有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:02
【資料】
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【項目】
149項目

研究開発活動

当社グループの研究開発は、「熱とくらし」「健康とくらし」をテーマとし、安全・安心で健康かつ快適な生活を社会に提供することを目的としております。
そのため、電子・制御技術、ガス、燃焼及び流体制御技術、センサー技術、通信技術を核として、誰もが安心してお使い頂けるよう、また、健全なくらし方を提案できるよう、商品の安全高度化を進めながら、省エネや省資源・リサイクル等を追求した付加価値の高い環境配慮型熱機器の研究開発を進めております。
現在の研究開発は、当社の開発本部および生産技術部において給湯、厨房、空調の各分野を中心に推進しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は9,308百万円であります。なお、日本セグメントの研究開発の比率が高いため、日本セグメントにおける各機器部門別の研究の目的、主要課題、研究成果等を中心に記載しております。
(給湯機器関係)
家庭用ガス給湯器の分野では、業界最軽量かつ、時代に応えたデザインのふろ給湯器を発売するとともに、スマートフォンなどからの操作対応やヒートショック対策につながる機能を搭載した普及タイプのリモコンを発売しました。
新たな技術開発として、白濁量を従来の約2倍とし「日常の入浴を非日常の感動体験」へと高める「Micro Bubble Bath Unit(マイクロバブルバスユニット)」を開発。また、普及促進のため、ふろ給湯器に内蔵したタイプも同時に開発しました。
ハイブリッド給湯器の分野では、新たに定義されたエコーネットライトのハイブリッド給湯器クラスに対応するリモコンを発売し、2020年度から省エネ住宅(ZEH+やZEH+R)の補助金対象になりました。
また、産学共同で太陽光発電電力の自家消費に対する有効性を検証し、ハイブリッド給湯器の拡販に努めております。
海外向け温水分野では、北米市場向けに開発した超低NOx高効率給湯器の販売が順調に伸長し好評を得ております。また、優れた給湯性能を備えた高効率ガスコンビボイラー(給湯暖房機)も北米市場に投入後、中国市場へも投入し事業拡大を図っております。
(厨房機器関係)
ビルトインコンロの分野では、フラッグシップモデル「DELICIA(デリシア)」3Vタイプを発売いたしました。トッププレート中央に火加減の視認性に優れたコンロ火力インジケーターを配置するなど、デザイン性、機能性を向上しました。同時に今回の新「デリシア」のコンロ部とグリル部の両方で使える「ザ・ココット」を開発しました。これを使って、無水調理などの豊富なレシピを簡単にオート調理ができます。またインターネット販売専用コンロとして、自由にパーツの色を組み合わせてオーダーできる両面焼グリル付ビルトインコンロ「ILO(イーロ)」を発売いたしました。60通りの組み合わせで、消費者の好みに合わせた商品をお届けできます。
テーブルコンロの分野では、スタンダードタイプの3機種をモデルチェンジしました。消し忘れの防止や調理時間の目安となるおしらせ機能や、鍋を載せた際の安定感が向上するワイドごとくを搭載し、安全安心機能を充実しました。
高いデザイン性で上質感や高級感を極限まで追求した商品「G:(ジー)」ラインシリーズにドミノ式IHクッキングヒーターをラインナップに加えました。ドミノ式ビルトインコンロG-LINEシリーズは、そのデザイン性が評価され、世界的に権威のある国際的なデザイン賞「レッドドット・デザイン賞2020」を受賞しました。
食器洗い乾燥機の分野では、深型スライドオープンタイプの取り換えタイプを発売しました。買換えの際に食器の入れやすさを期待する声が多いことから、いろいろな食器を入れたい人向けの「おかってカゴ」とたくさん洗いたい人向けの「ぎっしりカゴ」を選んでいただけます。
(空調機器関係)
ガス衣類乾燥機の分野は、近年、医療・介護施設や、ホテル、旅館、理・美容院など業務用途での需要も増えてきており、外干し不要で短時間で乾燥できるガス衣類乾燥機への期待が高まっています。その中で、今期、お掃除回数が少なくなるセルフクリーニングフィルターを搭載した業務用ガス衣類乾燥機を発売しました。
暖房機の分野では、床面積が広いリビングダイニングでの使用ニーズに応えるため、寒いお部屋をすばやく暖める速暖機能を搭載したガスファンヒーター「A-Style(エースタイル)」をモデルチェンジしました。
なお、当連結会計年度の特許出願件数は203件、登録件数は170件、2020年3月31日現在の特許権所有件数は2,300件であります。