有価証券報告書-第112期(2021/12/01-2022/11/30)
⑥継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、令和元年11月期以降4期連続で営業損失を計上することとなった。令和2年11月期、令和3年11月期は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による需要の急激な冷え込みとともに、主力市場における経済活動の停滞、海外渡航制限による営業活動の自粛等から、令和2年11月期の受注高は21,784百万円(前期比22.8%減少)、売上高は20,851百万円(前期比44.7%減少)となった。令和3年11月期の受注高及び売上高は前期比増加したものの、受注高は29,361百万円、売上高は27,796百万円となった。令和2年11月期の営業損失は4,484百万円、令和3年11月期は3,723百万円となっている。令和4年11月期については、繊維機械事業において受注は回復、拡大したが、生産・売上が低水準で推移したことに加え、原材料価格等のコスト上昇もあり、営業損失2,497百万円を計上している。そのような中、令和4年11月期には希望退職を実施し、人件費等固定費の削減を行うことにより、損益分岐点の引き下げ、受注の変動に耐えうる企業体質への転換を進めた。
令和5年11月期についても、取り巻く環境に不透明感が増す中、継続的に営業キャッシュ・フローを確保するにはいましばらくの時間を要することが見込まれる。このような状況から、当社グループには、引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。
当社グループは、2021年度から2023年度をターゲットとする「中期経営計画2023」を策定しているが、このような状況を解消し、健全な企業活動を継続するために、特に2023年度においては、以下の点を重点項目として取り組んでいく。
繊維機械事業の受注・売上拡大
繊維機械事業では、主力市場のインド市場、中国市場でのL/C(信用状)の開設が進み、受注は拡大している。引き続き、商談・成約案件を確実に受注・売上に結び付けるとともに、その他の市場も開拓し、下記の取り組みを通して、さらなる拡大を図る。
a. 新型エアジェットルーム ZAX001neoの販売促進
主要市場および織物分野別にモデル工場が本格稼働を始めており、これにより市場に高生産性、省エネ性能を広く浸透させ、ZAX001neoシリーズの市場への普及、拡大を加速している。特に設備の近代化を進めているインド市場では成約・受注を大きく伸ばしている。2023年度に入り、2022年12月に同国で開催された国際繊維機械展においても高い評価を得て、引き合い、商談件数も拡大している。また、仕様拡大のための開発も進めている。
b. 新型ウォータジェットルームの販売強化と中国内需向けボリュームゾーンの市場確保
世界経済のコロナ禍からの回復を背景に、中国及び台湾市場を中心に当社の高性能ウォータジェットルームの需要が高まっており、新型ウォータジェットルームZW8200の受注が増加している。また、中国市場を中心に、非衣料分野への取り組みも始めている。
中国市場における市場シェアを確保するため、中国子会社 津田駒機械製造(常熟)有限公司の製品ラインアップを刷新し、新たにウォータジェットルームZW8001の販売を開始した。すでに生産も開始しており、中国内需向けボリュームゾーンの拡大を図っていく。
c. 準備機械の販売体制見直しによる販売促進
ウォータジェットルームと同様に当社の強みであるサイジングマシン(準備機械)については、販売会社の株式会社T-Tech Japanに対するバックアップ体制を強化し、販売拡大を図る。すでに販売員を増員、販促活動を強化するとともに、各市場での販促セミナーも開始しており、サイジングマシンの受注が増加している。
繊維機械事業における採算性の改善
a. 販売価格の改定
採算性を改善するために、原材料や海上輸送運賃の高騰などを反映した販売価格の改善を推進してきたが、今後は更に、製造コストの変動をタイムリーに把握し、それを反映した適正な販売価格の構築を強力に進めていく。
b. 新基幹システムの活用
新基幹システムの機能を活用し、詳細な製造コストの把握、生産性の向上、調達・生産改革を通じた利益改善及び在庫適正化を進めている。
工作機械関連事業の受注・売上の拡大、採算性向上
工作機械関連事業では、取り巻く環境は徐々に不透明感が増しているが、自動車業界のEVシフトや航空宇宙産業の拡大、クリーンエネルギー発電への需要など、中期的には成長分野であると捉えている。これまで当社が培ってきた要素技術やノウハウを活かし、産業構造や加工技術の変化に対応しながら、顧客の要望に応える製品の投入を進めていく。
a. 自動車業界のEVシフトに対応した製品の販売促進
