有価証券報告書-第129期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 13:25
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184項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、HEART(信頼される技術を通じて、人間としての豊かさと成果を)を経営理念として掲げ、モノづくりの新たな価値を創造し、世界のお客様とともに成果と喜びを分かち合うことを新東の使命とし、「技術の差別化」と「信頼のサポート」により関係する全ての人との絆を深め、新しい提案、新しい解決策を提供し続けることで新東ブランドを高めることを目指します。
こうした基本方針のもと、世界の仲間たちと感動の共創を実現することを長期ビジョンにおき、グローバル市場において持続的な成長と発展を図り、企業グループとしての価値の向上及び株主価値重視の姿勢を堅持してまいります。
(2)経営戦略等
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少子高齢化による労働人口の減少、コロナ禍を経て加速する情報化社会、規制強化が進む地球環境問題など、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しています。
このような時代の変化にしっかりと対応していくためにも、私たちが大切にしつづけている「モノづくりの心を大切にして、社会に貢献したい」という思いのもと、モノづくりの新たな価値を創造し、世界の仲間たちと感動の共創を目指します。グローバルに広がる課題を解決するために、世界中の仲間たちとともに、知恵を出し合い、技術を磨いて、新たな価値を創出することでこれから先の時代を切り拓いていくことを目指し、2024年4月から2027年3月までの3年間にわたる中期経営計画『「共創」~新しい価値を求めて~ 地球とともに、仲間とともに』を策定いたしました。
同計画では、お客さまを含む全ての仲間たちに“ありがとう”と言っていただける会社を目指し、そして全ての仲間たちと新たな価値を生み出すことで、「お客さまに選ばれつづける」ための体制づくりを強化してまいります。「事業戦略の方向性」として、①「新しい時代に向けた提案」、②「競争力強化に向けたコスト削減と付加価値向上」、③「ITやAIの活用による業務効率の向上」の3点を掲げております。お客さまにおける設備投資のニーズが多様化する中、時代の変化に対応して成長する1社1社のお客さまにしっかりと寄り添い、最善策を一緒になって考えて、提供することを通じて、お客さまとの絆を強化していきます。また、お客さまニーズ(省人化・省エネ・作業環境改善など)を実現する付加価値を追求した提案、日本など先進国の少子高齢化による「人手不足」の課題が深刻化することが予測される中、デジタル技術を活用したプロセス最適化や自働化による効率化の提案を通じて、仕事の効率化を進めてまいります。また、既存技術の新たな市場への展開に加え、新技術を今後成長が見込まれる市場に投入することで、新たな事業の確立を目指します。
これらにより、「お客さまに選ばれつづける」ための取り組みを強化するとともに、会社としてマテリアリティ[環境/人材/技術開発・ものづくり/ステークホルダー/企業基盤]に向き合い、持続可能な開発目標(SDGs)へのかかわりを通じてサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。こうした取り組みを通じて、お客さまのすそ野を拡げ、お客さまとの絆を強め、売上の拡大と収益の確保、そして、企業価値向上に努めてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画最終年度の2027年3月期において、1社1社のお客さまに寄り添い、お客さまのニーズを実現することを通して、部品カバー率を向上(+5pt)させ、新たに当社を選んでいただける、新規お客さま数3,900社の増加を目指します。また、競争力を高め、成長していくための指標として、売上総利益率+3pt、一人あたり付加価値額+10%にも取り組んでまいります。これらの取り組みにより、売上高EBITDA比率8%以上を達成することを目標としております。
(4)経営環境
世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や欧州経済の低迷などの悪材料に加え、イランを巡る事情緊迫化を背景とした中東情勢の悪化などもあり、景気回復は道半ばとなりました。
加えて、米国の政策動向、米中の対立による輸出管理規制の強化には注視が必要な状況です。わが国においては、エネルギー価格の高止まりや円安の進行を背景に物価上昇が継続し、消費に慎重さが見られるなど、景気は力強さを欠く状況で推移しました。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、1934年の創業以来、“ものづくりの心を大切にして社会に貢献したい”という思いのもと、技能を磨き上げ、世界に通用する技術を追求し、技術を通じてお客様との信頼関係を築き上げてまいりました。私たちは「信頼の絆を築く」ため、一社一社のお客さまにしっかりと寄り添い、多種多様なお客さまのニーズの実現に向けた最善策を一緒になって考え、新しい価値をお届けします。私たちに関わるすべての皆さまとの絆を深めて、いつの時代もお客さまに選ばれ続ける企業であることを目指していきます。
①成長戦略
