有価証券報告書-第123期(2021/12/01-2022/11/30)

【提出】
2023/02/24 15:00
【資料】
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【項目】
151項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念である、「夢を持ち一生懸命を楽しもう」、「総力で一歩先行くものづくり」、「感謝と誠意をかたちで社会へ」を基本に置き、行動指針や行動規範のもと、グループをあげて事業活動に邁進し、適正な収益を確保しつつ、株主・投資家、顧客や取引先、従業員、地域社会等のあらゆるステークホルダーの皆様に対して、企業としての社会的責任を全うできるよう努力を継続してまいります。
また、社会から信任される企業たることを目指し、内部統制システムの効果的・効率的運用に引き続き務め、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化、コンプライアンスの徹底、リスク管理体制の充実、環境活動への積極的取り組み等を継続してまいる方針であります。
(2)事業ポートフォリオに関する基本的な方針
当社グループは、産業用機能フィルター・コンベア事業、電子部材・フォトマスク事業、環境・水処理関連事業、不動産賃貸事業と、多方面で事業を展開しております。当社グループでは、「グループ長期ビジョンと整合性ある事業」、「自社としてガバナンスできる事業」、「特定の領域でリーダーの地位を得られる事業」、「中長期的に資本コストを上回るリターンを継続できる事業」という観点から原則として中期経営計画策定時に事業ポートフォリオの見直しを実施いたします。
当連結会計年度におきましては、2023年度~2025年度中期経営計画を策定したため、事業ポートフォリオのうち、特に「中長期的に資本コストを上回るリターンを継続できる事業」という点について、次期中期経営計画における各事業の営業利益やキャッシュ・フローを収益性の指標として検討いたしました。結果としては、各事業とも事業ポートフォリオに関する基本的な方針に沿った計画であったため、今回は事業ポートフォリオに大きな変更はございませんでした。
(3)グループ長期ビジョン、経営重点課題、目標とする経営指標等
前中期経営計画(2020年度~2022年度)の振り返り
当社グループでは前中期経営計画策定時、今後の国内市場の縮小や太陽光システム販売事業の終焉など厳しい経営環境に直面し、経営方針の仕切り直しの時期にあると認識しておりました。当社グループを再び成長軌道に乗せるためには長期的視点が必要との結論に至り、9年後のグループ長期ビジョン・長期定量目標を定め、中期経営計画をそのステップとして捉えることといたしました。そして、厳しい状況であっても持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すため、グループ長期ビジョンの達成に向けた中期経営重点課題を策定し、取り組みをスタートいたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大という予測不能な事態の影響を大きく受け、前中期経営計画で設定した定量目標は達成することができませんでした。その一方で中期経営重点課題につきましては、フジカ濾水機株式会社・積水アクアシステム株式会社のFRPプール事業・斉藤特殊金網株式会社の3件のM&Aの実行による事業の自立と発展やPMIを通じたグループシナジー効果の発現、研修や教育制度拡充・人事制度見直しによる個人の自律意識の向上などについて一定の成果がございました。
2022年度目標と実績
(百万円)
産業用機能フィルター・コンベア事業電子部材・フォトマスク事業環境・水処理関連事業不動産賃貸事業本社部門等にかかる全社費用合計
目標実績目標実績目標実績目標実績目標実績目標実績
売上高18,90018,7754,6503,9262,2502,2141,0501,03326,85025,950
営業利益1,6251,03845044912564750779△1,400△1,2711,5501,060

産業用機能フィルター・コンベア事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う需要の急激な減少や販売活動の停滞という状況下、売上高は円安の影響で目標に近い実績となりましたが、営業利益は利益率の低い海外向け原材料販売が増加したことや原材料・エネルギー高騰、経費増加などの影響により目標を達成することができませんでした。
