有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続いたものの、海外情勢・経済や消費増税に伴う影響が見られました。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、経済への影響が懸念されるなど、先行きの不透明感が強まりました。
住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は政府の住宅取得支援策や日本銀行のマイナス金利政策による住宅ローン金利の低下などの後押しがあるものの、前期を下回って推移しました。
このような状況のもと、当社グループは今年度より第8次中期経営計画を策定し、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを開始しました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組みました。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めました。
機能戦略では、顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成に取り組みました。また、ブランドスローガン「つぎの快適をつくろう。CORONA」を新たに制定するなど、ブランディングの推進にも取り組みました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高78,711百万円(前期比5.4%減)、売上原価60,231百万円(前期比5.0%減)、販売費及び一般管理費17,962百万円(前期比1.0%減)、営業外収益305百万円(前期比1.9%増)、営業外費用31百万円(前期比138.1%増)、特別利益25百万円(前期比385.1%増)、特別損失102百万円(前期比31.1%増)、法人税等合計329百万円(前期比45.5%減)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ517百万円(前期比68.4%減)、792百万円(前期比58.9%減)、385百万円(前期比69.1%減)と減益となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、訪問営業自粛や展示商談会等のイベントの中止又は延期など、販売活動に一部制限が見られたものの、当連結会計年度の業績への影響は軽微であります。
(製品の種類別売上高)
<暖房機器>暖房機器の売上高は、23,663百万円(前期比13.8%減)となりました。
新製品である自然対流形電気暖房機「NOILHEAT(ノイルヒート)」を投入したほか、石油ファンヒーターなどの販売活動を進めました。しかしながら、全国的な暖冬・少雪の異常気象に加えて、消費増税後の買い控えが影響し、暖房機器全体は前期を下回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、18,060百万円(前期比9.8%減)となりました。
ルームエアコンは付加価値機種の販売に注力したほか、ウインドタイプが前期を上回りましたが、天候不順などから販売が低調に推移し、空調・家電機器全体は前期を下回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、30,452百万円(前期比5.5%増)となりました。
主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、太陽光発電の余剰電力を積極的に活用する機能や業界トップクラスの省エネ性能などを訴求した販売活動を進めた結果、前期を上回りました。また、温水暖房システムが好調に推移したこともあり、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減活動や全社的な経費削減に取り組んだものの、暖房機器の部品価格上昇や設備投資に伴う減価償却費の増加などが影響したことにより、売上原価率は前期と比較して0.3ポイント上昇し76.5%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な減少要因につきましては、修繕費が88百万円、広告宣伝費が66百万円それぞれ増加した一方、人件費が230百万円、物流費が92百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益につきましては、305百万円と前期と比較して5百万円増加しました。営業外費用の主な増加要因につきましては、有価証券売却損が14百万円発生したことによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が18百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却損が29百万円減少した一方、投資有価証券評価損が39百万円、固定資産除却損が12百万円それぞれ増加したことによるものであります。
また、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の初年度である当連結会計年度の業績につきましては、暖房機器やルームエアコンの販売減少などが影響し、連結売上高、連結経常利益ともに前年度を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症による影響、さらにはエネルギー自由化や企業間における競争の激化など、当初想定よりも社会、生活者や競争環境の変化が大きくなっているほか、暖冬や天候不順などの異常気象が続き、暖房機器や空調・家電機器の需要動向も不透明な状況となっております。
このような状況を受け、当初設定していた第8次中期経営計画の最終年度である2021年度の数値目標である連結売上高91,200百万円、連結経常利益3,000百万円、連結経常利益率3.3%につきまして、大幅な回復は難しいと判断し、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題に記載のとおり、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、経営計画の進捗状況等の情報を踏まえ、同感染症の拡大による通期連結業績への影響は限定的であると仮定して会計上の見積りを行っております。なお、同感染症の収束までの期間や今後の事業環境に与える影響等は不確実性が高いため、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性を定期的に評価し、回収が不確実と考えられる場合は、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、中期経営計画を前提とした将来の収益性予測及びタックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性などを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。なお、将来の収益性予測に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するに当たっては、一時差異等の解消見込年度及び繰越欠損金の法定繰越可能期間における課税所得を見積もっております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(退職給付債務の算定)
当社及び一部の連結子会社が採用している確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、退職率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](退職給付関係)(8)数理計算上の計算基礎に関する事項に記載のとおりであります。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,720百万円減少し、56,003百万円となりました。これは有価証券が350百万円、商品及び製品が3,089百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が3,459百万円、受取手形及び売掛金が1,141百万円、電子記録債権が600百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。商品及び製品につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の在庫が増加したことによるものであります。現金及び預金につきましては、主にたな卸資産の増加に伴う減少であります。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。売上債権につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の売上減少に伴うものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,516百万円減少し、40,110百万円となりました。これは投資その他の資産が1,333百万円減少したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に投資有価証券が時価の下落などにより526百万円、退職給付に係る資産が株価下落などに伴う年金資産の減少により791百万円それぞれ減少しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,205百万円減少し、23,165百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が1,107百万円減少したことが主な要因であります。
