有価証券報告書-第52期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/30 11:40
【資料】
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【項目】
112項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、お客様の期待に応える製品つくりを基本方針に、過酷な自然環境から人と財産を守る屋根の普及と地球環境の保全に努め、広く社会に貢献することを目指しております。
また、企業の社会的責任を果たすべく、内部統制システムの運用強化につとめ、市場の変化とお客様のニーズに対応した積極的な営業展開を図ると共に、たゆまぬ技術開発と生産体制の整備拡充を行ってまいりたいと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社は計画を実行し、安定した収益を計上することに努めます。そのため、下記の戦略を実行し、売上高115億円と経常利益3億円を達成することで継続的な配当実施を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は成長を支える経営基盤の強化として、たゆまぬ技術開発と優れた生産力で生み出されたオンリーワンの製品を、技術力を前面に出した営業展開によって必要とする顧客にタイムリーに提案、織込み、受注につなげ、高い施工技術で完工に結実させ、施主や顧客の期待を超える満足を提供し続けてまいります。
そのためにも生産・デリバリー体制の効率化、技術開発のための基盤強化、販売代理店と施工元旦会との連携強化、長期的な社員の育成と組織力の強化、業務見直しとITインフラ強化による効率化とスピードアップに向けて取り組みを実施してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
我が国を取り巻く経済環境は、新型コロナウイルスの感染拡大は一向に収まりを見せない中、建築部材原料の高騰と、ウクライナでの紛争発生以降の円安や資源高などの影響により、益々厳しさを増しております。
このような中、当社の強みである金属屋根製品の研究開発を強化し、新製品の営業、広告宣伝活動に引き続き注力することにより、当社独自の技術を、多様化する屋根に求められるニーズを満たすことによる営業活動を通じ、経済環境の変化に強い経営体制の確立を目指してまいります。
また、環境に配慮した製品にも積極的に取り組み、代理店会、施工元旦会、協力企業の皆様と一丸となって、今後の金属屋根業界の発展に貢献してまいります。
<営業戦略>大型案件、特にスポーツ施設には、遮音性能、耐風圧強度、断熱性能などの基本性能は非常に高い水準で求められる傾向にあります。特許技術を活用し、設計段階からお客様のニーズに応える営業活動を推進してまいります。具体的には、音響性能に優れる屋根上から施工できる天井工法、大型台風に対応する高強度製品、太陽光製品など、地球環境の保全に貢献しつつ、トータルでコストを抑えた製品の提案を重点的に行ってまいります。
また、住宅・リフォーム分野への営業活動を強化し、元旦内樋の積極的な拡販を継続するとともに、新技術と既存技術の融合による新しい発想の提案を積極的に行い、潜在的なニーズを掘り起こしつつ当社独自の特徴を持つ製品の拡販に努めてまいります。
<生産及び技術戦略>生産部門においては、「清潔で安全な職場で、間違いのない製品を作る」のスローガンの下、重点製品品目の生産効率の改善と、設備の改良投資を強化してまいります。これらのアプローチにより、生産能力の向上と省人化、省力化の取り組みを実現し、余剰在庫と原価低減に努めてまいります。
技術部門においては、再生可能エネルギーに関連する技術改良やマーケティング活動を強化しつつ、カーボンニュートラルの流れに対応した製品の開発を行ってまいります。
<内部管理体制の強化>ウィズコロナの時代に対応した各種制度改革を加速させます。また、東京証券取引所新市場対応に伴うコーポレートガバナンスの見直しを行い、より強固な組織運営基盤の構築を目指します。
当期に発生した元従業員による架空取引及び詐欺について、2021年11月15日に東京証券取引所にて開示をいたしました不正取引委員会の調査報告書へ記載の再発防止策提言に基づき、取締役会で決議した以下の不正取引再発防止策を実行いたします。
(1)人事制度の見直し及び定期的な人事ローテーション
(2)社内牽制機能の強化
(3)取引先とのリレーションの再構築
(4)内部通報制度の見直し
(5)追加原価発生に関するルールの見直し
(6)役職員へのコンプライアンス研修の確実な実施
(7)内部監査室の強化