工作機械関連事業においては、当社の主要な納入先の自動車業界ではエンジン車の生産は当面継続すると予想されるが、エンジンからEVへの市場トレンドの移行に伴い、生産設備も両方に対応したスペックでの導入が進んでいる。今後は、より汎用性を持たせたマシニングセンターでの加工が主流となり、当社でも汎用NC円テーブルの割合が増加している。汎用NC円テーブルのラインアップの拡充を図り、受注の拡大を図る。また、部品の共通化を主眼とした開発(プラットフォーム)手法により、迅速に製品供給できるよう効率的な生産管理体制を構築している。
b. 新しい産業分野・加工技術・省人化に対応する新製品の迅速な開発と市場投入
今後拡大が見込まれる航空宇宙産業やクリーンエネルギー発電などでは、当社が得意とする大型NC円テーブルの需要が期待される。顧客の要望に沿った大型ワークの高精度加工に対応すべく、新機種の市場投入を進め、需要の取り込みを行っていく。
また、11月に開催されたJIMTOF(日本国際工作機械見本市)において、工程集約、自動化対応の新型ダイレクトドライブNC傾斜円テーブルや5軸加工に対応した新型バイスの出展を行い、販売を開始している。今後も省人化に対応した加工設備の拡大が見込まれる中、柔軟な生産対応で、短納期で製品を納入できる体制を構築し、需要の拡大を図っていく。
DXへの取り組み強化
各部門における課題の解決や生産・業務効率の向上を進めるため、全社的にDXへの取り組みを強化し、収益性の向上を図っていく。
キャッシュ・フロー確保に向けた対応策
資金計画については、令和5年度の通期予算を基礎に策定している。通期予算等は、最近の受注高および受注見込額の推移、過去の売上の推移による趨勢を検討の上、収益予測を行っている。また、コスト・費用面においても通期予算を基に計算しているが、更にコストダウン計画の遂行、経費節減の徹底によって改善を図っていく。なお、資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれている。
取引金融機関とは、定期的に資金計画及び中期経営計画の進捗状況の説明を行うなど、緊密な関係を維持している。また、令和4年3月に新たに取引金融機関2行とコミットメントライン契約等を締結し、総額20億円を極度額とする融資枠を設定した。なお、令和4年6月に希望退職等の資金として8億円の借入を行っている。
また、売却の意思決定を行った政策保有株式について、相手企業との同意の内容や株式相場を勘案したうえで売却を実施している。
これらの施策により、主要金融機関からの支援等の対応策を含めて資金計画を検討した結果、翌事業年度末までの資金繰りに懸念は無いと判断している。
以上のことから、当社グループは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。
当社グループは、令和元年11月期以降4期連続で営業損失を計上することとなった。令和2年11月期、令和3年11月期は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による需要の急激な冷え込みとともに、主力市場における経済活動の停滞、海外渡航制限による営業活動の自粛等から、令和2年11月期の受注高は21,784百万円(前期比22.8%減少)、売上高は20,851百万円(前期比44.7%減少)となった。令和3年11月期の受注高及び売上高は前期比増加したものの、受注高は29,361百万円、売上高は27,796百万円となった。令和2年11月期の営業損失は4,484百万円、令和3年11月期は3,723百万円となっている。令和4年11月期については、繊維機械事業において受注は回復、拡大したが、生産・売上が低水準で推移したことに加え、原材料価格等のコスト上昇もあり、営業損失2,497百万円を計上している。そのような中、令和4年11月期には希望退職を実施し、人件費等固定費の削減を行うことにより、損益分岐点の引き下げ、受注の変動に耐えうる企業体質への転換を進めた。
令和5年11月期についても、取り巻く環境に不透明感が増す中、継続的に営業キャッシュ・フローを確保するにはいましばらくの時間を要することが見込まれる。このような状況から、当社グループには、引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。
当社グループは、2021年度から2023年度をターゲットとする「中期経営計画2023」を策定しているが、このような状況を解消し、健全な企業活動を継続するために、特に2023年度においては、以下の点を重点項目として取り組んでいく。
繊維機械事業の受注・売上拡大
繊維機械事業では、主力市場のインド市場、中国市場でのL/C(信用状)の開設が進み、受注は拡大している。引き続き、商談・成約案件を確実に受注・売上に結び付けるとともに、その他の市場も開拓し、下記の取り組みを通して、さらなる拡大を図る。
a. 新型エアジェットルーム ZAX001neoの販売促進
主要市場および織物分野別にモデル工場が本格稼働を始めており、これにより市場に高生産性、省エネ性能を広く浸透させ、ZAX001neoシリーズの市場への普及、拡大を加速している。特に設備の近代化を進めているインド市場では成約・受注を大きく伸ばしている。2023年度に入り、2022年12月に同国で開催された国際繊維機械展においても高い評価を得て、引き合い、商談件数も拡大している。また、仕様拡大のための開発も進めている。
