有価証券報告書-第110期(令和1年12月1日-令和2年11月30日)

【提出】
2021/02/26 11:22
【資料】
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【項目】
160項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「われわれはつねに最高の品質をめざし、社会に貢献する」の社是のもと、世界最高の技術と品質を究めたモノづくりと、公正な企業活動を通じて産業の発展に寄与し、安全で豊かな市民生活と持続可能な世界の実現に寄与することを経営の基本方針としている。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2018年~2020年の3カ年をターゲットとして策定した「中期経営計画2020」において、圧倒的な性能・技術を有する新製品開発、既存事業における市場とシェアの拡大、コア技術を活かした新規事業の拡大などを目指し、2020年度の連結売上高600億円、営業利益率10%の達成を目標として、投資家の皆さまへの利益還元を実現する企業体質への転換を図ってきた。
(3)経営環境及び対処すべき課題
(事業構造)
当社グループの事業構造は、超高速ジェットルーム及びその周辺準備機械等を中心とする繊維機械事業と、NC円テーブルやマシンバイス等を中心とする工作機械関連事業を主力事業としている。また、新規の事業開拓として、炭素繊維複合素材の自動加工装置を開発販売するコンポジット機械事業、ロボットインテグレーションシステムの開発・提供を行うTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)事業、航空機部品加工事業等を展開している。
(市場の状況)
繊維機械事業では、中国やインドを中心とした新興国市場が大きな比率を占めている。こうした市場に対し、使いやすく、生産性と環境性能が優れた機械の提供を行うとともに、市場特性に合わせたきめ細かな製品仕様の展開とサービスの提供を強みとしている。工作機械関連事業では、工作機械業界、自動車業界、電子機器・通信等のEMS業界を主力市場として、加工特性に最適な3つの駆動方式をラインアップした唯一のメーカーとして高精度NC円テーブルを提供している。
コンポジット機械事業は、航空機業界向けに革新的な加工装置を開発し参入したが、昨今の航空機業界の不振等により大きな拡大には至っていない。一方、自動車・一般機械分野でも炭素繊維複合素材の利用拡大の動きが出はじめており、国内研究機関とともに共同研究・製品開発を進めている。自動車分野におけるEV化やカーボンニュートラルに向けた軽量・高強度素材の利活用の拡大とともに事業の拡大を図っていく。
(経営戦略等)
世界の経済環境は、新型コロナウイルスの感染状況に大きく影響を受けざるを得ないが、ワクチン接種開始や中国経済の回復等により、改善の方向に向かうことが期待される。
当社グループは、後述の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり新型コロナウイルスの感染拡大に大きな影響を受けたが、コロナ禍で落ち込んだ市場の回復期を受注拡大の好機と捉え、2021年から2023年の3カ年をターゲットとした「中期経営計画2023」を策定し、スタートしている。詳細は後述の「(4)中期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであるが、収益体質への転換を確実なものとするとともに、さらにその先の時代の変化を見越した技術・製品の開発を進めていく。
繊維機械事業では、第4四半期に市況の回復傾向が強まったことを受け、中国やインドおよび周辺市場への販売促進をさらに強化してゆく。また新製品の市場投入を図り、シェアの拡大を図ってゆく。工作機械関連事業では、すでに回復が伝えられている自動車業界、工作機械業界、EMS業界の需要の取り込みを図ってゆく。
新たな事業分野のTRI(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)は、社内の生産工程に展開することで、社内の自動化・効率化を進めるとともに、積極的に外部に発信し、販促活動を展開してゆく。コンポジット機械事業は、航空機業界の需要が低迷する中ではあるが、EV化が進む自動車業界や一般産業機械分野への販売促進を図ってゆく。
また、すべての事業部門において、webやインターネット、ホームページ等を活用した商談、展示会等を積極的に活用し、人的交流機会の減少を補い、情報発信を行っていく。
(4)中期的な会社の経営戦略~「中期経営計画2023」について~
当社グループは、2018年度に「中期経営計画2020」を策定し、連結売上高600億円、営業利益率10%を目標として活動を展開した。インド市場の伸び悩み、米中貿易摩擦問題や新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞等により、数値目標の達成には至らなかったが、新たな市場開拓・シェア拡大、生産効率化等、当社グループの新たな成長に向けた準備ができたと判断している。
主要なテーマとしていた生産効率化では、生産平準化、設計のプラットフォーム化、自動化設備導入やTAPS活動(社内の生産効率化活動)、基幹システム(ERP)の導入など新たな取り組みを進めた。新製品の開発では、コンポジット機械事業で日本初の新型曲面自動積層機をはじめとして、CFRP素材の多様な加工に対応した各種新装置開発を通して技術力を向上した。繊維機械事業では新型織機や準備機の開発を行い、市場投入の機会を計っている。また鋳造部門では、生産能力を最大限に活用するため、外販の強化を進めた。さらに新規事業としてTRI事業(ツダコマ・ロボティック・インテグレーション)を展開したほか、航空機部品事業にも着手するなど、事業基盤の多様化に向けた準備を進めた。また、市場拡大の方策としてイタリア・ミラノ市に欧州販売拠点を設立した。
こうした成果を踏まえ、新たに2021年度から2023年度をターゲットにして、連結売上高560億円、営業利益率10%の達成を目標とした「中期経営計画2023」をスタートしている。売上高目標は新型コロナウイルスの市場への影響を考慮しつつ、営業利益率の目標は10%を維持した。コロナ禍で落ち込んだ市場の回復期を好機と捉え、開発のスピードを上げ、高性能・高付加価値の新製品を市場投入して売上・シェアの拡大を狙ってゆく。設計のプラットフォーム化の継続とともに、生産面では自動化設備を最大限に活用・拡大し、スマート工場を実現するとともに、TAPS活動を中核にした生産効率化を進め、コストダウンを図ってゆく。新規事業の面では、着手している新規事業の拡大とともに、さらに新しい事業の開拓を継続し、事業基盤の多様化を図ってゆく。
また、持続的な企業体質の変革を図るために、高度人材の育成、IT・DX促進、SDGs・環境問題の取り組みやダイバーシティ経営推進など、経営管理基盤の強化を進めてゆく。
さらに中長期的な視点として、カーボンニュートラルに向けて変化を加速する社会需要に対応しなければならない。特に当社グループに関係の深い分野では、環境対策、EV技術への対応、新たな技術・加工技術への適応・開拓等をテーマに研究を行っている。
当社グループは、大きく変容する社会の中で、モノづくりを通して、持続可能な社会の形成と産業の発展に貢献しながら、業績の拡大と株主価値の向上を図ってゆく。

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