有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて停滞していた社会経済活動が徐々に再開し、弱いながらも個人消費が持ち直すなどの動きがありました。しかしながら、依然として感染症が収束していないことから、先行きの不透明感が強まりました。
住宅関連機器業界においては、一部住宅設備機器の供給に遅れが出たほか、新設住宅着工戸数や新規受注が減少するなど、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響がみられました。
このような状況の中、当社グループは第8次中期経営計画のもと、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組んだほか、IoT技術を活用した商品・サービスの強化として、「コロナ快適ホームアプリ」のサービスを開始しました。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めました。
機能戦略では、ブランディングの推進や顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成の取り組みを進めました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高82,169百万円(前期比4.4%増)、売上原価62,969百万円(前期比4.5%増)、販売費及び一般管理費18,236百万円(前期比1.5%増)、営業外収益347百万円(前期比13.5%増)、営業外費用26百万円(前期比14.7%減)、特別利益12百万円(前期比52.1%減)、特別損失242百万円(前期比135.7%増)、法人税等合計427百万円(前期比29.7%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ963百万円(前期比85.9%増)、1,283百万円(前期比62.0%増)、626百万円(前期比62.2%増)と増益となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、展示商談会等のイベントや訪問営業において一部制限が続いたため、オンラインを活用した営業活動の施策等を講じましたが、一部商品の販売に影響が生じました。一方で、在宅時間の増加などにより暖房機器や空調・家電機器の販売が順調に推移したため、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。
(製品の種類別売上高)
<暖房機器>暖房機器の売上高は、26,551百万円(前期比12.2%増)となりました。
新製品である寒冷地向け石油暖房機「FIRNEO(フィルネオ)」をはじめ、石油ファンヒーターや遠赤外線電気暖房機などの提案活動を行い、販売も好調に推移しました。また、12月中旬からの寒波到来も販売の後押しとなり、防災需要の高まりから電源が不要なポータブル石油ストーブも好調に推移した結果、暖房機器全体は前期を上回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、19,018百万円(前期比5.3%増)となりました。
ルームエアコンは初夏の気温上昇や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅時間の増加などもあり、ウインドタイプを中心に販売が順調に推移しました。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあって前期を上回り、空調・家電機器全体は前期を上回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、31,070百万円(前期比2.0%増)となりました。
主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、業界トップクラスの省エネ性能である最上位機種を軸に販売活動を進めたことで、順調に推移しました。また、空気清浄・除菌等の機能を備えた多機能加湿装置「ナノフィール」などのアクアエア商品も好調に推移し、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減活動や全社的な経費削減に取り組んだものの、在庫調整に伴う操業度の低下や設備投資に伴う減価償却費の増加などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し76.6%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、旅費交通費が111百万円、修繕費が73百万円、研究開発費が48百万円それぞれ減少した一方、物流費が273百万円、人件費が243百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、持分法による投資利益が40百万円増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、有価証券売却損が2百万円減少したことなどによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な減少要因につきましては、投資有価証券売却益が11百万円減少したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、固定資産除却損が14百万円減少した一方、投資有価証券評価損が150百万円増加したことによるものであります。
また、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の2年目である当連結会計年度の業績につきましては、暖房機器などの販売増加などが影響し、連結売上高、連結経常利益ともに前年度を上回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症による影響など、厳しさを増しております。足下では、調達部品等のコスト上昇やルームエアコンにおけるメーカー間の競争激化などが予想され、当社グループの企業活動に影響を及ぼすことが考えられます。
このような状況を受け、第8次中期経営計画の最終年度である2021年度の数値目標である連結売上高83,300百万円、連結経常利益1,700百万円、連結経常利益率2.0%につきまして、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題に記載のとおり、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ255百万円増加し、56,259百万円となりました。これは現金及び預金が1,496百万円、商品及び製品が4,167百万円それぞれ減少した一方、電子記録債権が1,611百万円、有価証券が4,706百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