b. 新型ウォータジェットルームの販売強化と中国内需向けボリュームゾーンの市場確保
世界経済のコロナ禍からの回復を背景に、中国及び台湾市場を中心に当社の高性能ウォータジェットルームの需要が高まっており、新型ウォータジェットルームZW8200の受注が増加している。また、中国市場を中心に、非衣料分野への取り組みも始めている。
中国市場における市場シェアを確保するため、中国子会社 津田駒機械製造(常熟)有限公司の製品ラインアップを刷新し、新たにウォータジェットルームZW8001の販売を開始した。すでに生産も開始しており、中国内需向けボリュームゾーンの拡大を図っていく。
c. 準備機械の販売体制見直しによる販売促進
ウォータジェットルームと同様に当社の強みであるサイジングマシン(準備機械)については、販売会社の株式会社T-Tech Japanに対するバックアップ体制を強化し、販売拡大を図る。すでに販売員を増員、販促活動を強化するとともに、各市場での販促セミナーも開始しており、サイジングマシンの受注が増加している。
繊維機械事業における採算性の改善
a. 販売価格の改定
採算性を改善するために、原材料や海上輸送運賃の高騰などを反映した販売価格の改善を推進してきたが、今後は更に、製造コストの変動をタイムリーに把握し、それを反映した適正な販売価格の構築を強力に進めていく。
b. 新基幹システムの活用
新基幹システムの機能を活用し、詳細な製造コストの把握、生産性の向上、調達・生産改革を通じた利益改善及び在庫適正化を進めている。
工作機械関連事業の受注・売上の拡大、採算性向上
工作機械関連事業では、取り巻く環境は徐々に不透明感が増しているが、自動車業界のEVシフトや航空宇宙産業の拡大、クリーンエネルギー発電への需要など、中期的には成長分野であると捉えている。これまで当社が培ってきた要素技術やノウハウを活かし、産業構造や加工技術の変化に対応しながら、顧客の要望に応える製品の投入を進めていく。
a. 自動車業界のEVシフトに対応した製品の販売促進
工作機械関連事業においては、当社の主要な納入先の自動車業界ではエンジン車の生産は当面継続すると予想されるが、エンジンからEVへの市場トレンドの移行に伴い、生産設備も両方に対応したスペックでの導入が進んでいる。今後は、より汎用性を持たせたマシニングセンターでの加工が主流となり、当社でも汎用NC円テーブルの割合が増加している。汎用NC円テーブルのラインアップの拡充を図り、受注の拡大を図る。また、部品の共通化を主眼とした開発(プラットフォーム)手法により、迅速に製品供給できるよう効率的な生産管理体制を構築している。
b. 新しい産業分野・加工技術・省人化に対応する新製品の迅速な開発と市場投入
今後拡大が見込まれる航空宇宙産業やクリーンエネルギー発電などでは、当社が得意とする大型NC円テーブルの需要が期待される。顧客の要望に沿った大型ワークの高精度加工に対応すべく、新機種の市場投入を進め、需要の取り込みを行っていく。
また、11月に開催されたJIMTOF(日本国際工作機械見本市)において、工程集約、自動化対応の新型ダイレクトドライブNC傾斜円テーブルや5軸加工に対応した新型バイスの出展を行い、販売を開始している。今後も省人化に対応した加工設備の拡大が見込まれる中、柔軟な生産対応で、短納期で製品を納入できる体制を構築し、需要の拡大を図っていく。
DXへの取り組み強化
各部門における課題の解決や生産・業務効率の向上を進めるため、全社的にDXへの取り組みを強化し、収益性の向上を図っていく。
キャッシュ・フロー確保に向けた対応策
資金計画については、令和5年度の通期予算を基礎に策定している。通期予算等は、最近の受注高および受注見込額の推移、過去の売上の推移による趨勢を検討の上、収益予測を行っている。また、コスト・費用面においても通期予算を基に計算しているが、更にコストダウン計画の遂行、経費節減の徹底によって改善を図っていく。なお、資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれている。
取引金融機関とは、定期的に資金計画及び中期経営計画の進捗状況の説明を行うなど、緊密な関係を維持している。また、令和4年3月に新たに取引金融機関2行とコミットメントライン契約等を締結し、総額20億円を極度額とする融資枠を設定した。なお、令和4年6月に希望退職等の資金として8億円の借入を行っている。
また、売却の意思決定を行った政策保有株式について、相手企業との同意の内容や株式相場を勘案したうえで売却を実施している。
これらの施策により、主要金融機関からの支援等の対応策を含めて資金計画を検討した結果、翌事業年度末までの資金繰りに懸念は無いと判断している。
以上のことから、当社グループは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。