電子部材・フォトマスク事業につきましては、売上高は目標を達成できませんでしたが、営業利益はエッチング加工製品・フォトマスク製品ともに高付加価値製品の販売が好調であったことから目標に近い実績となりました。
環境・水処理関連事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う学校プールの利用減少により、プール用ろ過装置の新設・修繕・メンテナンスの需要が減少し、目標を達成することができませんでした。
不動産賃貸事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響はなく、安定した収益を維持することができました。
なお、グループ資本効率目標であるROE5%以上につきましては、2021年度は達成できましたが、2022年度は4.9%となり、5%以上の維持に課題を残しました。
またグループ株主還元目標である配当性向30%以上につきましては、目標どおりの状況を維持できております。
次期中期経営計画に向け、新型コロナウイルス感染症拡大の影響やウクライナ情勢をはじめとする地政学リスクの顕在化など先行きが見通しにくい状況が継続しておりますが、収益力の回復という最優先で取り組むべき課題が明確になったと認識しております。
次期中期経営計画2023年度~2025年度について
グループ長期ビジョン
「100年超え企業として、次の100年も社会が必要とする製品・サービスを生み出し続ける企業集団」
経営重点課題
長期ビジョンの達成に向け、次期中期経営計画の期間で取り組むべき課題(対処すべき課題)は以下のとおりであります。
①収益力の回復
厳しい経営環境下でも事業を成長させるべく、時代のニーズに即した環境配慮型製品の開発やM&Aなどに積極的に取り組んでまいります。また、AI・RPAツールの活用による業務効率化・自動化を推進してまいります。
②ESG経営への取組と積極的な開示
当社のサステナビリティ方針の策定や、マテリアリティの特定を通じて価値創造ストーリーの構築を目指し、その内容を統合報告書などの媒体で開示することに取り組んでまいります。
③個人の自律意識の向上
組織および個人が自らの使命・役割を認識し、今何をすべきか、将来に向かって何をすべきかを自ら考え、行動することでその責任を果たしてまいります。そのために教育プログラム拡充など人的投資にも注力いたします。
2025年度(2025年11月期)の中期目標
・グループ成長性目標
(百万円)
産業用機能フィルター・コンベア事業電子部材・フォトマスク事業環境・水処理関連事業不動産賃貸事業本社部門等にかかる全社費用合計
売上高20,5804,6603,0401,01029,290
営業利益1,514287213732△1,4711,275

・グループ資本効率目標 ROE5%以上
・グループ株主還元目標 配当性向30%以上かつ総還元性向3年平均50%以上
現在の厳しい経営環境のなか収益力の回復に重点的に取り組んでまいりますが、次期中期経営計画においては株主還元を強化いたします。配当性向の向上と自己株式取得を含めた総還元性向について3年平均で50%以上となるようにいたします。
各事業の目標値、事業環境、強み、戦略は以下のとおりです。
産業用機能フィルター・コンベア事業
目標値
2025年11月期 売上高20,580百万円、営業利益1,514百万円
事業環境
製紙製品分野では、国内では人口減少やデジタル化による情報用紙や新聞紙の需要が急激に減少しておりますが、大阪万博による紙需要増やインバウンド需要増加による衛生用紙の使用量回復への期待がございます。海外では、製品運賃の高騰や価格競争の激化など不安定な状況が続いておりますが、アジアの紙・不織布の使用量は緩やかに増加しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による渡航制限は徐々に緩和され、顧客に密着した営業活動が回復していくと想定しております。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、世界的な自動車電動化に伴う部品点数の減少により、連続熱処理用(耐熱)コンベアベルトの需要が減少しておりますが、冷凍食品はじめ加工食品・リチウムイオン電池・電子部品・不織布などの業界向けコンベア・フィルターは需要が増加しております。