現金及び預金につきましては、主にたな卸資産の減少に伴い増加した一方、売上債権の増加、有価証券及び投資有価証券の取得などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。商品及び製品につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の在庫が減少したことによるものであります。電子記録債権につきましては、主に暖房機器の売上増加に伴うものであります。有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2,142百万円増加し、42,253百万円となりました。これは投資その他の資産が2,998百万円増加したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に投資有価証券が時価の上昇などにより813百万円、退職給付に係る資産が株価上昇などに伴う年金資産の増加により2,245百万円それぞれ増加しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ576百万円減少し、22,588百万円となりました。これは未払法人税等が373百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が183百万円、流動負債のその他が770百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
未払法人税等につきましては、課税所得の増加によるものであります。支払手形及び買掛金につきましては、主に住宅設備機器の生産量が増加した一方、建設子会社の請負工事物件の減少及び販売子会社の仕入の減少などによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,058百万円増加し、2,845百万円となりました。これは役員退職慰労引当金が578百万円減少した一方、繰延税金負債が927百万円、固定負債のその他が705百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
役員退職慰労引当金及び固定負債のその他につきましては、役員退職慰労金制度の廃止に伴うものであります。なお、役員退職慰労金制度の廃止につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](追加情報)をご覧ください。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,916百万円増加し、73,078百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により626百万円増加した一方、配当金の支払により818百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少しております。また、自己株式が処分により47百万円増加した一方、取得により140百万円減少しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が729百万円、退職給付に係る調整累計額が1,477百万円それぞれ増加しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,268百万円(27.2%)増加し、15,306百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,048百万円(前期比5,977百万円増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,053百万円、減価償却費2,480百万円、暖房機器及び空調・家電機器等のたな卸資産の減少額4,241百万円により資金が増加した一方、暖房機器の売上債権の増加額1,716百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,819百万円(前期比1,227百万円増加)となりました。
これは、主に定期預金の減少額2,295百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,508百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,622百万円、無形固定資産の取得による支出266百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額3,736百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、959百万円(前期比10百万円減少)となりました。
これは、主に配当金の支払額818百万円、自己株式の取得による支出140百万円により資金が減少したことによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績
① 当期の経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて停滞していた社会経済活動が徐々に再開し、弱いながらも個人消費が持ち直すなどの動きがありました。しかしながら、依然として感染症が収束していないことから、先行きの不透明感が強まりました。
住宅関連機器業界においては、一部住宅設備機器の供給に遅れが出たほか、新設住宅着工戸数や新規受注が減少するなど、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響がみられました。
このような状況の中、当社グループは第8次中期経営計画のもと、「コロナブランドの拡大と進化」を推進キーワードに、基本戦略「既存販売チャネルでの事業領域拡大」「空調メーカーとしてのポジション構築」「持続的成長のための機能・基盤強化」に基づいた事業戦略・機能戦略の取り組みを進めました。
事業戦略では、既存の販売チャネルを最大限に活用するための商品カテゴリー拡大やラインアップ拡充、提供価値拡大に向けた商品開発や協業などビジネスチャンスの拡大に取り組んだほか、IoT技術を活用した商品・サービスの強化として、「コロナ快適ホームアプリ」のサービスを開始しました。また、ルームエアコンをはじめとした空調・家電機器の開発や生産、販売活動強化に向けて、組織横断的に取り組みを進めました。
機能戦略では、ブランディングの推進や顧客接点の強化、管理間接業務の生産性向上、物流配送機能の最適化を進めるとともに、それらの活動を支える組織や人財育成の取り組みを進めました。