支払手形及び買掛金につきましては、主に空調・家電機器及び暖房機器の生産量の減少に伴うものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ327百万円減少し、1,787百万円となりました。これは繰延税金負債が339百万円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,703百万円減少し、71,162百万円となりました。株主資本においては、配当金の支払により819百万円、自己株式の取得により149百万円それぞれ減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により385百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が337百万円、退職給付に係る調整累計額が782百万円それぞれ減少しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,483百万円(11.0%)減少し、12,038百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、70百万円(前期比15百万円増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益715百万円、減価償却費2,216百万円、暖房機器及び空調・家電機器等の売上債権の減少額1,741百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額334百万円、暖房機器及び空調・家電機器等のたな卸資産の増加額2,990百万円、空調・家電機器及び暖房機器等の仕入債務の減少額1,107百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、592百万円(前期比3,203百万円減少)となりました。
これは、主に定期預金の減少額1,500百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,660百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,928百万円、無形固定資産の取得による支出213百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額1,563百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、970百万円(前期比147百万円増加)となりました。
これは、主に配当金の支払額819百万円、自己株式の取得による支出149百万円により資金が減少したことによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続いたものの、海外情勢・経済や消費増税に伴う影響が見られました。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、経済への影響が懸念されるなど、先行きの不透明感が強まりました。
住宅関連機器業界においては、新設住宅着工戸数は政府の住宅取得支援策や日本銀行のマイナス金利政策による住宅ローン金利の低下などの後押しがあるものの、前期を下回って推移しました。
このような状況のもと、当社グループは今年度より第8次中期経営計画を策定し、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを開始しました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組みました。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めました。
機能戦略では、顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成に取り組みました。また、ブランドスローガン「つぎの快適をつくろう。CORONA」を新たに制定するなど、ブランディングの推進にも取り組みました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高78,711百万円(前期比5.4%減)、売上原価60,231百万円(前期比5.0%減)、販売費及び一般管理費17,962百万円(前期比1.0%減)、営業外収益305百万円(前期比1.9%増)、営業外費用31百万円(前期比138.1%増)、特別利益25百万円(前期比385.1%増)、特別損失102百万円(前期比31.1%増)、法人税等合計329百万円(前期比45.5%減)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ517百万円(前期比68.4%減)、792百万円(前期比58.9%減)、385百万円(前期比69.1%減)と減益となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、訪問営業自粛や展示商談会等のイベントの中止又は延期など、販売活動に一部制限が見られたものの、当連結会計年度の業績への影響は軽微であります。
(製品の種類別売上高)
| 最近5連結会計年度における製品の種類別売上高の推移 | (単位:百万円) |
| 区分 | 製品の種類別売上高 | 合計 | |||
| 暖房機器 | 空調・家電機器 | 住宅設備機器 | その他 | ||
| 2016年3月期 | 25,736 | 14,643 | 27,059 | 6,603 | 74,042 |
| 2017年3月期 | 27,564 | 17,772 | 27,686 | 7,576 | 80,598 |
| 2018年3月期 | 28,527 | 18,290 | 28,462 | 6,834 | 82,115 |
| 2019年3月期 | 27,437 | 20,034 | 28,857 | 6,865 | 83,195 |
| 2020年3月期 | 23,663 | 18,060 | 30,452 | 6,534 | 78,711 |
<暖房機器>暖房機器の売上高は、23,663百万円(前期比13.8%減)となりました。
新製品である自然対流形電気暖房機「NOILHEAT(ノイルヒート)」を投入したほか、石油ファンヒーターなどの販売活動を進めました。しかしながら、全国的な暖冬・少雪の異常気象に加えて、消費増税後の買い控えが影響し、暖房機器全体は前期を下回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、18,060百万円(前期比9.8%減)となりました。
ルームエアコンは付加価値機種の販売に注力したほか、ウインドタイプが前期を上回りましたが、天候不順などから販売が低調に推移し、空調・家電機器全体は前期を下回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、30,452百万円(前期比5.5%増)となりました。
主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、太陽光発電の余剰電力を積極的に活用する機能や業界トップクラスの省エネ性能などを訴求した販売活動を進めた結果、前期を上回りました。また、温水暖房システムが好調に推移したこともあり、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減活動や全社的な経費削減に取り組んだものの、暖房機器の部品価格上昇や設備投資に伴う減価償却費の増加などが影響したことにより、売上原価率は前期と比較して0.3ポイント上昇し76.5%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な減少要因につきましては、修繕費が88百万円、広告宣伝費が66百万円それぞれ増加した一方、人件費が230百万円、物流費が92百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益につきましては、305百万円と前期と比較して5百万円増加しました。営業外費用の主な増加要因につきましては、有価証券売却損が14百万円発生したことによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却益が18百万円増加したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、投資有価証券売却損が29百万円減少した一方、投資有価証券評価損が39百万円、固定資産除却損が12百万円それぞれ増加したことによるものであります。
