有価証券報告書-第92期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 14:51
【資料】
PDFをみる
【項目】
113項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響に翻弄され、先行き不透明感が漂う厳しい状況で推移いたしました。
当業界におきましては、橋梁事業の新設鋼橋の発注量が滞り、前事業年度実績は上回るものの、期初の予想には届かない結果となりました。また、新設工事から保全工事への流れは更に加速し、金額ベースでは保全工事の割合が50%に迫る勢いとなりました。鉄構事業では、長期化したコロナ禍の影響が大きく、鉄骨需要の「端境期」が予想以上に長引き、発注量は「端境期」と言われた前事業年度をさらに下回りました。
このような状況のもとで当社は、新体制の下で立ち上げた「保全工事検討委員会」を中心として大規模保全工事の確実な受注を目指し、並行して新設鋼橋の受注維持に努めました。結果として目標とした大規模保全工事を受注し、新設鋼橋の受注維持につきましても、発注量が非常に少ない中で、国土交通省の案件を中心に良好な成果を上げることが出来ました。鉄構事業におきましても、鉄構本部を全社挙げてバックアップする体制を構築し、受注の増大を目指した結果、受注高は前事業年度を大幅に上回りました。これらの結果、当事業年度の受注高は橋梁事業15,747,143千円、鉄構事業6,400,427千円、総額22,147,570千円となり前事業年度を大きく上回る数値を確保いたしました。
また、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
イ.財政状態
(資産の部)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ1,818,946千円増加し、26,647,619千円となりました。
流動資産は15,706,830千円(前事業年度末14,266,155千円から当事業年度末15,706,830千円)となりました。これは主に完成工事高の計上に伴い完成工事未収入金が3,068,894千円増加したことと、現金預金が821,618千円、有価証券が899,234千円減少したことによるものです。
固定資産は10,940,789千円(前事業年度末10,562,517千円から当事業年度末10,940,789千円)となりました。これは主に保有する投資有価証券の時価が上昇し投資有価証券の貸借対照表計上額が561,875千円増加したことと、減損損失の計上等により有形固定資産の貸借対照表計上額が166,148千円減少したことによるものです。
(負債の部)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ913,125千円増加し、7,815,463千円となりました。
流動負債は7,591,974千円(前事業年度末6,771,688千円から当事業年度末7,591,974千円)となりました。これは主に短期借入金の増加400,000千円、工事損失引当金の増加269,923千円、未払金の増加229,341千円によるものです。
固定負債は223,489千円(前事業年度末130,649千円から当事業年度末223,489千円)となりました。これは主に保有する投資有価証券の時価が上昇したことに伴う繰延税金負債の増加90,960千円によるものです。
(純資産の部)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ905,821千円増加し、18,832,156千円となりました。これは主に当期純利益の計上489,749千円とその他有価証券評価差額金の増加614,810千円及び剰余金の配当による減少198,256千円によるものです。この結果、自己資本比率は70.7%(前事業年度は72.2%)となりました。
ロ.経営成績
損益面につきましては、前々事業年度の受注が低調だった影響が尾を引き、完成工事高及び各利益は前事業年度を下回る結果となりました。また、受注高は回復したものの、収益性に不安の残る鉄構事業については所有資産の回収可能性を検討し、特別損失(固定資産の減損損失)を計上いたしました。そうした状況ではありましたが、全社を挙げて新型コロナウイルス感染症対策の実施に取り組んだことから、新型コロナウイルス感染症が業績に与える影響は軽微なものにとどまりました。また、橋梁事業における設計変更による契約金額の増額が業績に大きく寄与し、当事業年度の完成工事高及び各利益は2020年8月7日に公表した業績予想を上回る結果を残すことが出来ました。
当事業年度の業績につきましては、売上高15,223,703千円(前年同期比13.7%減)、営業利益858,980千円(前年同期比16.2%減)、経常利益956,549千円(前年同期比15.1%減)、当期純利益489,749千円(前年同期比36.5%減)であります。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
橋梁事業
橋梁事業におきましては、前々事業年度の受注が低調だった影響が尾を引き、更に各工事の進捗に停滞感が漂う状況となり完成工事高は13,659,238千円(前年同期比11.3%減)と減少いたしましたが、当事業年度末完成工事の設計変更による契約金額の増額により、セグメント利益は1,226,692千円(前年同期比2.9%増)と前事業年度を上回る結果を残すことができました。受注面では、新体制の下で立ち上げた「保全工事検討委員会」を中心として大規模保全工事の確実な受注を目指し、並行して新設鋼橋の受注維持に努めました。結果として目標とした大規模保全工事を受注し、新設鋼橋の受注維持につきましても、発注量が非常に少ない中で、国土交通省の案件を中心に良好な成果を上げることが出来ました。当事業年度の受注高は15,747,143千円(前年同期比13.2%増)となり、堅調に推移した前事業年度を更に上回る結果となりました。これらの結果、当事業年度末の受注残高は17,382,992千円(前年同期比13.7%増)となり前年度末残高を上回りました。
鉄構事業
鉄構事業におきましては、経営資源の減少に起因する受注の低迷が長引き、当事業年度の完成工事高は1,564,464千円(前年同期比30.2%減)にとどまりました。また、当事業年度末に一部工事の採算悪化が判明し工事損失引当金を計上したこともあり、セグメント利益は△367,711千円(前年同期はセグメント利益△166,607千円)とさらに悪化する結果となりました。受注面では、鉄構本部を全社挙げてバックアップする体制を構築し、受注の増大を目指した結果、前事業年度を大幅に上回る成果を上げることが出来ました。当事業年度の受注高は6,400,427千円(前年同期比480.0%増)、受注残高は5,761,972千円(前年同期比522.2%増)であります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より1,821,592千円減少し、3,706,834千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は1,830,121千円(前年同期は2,843,118千円の獲得)となりました。これは主に売上債権の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は192,412千円(前年同期比155.5%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は200,940千円(前年同期は798,221千円の使用)となりました。これは主に短期借入金の増加によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
橋梁事業(千円)13,528,524△11.4
鉄構事業(千円)1,800,837△5.3
合計(千円)15,329,361△10.8