これらの取り組みにより、当連結会計年度における経営成績は、売上高82,169百万円(前期比4.4%増)、売上原価62,969百万円(前期比4.5%増)、販売費及び一般管理費18,236百万円(前期比1.5%増)、営業外収益347百万円(前期比13.5%増)、営業外費用26百万円(前期比14.7%減)、特別利益12百万円(前期比52.1%減)、特別損失242百万円(前期比135.7%増)、法人税等合計427百万円(前期比29.7%増)となりました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、それぞれ963百万円(前期比85.9%増)、1,283百万円(前期比62.0%増)、626百万円(前期比62.2%増)と増益となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループへの影響につきましては、展示商談会等のイベントや訪問営業において一部制限が続いたため、オンラインを活用した営業活動の施策等を講じましたが、一部商品の販売に影響が生じました。一方で、在宅時間の増加などにより暖房機器や空調・家電機器の販売が順調に推移したため、当連結会計年度の業績への影響は軽微でありました。
(製品の種類別売上高)
| 最近5連結会計年度における製品の種類別売上高の推移 | (単位:百万円) |
| 区分 | 製品の種類別売上高 | 合計 | |||
| 暖房機器 | 空調・家電機器 | 住宅設備機器 | その他 | ||
| 2017年3月期 | 27,564 | 17,772 | 27,686 | 7,576 | 80,598 |
| 2018年3月期 | 28,527 | 18,290 | 28,462 | 6,834 | 82,115 |
| 2019年3月期 | 27,437 | 20,034 | 28,857 | 6,865 | 83,195 |
| 2020年3月期 | 23,663 | 18,060 | 30,452 | 6,534 | 78,711 |
| 2021年3月期 | 26,551 | 19,018 | 31,070 | 5,528 | 82,169 |
<暖房機器>暖房機器の売上高は、26,551百万円(前期比12.2%増)となりました。
新製品である寒冷地向け石油暖房機「FIRNEO(フィルネオ)」をはじめ、石油ファンヒーターや遠赤外線電気暖房機などの提案活動を行い、販売も好調に推移しました。また、12月中旬からの寒波到来も販売の後押しとなり、防災需要の高まりから電源が不要なポータブル石油ストーブも好調に推移した結果、暖房機器全体は前期を上回りました。
<空調・家電機器>空調・家電機器の売上高は、19,018百万円(前期比5.3%増)となりました。
ルームエアコンは初夏の気温上昇や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う在宅時間の増加などもあり、ウインドタイプを中心に販売が順調に推移しました。また、除湿機は部屋干し需要の増加などもあって前期を上回り、空調・家電機器全体は前期を上回りました。
<住宅設備機器>住宅設備機器の売上高は、31,070百万円(前期比2.0%増)となりました。
主力商品であるエコキュートは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や買い替え需要が拡大する中、業界トップクラスの省エネ性能である最上位機種を軸に販売活動を進めたことで、順調に推移しました。また、空気清浄・除菌等の機能を備えた多機能加湿装置「ナノフィール」などのアクアエア商品も好調に推移し、住宅設備機器全体は前期を上回りました。
(売上原価)
売上原価につきましては、原価低減活動や全社的な経費削減に取り組んだものの、在庫調整に伴う操業度の低下や設備投資に伴う減価償却費の増加などが影響し、売上原価率は前期と比較して0.1ポイント上昇し76.6%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費の主な増加要因につきましては、旅費交通費が111百万円、修繕費が73百万円、研究開発費が48百万円それぞれ減少した一方、物流費が273百万円、人件費が243百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(営業外損益)
営業外収益の主な増加要因につきましては、持分法による投資利益が40百万円増加したことによるものであります。営業外費用の主な減少要因につきましては、有価証券売却損が2百万円減少したことなどによるものであります。
(特別損益)
特別利益の主な減少要因につきましては、投資有価証券売却益が11百万円減少したことによるものであります。特別損失の主な増加要因につきましては、固定資産除却損が14百万円減少した一方、投資有価証券評価損が150百万円増加したことによるものであります。
また、第8次中期経営計画(2019年度~2021年度)の2年目である当連結会計年度の業績につきましては、暖房機器などの販売増加などが影響し、連結売上高、連結経常利益ともに前年度を上回る結果となりました。
当社グループを取り巻く市場環境は、人口減少や少子高齢化、世代による灯油使用経験の減少、情報化の進展とそれに伴う消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症による影響など、厳しさを増しております。足下では、調達部品等のコスト上昇やルームエアコンにおけるメーカー間の競争激化などが予想され、当社グループの企業活動に影響を及ぼすことが考えられます。
このような状況を受け、第8次中期経営計画の最終年度である2021年度の数値目標である連結売上高83,300百万円、連結経常利益1,700百万円、連結経常利益率2.0%につきまして、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](2)目標とする経営指標に記載のとおり見直しております。数値目標の達成に向けては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題に記載のとおり、第8次中期経営計画のもと、事業領域の拡大と持続的成長のための機能・基盤強化の戦略を推進してまいります。また、経営環境下において生じた課題については、迅速に対応してまいります。
② 生産、受注及び販売の状況
当社グループは、住宅関連機器事業のみの単一セグメントとなるため、生産、受注及び販売の状況については、セグメント情報ではなく、製品の種類別区分ごとに記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 22,934 | △13.7 |
| 空調・家電機器 | 16,621 | △16.4 |
| 住宅設備機器 | 28,570 | 5.8 |
| その他 | 1,195 | 4.6 |
| 合計 | 69,321 | △7.1 |
(注) 1.金額は平均販売価格によって表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは、概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| 製品の種類別区分 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 暖房機器 | 26,551 | 12.2 |
| 空調・家電機器 | 19,018 | 5.3 |
| 住宅設備機器 | 31,070 | 2.0 |