また、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の初年度である当連結会計年度の業績につきましては、暖房機器やルームエアコンの販売減少などが影響し、連結売上高、連結経常利益ともに前年度を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症による影響、さらにはエネルギー自由化や企業間における競争の激化など、当初想定よりも社会、生活者や競争環境の変化が大きくなっているほか、暖冬や天候不順などの異常気象が続き、暖房機器や空調・家電機器の需要動向も不透明な状況となっております。
このような状況を受け、当初設定していた第8次中期経営計画の最終年度である2021年度の数値目標である連結売上高91,200百万円、連結経常利益3,000百万円、連結経常利益率3.3%につきまして、大幅な回復は難しいと判断し、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題に記載のとおり、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 26,576 | △7.4 |
| 空調・家電機器 | 19,870 | △6.7 |
| 住宅設備機器 | 26,993 | 4.9 |
| その他 | 1,142 | △2.4 |
| 合計 | 74,582 | △3.0 |
(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 23,663 | △13.8 |
| 空調・家電機器 | 18,060 | △9.8 |
| 住宅設備機器 | 30,452 | 5.5 |
| その他 | 6,534 | △4.8 |
| 合計 | 78,711 | △5.4 |
(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、経営計画の進捗状況等の情報を踏まえ、同感染症の拡大による通期連結業績への影響は限定的であると仮定して会計上の見積りを行っております。なお、同感染症の収束までの期間や今後の事業環境に与える影響等は不確実性が高いため、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の回収可能性を定期的に評価し、回収が不確実と考えられる場合は、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、中期経営計画を前提とした将来の収益性予測及びタックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性などを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。なお、将来の収益性予測に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するに当たっては、一時差異等の解消見込年度及び繰越欠損金の法定繰越可能期間における課税所得を見積もっております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(退職給付債務の算定)
当社及び一部の連結子会社が採用している確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、退職率等の様々な計算基礎があります。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](退職給付関係)(8)数理計算上の計算基礎に関する事項に記載のとおりであります。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,720百万円減少し、56,003百万円となりました。これは有価証券が350百万円、商品及び製品が3,089百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が3,459百万円、受取手形及び売掛金が1,141百万円、電子記録債権が600百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。商品及び製品につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の在庫が増加したことによるものであります。現金及び預金につきましては、主にたな卸資産の増加に伴う減少であります。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。売上債権につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の売上減少に伴うものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,516百万円減少し、40,110百万円となりました。これは投資その他の資産が1,333百万円減少したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に投資有価証券が時価の下落などにより526百万円、退職給付に係る資産が株価下落などに伴う年金資産の減少により791百万円それぞれ減少しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,205百万円減少し、23,165百万円となりました。これは支払手形及び買掛金が1,107百万円減少したことが主な要因であります。
支払手形及び買掛金につきましては、主に空調・家電機器及び暖房機器の生産量の減少に伴うものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ327百万円減少し、1,787百万円となりました。これは繰延税金負債が339百万円減少したことが主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,703百万円減少し、71,162百万円となりました。株主資本においては、配当金の支払により819百万円、自己株式の取得により149百万円それぞれ減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により385百万円増加しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が337百万円、退職給付に係る調整累計額が782百万円それぞれ減少しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,483百万円(11.0%)減少し、12,038百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、70百万円(前期比15百万円増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益715百万円、減価償却費2,216百万円、暖房機器及び空調・家電機器等の売上債権の減少額1,741百万円により資金が増加した一方、退職給付に係る資産の増加額334百万円、暖房機器及び空調・家電機器等のたな卸資産の増加額2,990百万円、空調・家電機器及び暖房機器等の仕入債務の減少額1,107百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、592百万円(前期比3,203百万円減少)となりました。
これは、主に定期預金の減少額1,500百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,660百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,928百万円、無形固定資産の取得による支出213百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額1,563百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、970百万円(前期比147百万円増加)となりました。
これは、主に配当金の支払額819百万円、自己株式の取得による支出149百万円により資金が減少したことによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | ― | ― | ― | ― | ― |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 764.2 | 1,346.0 | 1,594.2 | 16.3 | 19.8 |
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。