による製造原価低減を図ったこと、また、輸送コストの削減に努めるとともに販売価格への転嫁を図ったことが主因であります。その結果、売上高経常利益率は、1.4ポイント増加し、3.9%となり、自己資本利益率は0.8ポイント増加し、2.3%となりました。
b.業績予想との比較
当事業年度におきましては、当初の計画として、売上高11,000百万円、営業利益320百万円、経常利益330百万円、当期純利益200百万円の業績を見込んでおりました。これは、世界経済が回復基調で推移する中で、EUとのFTAやTPP11などの影響で、企業の設備投資など需要が喚起されること、東京オリンピック・パラリンピック及び消費税増税前の駆け込み需要をもとに売上高を想定し、また、原材料価格の高止まりが続くことを見込み利益額を想定したものでありました。
当該業績予想との比較・分析は以下のとおりであります。
売上高に関しましては、業績予想を309百万円下回り、10,690百万円となりました。建築関連製品事業におきまして、東京オリンピック・パラリンピック需要による宿泊施設への建築現場金物が比較的堅調に推移する中、ハンガーレールについて、製品の利用用途を提案していくことで機械工具ルートでの販売拡大を図ってまいりました。しかしながら、2019年10月以降の消費税増税による耐久財需要の反動減や集合住宅の着工減などの影響からエクステリア関係の製品販売が伸び悩みました。また、慢性的な人材不足からの工期遅延の影響もあり、開示した予想売上高を達成することができませんでした。なお、不動産賃貸事業におきましては、予想売上高を達成しております。
利益面に関しましては、経常利益が業績予想を91百万円上回り421百万円となりました。当期純利益は業績予想を82百万円上回り282百万円となりました。これにより、売上高経常利益率は業績予想3.0%に対して、0.9ポイント増加し3.9%となり、自己資本利益率は業績予想1.6%に対して、0.7ポイント増加し2.3%となりました。当社では、利益確保のため、製品製造の内製化を進めることで、製造コストの削減に努め、また、アルミニウム等の原材料価格が低下したことから売上総利益率が改善しました。輸送コストに関しましても、輸送ルートの改善や業者の見直しをするとともに、販売価格への転嫁を行いました。以上の施策により、売上高が伸び悩む中、業績予想を上回る利益額を達成いたしました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております各事項によって、さまざまな影響を受けることが考えられます。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関しまして、世界的なサプライチェーンへの影響により、中長期的に経済の停滞を招くおそれがあります。また、当社において、人的被害及び生産活動等の事業継続への影響が生じることも考えられ、影響の度合いによっては、当社の売上高等の業績に悪影響を与えるおそれがあります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
(資金の需要)
当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料、商品等の購入や外注加工費等の製造費用のほか販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備投資等の資金需要の主なものは、建築関連製品事業の機械装置や金型などの工具等の生産設備への投資によるものであります。
(財務政策)
当社は、運転資金及び設備投資資金について、自己資金及び金融機関からの借入によって調達する方針であります。また、より機動的な資金調達手段を確保するため、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計3,050百万円の当座貸越契約を締結しております。
なお、当事業年度末において借入金の残高はありません。