| その他 | 5,528 | △15.4 |
| 合計 | 82,169 | 4.4 |
(注) 1.当連結会計年度には、販売実績が総販売実績の10%以上を占める相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、経営成績に重要な影響を与える可能性のある事象として、気候や気温の変動、原材料価格の変動等を事業等のリスクとしております。なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご覧ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)に記載しております。
(2) 財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ255百万円増加し、56,259百万円となりました。これは現金及び預金が1,496百万円、商品及び製品が4,167百万円それぞれ減少した一方、電子記録債権が1,611百万円、有価証券が4,706百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
現金及び預金につきましては、主にたな卸資産の減少に伴い増加した一方、売上債権の増加、有価証券及び投資有価証券の取得などにより減少しております。なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]④[連結キャッシュ・フロー計算書]をご覧ください。商品及び製品につきましては、主に暖房機器及び空調・家電機器の在庫が減少したことによるものであります。電子記録債権につきましては、主に暖房機器の売上増加に伴うものであります。有価証券につきましては、主に譲渡性預金への預け入れなどによる増加であります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2,142百万円増加し、42,253百万円となりました。これは投資その他の資産が2,998百万円増加したことが主な要因であります。
投資その他の資産につきましては、主に投資有価証券が時価の上昇などにより813百万円、退職給付に係る資産が株価上昇などに伴う年金資産の増加により2,245百万円それぞれ増加しております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ576百万円減少し、22,588百万円となりました。これは未払法人税等が373百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が183百万円、流動負債のその他が770百万円それぞれ減少したことが主な要因であります。
未払法人税等につきましては、課税所得の増加によるものであります。支払手形及び買掛金につきましては、主に住宅設備機器の生産量が増加した一方、建設子会社の請負工事物件の減少及び販売子会社の仕入の減少などによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,058百万円増加し、2,845百万円となりました。これは役員退職慰労引当金が578百万円減少した一方、繰延税金負債が927百万円、固定負債のその他が705百万円それぞれ増加したことが主な要因であります。
役員退職慰労引当金及び固定負債のその他につきましては、役員退職慰労金制度の廃止に伴うものであります。なお、役員退職慰労金制度の廃止につきましては、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](追加情報)をご覧ください。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,916百万円増加し、73,078百万円となりました。株主資本においては、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により626百万円増加した一方、配当金の支払により818百万円、自己株式処分差損の振替により3百万円それぞれ減少しております。また、自己株式が処分により47百万円増加した一方、取得により140百万円減少しております。その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が729百万円、退職給付に係る調整累計額が1,477百万円それぞれ増加しております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,268百万円(27.2%)増加し、15,306百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,048百万円(前期比5,977百万円増加)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益1,053百万円、減価償却費2,480百万円、暖房機器及び空調・家電機器等のたな卸資産の減少額4,241百万円により資金が増加した一方、暖房機器の売上債権の増加額1,716百万円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,819百万円(前期比1,227百万円増加)となりました。
これは、主に定期預金の減少額2,295百万円、有価証券の売却及び償還による収入1,508百万円により資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出1,622百万円、無形固定資産の取得による支出266百万円、投資有価証券の取得、売却及び償還による収支差額3,736百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、959百万円(前期比10百万円減少)となりました。
これは、主に配当金の支払額818百万円、自己株式の取得による支出140百万円により資金が減少したことによるものであります。
キャッシュ・フローの指標
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | ― | ― | ― | ― | ― |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 1,346.0 | 1,594.2 | 16.3 | 19.8 | 1,710.2 |
(注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては自己資金で賄うことを基本としております。なお、当連結会計年度末における主要な設備投資の計画につきましては、第3[設備の状況]3[設備の新設、除却等の計画](1)重要な設備の新設等の項目をご覧ください。また、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はなく、現在必要とされる資金水準を十分満たす流動性を確保しております。
株主還元につきましては、第4[提出会社の状況]3[配当政策]をご覧ください。