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
橋梁事業(千円)15,747,143+13.217,382,992+13.7
鉄構事業(千円)6,400,427+480.05,761,972+522.2
合計(千円)22,147,570+47.523,144,964+42.7

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
橋梁事業(千円)13,659,238△11.3
鉄構事業(千円)1,564,464△30.2
合計(千円)15,223,703△13.7

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
国土交通省8,704,10849.36,436,99542.3
静岡県--1,777,51011.7
中日本高速道路㈱1,857,80710.5--

2.前事業年度の静岡県及び当事業年度の中日本高速道路㈱については、売上高に占める割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の完成工事高が15,223,703千円(前年同期比13.7%減)にとどまったことから、営業利益は858,980千円(前年同期比16.2%減)、経常利益は956,549千円(前年同期比15.1%減)となりました。また、受注高は回復したものの、収益性に不安の残る鉄構事業について所有資産の回収可能性を検討し、特別損失(固定資産の減損損失)を計上いたしました。これらの結果、当期純利益は489,749千円(前年同期比36.5%減)に減少いたしました。
イ.財政状態の分析
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
前々事業年度の受注が橋梁事業・鉄構事業ともに低調だった影響が尾を引き、不十分な受注残高で当事業年度が始まりました。橋梁事業・鉄構事業ともに受注は堅調に推移したものの、手持ち工事の進捗に停滞感が漂う状況となり完成工事高は15,223,703千円(前年同期比13.7%減)と減少いたしました。その内訳は、橋梁事業13,659,238千円、鉄構事業1,564,464千円であります。
(営業利益)
完成工事高は減少したものの、当事業年度末完成工事の設計変更による契約金額の増額により、橋梁事業の採算は大きく改善しセグメント利益は1,226,692千円(前年同期比2.9%増)と前事業年度を上回る結果を残すことができました。一方で鉄構事業におきましては、当事業年度末に一部工事の採算悪化が判明し工事損失引当金を計上したこともありセグメント利益は△367,711千円(前年同期はセグメント利益△166,607千円)とさらに悪化する結果となりました。そのため、販売費及び一般管理費は1,268,795千円(前年同期比1.4%減)と前事業年度実績を下回りましたが、営業利益は858,980千円(前年同期比16.2%減)となりました。
以上の結果、売上高営業利益率は5.6%となり前事業年度実績5.8%には届きませんでした。
(当期純利益)
営業外収益につきましては、主に受取配当金の減少から前事業年度より3,386千円減少し138,111千円となりました。営業外費用につきましては、主に投資有価証券売却損の増加から前事業年度より573千円増加し40,541千円となりました。これらの結果、経常利益は956,549千円(前年同期比15.1%減)となり、経常利益率は6.3%と前事業年度実績6.4%をわずかに下回りました。
特別損益につきましては、受注高は回復したものの、収益性に不安の残る鉄構事業について所有資産の回収可能性を検討し、特別損失(固定資産の減損損失)311,444千円を計上いたしました。これらの結果、税引前当期純利益は422,108千円減少し645,104千円(前年同期比39.6%減)となりました。
当期純利益につきましては、法人税等合計(法人税等調整額を含む)155,355千円を計上した結果、前事業年度より282,100千円減少し489,749千円(前年同期比36.5%減)となり、当期純利益率も3.2%と前事業年度に比べ1.2%悪化しました。
ハ.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末より1,821,592千円減少し、3,706,834千円となりました。当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社の主な運転資金需要は、製品製造のための原材料仕入や協力会社への外注費用、人件費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要は生産効率の向上や品質確保のための設備投資が主なものであります。
(財務政策)
当社は内部留保金を有効に活用することで、事業活動に必要な流動性の確保に努めております。また、品質確保のための設備投資や資本参加も見据えた事業展開に活用することで、経営基盤の強化を目指しております。運転資金は自己資金を基本としつつ、金融機関からの借入を有効活用することで円滑に業務を推進しております。
当事業年度末における短期借入金の残高は2,200,000千円であり、当事業年度末における現金預金の残高は3,706,834千円であります。
経営方針・経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照下さい。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたっては、当事業年度における経営成績等に影響を与えるような見積りを必要としております。当社は過去の実績や現在の状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき継続的に見積りを行っておりますが、見積りには不確実性を伴うことから、実際の結果とは異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。