強み
製紙製品分野では、得意先毎の抄造条件にあわせた豊富な製品群とその知見を有しております。
その他産業用フィルター・コンベア事業では、幅広い業界に張り巡らされた販売網で得意先の変化をいち早くつかみ、豊富で高品質な商品群で得意先の多様なニーズに応えることができます。
戦略
製紙製品分野では、国内市場ではシェアを伸ばし、海外市場では拡販を継続いたします。そして、今後も世界的に増加が予想される板紙、家庭紙、不織布向けワイヤーについて開発を進めてまいります。また、環境保護に貢献する製品の開発や廃棄物削減を推進いたします。さらに、人手不足に対応するため製造工程の自動化を進めます。
その他産業用フィルター・コンベア分野では、国内工業用金網の最大手で幅広い業界に販売網を持っている強みを活かし、得意先の多様なニーズに応えるとともに、得意先の二酸化炭素排出量低減に貢献する提案(軽量化、省エネ等)や得意先の生産性向上に貢献する提案活動(寿命アップ、予防保全等)に注力してまいります。
電子部材・フォトマスク事業
目標値
2025年11月期 売上高4,660百万円、営業利益287百万円
事業環境
エッチング加工製品分野およびフォトマスク製品分野では、電子部品業界の活況が継続しております。今後は省エネ・高集積製品需要の増大と、それに伴う新技術が多様化したマーケットに対応した仕様に要求される傾向が強くなり、試作認定品の短納期対応とタイムリーな量産化体制の整備が重要となってくると認識しております。
強み
多様な設備を保有しているため試作から量産までを手掛け、得意先の多様なニーズに応えることができます。
戦略
エッチング加工製品分野では、現在進めている設備投資により生産技術革新を行い、従来対応できなかった得意先からの多様な加工依頼に応えられるよう技術開発力をより一層磨きつつ、操業含め効率的な体制を構築してまいります。
フォトマスク製品分野では、老朽化設備の確実な更新を実施し、現在得意先からの需要が旺盛な高周波デバイス・各種センサー向けフォトマスクの販売活動を強化いたします。さらに、パワー半導体向けフォトマスクは世界的な省エネへの関心の高まりとともに需要も増加しており、当社でも注力しております。また、ガラス加工品などの応用製品の展開にも注力いたします。
なお、上記のとおり積極的な設備投資を計画しており、次期中期経営計画の期間における減価償却費の負担が重くなるため、営業利益の目標値は一時的に低い水準となっております。
環境・水処理関連事業
目標値
2025年11月期 売上高3,040百万円、営業利益213百万円
事業環境
国内の少子化による学校数の減少や、学校へのプール設置およびプール利用の減少により、学校プール市場は全体として減少しております。その一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による一時的な学校プールの利用減少につきましては、次第に状況が改善していくと想定しております。また、都市部を中心として老朽化を要因とする改築・学校の統廃合・小中一貫校化などによる学校建設は増加しており、都市部での学校プールの需要は底堅い見込みです。また、プールが設置されるアッパークラスも含めホテル客室数の不足は継続しており、今後も建設が増加する見込みであります。
強み
プールとろ過装置の双方を自社で取り扱う国内唯一のプール総合メーカーとして得意先の様々なニーズに応えることができます。特に各種材質のプールを取りそろえていることや、排水処理装置・大型競技用プールでの海外メーカーとの協業など、競争力のある商品群を有しております。
戦略
底堅い需要が見込める都市部に経営資源を集中してまいります。また、過去の実績を活かして競技用プールや高層階ホテル向けプールの需要を確実に取り込んでまいります。さらに、FRPろ過装置を中心とした浴槽用商品のラインナップ化や、水資源の保護に貢献する製品の開発力の強化にも努めてまいります。
不動産賃貸事業
目標値
2025年11月期 売上高1,010百万円、営業利益732百万円
不動産賃貸事業では、当社の工場や社宅の跡地の有効活用を目的として運営しております。都心部に複数の物件を有し、商業施設やマンションなどとして賃貸しております。次期中期経営計画の期間においては、物件の老朽化対策としての大規模修繕を計画的に実施し、賃料維持に努めてまいります。

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