当社グループの事業環境につきましては、デジタル情報社会の進展や地球環境問題に対しての規制強化に加え、自動車業界でも大変革期を迎える中、お客さまの中から将来を見据えた取り組みが出てくると予想されます。こうした事業環境を踏まえ、既存のお客さまを大切にし、付加価値向上に取り組むことにより収益を高め、当期からの更なる飛躍を示せるよう努力してまいります。
企業価値向上に向けたM&A、設備投資、研究投資、人的資本投資などの成長投資を優先的に行いつつ、アフターサービス市場へのシフトといった事業ポートフォリオの転換によって収益向上をはかり、株主資本利益率(ROE)の向上を目指します。
事業領域を「素材に形を いのちを」の視点で、「素材づくり」から「形づくり」、そして「表面づくり」と再定義しました。「形づくり」は、当社の強みである鋳造技術が地域社会に貢献する視点で商品開発を加速させます。砂だけでなくアルミやセラミックスといった素材を用いた形づくりに向けて、3Dプリンタ関連に投資をします。この3Dプリンタ技術は、生産途中に発生する廃棄物の削減も見込めます。形づくりの原料となる「素材づくり」については、電子・半導体分野に用いるインダクタの材料となる機能性粉末や複合材といった次世代の素材の開発を促進してまいります。
「形づくり」の表面仕上げとなる「表面づくり」は、当社のブラスト工法に代表される従来の表面処理に加え、新たにレーザ技術へ投資をします。お客さまが求める魅力ある表面を実現するための表面機能を充実させてまいります。
加えて、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」を支える当社の強みである5つの技術の高度化により、付加価値をお客さまへ提案します。「環境技術」は、作業者の健康と安全の視点で、お客さまの工場で火災や爆発を未然に防ぐシステム提案に加え、工場で働く作業者が働きやすい環境下であるかセンサーを用いて指標管理をして更なる作業改善につなげます。「IoT技術」は、人手不足を解消する提案として、デジタルを駆使した工場の異常を可視化して知らせるシステムや、設備故障を未然に防ぐ予防保全に力点を置いた提案を強化します。「エネルギー技術」は、カーボンニュートラルの実現にむけて、油圧から電動への置き替えによる機械構造の簡素化により動力を減らすことで電力不足の解決を目指します。「ハンドリング技術」は、ロボットの先端に当社のセンサーをセットすることで、ロボットに人の感覚を持たせることが可能となります。作業者に代わって緻密な作業が可能となりますし、作業者の負荷が高いといわれる物流業界においてその技術を応用して業務の省人化、効率化に貢献できます。「検査・評価技術」は、長さと寸法に加えて表面を評価・検査する高精度な技術により、高品質な製品の安定的な提供を支えています。
当社がこれまで培ってきた上記5つの技術を社会ニーズとマッチさせて更に進化させ、「素材づくり」「形づくり」「表面づくり」へ応用させてまいります。そのために適切な投資を行ない、事業規模を伸ばしていきたいと考えています。
これらにより、ステークホルダーへの価値を最大限に高め、持続的な成長を目指してまいります。
また、上記の達成には新たな投資も必要になる為、既存分野と新規分野でそれぞれ成長性を見極め、効果的な投資を行うことで財務上のリスクを抑えた成長戦略に取組みます。
②重要課題(マテリアリティ)
私たちが目指す姿として、①環境に優しい循環型社会、②ものづくりを通じた安全・安心・豊かな社会、③感動・成長・幸せを実感できる社会、の3つを掲げ、この実現に向けて、「環境」、「人的資本」、「技術開発・ものづくり」、「ステークホルダー」、「企業基盤」の5つを重要課題として選定し、取り組んでまいります。
・環境への取組み
気候変動による事業への影響は重要な課題と捉え、特に水害やエネルギーコストの上昇に伴う収益への影響、規制の
強化による原材料の高騰や入手困難等を注視して、リスク管理を行ってまいります。また、自社太陽光パネルの設置や
オフサイトPPAの活用等、再生可能エネルギーの活用を推進いたします。
・人的資本への取組み
海外拠点のトップマネジメントは、原則として、現地の方が務めているとともに、当社製品のメンテナンススキル
は、全世界共通の評価基準に基づいて評価しております。女性の活躍推進についても、取組みを加速させてまいりま
す。従業員に選んでもらえる会社を目指し、エンゲージメントの向上を目指します。
・企業基盤への取組み
当社グループでは、リスクに対する基本方針を、取締役会直轄の「リスク管理委員会」で定め、企業活動に伴うリス
クを把握、評価して、見える化しています。リスク管理委員会の活動結果を取締役会に報告し、更なるリスク管理体制
の強化を図ってまいります。
また、ガバナンス強化の観点から、取締役会実効性評価の取組みを強化してまいります。
昨今多くの企業を悩ませる情報セキュリティに関してもBCPマニュアルを策定・強化することで、リスクの可視化に
努めるとともに、社内啓蒙と訓練を行うことでリスクの最小化に努めています。
③財務上の課題
政策保有株式の縮減に関する方針
政策保有株式については、事業戦略や取引先との事業上の関係を総合的に勘案しながら、資本効率の観点から売却も選択肢として段階的に取り組んでいます。また毎年1回、取締役会で上場政策保有株式全体を対象に、資本コストを考慮した保有株式の縮減リスクと保有に伴う便益(事業収益・配当・キャピタルゲインなど)を比較し、保有の妥当性を確認しています。
今後は政策保有株式の縮減をさらに進め、2030年3月期までに連結純資産比率15%未満とすることを目標に資本効率の改善を図っていきます。売却によって得られた資金については、成長投資へ戦略的に活用していきます。

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